経済

2009/04/28

「市場原理主義」批判者の権威を利用する恣意的歪曲テクニックを見た(3)

(本日分3/3)

Wikipedia「竹中平蔵」に書かれていた「その中で竹中の経済政策も槍玉に挙げられた。」の「その中」とは何かが意味不明で、スティグリッツ氏の著作を指すのか他の発言を指すのか探したが、とうとう見つからなかった。

そこで、竹中批判をしている常連さんが何と書いているのか、彼らが根拠とするスティグリッツ氏への論評を探してきた。きっとどこでスティグリッツ氏が竹中氏を「格差社会を作った張本人」と言っているに違いない?

かなり長いが、全文転載させていただく。
リチャード・クー氏の解説である。

その前にスティグリッツ氏も「政府紙幣発行」を提案しているとは知らなかった。日本ではキワモノ扱いだが、デフレ脱却に有効として改革派が政策提言している。不況には金融政策が効果的というのは共通している。危機の認識の程度にもよるだろうが。

「政府も紙幣発行」スティグリッツ教授が財務省で講演
「銀行を潰して構造改革」と言うのは官僚が無能な証拠

2003年4月17日 木曜日

◆スティグリッツ教授は、日本経済についてはほとんど言及していないが、実は、「早く不良債権を処理して、腐った企業を淘汰し、解雇すべきものは解雇しろ」という市場原理主義によるショック療法の弊害は、残念ながらいまの日本にもぴったりあてはまる。日本の「小泉改革」はこれとそっくり同じ政策なのである。本書を読み進めていくと、世界各地でスティグリッツ教授が発展途上国で見てきたことと同じことがこの国でもいま起きているのではないかと、恐ろしい感じにとらわれるのである。

腐った企業を淘汰して労働力を新しい分野に移動させよということがいま日本でよく言われている。 完全雇用のときに新しいものをつくるために生産性の低い古い分野を淘汰するのは当然である。そうでないと人も資源も新しい分野へ移らないからである。ところが、いまの日本は完全雇用とはほど遠い。『日本経済生か死かの選択』(徳間書店)でも指摘したように、三七〇万人が失業していて、ホームレスの数がこれだけ多くなっているときに、「とにかく不良債権処理だ。企業をどんどん潰せ」というのは本当に恐ろしいことなのである。

スティグリッツ教授も言うように、低生産は失業よりましなのである。失業はゼロ生産だから、低生産とゼロ生産を比べたらまだ低生産のほうがいいのである。竹中経済財政担当大臣は解雇されてもITなどより生産性の高い仕事が生まれるという理由で五〇〇万人の雇用が創出されるなどと言っているが、スティグリッツ教授は「それほど瞬時に雇用が創出されると信じているエコノミストはほとんどいない」と、ばさっとそれを斬っている。

雇用創出の必要条件が整う前に雇用破壊につながる政策を強要したら経済はもたない。新しい産業がまだ出てきていないのにどんどん古い産業を潰していけば、回復どころか傷口をどんどん拡大してしまうだけである。マクロ経済の現状を無視して不良債権処理をどんどんやるというのはそういうことなのである。やはり先に経済を再生して、それから潰すべきものは潰すという順番が大事なのではないだろうか。

雇用破壊の問題でもう一つ考えなければならないのは、社会全体の安定を維持しないと投資も入ってこないということである。とくに海外からの投資はますます入ってこなくなる。たとえばどんどんホームレスが増えてしまって杜会的不安が高まり、犯罪率も上がるというところに、国内のお金や海 外のお金が入ってくるはずがない。社会は安定して人々は一生懸命働いていると思うからこそ、お金も入ってくるからである。

日本でも九七年の橋本総理の時代にこのことが一回起こった。橋本総理はワシントン.コンセンサス、とくにウォール街のアセット・ストリッパーたちの声を聞いてしまった。「とにかく腐った銀行を潰してその資産を市場で売っていけば、その資産を買った人たちは前向きな発想ができる人たちだから、それらが活用され景気がよくなる。だから、早く腐ったものを売って、それを活用できる人たちの手に渡して、それで景気をよくすべきだ」と。その話に乗って「改革」を叫んだ結果、経済全体がおかしくなってしまった。

北海道拓殖銀行や山一証券を潰すというあの一連の決断はワシントン.コンセンサスと一致していたが、やってみたら日本経済全体がおかしくなってしまったのである。経済全体がおかしくなると日本の資産を買いに来た外資の人たちはみんな帰ってしまった。なぜ帰ってしまったのか。彼らが日本で資産を買うには、この資産が将来どのような利益を生むかという予測を明記して母国の最終投資家に示さなければいけない。これを「デューニァリジェンス」と言うが、経済全体がおかしくなったらデューニァリジェンスの作業はできなくなる。

経済全体がデフレスパイラルに陥ったら、次の年の収益がどのくらいになるかわからなくなるからである。そうなると、商売は上がったりになってしまうのでみんな帰ってしまったのである。スティグリッツ教授も強調しているように、本当に経済、社会の安定が失われて、たとえば暴動が起こるような事態になってしまったら外資が入ってくるはずはないのである。

橋本総理も最後には気づいて財政を出動させたが、橋本内閣で一六兆円、小渕内閣でさらに二四兆 円、それに六〇兆円の金融対策をやって、結局は一〇〇兆円かけてようやく日本経済は安定を取り戻した。この経済対策によって日本経済が安定したらまた海外から投資家が戻ってきた。長銀や、いくっかの保険会社を外資が買うという話も出てきた。しかし、本当にどん底に向かっているときはだれも来なかったのである。日本でも本書で取り上げられていることと同じようなことが起きていたのである。そして九七年と同じ失敗が近年の構造改革至上主義のなかで犯されようとしているのである。

また、スティグリッツ教授はIMFのいわゆる無謬性、秘密主義についてもずいぶん言及されているが、無謬性、秘密主義は日本の財務省にもそのままあてはまる話である。これだけ財政再建で失敗したのに、なぜ相変わらず財政再建と言うのか。答えが一つしかないのはIMFとまったく同じである。間違いが何回もおかされてバランスシート不況から脱却するチャンスを何回も潰してきたにもかかわらず、それを財務省は認めようとしない。

認めないどころか、財務省の官僚はこそこそと政治家を回って、われわれ納税者が納めたお金で彼らの間違ったプログラムを推進しようとしている。官僚がそのような行動をとることについて、国民はなんの相談も受けていないのにである。もっとオープンな議論をして、IMF同様、こういう秘密主義を是正する必要があるのではないだろうか。

こうして見てみると、本書で書かれていることは単に発展途上国の話ではなくて日本のことでもあることがよくわかってくる。世界経済の危機の構造を理解できるだけでなく、日本経済を考える上でも貴重な示唆に富んだ本だということが言えるのである。

J・E・スティグリッツ著「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」の解説 リチャード・クー

まいった・・・。この人は本当に経済学者なのだろうか。
もうばからしくて反論しない。曲解・歪曲・こじつけオンパレード。

【結論】
この人達は、スティグリッツ氏の著作を自分に都合の良いように読み替えているだけなのだ。

政府紙幣発行について

◆「政府が紙幣を発行することを提案したい」-一昨年ノーベル経済学賞を受けたスティグリッツ米コロンビア大教授は16日、東京・霞が関の財務省で講演し、日銀が発行する現在の紙幣に加えて、政府も紙幣を発行するべきだという考えを示した。デフレ対策や財源確保をその狙いとしている。政府の景気対策も手詰まり感が漂っているだけに、著名学者の提案は今後の景気回復の論争に一石を投じるかもしれない。

スティグリッツ教授は、紙幣を発行して国の負債の一部を賄うほか、銀行への資本注入にも利用できると説明。発行量に歯止めがかからず、インフレを招く恐れについては「日本政府は抑制力があり、(紙幣発行が)適正量なら、望ましいインフレになる」と持論を展開した。会場では、日銀の岩田一政副総裁が「紙幣発行で財源を賄うのは反対」と発言。前財務官の黒田東彦・内閣官房参与も「日銀が大量に国債を購入するほうが現実的だ」と反論した。
 教授はこのほか「円安はデフレを終結させ、景気回復の手段となる」と、為替相場の円安誘導を主張。消費税の減税を一時的に実施し、消費の拡大を目指すべきだとも指摘した。

ZAKZAK 2003/04/16

これを読んで、スティグリッツ氏のどこが「反グローバリズム」で「反市場原理主義」なのか。竹中氏や改革派が政策提言していることと同じではないか。そもそも市場原理主義なる言葉は米国の左翼が作った言葉である。

批判の多い政府紙幣発行だが、本当に今を危機と認識するなら、一時的でも流通量を大きくしたほうが良いのではないか。日銀は国債購入には消極的、かといって金融緩和も中途半端、最後の手段の政府紙幣発行も「インフレになる」と針小棒大に反対する。デフレが深刻化するという見通しもあるのに。手持ちの札は財政出動と3年後の増税とは・・・。

