経・財・金政策(麻生政権)

2009/05/15

経済政策は「ケインジアンか新古典派か」の二元論ではない(伊藤元重教授)

月刊誌のVoiceでは、さすがに「市場原理主義」という意味不明の言葉は出てこない。そのかわり「新古典派vs.ケインジアン」という対立軸が出てくる。「小さな政府」「大きな政府」と分けられることもある。

週刊誌並みの根拠の薄い不安を煽っているなあと思う論者も、いるにはいるけれど。あなたはクーさん?というようなケインズもビックリの意見もあったりする。竹中氏に言わせると、そういう人はケインズ理論の大いなる誤解だそうだ。

Voice六月号の巻頭言・伊藤元重教授に賛同する。

日本でも、新自由主義が見直され、社会民主主義を標榜する議論が盛んだ。しかし、「ケインジアンか新古典派か」あるいは「新自由主義か社会民主主義か」という二元論では、歴史は繰り返すばかりである。

伊藤教授は、そのような二元論は非生産的であるとし、新しい時代の政策観を確立していく必要があると結んでいる。

ケインジアンがこのところ声を大きくしていても、マクロ経済政策の基本的な金融政策を放棄すべきではないし、ミクロの財政出動策も時代に合わせて「応病与薬」していく必要がある。

“主義”とは関係なく、もっとも効果的な政策を臨機応変に対策していくことが「歴史から学ぶ」ということではないだろうか。そこから判断すると、政治家では新古典派寄りの改革派のほうが臨機応変度が高い。

麻生政権の景気対策は、公共投資に偏りがあると思いつつ、埋蔵金掘り起こしあり金融政策あり減税あり雇用対策あり直接給付(桁が足りない)ありで、豪華幕の内弁当みたいだ。

まあ、時代の要請から言えばこんなものでしょうという感じだが、先取り予算を詰め込みすぎて、かなり無駄になりそうなものもある。消費刺激なら直接給付を何十万円単位で渡すほうが手っ取り早い。エコカーや家電に限定する意味がわからない。応急手当の期間が終われば先取り需要が終わり、反動が来てしまう。「今だけ良ければいい」という政権の人気取りに見えてしまう。

結局、需要掘り起こしは民間努力にかかっているのであり、業界への支援というミクロ政策は、補助金頼みの依存体質から抜け出せず、永続的な成長を助けるものではない。今後需要の薄くなる業界の産業転換を政府が阻害してはならない。

今は「エコ」「環境」という錦の御旗がある。温暖化様々ではないか。寒冷化に向かっているデータもあるようだけれど、見ないことにしよう。エコ派生商品は数限りないので、当分しのげるか。渡辺喜美氏が「エコひいき」とオヤジギャグを飛ばしていた。環境特需と中国の公共事業特需(鉄鋼など)がしばらく景気の底上げに貢献するだろう。

Voiceの宮崎哲弥氏・若田部教授・飯田泰之教授の座談会は面白かった。

財政支出の乗数効果は1.1~1.2だという。今回の真水15兆円では、良くてたったの3兆円、GDPに直すと0.7%くらい(飯田泰之教授)。で、カンフル剤が切れる頃に消費税増税だったらお笑いである。政府は何もしないでくれたほうがよかったという結果になってしまう。

飯田教授によると、政府のミクロ経済政策は効かないというのが全経済学者のコンセンサスだという。業界支援が利権絡みという構図は、今ではおかげさまで善良な国民でも知っている。

金融緩和が絶対必要なのは当然なのだが、日銀は長期債の保有高を増やそうとはしない。一昨年から日銀の長期債の保有高は低下している。今年はだいたい月々1兆2000億円ずつ償還されていくので、月々1兆2000億円以上買いオペして初めて金融緩和になる(飯田教授)。

日銀は量的緩和をすると言いながら、実態はしていないということがわかった。

座談会では経済ジャーナリズムのお粗末さを糾弾しているが、「小泉改革は市場原理主義を押し付けたので格差社会になった」と平気で言っているメディアや論者が絶えないのは、お粗末を通り越して害悪である。

雇用対策についてはまた改めて。

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2009/04/13

15兆円補正は大盤振る舞いが過ぎる(朝日)

サンプロでは、竹中vs.R・クーより日本経済再生戦略会議(町村・茂木)による大型補正予算の説明のほうが視聴価値があった。民主党案を見るのは時間の無駄だが、番組でさわりだけでも紹介しないのは、民主党から不公平だと苦情が来ない?

● 日本経済再生への戦略プログラム(中間報告)
―今、未来への投資、新たな成長ステージへ―

文書に目を通すとわかるように、あらゆる分野にわたって思いつく限りの対策を詰め込んだ総花的な景気対策になっている。
落ち込んでいる自動車・建設・家電へのエコを味付けした消費刺激策が目玉である。環境対策は付随的なもので、いわば業界への重点支援という意味合いが強い。

田原氏がこの補正予算に関する朝日・毎日・讀賣の社説を紹介していた。

2009年4月10日(金)付
15兆円補正―大盤振る舞いが過ぎる(朝日)

 財政支出15兆円余、事業規模は57兆円。過去に例のない大規模な新経済対策を政府・与党がまとめた。

 米国政府に「国内総生産(GDP)の2%相当の財政刺激」を約束した麻生首相は2%、つまり10兆円規模の財政支出を指示していた。しかし、総選挙を控えた与党の議員から「需要不足が20兆円超とされるのに足りない」といったむき出しの要求が高まり、膨れ上がった。

 この結果、すでに決定ずみの対策も合わせると、今年度の財政出動はGDP比3~4%程度となる。超大型景気対策をとっている米国や中国とも肩を並べるような水準だ。いくら深刻な経済危機に直面しているとはいえ、先月成立した経済対策の予算執行が始まったばかりの段階で、これだけ大規模な追加対策が必要だったのだろうか。

 「規模ありき」で性急に検討が進んだため、メニューには不要不急の項目がかなり紛れ込んだようだ。

 検討過程で、自動車や不動産などの業界が与党議員に働きかける姿も目立った。このためか業界支援色が濃い。エコカーや省エネ家電への買い替え補助は低炭素社会への転換を大胆に促すほど厳しい基準は設けず、住宅取得目的の生前贈与減税にも踏み切った。

 各省庁も予算拡大に動いた。食糧自給率向上へ向け減反政策の見直しを進めている農林水産省は、その結論も出ていないのに、従来の減反を推し進める対策費の増額を盛り込んだ。

 世界経済危機に直面し、日本経済も大きな痛手を負った。ショックを緩和し、社会不安を防ぐ安全網を整備し、経済活性化策を打ち出すのは政府の役割である。だが、それにしても「大盤振る舞い」が過ぎないか。

 民主党も2年間で21兆円の財政出動をする経済対策をまとめた。与野党あげて選挙目当てで規模を競う様相となっており、歯止め役が不在だ。

 政府案では、今年度の新たな「国の借金」(新規国債発行額)は空前の43兆円超となる。不況による税収の大幅減が見込まれるので、さらに膨らむだろう。新規の国債発行を極力抑え、主要国最悪の財政状態を立て直そうとする財政再建路線は挫折した。「11年度に基礎的財政収支を黒字に」という旗を麻生政権は降ろしてはいないが、実際には葬り去ったも同じだ。

