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2009/01/29

麻生首相の施政方針演説には心底がっかりしました。

消費税上げ、「不断の行革」前提に…首相が施政方針演説(讀賣)

また、「市場に委ねればすべてが良くなる、というものではない」と指摘。「政府の重点を生活者の支援へと移す」と述べ、小泉元首相が進めた構造改革路線からの事実上の転換を宣言した。

タイトルに「消費税上げ」を持ってくるあたり、消費税引上げが必要不可欠とする讀賣らしい切り口である。
麻生首相の「市場に委ねればすべてが良くなる、というものではない」とは持って回った言い方だが、市場経済の規制を強化しろということ?消費税で景気を冷やした上で弱者救済できるの?一見もっともらしいが、抜け落ちている要件が多すぎて、記事を書いていて記者は虚しくならないのだろうか。

首相 安心と活力ある社会を(NHK)

麻生総理大臣は冒頭、「世界が新しい時代に入ろうとしているなかで、日本が果たすべきは『新しい秩序創りへの貢献』であり、日本自身も『安心と活力ある社会』を目指す」と述べました。そのうえで麻生総理大臣は「『官から民へ』といったスローガンや、『大きな政府か小さな政府か』といった発想だけでは、あるべき姿は見えない」と行き過ぎた改革路線に警鐘を鳴らし、「政府の重点を生活者の支援へと移す」と強調し、小泉元総理大臣が推進した改革路線からの転換を鮮明にしました。

NHKも「改革路線からの転換を鮮明に」と書いている。日経は「麻生太郎首相は施政方針演説で小泉純一郎元首相の改革路線と一線を画す姿勢を示した」と。
あらかじめ予告されていたので、執行部が「小泉改革路線転換」が麻生首相の理念だとリークしたものだろう。だから新聞は迷わず「改革路線から転換」と書いている。だが、施政方針演説全文を読むと、どこが転換?政策の中身は何も変わらないよ。理念と呼べるシロモノではない。 

メディアの解説どおりに読者はそのまま信じると思っているのか。霞ヶ関主導の政策をそのまま「引き続きやります」と言っているにすぎない。目新しい政策は何一つない。小泉改革路線と違うのは、「消費税上げ」を打ち出したことくらい。財務省の意向を強く反映したという点で、たしかに「改革路線からの転換」である。アホクサ!!!

明確なる路線転換の大胆な政策でも出てくるかと期待したが、麻生首相の演説は、やっぱり羊頭狗肉のきれい事にすぎなかった。北朝鮮政策すら小泉政権時代となんら変わりない。

麻生首相らしさをアピールしたと思われる箇所。

施政方針演説全文

 今、3度目の変革を迫られています。急速な少子高齢化、新たな格差や不安、資源や環境の制約。そして、時代にそぐわなくなった社会のシステム。これらを乗り越えなければなりません。試練を乗り越えたときに、人は成長します。混乱を乗り越えたときに、社会が進化します。危機は、むしろ飛躍するための好機でもあります。
 今回も、私たちが自らの生き方を選び、「この国のかたち」をつくります。目指すべきは、「安心と活力ある社会」です。世界に類を見ない高齢化を社会全体で支え合う、安心できる社会。世界的な課題を創意工夫と技術で克服する、活力ある社会です。
 そのために、政府は何をなさねばならないか。私たちは、この点についても既に多くのことを学んでいます。それは、「官から民へ」といったスローガンや、「大きな政府か小さな政府か」といった発想だけでは、あるべき姿は見えないということです。
 政府が大きくなり過ぎると、社会に活力がなくなりました。そこで多くの先進諸国は、小さな政府を目指し、個人や企業が自由に活動することで活力を生み出しました。しかし、市場に委ねればすべてが良くなる、というものではありません。サブプライムローン問題と世界不況が、その例です。今、政府に求められる役割の一つは、公平で透明なルールをつくること、そして経済発展を誘導することです。