金融緩和政策もダメ、財政出動もばらまきだからダメと言う人は、一体どうしろと言うのだろう。時代のニーズに応える産業育成は、クー氏の言うように一朝一夕にはできない。きっとバラマキも金融緩和も意味がないとする人は、今は経済危機とは思っていないのだろうね。

そういう私も日本の民間の力を信じている。ただし米国が持ちこたえれば・・・の話し。第二弾、第三弾の嵐が襲わないことを祈る。底を打ったと安心している時が危ない。

◆日々是語草◆
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「市場原理主義」批判者の権威を利用する恣意的歪曲テクニックを見た(2)

(本日分2/3)

Wikipediaで「竹中平蔵」の項目を書いた人によると

郵政民営化など、竹中が進めた経済政策について、「アメリカのいいなりの経済政策を行っている」という批判に対し、竹中は「民間でできることは民間でやることが国民や国全体のためになるという思いでやっている」、「アメリカのためにやるなどと考えたこともない」などと答弁した[12]。また、「規制緩和で既得権を失う人たちが、私のことを憎いと思って、そういう感情的なレッテルを無理矢理貼っている。これは抵抗勢力の常套手段です」とも発言している[13]。ノーベル賞経済学者ジョセフ・E・スティグリッツ(Joseph E. Stiglitz)から寄せられた批判では、ワシントン・コンセンサスの実現によって「格差社会」が世界中に広がっているとされ、その中で竹中の経済政策も槍玉に挙げられた。このことから「既得権を失う人たちが感情的なレッテルを無理矢理貼っている」という竹中の主張には全く根拠が無いことが明らかとなっている。

ノーベル賞経済学者ジョセフ・E・スティグリッツ(Joseph E. Stiglitz)から寄せられた批判では、ワシントン・コンセンサスの実現によって「格差社会」が世界中に広がっているとされ、その中で竹中の経済政策も槍玉に挙げられた。

これは嘘だな。

では、関連文献として紹介されている著作の中でスティグリッツ博士はどう言っているか。
スティグリッツ『世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す』(徳間書店, 2006年」)

原題は「Making Globalization Work The Next Steps to Social Justice」
「グローバリゼーションの次なる段階は社会正義(公正な社会)を希求する」みたいな感じ?改革派が「改革の進化(深化)」と言う時に「社会」の役割が大きいと言っているのと符合する。この邦題では、私は買わない。見た瞬間、ノーベル経済学賞といっても森永卓郎並みの人?と勘違いしてしまう。

読んでみた人に聞いてみるのが早い。

amazonのレビューより いずれの人も★5つ。

現実的で前向きな政策提言に注目, 2006/12/18
By  nikurou (千葉県松戸市) - レビューをすべて見る

「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す 」という書名からすると、なにやら過激で感情的な反グローバリズム本かと思ってしまいますが、さにあらず。現代は"Making Globalization Work"という穏やかなものです。
著者のスティグリッツは机上の経済学者ではなく、クリントン政権と世界銀行で実際の政策に携わり、さらに世界中を飛び回って見てきた経験を持っており、その豊富さには圧倒されます。この本で示される多くのエピソードが大きな説得力を持って迫ってきます。
この本はワシントンコンセンサスやIMFの政策など、国際金融政策の批判に多くのページが割かれていますが、それにとどまらず、地球環境問題や知的所有権の問題、それに基軸通貨としてのドルの将来に疑問を投げかけるとともに、前向きな政策提言も数多くなされています。
改革という言葉が他人を貶めるための空虚なスローガンに堕してしまい、「グローバル化=アメリカ化」といった安易な議論がなされている現在の日本においても、この本は多くの人に読まれるべきでしょう。この本が、もっと冷静で公平な議論ができるきっかけになればと思います。

グローバリズムがもたらした弊害への警鐘と、これからの処方箋, 2007/6/2
By  takokakuta "緑の森と図書館" - レビューをすべて見る

 スティグリッツ教授の主張は、反グローバリズムで一貫しているが、世界銀行副総裁も務めており、その論理は現場をみてきたからこそ言える具体性を持ったもので、説得力を感じさせる。
 グローバリズムがもたらしたもの、それは勝者がますます豊かになり、敗者は貧しさから抜け出せない国際間の貧富の固定化や、失業の増大による格差社会の出現である。
 それを、著者は知的財産権保護問題のためにエイズ治療薬が使用できない貧困国の問題、天然資源を多く持つ国における不平等、地球温暖化に最も影響があるアメリカが京都議定書に批准しない問題、多国籍企業が途上国においてとってきた行動などなど、主に先進国からみた収奪をいくつも例に挙げている。

 さらに、貿易赤字をたれ流し続けるアメリカと膨大なドルを抱え込む日本や中国の構図は持続不可能であるとし、「世界紙幣」の創設を提唱しているのは新鮮であった。

 本書は弱者の視点から問い直した国際経済論であり、これからの国際経済のあり方を新たな視点から問い直してくれる好著である。

両人ともとてもわかりやすく説明してくれている。

私がおおざっぱに理解したところによると、スティグリッツ氏はワシントン・コンセンサス後のIMFを批判している。そして発展途上国をグローバリゼーションがどう守っていくかを「グローバル」な視点で問題提起しているのである。「自由化」自体は悪くないが、「自由化」が途上国を苦しめる。他国に自由化を押し付けながら自国では保護主義をとることは米国のダブルスタンダードである。そういえば、スティグリッツ氏はクリントン政権で政策立案していたので、もしかしてダブルスタンダードで日本やアジアを苦しめたことを懺悔している?冗談だけど。

世界紙幣は最近も議論され始めている。

スティグリッツ氏は、アンチグローバリズムとはレーガノミクス当時のワシントン・コンセンサスへの反発であるのだから、時代と共に弊害が顕著になっている部分はルール改正し、今後、弱小国も共に発展できるようなグローバリズムの在り方を見つめようとしているのだと思う。

続く

◆日々是語草◆
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「市場原理主義」批判者の権威を利用する恣意的歪曲テクニックを見た(1)

(本日分1/3)

竹中批判は「市場原理主義」批判というステレオタイプのものだが、その根拠としているのがスティグリッツ氏の著作「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す」。またワシントン・コンセンサスも根拠にしているのだが、どうもおかしい。

Wikipediaで「ワシントン・コンセンサス」と「竹中平蔵」を見てみた。項目を書いた人は「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す」を読んだ上で批判を加味した説明を書いているのだろうか。

そういう私も読んでいないし、原文も読めない(^_^;

ワシントン・コンセンサスについて簡単に言うと、ベルリン崩壊後、発展途上国や社会主義から転換した国々を含めた国際社会の経済的底上げのために米国主導の国際経済秩序を構築する提言。

(1)財政赤字の是正、(2)補助金カットなど財政支出の変更、(3)税制改革、(4)金利の自由化、(5)競争力ある為替レート、(6)貿易の自由化、(7)直接投資の受け入れ促進、(8)国営企業の民営化、(9)規制緩和、(10)所有権法の確立。

ところが、経済的体力のない発展途上国においては副作用が大きく、余計なお世話であった。そこで「アメリカンスタンダードの押し付け」という批判が起きた。なるほど「財政赤字の是正」はもっともだが、あんたが先に手本を見せてみろと言いたくもなる(笑)

Wikipediaを書いた人は、次に丹羽宇一郎の「財界だって格差社会はノー」という論文を紹介している。

このなかでワシントン・コンセンサスを、1989年のベルリンの壁崩壊後、社会主義の敗北が明らかになって以降、IMF、世銀および米国財務省の間で広く合意された米国流の新古典派対外経済戦略で、「小さな政府」「規制緩和」「市場原理」「民営化」を世界中に広く輸出し、米国主導の資本主義を押し広げようとする動きであると説明し、これに批判を加えている。

丹羽氏は「中国の市場も日本の市場として拡大すればいい。内需の落ち込みを悲観することはない」と希望をもってしゃべっていた。中国が米国主導の資本主義を堅持し続けるなら日本も安心ね、と皮肉の一つも言っておこう。

ワシントン・コンセンサスはレーガン大統領の任期満了と同年に提言が出されたので、レーガノミクスを引き継ぐ提言として、丹羽氏は「小さな政府」「規制緩和」「市場原理」「民営化」と批判的に論評したのだろう。しかし、レーガン時代は米国の経済はイケイケドンドンだったのである。その直後に出されたワシントン・コンセンサスは、必ずしも発展途上国に対して悪意のあるものではなかったはずである。傲慢なのはいつものことで、社会主義は終焉したのだから、これからは米国が正しい資本主義のありかたを教えてやろうというところだろう。

丹羽氏の批判は、その後の時代的変化を加味していないし、経済用語でもない「市場原理主義」なる言葉をワシントン・コンセンサスとして定義していることは、提言の趣旨を大きく逸脱している。