 消費刺激型の景気対策は、将来の需要の「先食い」でもある。そのために政府が借金するのは、子や孫の世代へ「負担のつけ回し」になる。一時的に景気刺激効果があっても、長い目でみればマイナス面が少なくない。

 米オバマ政権は大規模な景気対策を打ちながら、任期4年で財政赤字を半減という目標も掲げた。いばらの道ではあろう。だが、将来世代に対し責任を果たすことも、政治の役割である。

緊急の大型補正なのだから“大盤振る舞い”に決まっている。
期間限定の財政投入も多いので、「財政再建路線は挫折した」と嘆くには当たらない。与謝野財務相は、税制抜本改革の中期プログラムを早期に改訂すると発表しているので、増税見積もりで財政再建もぬかりない。さすが責任政党だ。←イヤミ

先月成立した経済対策の予算執行が始まったばかりの段階で、これだけ大規模な追加対策が必要だったのだろうか。

仕方ない(-_-;)本年度予算と別建てにしたのは、麻生首相の延命策・・・

財政出動で内需拡大は仏・独を除く国際社会のコンセンサスとなっている。日米が旗振り役である。予算の規模が大きければ大きいほど「内需拡大に熱心な国」と評価を得られるような空気がある。日米が自画自賛しているだけというしらけた空気ではあるけれど。中国はなりふりかまっていられない。中小企業貸し渋り対策で地下銀行まで頼るという。

需給ギャップをどう埋めるかという時に、GDPの60%が個人消費の日本では、需要の潜在性は高いのである。消費のインセンティブをどう引き出すかが重要なのであって、持てる者から消費の先取りをしてしまおうという施策は、短期的には効果がある。

業界・省庁の予算獲得競争の成績表といった補正予算案ではあるが、一応コンセンサスは得られるだろう。しかし、どこか根本的にずれている感じがするのはなぜだろう。

なぜ消費活動が冷え込んでいるかといえば、医療・介護・年金等、老後への将来不安ゆえなのである。国民が渇望しているのはセーフティネットの充実ではなかろうか。増税して社会保障費に充てるといった漠然とした話には乗れない。安易に増税に頼ろうとする政府に対し、国民から懐疑的な目を向けられていることをまず認識してほしい。自信満々な態度を見せられるほど、裏切られてきた過去を思い出して退いてしまうのである。

たとえば15兆4千億円をいっそ全額福祉に充当したらどうだろう。IMFにぽーんと10兆円を出す実力があり、15兆円もばらまける予算がある国が、なぜ病人や障害者や老人から身ぐるみを剥ぐようなことをするのだろう。私は決して自己責任論者ではない。

将来不安が解消されれば、年配の人も安心して蓄えたオカネを使う。
お車一台お買い上げのお客様には特典付き♪」なんて政策は、国が税金使ってやるようなものじゃない。その分は税金還付として手元に戻してほしい。また所得税を払わない低所得者に恩恵を与えるのは消費税減税である。定額給付金のように生活支援の意味でも考えてほしかった。財務省は絶対YESと言わないが・・・。

竹中氏は貧困問題を国の重要施策と位置付けている。セーフティネットの再構築のためにも、政府は貧困問題に正面から取り組まなければならないのである。貧困は病気や障害、高齢化と密接不可分である。ニートなどは弱者に分類しなくていい。きょうだいも子供もいない私は真剣に考える。介護付きの老人ホームは幾らかかるのかな、順番待ちかな…なんて。

中小企業支援は大企業の復活が何よりの支援となり、大企業復活には外需、特に米国の景気回復が鍵となり、「ものづくり」には保護主義が大敵である。米国の“バイアメリカン”法案は、良い意味で骨抜きになってよかった。一国が保護主義に走れば他国の保護主義も認めざるを得ず、グローバルな市場を否定するということは外需を否定することになり、輸出に強い日本の「ものづくり」は衰退する。そうなったらいくら中小企業にカネをつぎ込んでも死に金となる。

このように経済はすべてつながっている。弱者は強者に依存する関連性は、強者を縛らないやり方が正解であることを示している。

財政拡大がばらまきに終わらないためには、下請け・孫請けの末端の中小企業にその場しのぎの支援をするよりは、強い産業をより強くする経済成長プランを同時に示すことが政府の責任なのである。

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内閣支持率は不思議なことに株価と連動していると聞いたことがあるけど、ホントにそうなっているね。一度最悪の底を打ったので、あとは上がる一方!?

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2009/04/12

「プライマリーバランスは意味のない概念」と与謝野財務相は申しております

携帯を最新のwinに変えたおかげでネットも楽々。検索スイスイ。パケット割は前もつけていたけれど、今度は同じ1000円でも割引幅が大きくなって、パソコン卒業してしまいそう(笑)

ためしに自分のブログを検索してみた。
へぇ~、シンプルにテキストだけ読めるんだぁ。

え?

どーんと出たのは
朝まで生テレビ「皇室問題」感想

これが読者の“一押しエントリー”らしい。
もっと上手に書き直そうかな・・・(-。-;)ボソ

与謝野財務相、財政再建「新しい目標必要」

 与謝野馨財務・金融・経済財政相は11日、BS11の番組収録で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2011年度に黒字化する現行の政府目標に代わる、新しい財政再建の目標をたてる必要性を強調した。

 財政支出が15兆円に達する追加経済対策の策定で、財政再建の道筋は不透明さを増している。同相は「きちんとした目標を立て、国内総生産(GDP)比でみた国債残高がこれ以上増え続けるのを抑制しなければならない」と語った。

 プライマリーバランスの黒字化目標については、達成してもGDP比の国債残高が増え続けるケースがあると指摘。財政再建目標としては「ほとんど意味のない概念だ」として、「(GDP比の国債残高が安定的に減っていく方向で)収束する形の目標をつくらないといけない」との考えを示した。(11日 20:05)

きちんとした目標を立て、国内総生産(GDP)比でみた国債残高がこれ以上増え続けるのを抑制しなければならない
それはそのとおりなのだけれど、借金を返済した国というのはいまだかつてないんだよね。国内総生産を上げる努力をすれば、比率は低くなる。つまり国債残高抑制による財政再建が目標なのではなくて、まずプライマリーバランスを黒字化する目標が経済成長を促す施策につながり、結果として財政再建が達成されるということなのである。歳入歳出バランスが意味のないことと言い、国債残高にこだわる与謝野氏のほうがおかしい。

預金金利が低いまま据え置かれ、国債金利のほうが少し高いので、そこで郵政は利ざやを稼いでいた。与謝野財務相は無利子国債に賛同していたようだが、差し当たって残高は問題視しなくて良い。

国債残高重視かプライマリーバランス重視かと考えた時に、財政再建とは財政健全化に他ならず、健全な財政運営とは民間活力による歳入増と行革による歳出減によって達成されるので、政策として重きを置く部分は、とりもなおさず民間活力による歳入増なのである。

今は財政再建度外視の政策を打っているが、もともと財政規律を重んじる与謝野氏の価値観は、歳入の算段が先に立つので、目先の歳入が減る減税の発想は渋々しか出てこない。大胆なシステム変更はなおさら無理。国の懐具合を主に考えれば、増税ありきの政策になる。だから、3年後に引き上げにこだわった。党内の反対に遭って「景気回復の兆し」なのか「景気回復してから」なのか曖昧に誤魔化された格好になったが。