公平で透明なルールがなかったから90年代に銀行危機が起こったんだよ。竹中氏がルールの厳格化をする時にどれほど抵抗があったか、また抵抗側に麻生さんが入っていたなんてすっかり忘れちゃったんだね。「市場に委ねればすべてが良くなる」などと誰も言っていない。経済発展を誘導するために知恵を出し合う時なのに、麻生政権は霞ヶ関の言うことしか聞かない。最初の段落からして意味不明なので、感情を込めて話すことはできっこない。麻生首相が棒読みになるのも無理はない。

 もう一つの政府の役割は、皆が参加できる社会をつくること、そして安心な社会を実現することです。
 日本は、勤勉を価値とする国です。この美徳が、今日の繁栄を築きました。それを続けるためにも、高齢者、障害者や女性も働きやすい社会、努力が報われる社会をつくることが重要です。また、競争に取り残された人を支えること、再び挑戦できるようにすることが重要です。
 この点において、わが国はなお不十分であることを認めざるを得ません。日本の行政は、産業の育成には成功しました。これからは、政府の重点を生活者の支援へと移す必要があります。
 国民の安心を考えた場合、政府は小さければよい、というわけではありません。社会の安全網を、信頼に足る、安定したものにしなければなりません。中福祉を目指すならば、中負担が必要です。私は、景気回復と政府の改革を進めた上で、国民に必要な負担を求めます。

「日本人の美徳が繁栄を築いた」とは藤原正彦氏並みだね。他の国は勤勉ではないとでも?「ものづくり」に占める割合は、日本国内より米国のほうが圧倒しているという数字を見たことがない?経済成長と精神性を結びつけるのは飛躍がありすぎる。「民度が低い」と言われる中国でさえかつての日本のように、つい最近まで高度成長しているではないか。

競争に取り残された人」への手当をじゅうぶんにするために大きな政府にして増税する、か。ニートフリーターという言葉も出てくるが、働く気もない親のすねかじりの30過ぎた男達に私達は血税を注がなければならないのね。

政府は小さければよい、というわけではありません。」こういう反語を繰り返す曖昧な表現は、自信がないために断言することができないのである。麻生政権こそ、大きくなりすぎた政府を行革してスリム化しようなんて発想はこれっぽっちもない。麻生政権の「徹底した行革」という言葉ほど薄っぺらいものはない。

「日本の行政が産業の育成に成功した」だと?民間への信頼がまったく感じられないのは、官僚の下書きをほとんど直さずに読んでいるからだろう。霞ヶ関の自画自賛スピーチじゃないか。

 現在の豊かで安全な日本は、私たちがつくったものです。未来の日本もまた、私たちがつくり上げていくものです。過去2回がそうであったように、変革には痛みが伴います。しかし、それを恐れてはなりません。暗いトンネルの先に、明るい未来を示すこと。それが政治の役割です。良き伝統を守り発展させる。そのために改革する。それが、私の目指す真の保守であります。

「伝統を守る」「真の保守」と言いさえすれば、真の保守なのか。「改革する」と言えば改革派なのか。
どういう変革をしようとしているのか、聞いている人にはさっぱりわからない。もうちょっとマシな原稿を書けなかったものか。「これだけは伝えたい」というものがどこにもない。聞こえの良いそれらしい言葉を並べただけ。麻生さんのしゃべる言葉はいつもそうなんだよね。

消費税増税、準備に着手=雇用対策を最優先-与謝野経財相

 与謝野馨経済財政担当相は28日午後、衆参両院の本会議で経済演説を行った。財政再建を「猶予できない課題」と指摘した上で、消費税増税を含む税制抜本改革に関し、「経済好転後の速やかな実行のため、法案その他の制度的準備を今から早急に行う必要がある」と強調。さらに、深刻化する雇用問題を「すべてに優先する政治課題」と位置付け、早急に対策を講じる考えを表明した。
 経財相は、消費税を含む税制抜本改革について、「社会保障の安心強化のみならず、持続的な経済成長と構造改革に欠かせない」と必要性を訴えた。さらに今後、経済財政諮問会議や政府税制調査会で議論するなど準備を本格化させる方針を示した。 
 また、現在の経済状況を「経済有事」と表現するとともに、世界の金融資本市場と主要国経済は「歴史的な混乱と危機に直面している」と指摘。「金融や雇用の先行き不安が増幅し、経済活動の萎縮(いしゅく)がさらなる萎縮を招く懸念がある」と強い危機感を表明した上で、不安と萎縮の連鎖を断ち切るため、政策資源を総動員する決意を示した。
 雇用対策では、非正規労働者を中心としたセーフティーネット(安全網)整備のほか、中長期的に環境、介護、農林、観光分野などで新たな雇用を創出していくとした。(了)