「格差社会」については、日本は所得格差は先進国に比べてかなり小さい。桁外れの金持ちがいないことを表している。しかし、IMFの資料によると貧困率はアメリカに次いで2位となっている。竹中氏の言うとおり、日本が取り組むべきなのは「貧困問題」なのである。政府委員でもある丹羽氏がこの程度とは・・・。

長くなるので分けます。

◆人気blogランキングへ◆ 

田母神氏に批判的に書いたら、やっぱりクリックが少なかった。どうしても順位が気になってしまうが、あそこでウケるために書くのも辛い。1年くらい前から「場違い」を強く感じていた。麻生首相になってからは「居場所がない」(^_^;  私自身があそこで「読みたい」と思うブログもなくなってしまった・・・。

2年間ランキングに参加してみて、構造改革の意義を考えてくれる読者の方達が一定数いらっしゃることがわかっただけでもランキングに参加してきてよかったと思う。

そろそろ潮時かな?と思います。今まで応援してくださった皆様、心より御礼申し上げます。・・明日になったら気が変わったりして。。→登録削除済み4/29

◆日々是語草◆ 
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2008/02/13

内需拡大策が急務。米国金融・経済は崩壊するか

米財務長官会見・日本、内需拡大に力点を
 ポールソン米財務長官の会見の一問一答は次の通り。

(略)
 ――米景気の悪化に伴い、世界経済の減速懸念も強まっています。日本や欧州がこれに対応することを望みますか。

(略)

  「政策対応はその国によって違う。例えばいくつかのアジア諸国はマクロ経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が日本より強く、米景気の減速をうまく乗り越えることができそうだ。日本の指導者は国内需要を押し上げることに力点を置き、成長を促すべきだ

 ――日本は経済刺激策を採る必要がありますか。

 「それは日本の政策当局者の問題だ。ただ、私は長期的な経済成長につながる改革政策を長く支持してきた。それが引き続き必要だと思う

 ――具体的には。

 「日本経済は輸出に大きく依存している。国内消費を喚起し、より均衡のとれた経済に転換する必要が常にある

 「私は何度も日本を訪れてきた。小泉純一郎元首相の改革も目の当たりにした。日本に特定の提案をするつもりはない。我々が(G7などで)行うのは、世界と自国の経済情勢に関する見解を分かち合い、実体経済への打撃を最小限に抑えるための政策手段を話し合うことだ。何カ月も先を見据え、問題の再発を防ぐための政策調整についても協議するだろう」

 ――米国がクレジット・クランチに陥る恐れについて、どの程度懸念していますか。

 「日本や世界で起きた過去の事例に学ぶなら、このような時期に金融機関にできる最善のことは損失を素早く明らかにし、資本を調達することだ。資本を調達せず、バランスシートを縮ませて、貸し出しを抑制するのが最悪の事態だ。金融的な混乱を乗り切るという点で、進展はあったと考える。混乱はなお続くと思うが、私が強調したいのは損失を素早く明らかにし、資本を調達することだ」

 ――問題は損失がどの程度に達するかわからないこと。結果的には、米政府は公的資金を使わざるをえなくなるという声もあります。

 「他国のことについては語れないが、米国に関してはそのようには見ない。米金融機関は素早く損失を明らかにし、資本増強に動いている。政府が関与すべき国もあるかもしれないが、米国には当てはまらない」

 ――ドッド上院銀行住宅都市委員長(民主党)は公的資金を裏付けに、リスクの高い住宅ローン債権の買い取り機構を設立するよう求めています。

 「それは大恐慌の後に試みられたアイデアだ。当時は住宅ローンの破綻率が50%、失業率が25%に達した。いまはそれぞれの率は3%、4.9%だ。住宅ローンを借りている人の93%、約5500万人は条件通りに支払いをしている。我々が実施している対策がより適切だ」

 ――金融機関の自助努力にいまのところ満足しているのですね。

 「資本調達の必要性は強調し続けている。資本が十分でない疑いがあれば、手に入る間に資本を獲得すべきだと公にも私的にも金融機関に求めている」

 ――「モノライン」と呼ばれる金融保証会社がもし破綻すれば、金融システムが痛みます。どう対応しますか。

 「多くの人々がこれに対応している。州の規制当局、格付け会社、金融アドバイザー、金融機関を含めた投資家などだ。(私の)メッセージは資本の増強であり、強調点は民間が出資するということだ」

 ――日本のみずほコーポレート銀行も米証券大手メリルリンチに出資しました。

 「特定の投資にはコメントしない。だが、我々は外国からの対米投資を歓迎する。外国からの投資は究極の信任投票だ。米国は日本からの投資も歓迎する。日本はこれまでもずっと米国への重要な投資家であり、そう言えることに満足している」

 ――日本が1990年代に経験した金融危機との類似点や相違点は何でしょうか。

 「金融機関の混乱期には一定の類似点や相違点がある。日本から得られる第一の教訓は、金融機関が損失を素早く明らかにし、資本を増強することがいかに重要かということだ。日本経済が好転したひとつのカギは、首相やその他の人々が銀行と話し合い、損失を顕在化させ、資本を増強したことだ

 「第二の教訓は透明性が必要ということだ。今回は簿外のコンデュイット(導管)や特別運用会社(SIV)が資金調達に利用された。長期の資産(を購入するため)の資金調達を短期のファイナンスでまかなった。これは通常、災難への道につながる。長期の不動産関連の資金を短期資金でまかなった点で、貯蓄金融機関(S&L)危機に非常に似ている点がある。これが重要な教訓だ」

 「第三の教訓はリスク評価を誤ったという点だ。投資家も貸し手も、収益率を高めようとして、融資や投資のリスク評価を誤った。これらが、日本が経験したことと、我々が現在経験していることで似ている点だ」

 ――欧州では銀行の自己資本規制を強化すべきだとの声も出ているようです。

 「特定の提案に言及するのは適切ではないが、数多くの問題が吟味されている。格付け会社(の問題)はその一つだ。住宅ローンの設定、引き受け、証券化、値付けや会計問題、資本の問題も見ている。とくに欧州の銀行に関しては、資本(の不足)が部分的あるいは大部分で、導管や特別目的会社にからむ問題の原因になっているかもしれない。だからこの点を吟味するのは極めて適切と思うが、特定の提案をする用意は我々にはまだない状況だ」

 ――米国では住宅販売の減少や住宅価格の下落がまだ続くと見ていますか。

 「米経済は減速しているが、経済成長は持続すると見ている。だが、住宅問題は最大のリスクと思う。住宅市場の落ち込みが終わったとは言えず、長引くと思う。どの程度続くかについて予測するつもりはない。住宅危機が底を打ったという証拠はまだ見当たらない」

 ――政府系ファンド(SWF)の膨張に対して懸念する声があります。

 「米国は外国からの投資を歓迎する。SWFからの投資も歓迎だ。いくつかのSWFの動機が戦略的で政治的だと懸念する声はある。財務省とSWFは多くの対話を重ねており、対話をしたファンドはすべて、投資の狙いはリスク調整後の収益を最大化することだと我々に保証した。彼らには投資の動機をオープンに説明するよう促している。それは、幾つかの経済協力開発機構(OECD)加盟国が持つ懸念への対応につながると考えている

 「こうした対話は極めて有益だ。昨年10月には主要国とSWFの夕食会を財務省で開いた。彼らと話す機会を得た結果、多くの人々が安心感を強めたと思う。OECD加盟国が協力して、SWFからの投資に反対しつつ、実は外資の投資そのものに抵抗する勢力に対抗していくことが重要だ」

 ――SWFの行動規範(ベスト・プラクティス)については、どんなイメージや考え方を持っていますか。

 「透明性を向上させることだ。SWFにとってもそれが最大の利益になる。SWFの動機が商業的、経済的ではないと主張する人々と戦う最善の方法だ。透明性の向上と一定の行動規範がSWFへの懸念を抑えるのに役立つ」

 ――ドルが無秩序に下落することを懸念する声があります。最近のドル安をどうみますか。

 「強いドルは米国の国益にかなうと信じる。米経済も他国と同様、上昇と下降を経験するが、経済的なファンダメンタルズはしっかりしている。米国は経済成長を続けると見ており、こうしたファンダメンタルズが我々の通貨に反映されるだろうと確信している」

 ――円はユーロと比べるとドルに対して十分に上昇していないとの見方もあります。人民元も固定制のままです。

 「私は市場を信じている。どの通貨も一時点においてはうまく調整されず、過大または過小評価される可能性がある。国際通貨基金(IMF)のリポートは、円相場は長期間にわたって過小評価されてきたと言う。2004年3月以来、日本が為替介入を停止しているという事実には安心感を覚える。私は直接介入や口先介入には懐疑的だ

 「中国の通貨には別の問題がある。通貨の価値が市場で決まっていないからだ。市場で決まる通貨にする用意はまだないようだ。人民元が上昇している点には留意するが、これまでよりもう少し速く動くことを望んでいる」

 ――途上国の代替エネルギー利用を促す国際基金については、G7でどんな議論になりそうですか。

 「この議論を楽しみにしている。英国と日本の(基金への)協力に心から感謝している。かなりの国が(基金に)参加すると期待している。これは技術に焦点を当て、途上国にクリーン・エネルギーを利用するよう促す点で効果的だ」

G7は、課題の確認にとどまった印象だった。

財務長官は「貸し出しを抑制するのが最悪の事態だ」と言っているが、米国ではすでに貸し渋りが起こっているんだよねぇ・・・。どうするんだろ。

日本経済については、米財務長官に「日本は経済刺激策を採る必要がありますか」と質問するバカさ加減にorzした。

誰に言われるまでもなく、ここで刺激策を採らないでどうするという場面だよね。個人消費の落ち込みは国の税収にも影響する。個人所得が冷え込んでいるのに増税論議ばかりで、政府はちっとも経済刺激策を採らない。経済の原則に逆行してどうしても増税しなければいけない状況ならば、同時進行で経済刺激策を示す必要がある。

内需拡大策を政府として提示することが急務なのである。方向付けとしてメッセージを出し続けることに市場は反応するし、経済界に根回しするための土壌造りにもなる。福田首相は、小泉-竹中の発信力を見習ってもらいたい。方向を見失っているのなら、発信も何もナッシングなわけだけれど…そうなの?