株の持ち合いにしても経済危機を盾に骨抜きにされている。
郵政は政府の関与が資金の流れを阻害していたことが改革の動機であった。しかし、反発の度合いが半端でなかったのは、要するに政府が持っている株式は一切売りたくないわけである。麻生政権の日本郵政への“いやがらせ”は非常にわかりやすかった。麻生首相の小さく上げた観測気球は失敗した。

財政再建は、システムの再構築が不可欠なのである。既得権は手放さない、干渉はやめない、でも歳入は増やしたい、それでは手っ取り早い方法は増税しかないではないか。

サンデープロジェクトで竹中vs.リチャード・クーを対決させるそうなので楽しみにしておこう。竹中氏が頻繁に説明しているが、国債を出して大型公共事業を乱発しても一時的な需要にしかならない。同じ予算を実践的な職業訓練に回したほうがよほど将来性がある。介護分野等々に適切な雇用対策を打っているとは思うが、待遇改善には道半ばである。旧来型の公共事業予算は、先取り投資に回してほしい。ハードよりソフトが重点課題である。

日本では10年間で130兆円の景気対策をやって90年代は1%しか成長しなかった。インフラ整備が遅れている発展途上国なら効果があるだろうが、先進国では国債に頼る財政出動型の景気対策は、規模の割には効果はない。国民はそれを学んでしまったので、経済理論はどうあれ「バラマキ」としか評価しなくなった。

赤字国債を発行してまで財政拡大しても、いずれ淘汰される弱い分野まで延命させるだけで、経済を底上げするまでには至らない。本来、「資本主義は不況のたびに強くなる」(イノベーション理論のシュンペーター)のである。

国が主導する財政拡大は必ず増税を招く上に、税の分配は決して平等ではない。既得権益構造の予算分捕り合戦の拡大を招くだけである。だから、機会の平等こそが保証されるべきであって、社会主義政策は逆に格差拡大を招くことを思い出してほしいのである。落とし穴はそこにある。社会保障政策的な雇用対策は大変けっこうだが、弱者保護を謳いながら生活保護を渋るような国の矛盾した体質がすべてを物語っている。つまり表の顔と腹の内は違うということだ。

規制緩和はまだまだ足りない。アンチ改革派はバカの一つ覚えのように「タクシーの規制緩和」を持ち出すな。サービス改善より先に料金を上げればどうなるか自明のことだろう。国が縛る規制が邪魔!ということはまだまだ山ほどある。

汗をかくより頭を使え、とは今思いついた言葉だが、社会主義の末路を学習した私達は、不況をチャンスと捉え、潜在需要を掘り起こしていこうではないか。国になんか頼るな。

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財務省は、とにかく財政赤字をなくすのが美学だという。赤字国債発行の是非はどうあれ、国民にツケが回されるのは勘弁してほしい。

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チャゲアスとチョウユンファの一夜

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2009/03/29

時限的な贈与税減免を検討へ

鳩山由紀夫民主党幹事長「必ず白(無罪)を勝ち取る」「私たちは重い十字架を背負うことになったが、正義の十字架だ。民主党を信じていただき、新しい日本を造り上げていこうではないか

兄ぽっぽ、キモさパワーアップ!いつから小沢代表が教祖に?
判決までなが~い道のりだ。それまで民主党は存在しているのかしらん。分裂しているだろうね。

逝っちゃってる党を横目に政権与党は景気対策に集中。

武部さんも「新総裁」は諦めたようね。小池女史にふられちゃったし。それより麻生内閣の独断専行を改めて、党内の意思疎通が図られるようにすれば、現政権の不備は補える。小泉時代は政府vs.族議員という構図があったけれど、麻生政権では族政府vs.改革派という逆のパターンになっている。この対立に軋みがあったのだけれど、麻生首相の判断次第で改革派を味方にも抵抗勢力にもできるのである。

麻生内閣はロクでもない閣僚ばかりだが、側近で信じられるのは菅選対副委員長だけ。鳩山総務相はメディアの応援にもかかわらず、すでにボロを出している。メディアは日本郵政側の言い分をほとんど無視し、鳩山総務相の発言を正論であるかのごとく報じ続けたが、鳩山氏は調子に乗って東京中央郵便局建て替え問題で三文芝居を晒した。そのおかげで「何か変…」と視聴者は思い始めた。その後、かんぽの宿売却疑惑はぱったり報じられていない。週刊誌で鳩山総務相の政治資金団体を使った姑息な贈与税脱税疑惑が報じられたばかりなので、少しは大人しくなるだろう。

鳩山邦夫氏は論外として、菅さんが頼りである。首相と党の融和剤の役割をしながら、麻生政権が公務員制度改革や郵政民営化で逆行しないように次につなげてほしい。

景気対策では、内需拡大が最大の課題。

日本のGDPは60%が個人消費であり、金融資産が1500兆円。失業率が徐々に上がっている一方で、消費力自体はそれほど落ちていない。そこで、需要拡大には消費マインドを刺激する対策が重要になる。定額給付金は桁が一つ足りない。

政府は中国の富裕層に限って個人の観光ビザを発行することに決めたが、まずはターゲットを絞り、持てる層から塩漬け資産を吐き出してもらうというのは、短期的に即効性がある。

時限的な贈与税減免を検討へ…贈与資産での「消費」が条件
3月28日22時52分配信 読売新聞

田村耕太郎議員が「総理贈与税減税を明言!」と喜んでいた。
相続税免除の無利子国債発行ではなかったが。

 麻生首相は28日、高知市での講演で、追加景気対策の柱として時限的な贈与税減免を検討する考えを明らかにした。

 今国会への提出を目指す2009年度補正予算案と関連法案に減税措置を盛り込む意向とみられる。

 首相は講演で、「贈与税(の減免)は『家を建てるならただにしますよ』と(いうことだ)。家を建ててもらうことで景気が良くなったらと、そういう形で考えた方がいい」と述べた。その後、記者団に、「向こう何年間か年数を切るなりして息子なり孫なりにお金を渡し、『そのお金を使って家を建て、車を買って下さい』と。色々なアイデアが出ているので、検討する値打ちがある」と語った。

 首相の発言は、贈与された資産を住宅や車の購入に充てた場合に限り、贈与税のかからない基礎控除(現行年間110万円)を特例的に拡大する考えを表明したものとみられる。数年間の時限措置として検討する方向だ。

 首相は「親が子供に家を建てる時、全国平均で補助額は500万円だ。一つの対象になるのではないか」とも語り、500万円程度を念頭に基礎控除を拡大する意向を示した。

 首相は31日に09年度補正予算案の編成を指示する予定だ。これを受け、自民党も税制調査会で贈与税減免などの検討に入る。

でも、住宅と車に限定するなんて…せこい。
トータルで111万円以上、使ってくれるなら何でもよし!宝石とか着物とか使い途は山ほどある。

石原幹事長代理は、消費刺激策として所得税減税を提案しているが、所得の低い人も恩恵にあずかれる消費税減税が良いと思う。もちろん2~3年限定で。飯島氏の言うように乗数効果は消費税のほうが大きいのである。

金持ち優遇策」などという雑音に惑わされず、即効性のある対策を党内の知恵を絞って練ってもらいたい。

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与謝野氏の財務相兼任、二階氏の裏金疑惑等々、内閣改造してリセットするには良い時期だと思うのだが、与謝野氏の兼任を解くつもりはないと首相は明言した。ということは、テポドン迎撃で支持率が回復するかはわからないが、解散が射程内に入ってきたということかもしれない。

◆日々是語草◆ 
政治任用制は超党派で議論すべし/自衛隊駐屯地で失業者向け職業訓練の構想

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2009/03/22

需要拡大策が急務

<消費刺激策>

日本のGDPの60%は、個人消費に支えられているという。
日本人は1500兆円もの金融資産を持っているので、効果的な消費刺激策を打てば、それが雇用情勢にも波及してくる。麻生さんは以前「マイナス金利」のアイディアを持っていたそうだから、与謝野・財務省に引きずられずに思うところをやってみれば?与謝野さんにいつまで財務相を兼任させておく気?