経済好転後の速やかな実行のため
ごまかしてもだめ。景気回復した後にしてください。
麻生首相は「責任ある財政運営」と打ち出して増税路線を敷いたが、財政再建の目処を付けたのは小泉-竹中改革路線だった。膨大な無駄を点検し、大きな政府がため込んだ余剰金を吐き出させれば、増税など必要ない!「財政再建」を人質にした「貧者にまで負担を押しつける消費税」は、今は議論に乗せる時ではない!

景気回復が至上命題としながら「財政再建を猶予できない課題」と演説するとは、財務省の財布のことだけが心配で仕方ない与謝野さんらしいね。100年に一度の不況だから、財政再建は先送りしたんじゃないの。言っていることとやっていることが整合しない。改革派は埋蔵金を全部使い切れと言っているよ。麻生政権が財政出動に舵を切っているのに、ここで財政再建=増税を持ち出す神経がわからない。

こんな政権・・・・・・・・・いやだあcrying

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真正保守だと思っていたが、この人には理念などない。

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うずちゅう・・・

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2009/01/28

総務省・人事院の抵抗に「敵ではない」甘利氏は対抗できるのか

福田政権で成立した公務員制度改革のその後について、流れを整理しておきたい。

・安倍内閣で成立した改正国家公務員法では「天下り斡旋禁止」を謳った。
経過措置として、2008年設置の再就職等監視委員会の承認を得て各省斡旋は認められるが、民主党から委員人事の同意が得られず、委員会は機能していないので、現段階では各省斡旋は認められないはずである。苦し紛れに甘利氏は、委員会が立ち上がらないので、総理大臣が認めてもかまわないと強弁していた。

・ところが、2008年末に「職員の退職管理に関する政令」が法律を無視(違反)する形で、承認権限を総理大臣に戻す(つまり各省斡旋の人事)文言に書き換えられ、閣議決定されてしまった。事務次官会議は、確信的にこの瑕疵文書を麻生内閣の閣議に送ったと思われる。

・民間に就職した官僚がさらに省庁の斡旋で「わたり」することは、政府による特別の利益供与にあたる。特権階級意識の強い高級官僚は、後ろめたいものは感じているのか公然とは認めてこなかった。しかし、江田氏の主意書に対し、「民間に押しつけ人事をしていた」とついに認めた。きっと「おかしいことはおかしい」と言える官僚が主意書の答弁を書いたのだろう。

・もう一つの問題点は、公益法人への理事は、所管省庁出身OBは三分の一以下にしなければならない規定があるが、常勤非常勤を合わせた数になっているので、常勤ベースで見れば天下り理事が100%なのである。
「常勤で三分の一以下」とルールを書き直すべきではないかとの質問主意書も、「理事の構成について基準を設けることは困難」という霞ヶ関の回答により、役所の見解どおり閣議決定されてしまった。

・顧問会議の屋山太郎氏は、人事制度の中身の議論をするべきと主張したが、甘利氏は事務局に丸投げしてしまった。(まな板の鯉に包丁を握らせるようなもの) 