では、私が一つ提案する。
世界の工場・中国から日本は引き揚げたら?直接投資もそろそろ頭打ちになった。今が潮時。

国内に生産拠点を移せば、雇用が拡大される。おしなべて物価は上がるが、インフレが賃金を引き上げる。猫も杓子も安けりゃいい、儲かりゃいいで中国の経済成長には貢献してきたが、中国人の賃金も上昇してきた。思い切って工場は国内に戻せ。そうすれば「仲良し家族、“安い中国製に押され”工場不振に…足立・一家4人死傷」という事件はなくなるかもしれない。一番実効性のある景気対策は、中国から国内生産に切り替えることではないだろうか。安さに慣れてしまった国民には痛手だが、国内産業の保護と経済活性化のためには、ぜひ一考してほしい。

国内生産によって価格競争に勝てない企業には、国がしばらく優遇措置を講じてでもやる価値はある。中国好き・嫌いは別として、中国依存症が行き過ぎているのではないか。

食品にしても、ようやく食糧自給率の意識が高まってきた。日本は一流国だと自認するなら、安かろう悪かろうは卒業しよう。食糧自給率アップの問題は、農政改革に関わることなので、ここでは詳しく言及しない。
結論を言ってしまえば、①生産・経営・マーケット戦略を一体のものとして取り組む。非常に先駆的な発想も必要になってくるだろう。②またEUで採用しているような農産物の市場価格をある程度一定に保つ政策+補助も考えたらよい。③また生産地を国内に限らない。④農業指導を含めた後進国への投資、これらを総合的かつ迅速に推進していくべきだと思う。大分県で取り組んでいる「一村一品」の地域活性化の努力は素晴らしい。 「一村一品」運動をアフリカの振興策として根付かせようという試みもあるらしい。

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

週刊誌のコーナーで「米国崩壊」という表題が目に入った。(エコノミスト)
雑誌が「●●崩壊」と言って、崩壊したためしがない(笑) 崩壊と言われているうちは、米国は大丈夫なんじゃないの。本当に危ない時というのは、気づかぬうちに絶壁に立っていて、誰も警告してくれないうちに足を踏み外すものだ。

エコノミストを手に取る前に予想してみた。→デカップリングで投資家に安心感を与えているが、ホントのところはリカップリング(再連動)でやばいんだぞー、という論評が出ているでしょ、どーせ。。。と思ったら、図星。(^O^)
アメリカ自身がサブプライム」というのには笑った。

よく読むと崩壊はしそうもない。たしかに不確定要素が多く、アメリカの景気はかなり後退する。金融面で、米国に外国資本が流入する仕組みが崩れて、新興国に投資できない米国は機能不全に陥るという説は一理ある。1月の米国非製造業景況感指数を見ても落ち込んでいる。製造業に依存しない経済システムを作り上げてきたので、不安感はぬぐえない。失業率は5%を超えてしまった。

また日本においても、今のままの経済政策ではジリ貧になることは予想できる。残念ながら、政府は有効な手を打てそうもない。

エコノミストの記事の中は、今年後半には株価下落の反動で、世界的に株価が上昇に転ずる観測が出ていた。要するに、本当のところは金融・経済予測は最前線に立つ人でもわからないということ。
主要17カ国(G17)の輸出総額、世界株価指数、米国・小売売上高のデータを見ると、1992年以降、急カーブを描いて大きく数字を伸ばしている。全般的に言って、不況になるとあきらめるのはまだ早いというところか。実体経済に引かれて、投資も再び戻ってくるだろうと楽観するエコノミストもいる。

強いドルの信頼が失われれば影響は免れないが、連動して倒れるのではなくドル離れが加速するだけではないか。

外国からの投資は究極の信任投票だ」という米財務長官の発言から言えば、このニュースは「アメリカは信任されなくなった」ということ?

DJ-【米国債市場概況】新発30年債入札不調で、30年債価格は急落
2月8日7時52分配信 ダウ・ジョーンズ

ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)7日の米国債市場では、米国株式市場が反発したことに加え、財務省が実施した新発30年債の入札が不調に終わったことで、米国債相場はおおむね全面安の展開となり、30年債価格が急落した。

利回りが先月付けた過去最低水準に迫るなか、現在の低金利ではインフレの影響を相殺するには不十分だと懸念を投資家は強め、長期債を売り進めた。米国債のなかで償還期限が最長の30年債は、物価上昇圧力に最も敏感だ。

財務省がこの日実施した30年債90億ドルの入札は、海外中央銀行など国内外の機関投資家の需要を示す間接入札の割合が10.7%となり、過去6回の入札平均27.2%を大きく下回った。

ダラス連銀のフィッシャー総裁が、世界の経済成長が物価上昇圧力を加速させるかもしれないと述べ、インフレリスクを警告したことも、市場の重しとなった。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50引き下げ3.00%とすることを決めた先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、フィッシャー総裁は金利据え置きに投票していた。

2年債価格よりも10年債価格の下げがきつかったことから、両者の利回り差で示される利回り曲線は引き続きスティープ化した。両者の利回り差は6日の166bpから171bpに拡大した。

「入札は不調に終わった。現在のように低利回りの環境では、長期債が投資家需要を集めるのは極めて難しい」とパイオニア・インベストメンツで440億ドルの債券運用を手掛けているリチャード・シュランガー氏は語った。

「インフレは債券市場の懸念材料で、投資家の投資収益を食いつぶすだろう。利回りは依然として上昇傾向にある」とシュランガー氏は指摘した。

1月23日に過去最低の4.1%を付けた30年債利回りは、4.504%に上昇した。2007年の物価上昇率が4.1%であることや税金を考慮すると、長期債を保有する投資家の投資収益は事実上ゼロとなる。

長期債の需要は実質的にゼロだった。過去数回の長期債入札も敬遠されてきた。投資家は現在の利回りが妙味ある水準だとみていない」とRBCキャピタルマーケッツの米国債取引ヘッド、トム・トゥッチ氏は述べた。

新発30年債の落札利回りは4.449%となり、入札締め切り直前の発行日取引における4.401%を上回った。応札倍率は1.82倍で、過去6回の平均の2.13倍を下回った。

7日の30年債入札は、底堅い需要がみられた6日の10年債入札とは対照的な結果に終わった。10年債の落札利回りは過去最低の3.620%で、間接入札の割合は38.2%と、過去8回の入札平均の22.6%を上回った。

         価格     前日比    利回り
2年債  100  2/32  -    9/32  2.084%    
5年債  100  3/32  -   29/32  2.851%
10年債   97 21/32  - 1 16/32  3.784%
30年債  107 16/32  - 3  2/32  4.533%
(米東部時間7日午後5時)

最終更新:2月8日7時52分

やはり米国サブプライム化は進みつつあるようで・・・。

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日教組がプリンスホテルから予約を断られた件、今度は損害賠償まで求めている。迷惑な客を断る自由はあるはず。裁判では、右翼の街宣車が他の客に迷惑を及ぼすかどうかが判断基準になっているだけ。私は宿泊施設の管理人をしているが、一度予約を受け付けても、後日迷惑と感じただけで遠慮なく断っている。損害賠償まで求められたらかなわない。

うp「米兵が14歳少女をナンパ。在日米軍反対に結びつける古舘君

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2007/02/22

政府・日銀は目標の共有をすべき。政府の少子化対策は不要

06年の人口、2年ぶり自然増・出生数が3万人超増える

 厚生労働省が21日発表した2006年の人口動態統計(速報)によると、出生数から死亡数を差し引いた人口の自然増加数は2万6885人と2年ぶりにプラスになった。05年にマイナスに転じたが、出生数が前年を約3万2000人上回ったことなどで持ち直した。

 厚労省は06年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと推定される子ども数)が、過去最低だった05年の1.26から「1.3台に回復する可能性が強い」としている。

20代の出産率も増えています。

国で少子化対策を莫大な予算を取ってやる必要なし!男女共同参画なんていう意味不明のフェミ活動に予算が組み込まれ、流用されている政策を止めよ。少子化対策予算が、無駄遣いの温床になっています。
保育所、育児相談など地域の要望に即して、きめ細かく地方行政で対応すべし。それが地方の自立にもつながります。いいかげん、サヨクの「格差」「少子化」の誤謬に気づいてくれ!