いろいろな識者がアイディアを出す中で、消費刺激策として一番有効だと思うのは、期間限定の消費税減税である。中川秀直氏や飯嶋勲氏が提案している。

参照:文藝春秋4月号「麻生総理、消費税を2%に下げよ」飯島勲氏
飯島氏は経済の乗数効果で各政策を評価している。

・定額給付金について

景気刺激策として実施された過去の減税案を検証すると、最低でも総雇用者所得の1.5%以上の規模でないと景気への波及効果は薄い。

日本の総雇用者所得は平成19年で220兆円、給付金の額はその1%にも満たない。しかも2009年度には雇用者所得が約15兆円減少するという試算もあるという。

政府が資金を企業へ供給→雇用者の所得が上がる→消費が増える→生産量が上がる→賃金がさらに増える
経済効果が掛け算的に増えるのを数値化したものが乗数効果。1兆円の支出で2兆円の需要が見込まれれば、乗数効果は2.0となり、この値が大きいほど少ない資金で大きな経済効果が期待できるということである。

定額給付金の乗数効果は約1.13という試算があり、その場合2兆2600億円となるが、専門家の間では現実的にはせいぜい5000億円程度にとどまると推測されているという。
それで思い出したが、どこかの小さな村では、村民税の滞納者には定額給付金を差し押さえるという通知を配ったという。政府からレッドカードが出て、村はあわてて定額給付金召し上げ通知を出した村民に謝罪したというニュースを読んだ。「村長、鬼!」と苦笑してしまったが、個人の判断で滞納分や借金返済に回す人達も多いだろう。

・従来型の公共事業

乗数効果は1.5~2.0とされる。しかし、90年代は公共事業に10兆円以上を投じる対策を繰り返したが、その効果は薄く、170兆円の借金だけが残った・・・。

・消費税について

政府は3年後の消費税引き上げを主張した。これでは国民の心理が萎縮するのは当たり前だ。中長期的な財政再建は重要だが、いまこの危機の中で言うことではない。メッセージを発信するタイミングを間違えている。

そこで飯島氏は消費税を1年間限定で2%に引き下げを提案している。3%分引き下げると年間6兆円減収となるが、消費税減税の乗数効果は約3.0! つまり6兆円の減税によってGDP18兆円分の景気刺激効果がある。消費意欲は定額給付金12000円もらうより、今のうちに高額商品を買おうという方向にいくはずである。

飯島氏は、消費税減税策のポイントとして、引き上げ時期も明確にしておくことが重要とする。

消費税減税のほかに贈与税率1年限定で50%から一律10%に引き下げれば金融・不動産の流動化が進み、経済の波及効果ははかりしれない。相続税免除の無利子国債より即効性があるのではないかと飯島氏は述べている。

別の人の提案では、高速道路料金1000円より1年限定の揮発油税1年限定廃止をすれば、運送業にも平等に恩恵が行き渡るというものがあった。建設業活性化のためには、建坪率の規制緩和というアイディアもある。
それでもカネが市場に回らなければ、最後の手段で政府紙幣を刷ればいい。

経済学者の丹羽春喜氏は、「日本における政府紙幣発行論の元祖」と呼ばれ、10年あまり前から発行論を唱えているという。(SAPIO3/25)
それによると実際に政府紙幣を刷る必要はない。

「貨幣法によって政府が持つ貨幣発行特権のうち一定額分を日銀に売り、その代金を日銀から政府の口座に電子的に振り込めばいいだけです。その売買の際、額面から一定分を値引きすれば、その分は日銀の資産になり日銀の資産内容も改善されます」

丹羽氏が想定している売買の額はなんと600兆円!
丹羽氏の計測では、現在の需給ギャップは400兆円以上あるので、インフレも通貨暴落も起こらないという。

これが本当なら政府紙幣発行25兆円よりはるかに有効である。
日銀が金融緩和に消極的であり、政府紙幣発行は財務省と官僚派議員が「マリファナ」だの「円天」(詐欺)と評して激しく抵抗しているので、逆手にとって、政府紙幣を刷らない方法として、丹羽氏の提案を受け入れたらどうだろう。

今は、なにより需要拡大策に大胆な手を打たないと、雇用情勢も好転しない。
麻生首相、よろしくお願いします。

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麻生首相はせっかく有識者80人以上にアイディアを聞いたのだから、政治主導で追加経済対策を練り上げてください。官僚主導ではどうしても既存の対症療法的な政策しか出てこない。

◆日々是語草◆ 
“株屋は信用されていない”TBSさん、その手には乗らない

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2009/03/21

製造業派遣禁止、金融機関のルール見直し等、規制強化・緩和は手加減さじ加減で

暑さ寒さも彼岸まで。
水仙の芽が出る頃になると私は忙しくなるのだー。
政治ニュースだけは毎日チェックしているが、いいこともあれば悪いこともある、思うようにならないのが人生さ、そんな感想を呟いておしまい。達観してしまえば、毎日ブログで憂さを晴らすこともない。結局、なるようにしかならない。

麻生さんは9月の任期ぎりぎりまで解散する気配がない。となれば、浮き足立たないで、自民党の官僚派に対抗して、党人派がしっかり党内議論を政府に挙げていくしかない。「速やか議連」の茂木氏や塩崎氏も、埋没しないで提言し続けてほしい。「反麻生」だなんだと派閥の領袖が弾圧せず、活発な議論を国民に見せていけば、自民党の評価自体が上がっていくはずだ。

製造派遣禁止に否定的=麻生首相

 麻生太郎首相は20日開かれた「経済危機克服のための有識者会合」で、製造業などへの労働者派遣の禁止について「やめて元に戻せという案が出ているが、わたしはくみしない」として、否定的な考えを示した。
 麻生首相は、製造業への労働者派遣を禁止すれば、海外への工場移転が進む結果、「日本の正規雇用がさらに減る」と強調した。(2009/03/20-21:02)

これは麻生首相が正しい。
労働力が過剰の現状では、企業に「雇いにくい」規制をかければ労働市場が狭まるのは自明の理ではないか。終身雇用と年功序列賃金体系は、不況下では機能しない。改革派はずっと正社員と非正規の格差是正を主張している。そうしないと「同一労働、同一賃金」は机上の空論に過ぎない。