・甘利氏が専念すると大口を叩いた内閣人事局についても、総務省の人事・恩給局と行政管理局の二つを分離独立させようという横滑り案が昨年批判を受けたように、役所お得意の究極の看板掛け替えにすぎない。さらに笑ったのは、名称は「人事・行政管理局」=官房副長官がトップ-工程表最終案判明・公務員改革ということで、総務省はまるで「看板はそのままで事務局をこっちに持ってこい」という態度ではないか。自民党の守旧派議員はなぜここまで省庁の言いなりなのだろう。自分の頭で考えられないのではないかと思われる。鳩山邦夫氏は今や完全に総務省の犬になっている。行政管理局の内閣人事局統合に徹底的に反対していた。

「渡り」3年間で32件=最多は総務省-政府答弁書

 政府は27日、国家公務員OBが出身省庁のあっせんで天下りを繰り返す「渡り」について、2006年から08年までの3年間に32件あったことを閣議決定した答弁書で明らかにした。
 それによると、最多は総務省の6件で、再就職先は独立行政法人や公益法人など。また、農水、国土交通両省が各5件、経済産業省と人事院が各4件。一方、法務、外務、環境の3省は渡りに相当するケースはなかった。岡本充功衆院議員(民主)の質問主意書に答えた。 
 渡りに関しては、野党各党や与党の一部議員が、政府が昨年12月に例外的に容認する政令を閣議決定したことを批判。麻生太郎首相は政令は撤廃しないものの、運用で認めない意向を示している。(了)
(2009/01/27-16:40)

総務省は悪質である。
郵政民営化にあたって、天下りポストとして当然旧郵政省幹部らが降りるものと思っていたようだが、あっけなく人事を竹中氏に覆されてしまった。そりゃああ恨み骨髄であろう。

ついでにもう一度言っておくが、郵政民営化は緻密な計算の元に制度設計されているので、「郵便局がなくなる~」と利権政治家が素人判断で見直したら大変なことになる。麻生氏が国民新党の受け売りで「株売却する時ではない」と言っていたが、株売却はともかく上場廃止なんてことになったら、上場益で採算の取れない郵便局を守ろうとしているのに逆効果になる。郵便局を潰す方向に見直して、「ほらみろ潰れた」と、全部「民営化」のせいにするのが見直し派の本当の狙いか!?

さて、権限移管に抵抗する人事院はどうか。

「人事・行管局」は300人規模に=工程表案、顧問会議に提示-公務員改革

 政府は27日、国家公務員制度改革推進本部顧問会議の会合を開き、公務員制度改革のスケジュールを示した「工程表」の最終案を提示した。甘利明行政改革担当相は、各府省の幹部人事を一元管理するための「内閣人事・行政管理局」の規模は300-350人程度になると報告した。
 最終案は、内閣人事・行政管理局を2010年4月に設置し、総務省の行政管理局や人事院の企画立案機能を移管させるとしている。大筋で顧問の理解を得られたことから、政府は30日の同本部での正式決定を目指す。
 ただ、人事院は、企画立案機能のうち、ポストごとの人数を定める「級別定数」の権限移管に抵抗している。これに関し、顧問の屋山太郎氏は「(国家公務員制度改革基本法を作った)立法府の意思を無視している」と人事院を批判。甘利氏は「折衝は難航しているが、ぎりぎりまで人事院の理解を得るよう努力したい」と述べ、調整を続ける意向を示した。 (了)
(2009/01/27-21:42)

参照:フォーサイト「闇の制度」まで明文化させた官僚の大暴走 白石均氏
白石氏は、ジャーナリストとしてずっと公務員制度改革の取材を重ねている。

内閣人事局に本来統合されるべきだった人事院も、今や自信たっぷりだ。谷公士総裁は、内輪の集まりでの年頭挨拶で、「清く正しい公務員制度に手を突っ込もうとする政治家との戦い」を今年の課題に掲げ、「自分は戦い抜く」と宣言したそうだ。とんでもない勘違いぶりだが、谷氏の経歴を見れば無理もない。郵政省で事務次官にまで登りつめて退官した後、財団法人理事長、郵政省関連企業の社長ポストを渡り歩き、さらに「天上がり人事」で人事院総裁に就任した、いわば“渡りの権化”のような人物だ。(略)こうした人物が、「中立の第三者」という仮面を被って、公務員制度を守護しているのだ。

麻生首相や甘利行革担当相が手に負える組織ではない。

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公務員は叩かれてかわいそう、やる気を失っちゃうよ・・・という同情論は、問題点をまったく認識していないという点で筋違いだし、話をそらしたい意図があるとしか思えない。優秀で真面目に頑張っているのは承知している。そんなことは言わずもがな。霞ヶ関のシステムに問題があるから改革が必要だと言っている。関係ない地方公務員まで「我々はいぢめられてる」と泣くのはちょっと違うんじゃないか?