⊿⊿⊿

日銀、0.25%の利上げ決定・8対1の多数

 日銀は21日の金融政策決定会合で、政策金利の引き上げを決定した。金利を動かす対象としている無担保コール翌日物金利の誘導目標を現状より0.25%引き上げ、年0.5%とする。利上げはゼロ金利を解除した2006年7月以来、7カ月ぶり。福井俊彦総裁が利上げを提案、政策委員の8対1の賛成多数で決めた。反対は岩田一政副総裁。

金利引き上げの根拠となったのは、日銀総裁「純粋に経済的判断」ということです。
2007年度の成長率1.8%に・NEEDS予測

景気回復は継続

 2月15日に内閣府が公表したGDP速報によると、10-12月期の実質GDPは前期比1.2%(年率換算で4.8%)増加した。個人消費、設備投資という民需の両輪が大幅な伸びを示したことに加え、外需も成長を支えた。成長率に対する寄与度は個人消費が0.6ポイント、設備投資が0.3ポイント。公共投資も2.7%増と5四半期ぶりのプラスになり成長率を0.1ポイント押し上げた。実質GDP全体は8四半期連続のプラス成長で、景気回復が継続していることを裏付けた。

 海外経済は減速懸念が後退し、国内も企業部門で高水準の収益状況が続いている。不安視されている家計への景気回復の波及は、労働市場を通じてこれから進むとみられ、日本経済は小幅な調整を経て安定成長を続ける見込みだ。

07年度後半から家計購買力が上向く

 前期比1.1%増となった個人消費。2003年10-12月期以来3年ぶりの高い伸びで高成長をけん引した。ただ、天候不順の影響で大幅減となった7-9月期の反動で10-12月期の増加幅が拡大した面がある。所得環境が大きくは変わっておらず、個人消費は07年度前半まで前期比0.2-0.3%程度の小幅増にとどまる公算が大きい。

景気回復に消費が追いつき追い越すという甘~い予測を元に判断したようです。しかし、「労働市場での需給のひっ迫はまだ賃金の増加にまで結びついていない」状況であるし、やっと地方金融の建て直しに着手した段階で、中小企業はまだ厳しい。
政府としては利上げを見送りたかったところですが、干渉できないという建前があるので、忸怩たる思いがあるでしょう。

経済財政諮問会議に福井総裁もメンバーとして入っていますが、政府一体の政策を共有しているか疑問があります。たしか成長底上げ路線をとりたい政府の経済政策に反するようなことを言ったんでしたよね。メモしとけばよかったな・・・。

安倍首相は「政府日銀は同じ目標を共有しなければなりません」と、国民に向けてはっきり言うべきです。日銀の独立性はそのとおりだけれど、経済政策と金融政策は軸を同じくする両輪の政策なのだから、成長路線のためにどのような政策を遂行しようとしているのか説明責任があります。政府の“圧力”ではなく、政府・日銀の合意形成の場を経済財政諮問会議にしたらどうでしょう。その上で法整備をするとか・・・政策担当がなかなか説明に出てこないので、総理自ら定例ぶら下がり会見をもっと有効に活用してください。物足りないなぁ、安倍首相。

欧米では若干のインフレターゲットを導入することが合意事項となっています。日本でもデフレ脱却の処方箋として、ずいぶん議論されました。舛添氏がインフレターゲットを導入しない小泉政権を無能呼ばわりしていましたが、日銀の金融政策には介入できないってば~、、しかもリスクの説明も何もなし。とてもじゃないが、舛添氏には任せられません。

イギリスでは、物価水準安定のために2.5%設定しています。金融緩和を行ってカネの供給を増やすんですね。竹中平蔵氏を日銀総裁にするような観測気球が上がっているのは、竹中氏がインタゲ導入の必要性を感じているので、政策通の支持を受けているのかもしれません。ただインタゲは取扱注意で、金融政策研究で遅れをとっている日本では、不安定要素も大きいです。数年前、速水前総裁も「自信がない」と弱音を吐いています。

政府が金利引き上げを時期尚早と見るのは、金利の上昇は実質GDPの下落をもたらすからです。

短期日本経済マクロ計量モデル(2006年版)の構造と乗数分析 2007年1月
4) 金融政策
この図を見るとわかるように「短期金利を1%ポイント引き上げ」→1年目で-0.39、3年目で-0.81となります。名目でしたら-0.45、-1.20。金利引き上げが小幅で0.5にとどまりましたが、予測では年末に1.0%に上がるらしい。

現在の成長実感なき金利引き上げでは、政府の成長路線に水を差される結果となるので、政府としては反対せざるを得ません。
引き上げ幅は小さいけれど、日銀の経済見通しがただの楽観論でないことを期待します。まだ立ち直っていない中小企業と地方自治体への打撃とならないよう、年末の追加引き上げは見送ってほしいと思います。

◆以下、Voice3月号 若田部昌澄氏「利上げ問題の先にあるリスク」の要点です。

いまだにデフレ脱却したとは言えず、昨年3月の量的緩和解除以降、貨幣供給量は急激に減少。日銀の論理は、景気過熱による将来の物価上昇を懸念して、予防的に引き締める、というものである。
しかし、その先の物価上昇率のイメージについて日銀は曖昧であり、その値は低すぎる。

日銀はゼロインフレを目標にしているのではないかと懸念される。
ゼロ目標では、すぐにデフレに陥るリスクが高い。

組織としての日銀の持つ深刻な問題とは、「リスク管理」という発想が欠けていることである。
金融政策において手腕を発揮したグリーンスパン前FRB議長の秘訣は、たとえ起きる確率は小さくとも、被害が大きいと考えられる事態を避けるべく行動すべしということである。

今回、注目しなければならないのは「政治経済学的リスク」である。
つまり安倍政権構想の要である経済成長戦略に疑義を唱えるなど、総裁と安倍政権との関係は、すでにして緊張をはらんでいる。

現在の日銀の問題は、そうした目標が政府と共有されていないことである。

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2007/01/03

安倍首相の経済政策は保守層に支持されるのか

2007年、明けましておめでとうございます。
大晦日は「TVタックル年末スペシャル」→(小泉官邸秘録を読む)→「朝まで生テレビ」を全部見て、数時間後に起きたら首を寝違えていて、すっごく体調悪っ。

小泉官邸秘録の感想を書こうかな~どうしようかな~。
どんな内容か、知りたい方はいます?
安倍チームに対する物足りなさの原因がわかりますけど。

改めて感じるのは、安倍政権は小泉政権が地ならしした上に、堅実に基礎を固めていかなければならないこと。アンチ小泉だった保守論客達は、安倍さんに代わったから支持するというのは、矛盾を来すことなんですよね。小泉さんは左翼だからダメで、安倍さんは右翼だから期待するのか?その定義は?
今日本が抱える問題は、一事をもってバンザイしたりアンチになったりするような単純なことではありません。日本の基礎は経済政策です。自分の家族を食べさせられないで防犯にばかり目を向けるのはバランスを欠いていますし、経済施策の批判が一直線に「竹中はアメリカのエージェント」に行くのは、左翼以上にイカレてます。

安倍政権支持のブロガーさんが「小泉前首相は離婚した後に生まれた三男と会おうともしない冷酷な人だから、教育再生について語る資格はなかった」とコメントしているのを見てドン引きしました。三男は恨むどころか父親を尊敬しているし、長男・次男は親孝行で立派な青年に育っていますよね。小泉さんは、どんなに忙しくても、子供達と会話する時間をとっていたそうです。
資格云々を語るなら、んじゃぁ子供のいない安倍首相は少子化政策を語る資格はないとでも?批判するほうは正論のつもりなんでしょうが、端から観察すれば、主張を支配しているのは「好きか嫌いか」でしかありません。構造改革を引き継いだ安倍内閣を支持する整合性がとれていません。批判するならどちらにもダメ出ししなくっちゃ。リベラル系のほうが辻褄はあっています。

ただ竹中ビジョンが増税路線であるという意見は、真逆の批判です。増税に最後まで抵抗したのが竹中氏主導の経済財政諮問会議でした。途中から財務省の干渉が入ってきて、方向性がぶれてきたことに危機感を持っていました。
財政出動で均衡を図ろうとし続けたのは財務官僚。それにストップをかけて、自立的発展を促し、パイを大きくしようというのが市場開放であるのだから、批判するなら財務省とその族。構造改革に常に立ちはだかるのが省益中心の施策でした。リベラル系もちょっと混乱しているみたい。
やっぱり安倍首相は、今具体的に何をやろうとしていて、誰が反対していて、どのように打開していくのか、メディアを使ってわかりやすく見せないと。ぶら下がり会見を2回に復活したら?午前が新聞用で少し長めに丁寧に説明する、午後がテレビ用にポイントを簡潔に国民に説明する、小泉前首相のこの方法は効果的だったと思います。

自民党が代々経済界のご用聞き政府であることは私も否定しません。法人税で優遇するなら、その分所得に徐々に還元させなければ嘘です。

安倍政権を支持している保守層は、経済成長路線にシフトしていくための「簡素で効率的な政府」作りをどう具体的に推進していくかという、建設的な議論をしていきたいものです。
安倍政権で新任の行革担当相の渡辺喜美氏は経済・金融に強いので、大いに期待しています。こける人はさっさとこけてくれて、これも災い転じて福となったかな?