FRB議長、自己資本規制「見直しを」 金融機関の報酬、改革促す

 【ワシントン=米山雄介】米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は20日、アリゾナ州フェニックスで講演し「政策当局者は既存の自己資本ルールや会計基準を見直すべきだ」と述べ、金融機関の自己資本比率規制や時価会計ルールを再検討する必要があるとの考えを示した。高額賞与など金融機関の報酬にも触れて「金融監督当局は細心の注意を払わねばならない」と指摘。金融機関の報酬制度見直しの必要性を訴えた。

 事前配布された講演テキストによると、議長は時価会計見直しに関連して、米財務会計基準審議会(FASB)が指針を示していることについて「喜ばしいことだ」と指摘した。

 時価会計や自己資本比率規制については、景気変動を増幅させるとして金融当局の間で見直し論議が進んでいる。同議長の発言は、景気拡大期には金融機関に多額の自己資本の積み増しを求め、景気後退期には資本規制を緩める「可変的規制」が念頭にあるとみられる。 (01:36)

世界的金融危機にあたって、時価会計ルールを一時ストップすることを日本政府も表明している。
景気拡大期には金融機関に多額の自己資本の積み増しを求め、景気後退期には資本規制を緩める「可変的規制」は妥当な政策である。

日本もこういう是々非々の議論をしてほしいものだが、金融ジャーナリストを肩書きに持つ人が、不良債権処理にあたって検査を強化して時価会計ルールを徹底した竹中氏が「金を貸さない銀行を作り出した諸悪の根源」であるかのように言っている。痛みに耐えて銀行破綻を食い止め、統廃合をしたから、今日本には銀行危機がないと言えるのではないか。

しかし、地方の不良債権処理は残ったまま再建できずにいた。
今また不況が襲い、体力のない地方の銀行が煽りを受け、地元の中小企業に貸し渋りせざるを得ないのは、それだけ日本経済全体が弱っているということなのである。そこで政府は時価会計ルールを一時取りやめ、検査ルールにも手心を加える施策に転じている。金融ジャーナリストさんは知らないのだろうか。

規制は、時代の状況に応じて手加減さじ加減で軌道修正していくものである。竹中氏が主導したように、平時にはルール強化で透明性を高めていくことが原則だが、基本的に貸し渋りを防ぐには、直接銀行に公的資金を注入するだけでは意味がなく、借り手の体力をつけさせなければ共倒れになってしまう。倒産しそうな企業には、いくら政府に「貸せ」と尻を叩かれても銀行は貸すことはできない。当たり前の話だと思うのだが。

今の経済危機には、需要拡大策が急務である。

――続きは明日(更新予約済み)

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消費者庁設立への疑問

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2008/12/30

経済・財政・金融政策は一方に偏ってはならない

ジンバブエが世界最凶(恐?)のインフレを引き起こしていると報じられている。
民間調査機関によると、インフレ率は11月14日時点で 89,700,000,000,000,000,000,000% だって。国がお札で埋まっちゃうんじゃないかというくらいの天文学的インフレではないか。

異常なインフレを起こした張本人はゴノ中銀総裁。
こんな記事を見つけてぶったまげた。↓

ジンバブエのゴノ中銀総裁、世銀副総裁へノミネート!!愉快痛快(^_^)奇奇怪怪(*_*;)

ジンバブエから大ニュース。輪転機のリミット限界まで紙幣を印刷しまくって、ゼロが30個つく人類史上最高のインフレ率を実現した「ミスター・ハイパーインフレ」ことジンバブエ中央銀行のギデオン・ゴノ総裁が、世界銀行のナンバー2のポジションとなる上級副総裁へノミネートされていたことを明らかにした。

エイプリルフールの記事かと思ってしまった。しかも・・・

ノミネートは、米国のブッシュ大統領とライス国務長官の承認を得た正式なものとのこと。

さすが ドルを刷って刷ってすりまくる大国の発想は斜め上を突き抜けている!
感心している場合ではない。(ーー;)

なぜジンバブエの例を出したのか、結論を先に書いておこう。
経済・財政・金融政策は、どれが突出してもうまくいかない。究極のアンバランスがジンバブエのハイパーインフレである。アナリストや学者が信用ならないのは、「財政出動だ」「金融政策だ」と何かに偏って政策を語るが、たいがいどれも弊害を生み、後々「反省材料」となることのほうが多いものである。どれも問題の一面をとらえているにすぎない。

素人考えで恐縮だが、料理と同じだと思う。体調や空腹の度合いに合わせて料理をすることは、とりもなおさず身体のための「需要と供給バランス」に合わせるということである。つまり多く作りすぎてもだめだし、塩分控えめすぎても美味しくない。事前の仕込みに手を抜かなければ、もっと質の高いものを提供することができる。材料が足りなければ、それなりに調理法で工夫することが可能である。

食べる直前の体調に合わせた手加減さじ加減が非常に重要になってくる。

金融政策もしかり。リフレーション政策がデフレ下では有効という論があるが、もしインフレターゲット(欧州中央銀行では2%のインフレ率を設定)をとれば資産価格のインフレーションがバブルを招くおそれがあるという反論がある。それもさじ加減の問題ではないだろうか。つまりその方法を否定するのも過信するのも間違っていると思う。

デフレーション克服の手段としてリフレ政策を提示しているのが、ヘリコプターベンと呼ばれたバーナンキ氏の教え子である髙橋洋一氏や竹中平蔵氏である。高橋氏の示すデータを見ると、金融緩和は名目成長率アップには効果がある。今回の金融不安で景気が冷え込み、内需が打撃を受けていることを受けて、FRBは金利をゼロにした。日本も財務省からの圧力で?金利を0.1%にまで下げ、最後まで渋っていたCP(コマーシャルペーパー)の直接購入も決断した。いわば日銀が企業に直接企業に融資することになり、企業はその場しのぎにはなるだろうが、日本経済全体の需要が喚起されない限り、日銀がリスクを被ってしまう。あくまで対症療法手段なのである。

髙橋洋一氏は劇薬と断りながら、マイナス金利政策+政府紙幣25兆円発行をやれと言っている。劇薬の副作用は未知の領域である。しかし、ここまで体力が弱ってしまっては、試してみる価値はあると思う。

そして一方に偏ってはならない。竹中氏らは金融政策の重要性とともに、労働市場の流動性を高めよと言う。正社員と非正規の身分格差をなくせ!と従来から主張しているのである。意外なことに“身分の格差解消”を小泉政権当時から一貫して訴えているのが改革派なのである。正社員を守る労働組合こそが“身分の格差解消”の抵抗勢力になっているわけだ。非正規雇用者が労働組合を結成したところでたかがしれている。

直近の雇用受け皿も必要だが、新しい雇用創出のために成長産業育成を政府主導で行わなければならない。
竹中チームの一員である岸博幸氏は、こう言っている。

増税・行革…好況時の政策論議に陥るな!
国難を乗り切るための成長産業創出を語ろう

私は、それらの基幹産業候補に加え、英語で言うintangible sectorの育成も不可欠だと考えています。うまい日本語訳が思いつかないのですが、強いて言えば“無形財産部門”でしょうか。

これも以前から提言しているとおり、ソフト部門への強化政策が必要である。のびしろがとても大きい。
たとえば岸氏が言うように「教育、医療、福祉、介護、保育、クリエイティブ産業、製造業における研究開発」等々。先般介護報酬が引き上げられたが、政府は人材育成のために失業者から希望を募り、直接彼らに介護士養成の機会と場を与えたらどうだろうか。さまざまな人手不足の現場に人材を振り分けていく施策が求められている。政府は定額給付金は取り下げて、「先取り財政政策」を主導したほうがよい。