◆日々是語草◆ 
渡辺元行革相の対案とは

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2009/01/26

小泉構造改革を評価する40.6%(新報道2001)

直近の日経世論調査では、麻生内閣支持率が19%(-2)、不支持率が76%(+3)。不支持の理由は「指導力がない」「政策が悪い」が断トツに多い。

新報道2001では

【問1】あなたは次に行われる衆議院選挙では、どの党の候補者に投票したいですか。

自民党 13.4%(↓) 国民新党 0.0%(↓)
民主党 32.0%(↓)

【問2】あなたは、麻生内閣を支持しますか。

支持する 14.4%(↓)
支持しない 79.2%(↑)
(その他・わからない) 6.4%

ついに10%台前半に突入。
首都圏500人なので、麻生支持者は「こんな誤差のあるものを持ってこられても~」と支持率低下を認めたくない心理が働くようだ。

では、誤差はどうなっているか。

【秋山仁のこんなところにも数学が!】(50)内閣支持率の信憑性
2009.1.20 07:10

支持率20%という意味
調査人数と精度向上の関係

調査人数  精度の+-の関係
300     4.53%
500     3.51%
1000     2.48%
1500     2.02%
3000     1.43%
5000     1.11%
9000     0.83%

日経新聞とテレビ東京の調査人数が書いていなかったのだけれど、1000人とすると、振れ幅は16.52%←19%→21.48%、9.87%←14.4%→18.93%となる。後に続く世論調査でもだいたい16%~19%くらいかな。
誤差を勘案しても、じゅうぶん危険水域を越えて決壊間近である。

不支持率上昇のほうが危機だと思うのだけれど、特に「指導力」と「政策」にNOというのは、総理大臣としての資質にNOと言っているに等しい。

もし支持率一桁まで行ってしまう要因があるとすれば、政治に関心の薄い層にまで公務員改革の「やってるふり」が見透かされる時だろう。今、メディアにとって旬な男、渡辺喜美氏が「問題点」をテレビでしゃべればしゃべるほど麻生政権にとってはマイナスになると思われる。

新報道2001の調査で興味深かったのは

【問3】あなたは小泉構造改革をどう評価しますか。
正しかった 40.6%
間違っていた 46.0%
(その他・わからない) 13.4%

麻生首相は第二次補正予算の裁決後、施政方針演説で「小泉路線からの決別」を宣言するんだって?また官房長官が「すごいよ~」とリークしたんだろう。まったく誰の入れ知恵だか。元総務省の補佐官かな。

麻生内閣側は、麻生首相はネットでは大人気なのにテレビのせいで支持率が落ちたと信じているようだが、麻生首相のほうがマスコミに踊らされているのかもしれない。

小泉-竹中は「市場原理主義」、「日本の不況は小泉改革のせい」と連日ネガキャンに余念がないマスコミであるが、かつて小泉支持者はテレビしか見ないバカ層と言われ、まるで「詐欺師小泉に騙されたんだから反省しろ」とでもいうような論調が目立つ。テレビのワイドショーに踊らされる層だったとしたら、今ごろすっかり洗脳が解けて「間違ってたんだ・・・」と心を入れ替えているはずではないか。それなのにいまだに「正しかった」が40.6%もあることが驚きである。

この40%は、小泉政権の支持率が落ち目になっても40%以下には絶対下がらなかったゆえ、岩盤の40%と言われた。
たぶんその構図と一致している。テレビの影響と無関係に小泉-安倍-福田と続いてきた小泉改革路線の「方向性と政策」を支持している層だと思う。