⊿⊿⊿

テレビの報道バラエティなど、もう付ける薬はないですね。

年末にある番組でこんなことを言っていました。
安倍夫妻がアグネス・チャンと一緒にクリスマスパーティではしゃいでいた。昭恵夫人のブログで豪華なお料理が映っていたが、世の中は不況で庶民は苦しんでいるのに何を考えているのか。

参照:安倍昭恵のスマイルトーク

総理大臣は友達とホームパーティもしちゃいけないんだって。そのうち昭恵夫人に「酒を飲むな」と言い出しそう。
豪華なご馳走は、お料理上手のアグネス・チャンが準備したものだし、写真に映っているバンケットルームはアグネス家ですよね。なんかね、お金持ちをひがんだりうらやんだりするのではなくて、成功した人を称える姿勢があってもいいんじゃないかと、どこかの政治家が言ってましたっけ。

今年も腹の立つことが多そうです。
ロシアがウクライナに「ガス供給止めるぞ」といじめてましたね。結局ガスの値段を2倍!にしてウクライナに無理矢理合意させました。
日本の周りはこんな国ばっかりですから、目が離せません。

では、今年もよろしくお願いします。

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2006/12/27

新税調会長・香西氏の経済ビジョン。郵貯・簡保は財政投融資改革の入り口

<きょうの経済関連ニュース>

■年金運用益が過去最高の9兆8000億円(5兆円アップ)

新政府系金融機関、名称は「日本政策金融公庫」

(問題点)
公的金融の縮小、不透明・改革法案骨子固まる
 政府は22日、8つの政府系金融機関を再編・民営化する関連法案の骨子を固めた。中小企業金融公庫などが2008年10月に統合して発足する新しい政府系機関は、中小企業向け融資などで業務を絞り込むが、どこまで融資残高を圧縮するかは未知数。完全民営化する商工組合中央金庫と日本政策投資銀行も政府保有株に譲渡制限などを設け、当面は政府関与が残る。公的金融が縮小するかどうかは不透明だ。

<新税調会長・香西氏の経済ビジョン>

■辞任した本間会長の後任に香西泰氏。
処世術でスタンスを軌道修正するような本間氏よりずっとイイ!
災い転じて・・・安倍首相は運がいいですよ。

■安倍政権では、本間氏に続いて佐田行革担当相の政治資金報告書問題が発覚し、またイメージダウンですが、なんとか切り抜けてください。テレビドラマの影響で、国民は、飯島秘書官が危機管理術として「登用者の身体検査」を徹底的にやることを知ったので、どうしても安倍首相周辺の脇の甘さと比較してしまいます。スキャンダルにはじゅうぶん注意してください。

■香西 泰(こうさい ゆたか)プロフィール
1958年東京大学経済学部卒業。 1958年経済企画庁(現・内閣府)入庁。調査局、通商産業省企業局、経済企画庁総合計画局など勤務。1981年東京工業大学教授。1997年日本経済研究センター会長。 2005年6月より日本経済研究センター客員研究員、一橋大学経済研究所客員教授。

(5/12)(4)リスクに報いる制度に・日本経済研究センター会長 香西泰氏

 ――政府の税制改革論議をみると、経済活性化という改革の目的がぼやけてきたような気がします。

 「日本経済の停滞を打ち破ることが改革の目的だ。停滞の原因は新たにリスクを取って、変化に挑戦する人や企業がなかなか出てこないところにある。リスクを取ることを奨励しないと、新しい産業も生まれてこないし、金融システムも強くならない

 ――政府税制調査会は「中立」という税の原則を理由にして、特定の経済活動を奨励するような税制をつくることに消極的です。

 「公平・中立・簡素という税の三原則はそれぞれ正しい。しかしリスクを取った人と、取らなかった人を同じように扱うとリスクを取ることが損になってしまう。それでは個人や企業の行動を一方向に誘導することになり、必ずしも中立とはいえない。いまはリスクに報いる税制にすることを第一に考えるべきだ」

 「公平の観点からもうかった人に重い税を課して結果の平等を追求すると、リスクを取ってもうけようという意欲をそいでしまう。リスクを取ることを尊重する制度にすることが自立した個人や企業を育てることにつながる」

 ――リスクに報いるにはどのような税制改革が必要になりますか。

 「これまでの制度では銀行がリスクの集積所になっていた。お金を預ける側は預金は返ってくるものと完全に安心している一方、お金を貸す銀行側だけがリスクを背負っていた。その結果が多額の不良債権だ」

 「リスクはできるだけ分散しなければならない。預金者が投資家となり、資本市場を通じて自らもリスクを抱えながら資金を運用することは、金融資産の効率的な活用につながる。そのためには株式投資など手取りが変動する可能性のある所得に、税制上配慮する必要がある

 「株譲渡益のほか利子・配当など金融所得をひとまとめにし、給与などの勤労所得と切り離して低率で一律課税する二元的所得税は有効なアイデアだと思う。所得が増えるほど税率が高くなる所得税の累進税率の刻みを今の四段階から三段階くらいに簡素化し、中所得者層が努力をして所得が増えたときの税負担増をできるだけ抑える工夫も考えなければならない

 ――個人向け投資優遇税制への「金持ち優遇だ」という批判にはどうこたえますか。

 「モノやおカネが自由に国境を超える経済のグローバル化が進んでいることを考えなければならない。特に金融資産は逃げ足が速く、国際標準より重い税をかけるとおカネは海外に流出してしまう。だから、国内で投資しやすい環境を整える必要がある

 ――企業税制ではどういう手があるでしょうか。

 「企業の研究開発や新規投資については税制上さらに優遇してもいいのではないか。研究開発や新規投資は企業にとってやはりリスクだ。このリスクを取りやすくする必要がある。今ある政策減税を整理し、浮いた財源を法人税率引き下げという形で公平に還元するのも一つの知恵だ」

 ――財政赤字を増やしたくない財務省は、増減税同額の税収中立にするよう主張しています。

 「財政上の最大の課題は高齢化に伴う社会保障負担の増大だ。財源の問題を含めて将来も持続できる社会保障の姿を描けば、国民の不安が薄らぎ、景気にも良い影響が期待できる。国がどれだけの社会保障を提供できるかということと、国民に求める税負担を一体で考えることがますます重要になる。全体の国民負担が感覚としてわかるようにするためにも、社会保険料と税の徴収機構の一本化は考えていい

 「税収の使い道を道路整備に限った道路特定財源は見直しが必要だが、一定の使い道を想定した目的税には歳出のむやみな膨張を防ぐ効果もある。消費税については、社会保障財源に充てることを念頭に、必要なら目的税化するという柔軟性がいる
(聞き手は経済部 米山雄介)=おわり

とてもわかりやすく、重要なことばかりです。

今後のグローバル経済ビジョンとして参考になります。
国際フォーラム「日本の進むべき道」-日本21世紀ビジョン発表記念-
特に賛同したのがここ

(白井)
 危機以降、東アジアでは金融協力が進んできた。日本は世界最大の外貨保有国。危機の際の外貨融通制度(チェンマイイニシャティブ)があるが、日本はこの協力をさらに発展させて危機回避システムを率先して作っていくべき。日本企業は海外進出しているが、現時点での主要な資金調達方法は本社からの送金であるので、為替リスクや送金コストがかかる。今後は現地で資金調達できるように日本政府も支援していくべき。これはアジアの債権市場の発展にもつながる。また、アジア域内の貿易が大きいにもかかわらず、決済通貨はドルが中心であり、円とアジア通貨を直接取引きする為替市場・先物市場が発展していない。地域の為替レートの安定化のためにも、円の国際化を進めていくべき。

次も、国家社会主義傾向の強い人が読んだら、目を剥くかも(^_^;
でも、積極的な成長路線なくして日本の国際社会での地位向上もないのだということを理解してください。
対談 わが国の構造改革と金融教育