このように経済・財政・金融政策は、手加減さじ加減で味付けを変え、時には薬を処方し、時代が要請する産業にシフトする先見性が必要なのである。

まず金融秩序の回復には、国際社会と連携する新たな制度設計が必要である。全部小泉改革が悪かったと反省しているような与党(野党は論外)には、具体的な解決策などとうてい有権者に示すことはできない。

全否定か全肯定の二者択一に流れるのは、日本人の悪い風潮である。

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竹中氏は「麻生政権は評価できない位に無茶苦茶であり、評価しようがない」だって^_^; 今の不況は小泉-竹中のせいと信じている国民は、竹中氏が批判する麻生政権に絶大な支持を与えてもいいはずなんだけど、麻生政権の経済政策に駄目出ししている。どちらもメディアにはボロボロに批判されるが、竹中氏が自らテレビや雑誌で丁寧に説明している分、得点が高いのかもしれない。麻生さんは説明すればするほどボロが出ちゃう。麻生首相には「説明を任せられる」優秀なブレーンが誰もいない。

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2008/12/04

小泉-竹中「2006骨太方針」からの転換に隠された思惑

小泉-竹中が主導した2006年骨太方針を麻生首相と自民党がひっくり返すとマスコミが騒いでいる。君たち、小泉改革を批判していたじゃないの?麻生叩きに小泉改革を利用するの?

それでも賛否両論、議員達のインタビューを公平に流しているので、「古い自民党に戻ろうとする麻生は悪い」と一概に誘導しているとは言えない。それぞれの意見と麻生首相本人の発言から、有権者は各自判断すればよい。

私としては、応援する小野次郎氏(ブログ)がインタビューを受けて、自民党方針を堂々と批判していたことが嬉しかった。もっと積極的に発信してほしい。
小泉氏の総理秘書官だった小野次郎氏は、郵政選挙で郵政造反組と選挙戦を戦い、落選したが比例で復活、その後、造反組が復党して古賀氏は造反組のほうを公認しようとした。「もうダメだー。自民党は落ちるところまで落ちろ!」と落胆したが、造反組議員に地味にスキャンダル発生、大逆転で小野次郎氏が公認を受けた。

一期生(いわゆる小泉チルドレン)は、捨てるものはないのだから、座して死を待つなんてアホらしい。数だけは負けていないのだから、クーデターを起こして砕け散れ。

公共事業3%削減、社会保障費削減2200億円」を見直すことについて、「小泉路線の転換ですか」と問われ、麻生首相は「(そうではない) 経済状況が今はまったく違う」と答えていた。シーリングはそのまま、別枠で?なんじゃそりゃ。麻生さんは小泉内閣にいる時から竹中路線には反対だったのだから、「私が総理である以上、2006骨太は受け入れられない」と正直に言えばいいものを・・・。

経済状況が違う?そうだろうか。小泉総理誕生の時、金融不安のまっただ中で、株価は上がらず、不景気にあえいでいた。政治への期待も失われ、息が詰まるような経済情勢だった。

そんな閉塞状態で小泉首相は「改革の痛みに耐えろ」と逆行するようなことを言った。公共事業による内需拡大策は、一部の業者を潤すだけで、まったく日本経済に恩恵をもたらすことはなかった。費用対効果で言えばゼロに近い。そのデータを政治家は見て見ぬふりをする。麻生首相は見たこともないのだろう。

渡辺喜美氏ら改革派は、速攻で手を打たなければ日本経済は逆戻りしてしまうと、非常に危機感を抱いている。だから、麻生首相には危機意識が足りないと警鐘を鳴らし続けているのだ。

日本経済は底堅いと言ったのは麻生さんではないか。財政再建路線をひっくり返すほどに「公共事業」に投入しなければならない理由を説明できていない。「100年に一度の金融危機」の対策は、まずは金融政策を含めたマクロ政策であって、選挙対策としての公共事業ではない。90年代にことごとく間違った手を打ってきたのが、財務省御用議員与謝野氏である。

改革後退は経済政策だけではない。与謝野氏は、安倍首相が参院で大敗して求心力を失った後、麻生氏とともに安倍政権に入り込み、政治任用した改革派官僚をあっという間に切ってしまった。このようなことは、決してマスコミには報じられない。

ケインズは有効需要創出について「一時的な理由で需要が不足しているんだったら、国債を出しなさい」と言った。

竹中平蔵氏(ズバリ!先読み日本経済)
国債を出して景気をよくすると言いますが、そんなことだけをやっている国は、世界中にないんです。日本はバブル崩壊後の1990年代に、ダラダラとやった。世界の例外中の例外です。なぜならば国債を増やしてもそれだけでは景気はよくならないと、みんな知っているからなんです。(略)一時的ではない理由で経済が低迷している場合は、国債を出してもダメなんです。

アメリカはアメリカで、具体的に手を打っている。日本の異常な株価下落は米国要因だけではないことは明らかである。(今まで書いてきたことなので詳細は省略)
麻生首相を評価する長谷川慶太郎氏も「金融危機は終わりました!」(WiLL1月号)の中で「日本は何も心配することはないのです」と書いている。長谷川氏の言うように世界的な金融危機を乗り越えても、日本経済は楽観できない。小泉氏以降の2年間で成長率は落ちた。「100年に一度の危機だから」では、日本経済の低迷は説明がつかない。もっと根が深いのである。

今、政府が経済対策としてやるべきことは、株買い支えなどの思い切った施策である。日銀の緩和措置も生ぬるい。

年末にかけて連鎖倒産を防ぐために、麻生内閣はもっと真剣に取り組まなければいけない。言っていることとやっていることが違う。ほんとに口先男だ。第二次補正を来年に見送った麻生首相は、民主党との審議拒否をしているとしか思えない。関連法案まで民主党が潰して、国民から顰蹙を買うようなことを本気ですると思っているのか。民主党から不備を追及されるのを怖れているのは麻生首相のほうである。国会審議を国民に見せたくないのだろう。

麻生首相は、小手先の選挙対策として「経済情勢が厳しい」ことを人質にとって、なし崩し的に失われた10年に逆行しようとしている。定額給付金で墓穴を掘ってくれたので、国民の目にも麻生首相の経済政策の正体が見えてきた。

公共事業は今後も必要である。一部業者への選挙対策としての公共事業はやめろということだ。やるならもっとも効果的かつ内需に貢献するべく、一例として安倍首相の時に提案されたオープンスカイ構想を進めるべきである。竹中氏がサンプロでこう表現していた。「空港が朝から夜8時までの国なんて、国がシャッター通りになっているようなものですよ」と。

羽田空港の拡張整備事業と国際化、ハブ空港としての機能強化は、日本経済に多大の貢献をする。しかし、既得権益を国交省ががっちり抑え込んで、手を付けさせない。

安倍政権下で進めようとしたオープンスカイは、地方分権の意味もある。たとえば空港整備特別会計の中にある地方空港を地方自治体に移管したらどうか。(竹中氏提案)