番組では「小泉改革賛成」と「小泉改革反対」に分かれて討論していたが、私が苦笑したのは、麻生政権を支える(擁護する)議員なり識者を呼んでいなかったこと。まるで政権無視。「小泉改革賛成」は世耕氏と髙橋洋一氏だったので、当然麻生政権の政策には批判的である。小泉改革反対派として政権に近い人をオブザーバーで入れればいいのに、榊原英資氏と民主党の浅野議員だから、議論は「反麻生」で一致してしまうよ。

それぞれ「政策」を語れる人達なので、経済・金融政策を突き詰めれば今後連携できるところがたくさんある。民主党の地方分権のグランドデザインは二重行政温存になるので却下だけれど。方法論の違いは多々あるが、榊原氏がもし民主党政権に入ることになれば、政策ごとの連立は可能ではないか。私は榊原氏の意見には賛同できないことも多いが、榊原氏は髙橋氏の「政府紙幣25兆円発行」案には必ずしも否定的ではなかった。

榊原氏・リチャードクー氏がタッグを組むと「公共事業が世界を救う」なので、議論は聞いちゃおれないのだが、今回の人選はよかった。ワイドショーやバラエティでやっているようなウヨサヨ真正B層が首を揃え、市場原理全面否定の末に統制社会主義に向かいかねない素人の討論ほど聞く価値のないものはない。そういう討論番組には必ずといっていいほど森永卓郎氏が座っている。

月曜日に麻生首相がどんな施政方針演説をするか知らないが、麻生氏が安倍首相に恩を売り、与謝野氏と一緒に安倍政権に入り込んだ時から「小泉路線の見直し」は匂わせていた。どっちつかずの態度はやめて、この際はっきりしてほしい。

しかし、マスコミの小泉改革バッシングが国民の大半の世論だと勘違いし、小泉路線決別を宣言すれば政権支持率が上がるはずと思っているなら火傷する。マスコミを敵視していたら、マスコミに騙されていたのは自分だったということにならないようにお気をつけて。

【問5】あなたは次の総選挙後にどういう政権を期待しますか。
自民党中心の政権 12.6%
民主党中心の政権 32.0%
自民・民主両党による大連立政権 33.0%
自民民主以外の新たな第三勢力による政権 16.6%
(その他・わからない)

自民・民主以外の新たな第三勢力による政権 16.6%
既存の政党ではない第三勢力とは、現時点で想定できるのは渡辺喜美氏を核に自民党が分裂することしかない。渡辺新党ではなくとも、現政権の古い自民党体質はイヤ、かといって民主党にも入れたくないという有権者が第三勢力を渇望している表れだと感じる。現実にその姿が見えた時には、期待値はグンと上がるだろう。

4月以降のお楽しみかな。

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「日米構造協議」や「年次改革要望書」によるアメリカの陰謀を番組の冒頭で流していたが、討論の中では話題にもならず。大真面目に陰謀論を語っているのは、いまやサヨクと硬直ウヨクだけだろう。

◆日々是語草◆
もう一度自民党をぶっ壊さなければならない

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2009/01/25

甘利「国家公務員法改革案」と渡辺「議員立法」の対決へ

甘利行革担当相は戦闘モードでやる気になったが、麻生首相と甘利氏に公然と要望を突きつけた渡辺喜美氏も黙っていない。

公務員改革、議員立法目指す=渡辺氏

 渡辺喜美元行政改革担当相は24日、テレビ東京の番組に出演し、公務員制度改革について「いいかげんな工程表が出たら、議員立法でやろうと思っている」と述べ、政府の対応によっては独自の法案提出を目指す考えを示した。
 ただ、議員立法の提出には衆院議員20人が必要なため、自らの考え方を広く示して与野党の賛同者を募る考え。渡辺氏はテレビ出演後、記者団に対し、具体的な内容として(1)「渡り」あっせんを直ちに全面禁止(2)再就職あっせんは再就職等監視委員会が動きだすまでは認めず、同委の承認によるあっせんも1年以内に廃止(3)2009年度から公務員の給与をカット-などを示した。 (了)
(2009/01/24-13:24)