香西 外国資本が入ってきやすい国かどうかということになりますと、制度的な問題もありますが、外国資本が日本で事業展開をしようとする時、コストが高いのは確かです。またわれわれの英語はあまり通用しないという辛い経験も多いですしね(笑)。完全な意味でグローバリゼーションに対応しているかと言ったら、まだまだ、と言わざるを得ません。

韓国などはアジア通貨危機に際して、よく外資にあれだけ銀行を開放するものだなと思うくらいやったわけで、日本はそれだけ貯蓄が多くて力があるということかもしれませんが、逆にいえばまだ閉鎖的だということかもしれません。産業についても、世界の市場の中でトップを争っていく企業は、そう増えていません。

香西 不良債権問題は一応片付いてきましたが、日本で新しい金融のビジネスモデルが生まれたかといったら、必ずしもそうではありません。担保の取り方とか審査の方法は随分変わってきたと思いますが、商売の中心は相変わらず預金中心で、こういうビジネスモデルで本当に国際業務をやっていけるのか、私はかなり懐疑的な目を持っています。

増永 日本の金融機関に今後必要なのは、新商品の開発や提供、ということでしょうか。

香西 流れとしてはそういうことだろうと思います。

<郵政民営化>

郵政民営化後、効率的な郵貯・簡保の運用が一番の課題。
香西泰・日本経済研究センター客員研究員

郵貯改革は経済金融システムのひずみを解決するための重要な試みだ。
郵便局に問題はないから変える必要もないと主張する人がいるが、郵貯や簡保が財政投融資を通じ無責任に資金を供給し続けてきたために、公社・公団の非効率な官のシステムが温存されたきた。例えば、郵貯や簡保の資金を使っていた旧国鉄は赤字に陥り、その整理のための国民負担は結局30兆円近くに達した。
金融は本来使う分だけお金を集めるのが基本なのに、財政投融資では郵貯がただ資金を集める機能だけを果たしているのが問題。
資金の入口である郵貯を改革しなければ、本当の財政投融資改革にならない。

郵政民営化を「小泉の思い入れ法案」くらいの認識の人が多いようですが、とんでもなく重要であるというのが私の認識です。今後の財政投融資における発展的リストラクチャーの重要な入り口です。野田聖子や復党組が修正に圧力をかけてきたら、毎日でも官邸に抗議のメールをしてやる!。「たった一つの法案に反対しただけ」じゃないんですよってば。すべての産業構造に関連してくる改革だと思います。

今のままでは、2007年10月1日の民営化が延期になってしまいそうです。もちろん完璧を期してやるのなら多少遅れてもかまわないのですが、問題は、自民党内部や財務省の抵抗によって、牛歩戦術じゃないけど“先延ばしさせられる”こと。システム整備の遅れを理由に、早期の生田総裁下ろしにまで発展しそうです。ひいては日本郵政の西川社長の解任カードをちらつかされるかも。

フォーサイト「郵政民営化の『壮大なサボタージュ』が始まった」によると、ゆうちょ銀の職員のスキルやモラルの低さは深刻であるとのこと。毎日の現金合わせで過不足があるのは日常茶飯事であり、郵政公社でも横領などの内部犯罪から簡易保険の配当金過払い・不足といった業務ミスまで不祥事が絶たない状況らしい。生田総裁は、過去のウミを出している段階で、民営化までにコンプライアンスや内部管理体制の充実を図るとしています。ここをクリアしないと、他の金融機関業務との連携で、支障を来すおそれがあります。早急に民間レベルに引き上げないといけません。

このように民営化に足を引っ張る勢力が多いため、経済成長を本物にしていくためのマクロビジョンの入り口にも立てない不安がつきまとっているのです。
安倍政権の経済・財政・税制ブレーンには、ぜひがんばっていただきたいです。

(追記)

参照:IRIMALL's Satellite at cocolog日本郵政公社 郵便貯金 4億3000万円の無断解約で利用者 (顧客)から訴えられた貯金無断解約事件ニュース

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2006/11/15

法人税率引き下げたところで・・。安全保障有識者決まる

【PSI】韓国政府、米国の参加拡大要求を拒否

 韓国政府は、北朝鮮の核実験後に国連と米国が求めていた北朝鮮制裁に積極的に参加しないことを最終決定した。
◆PSI
 韓国政府は、先月の北朝鮮による核実験後、米国が強く求めていた大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)参加拡大を拒否する決定をした、と12日、明らかにした。政府当局者らは「PSIの原則には同意するが、韓半島(朝鮮半島)の特殊な事情を考慮し、このように決めた」と話している。PSIに参加すれば、領海上の北朝鮮船舶検査などが求められる。
朝鮮日報/朝鮮日報JNS

特殊な事情=金正日の事情

米 日米韓の首脳会談を調整

アメリカ政府は、ベトナムのハノイで今週開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議にあわせ、北朝鮮の核やミサイル問題をめぐる日本、アメリカ、韓国の3か国による首脳レベルの会談を行って結束を示したいとして、関係国との調整を進めています。

ブッシュと安倍が盧武鉉を両脇にはさんで、きっちり絞めると。

⊿⊿⊿

経団連会長 法人税率30%に

日本経団連の御手洗会長は13日の記者会見で、企業の国際競争力を確保するため、法人税の実効税率を30%程度にまで引き下げるべきだという考えを明らかにし、来年度の税制改正に向けた政府税制調査会の答申や与党の税制改正大綱にこうした方針を明記するよう求めることを表明しました。

参考までに<韓国の法人税

2002年1月1日以降に開始する事業年度からは、

課税所得       法人税 住民税 合計
100,000,000以下部分  15%  1.5%  16.5%
100,000,000超部分   27%  2.7%  29.7%

やすっ!

※実効税率とは法人税+事業税+住民税の合計
法人所得課税の実効税率の国際比較

東京 40.69 
ニューヨーク 45.95
ロンドン 30.00
ドイツ(デュッセルドルフ) 39.90

・・あとはリンク先の財務省の資料をご覧下さい。

それほど違いはないような気もするが・・・。
法人税引き下げ→大企業の国際競争力が高まる→中小下請けの受注も増える→給与ベースも毎年アップ→個人所得増大→国内消費拡大→景気回復の実感

こう起承転結がうまくいくなら賛成ですよ。
しかし・・・

GDP 年率2.0%のプラス

一方、物価の変動を含めた名目のGDPはプラスの0.5%でした。これについて、内閣府では「景気が回復を続けていることをあらためて裏付ける結果となったが、今回落ち込んだ個人消費やアメリカ経済の動向を今後注意深く見ていく必要がある」としています。

会社の投資拡大や内部留保分を差し引いても、給与アップにつながらず、国民の所得が上がっていない現状では、法人税の引き下げには激しい抵抗が起こるでしょうね。

そうでなくとも、以下の制度に関して、「サービス残業で過労死させられる制度」としてサヨク系が煽っているので、大企業や政府に対する風当たりは強まりそうです。

ホワイトカラーエグゼンプション(『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

ホワイトカラーエグゼンプション(White Collar exemption、ホワイトカラー労働時間規制撤廃制度)は、いわゆるホワイトカラー労働者に対する労働時間規制を適用免除(exempt)すること。現行の裁量労働制をホワイトカラー全般に適用するものと評価する者がいる。

2005年6月に日本経団連が提言を行い、2006年6月に厚生労働省(労働政策審議会労働条件分科会)が素案を示した。同省は2007年の通常国会に関連法案を提出する意向であり、早ければ2008年度にも法律として施行される可能性がある。

なお、厚生労働省が検討している制度を中心に「自律的労働時間制度」とも呼ばれる。

背景
日経連が「新時代の日本的経営」という本において提案したことで注目された。 「ホワイトカラー」は、その働き方に裁量性が高く、労働時間の長さと成果が必ずしも比例しない部分があるとしており、このため、労働時間に対して賃金を支払うのではなく、成果に対して賃金を支払う仕組みが必要、というのが提案の要旨である。

この提案については、日本共産党が、「合法的に賃金を抑制したい」「労働者は、自己の健康は自分で管理すべき」といった経営側の飽くなき利益追求および社会的責任の放棄に過ぎないとの主張をしている[1]。 また、厚労省が過労死の元凶となっている無賃労働の取り締まりを強化したため、その回避策としての提案ではないかとの指摘もある(実際に、前代の日本経団連会長である奥田碩は、無賃労働の取締りを非難するコメントを出していた)

共産党は、時間から時間まで働く工場労働者が「労働者」と思っているので(^_^;、ホワイトカラーの仕事内容と成果に対する評価としての賃金体系がわからないのですね。ダンナも工場労働者だった時期がありましたが、一日のノルマが決まっていたので、残業となってもあえて時間延長の申告もせず、サービスでやっていました。そのかわり改善策を提案し、周りの協力で合理化が進み、無駄な時間が短縮されました。「これだけの仕事を仕上げてナンボ」という賃金体系を理解すれば、裁量労働の意味がわかるんですけどね。