社会保障費削減については、論点が逸らされている。

平成20年度予算案 前 年 度 予 算 額 対前年度増加額http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/08syokan/dl/syuyou_0001.pdf
社会保障関係費21兆6,132億円20兆9,659億円6,473億円(3.1%)

社会保障関係費の内訳を見ると、平成19年から20年にかけて減額となっているのは「介護2.2%減」「雇用11.8%減」である。「年金」「福祉」の伸びが5%と大きい。医療は1.6%増に過ぎない。

景気対策の一環として雇用保険の減額を打ち出しているが、「雇用」支出はもっと減らすことができる。特別会計において最も無駄遣いが指摘されていたのが雇用保険である。「私のしごと館」は廃止に決まっていたのに麻生政権になって、厚労省は「私のしごと館」と それを運営する天下り法人「雇用・能力開発機構」の存続案を自民党に提出したという。減額して歳入は減るのに、無駄遣いと天下りにかかる膨大な人件費はそのままにするのが霞ヶ関のご意向ということだ。冗談じゃない。

介護に携わる人の人件費が削られているのは、厚労行政と一体となった業者側の問題である。コムスンが介護士から搾取まがいの手法で人件費を抑えていたのはご承知の通り。

行政側は予防医療やら介護用品やらの手加減さじ加減で利権を増やし、天下り先も作っている。予防医療という名分で高価な器具を“国の指導”で増やすことの是非は論じられていない。

行革を進めれば、2200億円分くらい軽く削減できる。改革を進め、いずれ消費税アップする時は、伸び率の高い年金・福祉に振り向けられるだろう。

社会保障のため消費税アップを“堂々と”説く与謝野氏にうかがいたい。
政官業癒着構造を解体的に改革せずして、消費税アップ分は間違いなく介護現場の充実につながってくるのでしょうか?再び政官業の既得権益に吸い取られ、天下り先に使われないという保証はあるのでしょうか?

麻生首相は自ら政策のリーダーシップを取ることなく、霞ヶ関と自民党案を丸呑みし、弱者救済を大義名分に既得権益を守ろうとしている。

改革を進めよ。

長くなったので、続きは「与謝野氏は、霞ヶ関に雇われた国民向け説得工作員」で。

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2008/11/28

麻生支持、や~めたっ

塩崎氏、茂木氏ら「リゲインの会」メンバー-なにこのネーミングセンス^_^;-以下改革派の中堅議員達が「第二次補正予算案等の早期国会提出を求める申し入れ」を提出した。

「政局より政策」「まずは景気だ」といって解散を封じ、麻生首相自ら「今はなにより経済政策。追加の補正予算案も早急に出す」と明言していた以上、決断が反転したのはやはり国会審議で民主党に痛くもない腹を探られないため、政権延命戦術と思われても致し方ない。

中川秀直氏と政策で一致する改革派達は、麻生首相に苦言を呈しているが、倒閣運動までの気はないようだ。麻生氏を応援する安倍氏は塩崎氏らに「麻生内閣は第二次補正予算案を出せない事情があるのだから、批判する発言を慎んで麻生政権を支えるべきだ」と釘を刺している。

ちょっと待て。総裁選では「麻生さんの政策は支持できない」として小池百合子氏をかついだ議員達が「とりあえず不本意ではあるが、今は麻生政権なのだから、麻生首相に判断を促すしかない」と意見提出をして何が悪いのだ?政策の対立は、自民党内でかくも深い。

本来なら改革派が党を割って無所属になるか、新党を立ち上げて民主党からも吸い上げるくらいの求心力を持てば最高なのだが、改革派にしてみれば、小泉政権で政策中心の都市型政党に生まれ変わったはずなのに、なぜ我々が自民党を出なくてはいけないのだ?というところだろう。「口を慎め」と言いたいのは、改革派から利権中心の守旧派に対してである。

議員達は地元の選挙で勝ち抜くことが至上命題であって、政策の合わない麻生政権を支える義理はない。単なる一有権者の私としては、アンチ麻生ではないけれど、「マスコミって麻生さんの悪口ばっかり言って酷いよねー」なんてかばう気はさらさらない。

ワイドショーも最近は心得ていて、麻生首相に「あなた達マスコミは話をつくっている」と言いがかりを付けられる前に予防線を張り、長々と前後の発言を端折らずに流したりしている。

麻生首相の失言とか言葉足らずは、今に始まったことではないのでどうでもよろしい。

問題は!!
麻生首相の底が割れるのが早すぎたということ。発言から見えるのは、麻生さんは医療保険制度も定額減税の意味も、また郵政民営化の法律自体、なんにも理解しちゃいなかったということ。麻生さんのマニフェストを読めば、政策音痴ここに極まれりというくらい酷いものだったが、中川昭一氏と二人三脚でやるならなんとかボロは出ないで済むだろうと思っていた。が、与謝野さんの財務省直通ルートの話を聞けばそっちにフラフラ、国民新党の郵政株売却凍結の話を聞けば、根回しもせずに思いつきのようにしゃべってしまう、この人は本当に政策には疎い、何の勉強もしてこなかった人なのだなぁと暗澹たる思いになる。もうかばいようがない。お手上げでございます。\(-△-)/

渡辺喜美氏や塩崎氏らは批判をしながらもさすがに自重しているが、外部の竹中平蔵氏などは遠慮がない。麻生さんの郵政「株式の売却を凍結する」発言は地雷を踏んだね。竹中氏はすでに「麻生氏の総理としての資質を問う」とまで言っている。問うまでもない。麻生さんには総理の資質はない。

竹中さん、怒ってるよ。
麻生総理の資質が問われる郵政民営化見直し議論

もう一つ、ずっと前から感じていたこと。
ぶら下がりの記者会見の時、小泉首相はカメラの前に立ち、記者達に軽く会釈してからインタビューを受けていた。軽い会釈でも頭を下げて「よろしく」という態度が大変よかった。安倍首相→福田首相→麻生首相と進むうち、だんだん態度が横柄になってきて、麻生首相はあからさまな「上から目線」。記者達は新米のぺーぺーが受け持っている。しかし、国民の代表には違いない。背後に何千万の国民の目があることをお忘れなく。

予防医療が大切だという話で、若い記者に「あなたみたいにふしだらな生活をしていたら予防できない」と言っていた。漢字を読めないのは愛嬌としても、きっと言葉を大事にしてこなかった人なのだろうなと思った。「ふしだら」ではなく「不摂生」では?しかも早寝早起き+適度な運動をしたくても、夜討ち朝駆けを強いられる記者に予防医療を説くピンボケ総理。

まぁ、次は何を言うだろうとわくわくさせてくれるからいいけどね。麻生命の支持者はフォローが大変だ。私はもう麻生支持から降りるよ。内政面では最初から反対だったし。もちろん行き過ぎの批判に対しては、これからも弁護することにやぶさかではない。

今から党首討論。
麻生さん、小沢さんをお得意の“口撃”でやっつけてください。

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櫻井よしこさんと平沼さんにまで麻生首相はポピュリズムと批判されていた。麻生さんを保守政治家として期待する国民はがっかりしているとかなんとか…。不思議なことに保守論客達からは、安倍さんの時のような保守本流期待論がまったく聞こえてこない。週刊誌風に下世話に言えば「麻生は似非保守」となる。櫻井さんらは安倍さんのことは最後までかばっていたが、やはり麻生さんには落胆せざるを得ない。