そもそも人員縮小するのは仕方ないとしても、一人に仕事を集中させた挙げ句過労死させるような会社は、残業代云々以前の問題を抱えていると思います。
しかし、運用次第で会社側の要求がエスカレートすることもあり、一律に「裁量労働」といっても会社側の得にしかならないのでは?という心配もあります。

これらの懸念に対して、厚労省は2006年11月に示した修正案で、「週休二日以上の確保の義務付け」と「適正に運営しない企業に罰則を科す」旨を盛り込んでいる。

とは言うものの、もう少し丁寧な見直しが必要でしょう。

国民政治参加運動
【残業しても残業代ゼロ】ホワイトカラー・イグゼンプション制度(サービス残業合法化)反対!!【過労死促進】

この法案には「解雇の金銭解決」も盛り込まれてるので、
  サビ残拒否するような人は手切れ金だけで解雇される恐れがあります。
  
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-06-15/2006061501_01_0.html

赤旗(^^ゞ
仕事の成果を出すこととサービス残業を拒否することは違うんですけどね。
たとえば誰が見ても無理なノルマを与えられて、残業疲れで体調が悪くなり、残業拒否したら解雇された。それは会社側のイジメなので、労働基準局に行くことをお勧めします。

⊿⊿⊿

日本版NSC:有識者会議22日初会合 メンバー正式発表

 塩崎恭久官房長官は14日午前の記者会見で、首相官邸の外交機能強化のための日本版NSC(国家安全保障会議)構想を検討する有識者による「国家安全保障に関する官邸機能強化会議」のメンバーを正式に発表した。22日に初会合を開く。

 塩崎長官は具体案の集約について「月に2回程度開き、来年2月末をメドに意見を取りまとめたい」と述べた。

 同会議は、安倍晋三首相が議長を、小池百合子首相補佐官(安全保障担当)が議長代理を務める。他のメンバーは、塩崎官房長官▽相原宏徳元三菱商事副社長▽石原信雄元官房副長官▽岡崎久彦元駐タイ大使▽小川和久軍事アナリスト▽北岡伸一東京大教授▽佐々淳行元内閣安全保障室長▽佐藤謙元防衛事務次官▽塩川正十郎元財務相▽先崎一前統合幕僚長▽森本敏拓殖大教授▽柳井俊二前駐米大使。【古本陽荘】

毎日新聞 2006年11月14日 10時45分

小池さんが待ち望んでいた「有識者会議」メンバー決定!!
すごいメンツだ・・。国士様の嫌いな岡崎さんが入ってる(笑)

小池補佐官が「no staff」と嘆いたとか「小池vs.塩崎」と報道した毎日新聞。どこが機能不全?訂正しないの?敵対勢力のリークもたいがいにしてほしいですわ。

 
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ランキングのみんな毎日更新し続けて、すごいなぁ・・

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2006/10/31

三角合併導入さらなる延期

「三角合併」ルール決定難航・経団連、米産業界と綱引き
 

企業の再編をしやすくする仕組みとして来年5月に導入される「三角合併」は、詳細ルールの決定が予定していた今秋から大幅に遅れる公算が大きくなった。日本経団連など経済界は外資による買収攻勢を懸念し、三角合併を株主が承認する際の条件を厳しくするよう主張。これに対し、米産業界などが「制度が形骸化する」と強く反発しているためだ。関係者の思惑は交錯しており、日米間の経済問題になる恐れもある。

 三角合併は、会社法で新たに定めた仕組みで、当初は同法の施行と同時に使えるようになる予定だった。だが相次ぐ敵対的買収を背景に経済界や政界で「外資脅威論」が浮上。企業に買収防衛策を導入する猶予を与えるため会社法の施行後、1年間は導入を延期することを決めた経緯がある。 (07:01)

三角合併とは
「国外で設立された株式会社が日本に100%子会社を設立し、親会社株式を対価として当該子会社と対象会社との間で吸収合併を行うことによって、外国会社が株式を対価として内国会社を100%子会社化する手法」

これは昨年に改正会社法施行されるはずだったものを、敵対的買収・外資脅威論がかまびすしい折、1年間凍結されたものでした。さらに大幅に遅れるとなると何らかの摩擦は出てくるでしょうね。

右翼の反米・統制経済思考からいくと「外資=悪玉」のすり込みがあって、ネオリベなるものは断固反対になるのでしょうが、ちょっと待て・・・と。私はそもそも「買収=敵対的」とは一直線に考えられないので、三角合併の問題点について専門家の意見を聞いてみたいところです。外資による買収と言ったって、日本がアメリカ企業を買収することだってあったわけで、米側からすれば「日本外資脅威論」がありましたね。「物の価値もわからぬくせにカネにあかして買いあさる日本人」のイメージは払拭できているのでしょうか。
商取引に国境がなくなっている時代に、法整備をきちんとした土俵の上で、世界を一つの市場として株を売買することになんら不思議もないし、不都合はないはずです。

検索してみて、大変参考になったブログです。
参照:ふぉーりん・あとにーの憂鬱「三角合併」は悪くない? [2005年03月12日(土)]

「敵対的」買収者が使えるか?

まず、「三角合併」自体は、通常の合併と同じなわけですから、手続としては、両社の取締役会の承認を経て合併契約書を締結して、株主総会にかけて2/3の承認を得なければいけません。
というわけで、いくら買収側が秋波を送ってみても、対象会社が「うん」といわなければ、「三角合併」には進めないわけです。
要するに昨年UFJに対してSMBCが一所懸命にアプローチして合併比率までコミットして提案したけれど、結局UFJの経営陣が首を縦に振らない限りはどうしょうもなかったという、あの状態になるわけで、「敵対的買収者」にとっての恩恵は限られているわけです。

「友好的」プロセスへの甘味料としての役割

さらに、今までは友好的だろうが敵対的だろうが、外国企業が日本の会社を買おうとすれば現金を対価とするしかなかったわけですから、逆にいえば、外国企業にとっては日本の企業を買収するときに「友好的にやっていこう」というインセンティブは乏しかったわけです。
ところが「三角合併」が入ると、対象会社経営陣と友好的な関係が築ければ、現金ではなく株式を使って買収ができるのですから、買収者には、対象会社の経営陣と「友好的」に交渉を進めるインセンティブが増加するとも考えられます。

問題点としては、さらに

・・・というわけで、「三角合併」は元々外国企業による「敵対的」買収を容易にするという効果は、ほとんどないのに、これを1年凍結にしてしまうというのが日本の政治家の結論のようです・・・が、もちろん、アメリカがこれに対して黙っているわけはありません。
実は、本当に怖いのは、これまで「会社法現代化で三角合併を入れて外国資本が入りやすくしますから」といって、アメリカ、特に金融資本からの圧力をうまく交わしていたのが、今回のアクションをきっかけに寝た子を起こしてしまうことのような気がします。

すなわち友好的買収はあっても、敵対的買収には使えない制度と言ってもよいですね。外国企業にとっては、リスクをとってまで買収するのですから、発展的買収でなければ意味もなく、敵対的買収を仕掛ければ、早晩親会社にバッシングが集中して、何の益もないわけです。
事実、外資産業も時流に乗れなければ日本国内において苦戦を強いられ、撤退することも多くなっています。ビジネスとは、より良いものを提供する企業が生き残るという意味で、日本企業にとっても外資系企業にとっても公平な世界ですね。

しかし、1年凍結した後にさらに施行を遅らせようとする政府は、何をびくついているのか?経済界の圧力でなくてなんであろうかと、ニュース記事から読み取れます。公正な競争原理を排除して「自分達だけ保護してくれ」と言うのは、「より良いもの」への競争放棄でしかないと思うのですが、どうなんでしょう。

消費者金融3社、1000億円超す赤字に・9月中間

 アコム、アイフル、プロミスの大手消費者金融3社は30日、2006年9月中間期の連結業績予想を下方修正した。利息制限法の上限金利を超える金利(過払い金)の返還に備え、そろって多額の引当金を特別損失などに計上したためで、全社が1000億円を超える最終赤字となった。中間期の最終赤字は上場以来、全社が初めて。

 引当額は最も多いアコムで3575億円に上り、アイフル、プロミスも各2281億円、2144億円となった。この結果、アコムの最終損益が2821億円の赤字(前年同期は463億円の黒字)。アイフルの赤字は1795億円(同442億円)、プロミスも1594億円の赤字(同313億円)だった。 (23:12)

政府は、グレーゾーン金利撤廃する方針をやっと打ち出しました。国民から批判の声を上げてみるものですね~。そこで、業者は利息返還などが損失となるので、莫大な赤字決算となる予想。

業者の何千億円の赤字転落分こそ、生命保険までかけて利用者から生き血を吸っていた“命の値段”だったということですね。(T^T) ヒドス

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29位で踏みとどまりました。30位前後で安定できたら嬉しいな。アクセスカウンターが昨日の昼から故障中~シクシク

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