党首討論について、続きは日々是語草でどうぞ

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2008/11/17

ついにリセッション。金融サミットの評価。ダボス会議の特別版開催

温暖化と裏腹に世界経済は冬ごもり。

経済のファンダメンタルは手堅い」と国のトップが国民の不安を鎮めるようなことを言い始めると、何かが狂い始めている合図なんだって。ついこの前、福田前首相が盛んに言っていたっけ。

福田さんが力を入れていた温暖化対策は、危機感を煽るだけで画に描いた餅に終わりそう。米国はイヤでも経済活動が停滞し、自動車業界もエコカーにシフトせざるを得なくなった。経済が冷え込むことが最大の環境対策とは笑えない話である。

そのうち先進諸国の経済活動によってもたらされた温暖化というのは嘘っぱちで、太陽の黒点の影響で実は今後は寒冷化に向かっていた、、な~んて言われても驚かない。

日米欧、既に景気後退=来年は初のマイナス成長-OECD

 【パリ13日時事】経済協力開発機構(OECD)は13日、日米欧など加盟30カ国の経済見通しを発表し、2009年の実質GDP(国内総生産)成長率が全体でマイナス0.3%に落ち込むと予想した。6月の予測ではプラス1.7%だったが、金融危機の影響で大幅に下方修正した。また、08年についても既に日米欧はリセッション(景気後退)入りしたもようだとしている。

GDP、実質年0.4%減=2期連続のマイナス成長-7~9月期速報値

 内閣府が17日発表した7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値によると、物価変動の影響を除いた実質では前期比0.1%減、年率換算では0.4%減だった。マイナス成長は2・四半期連続で景気後退を明確に裏付けた。物価の影響を含めた名目では0.5%減だった。(2008/11/17-09:09)

ついにリセッションに疑問符がつかなくなった。

【金融サミットの成果】

麻生首相記者会見要旨

-改めてサミットの評価は
 歴史的なものだったと後世言われるだろう。どこまでまとまるか危惧(きぐ)したが、(首脳宣言が)短期的、中長期的の対応を盛り込んだ具体的なものとなったことは高く評価されるべきだ。

大きな方針を出すことができたので、金融サミットは成功したと言える。なんだかんだ言って日本は実力があるなあ。IMFに10兆円拠出とは。
アジア通貨危機では結果として日本が疎外された経緯があったので、今回は米国の発言力の低下とともに日本が存在感を示すことができた・・・か?

山本一太氏のブログ
金融サミットの信じたくない評価
2008年11月16日:パート3

欧米メディアの反応をすべてチェックした人物から一太氏がメールで聞いたこと。

(要点)
・「日本にとっては最低のG20。株を上げたのはフランスと中国。日本は評論の対象外。経済・外交上のチャンスを逃したのは残念!」
・「今回最も玉を持っていたのは日本。まさに宝の持ち腐れだ!」

一太氏「それは本当に国際社会の評価?IMFに対して10兆円を拠出する準備があるとまで言ったのに?
・「その証拠に時期開催国争いで英国に負けた。そもそも今年は日本が議長国なのに!」

一太氏「それは欧米発の金融危機だからでは?
・「国内メディアの誤った報道も問題。海外では論評の対象外。麻生総理の写真さえない!」

 いや、麻生首相は「かなり頑張った」と思う。 誰が総理でも日本に出来ることは限られている。 昨日、ニューヨーク市内で会見したポール・クルーグマン教授(ノーベル賞学者)もこんな意味のことを言った。 「米国が唯一の大国だった時代は終わる。今後10ー15年間で、米国、欧州、中国、インドの4つの巨大な経済勢力が並び立つ時代が来る」と。 残念ながら(現時点で)世界第2位の経済大国である「日本」という文字はどこにもない! このままじゃあ...ダメだ!!

クルーグマン教授の評価は気にしなくていいよ。「今はそれが正しい分析のように見える」ということ。
欧米のメディアなんて、日本国首相の顔も知らないのは今に始まったことではない。英国の新聞では、環境サミットで安倍首相と赤城農相の顔を取り違えたほど。

政治家のサミットは駆け引きの舞台であって、表舞台で繰り広げられる国家の示威行動にあまりとらわれることはない。本当に歴史を動かすのは、政治家のシンクタンクとなり得る各国の専門家集団による突き詰めた議論が各国の政策に反映されるかどうかなのである。

日経ネットPlus
参照:竹中平蔵教授のオフィスアワー

11/7から3日間、中東のドバイで世界経済フォーラム主催のダボス会議の特別版が開催された。
今回は「主として学界を中心とする専門家が集まり、踏み込んだ政策論議をする会議が開催されたのだ。そこでの討論は来年のダボス会議に反映され、さらに深い議論を目指すことになる」という。

麻生支持者には不本意だろうが、麻生さんの指示が迷走しているように見えるのは、必ずしもマスコミのせいばかりではない。支持率が急落したのは、国民に政策のプロセスがオープンになっていないから。政策の骨となる部分についてトップが方針を出し、経済財政諮問会議で議論を詰めなければならない。与謝野氏は麻生首相の指示を受けた形跡もなく、まったく指導力を発揮していない。ばらばらに閣僚が個人的な意見をぶつけあっていては、党内が混乱するだけなのはわかりきっている。

政策決定のプロセスは、必ず国民に公開しなければならない。

プレダボス会議に参加した竹中氏の提言

■緊張感に包まれた会議
 未曾有の経済混乱のなかで開かれた今回の会議は、世界の英知を結集して問題解決を目指すという緊張感に包まれた。多くのセッションに分かれた会議であったため、総括は難しいが、筆者なりに特に印象に残った点として、次の3つを挙げたい。

ポイント抜粋
1,「金融危機に加えて原油価格の高騰(いわば第三次石油危機)といった別要因が世界的に作用している」「各国で独自の構造問題が存在している」といったことを示唆している。こうした幅広い問題を議論しないかぎり、現実的な解決策が出てこない。

2,今回の経験を踏まえ、市場の失敗を食い止める新しい規制の仕組みは必要になるが、そうかと言って市場経済そのものが否定される訳ではない。「オール・オア・ナッシング」のただ煽るだけの議論は意味を持たない。新たな規制は必要であるがそれが一体どのようなものか、行き過ぎた規制で経済活力をそがないような方策とはどのようなものか、現実的な議論に踏み込む必要がある。

3,具体的に日本としては、まず資本注入にあわせて必要になる金融機関の資産査定に関し、自らの経験を踏まえた情報提供が考えられる。そのための専門家チームを組成し、必要とする国を助けてはどうか。また、一部の国が会計基準を変更しても、日本としては従来どおりの基準で十分な情報開示を続けるというのも、長い目で見て世界への貢献になる。

時価会計か簿価会計かの議論は種々あるが、日本の銀行システムは透明化が図られている。竹中氏の言うように、日本はシステムの健全性を内外に示し、専門家チームによるバックアップを強化するべく役割を担ったらよいと思う。麻生首相に考えてもらいたい。

経済財政諮問会議もろくに機能していない状態で、麻生首相の掛け声だけが大きく響いているのは、政権にとってあまり好ましいものとは言えない。官邸主導に立て直すために陣容をもう一度見直してみたらどうだろうか。

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