田勢康弘氏の週刊ニュース新書に出演した渡辺氏、さばさばした顔でやる気満々の様子だった。番組の後に松阪市に行くと言っていた。

議員立法
対抗手段がこれか!たしかに一連の離党騒動の中で「議員立法を出してでも私はやる」と言っていた。

(1)「渡り」あっせんを直ちに全面禁止(2)再就職あっせんは再就職等監視委員会が動きだすまでは認めず、同委の承認によるあっせんも1年以内に廃止(3)2009年度から公務員の給与をカット-などを示した。

(1)(2)について、政府としては瑕疵のあった政令は撤廃せずに、運用で事実上認めない措置を取ることでお茶を濁そうとしているが、明らかな法律違反を政府が見逃してしまった事実は重い。まして(3)の給与法に踏み込むことなど今の政府にはできないと思う。ということで、工程表が出てきた時点で全面対決、、か。ワクワクしてきたなぁ~

「自民も民主も党利党略」=渡辺元行革担当相

 渡辺喜美元行政改革担当相は24日、三重県松阪市で講演し、現在の政治状況について「政治のプロみたいな人たちの政治は浮世離れしている。参院選で自民党が負けて民主党が多数になり、国会は党利党略になった。自民も民主もひどいもので、国民はそっちのけだ」と語った。(了)
(2009/01/24-20:28)

そうなのだ。政治に関心のある有権者は政治不信に陥っている。自民・民主の支持率が底を這っていることに両党共に反省してほしい。「麻生首相がブレたように言っているテレビのコメンテーターが悪い」と発言している鳩山総務相は見苦しい。

ところで、渡辺氏主導の議員立法が成立する可能性はあるのだろうか。甘利氏は今国会中に国家公務員法改正案を提出するとしている。閣議決定した内閣提出の法案VS.渡辺氏ら有志の議員立法案の対決は、マスコミも飛びつくだろうし、今度こそ麻生政権を揺さぶるかもしれない。

まず要件として20人の仲間が必要。これは中川秀直氏中心にすぐ集まる。ここまで来たら、倒閣運動と腹をくくるだろう。秀直氏は、自民党内で政権交代を起こすことが目標なので、最後のチャンスである。
成立させるには衆参で過半数が必要。自民党は党議拘束をかけるだろうから、議員立法案に賛成すれば“造反”となる。

(Wikipediaより)
2009年1月13日現在の、衆議院における会派別勢力は以下の通り。

自由民主党(略称は、自民。以下同じ) 303
民主党・無所属クラブ(民主) 113
公明党(公明) 31
日本共産党(共産) 9
社会民主党・市民連合(社民) 7
国民新党・大地・無所属の会(国民) 7
無所属(無) 9
欠員 1
計 480

1/13の渡辺氏離党を受けて、すぐ書き直されている。仕事が速いね。

与党  334(うち公明党31)
過半数 241

野党は打倒麻生で渡辺案に賛成するとして、公明党は自民党案に賛成、国民新党あるいは無所属の一部も自民党案に賛成と仮定する。そうなると、334+α-241=93+α が自民党から造反しなければ成立しない。20名の提案者は超党派でかまわないので、渡辺案に民主党数名が名を連ねるかもしれない。93+αというハードルは、総裁選で小池と石原を推した議員達を含めれば、決して不可能な数ではない。麻生政権から一線を引いて自分の選挙を有利にする賭に出れば、造反者はもっと増える。メディアは造反者にやいのやいのの大喝采。

急にその時に保身で渡辺案に乗ろうとするのは見え透いているので、武部氏率いる1期生達も、先手を打って我も我もと自己主張し出す・・・。自民党から100名ほどの大量の造反者が出て、議員立法がよもやの成立となれば、麻生政権は崩壊する。

造反者の一部を引き入れて、渡辺・江田の新党構想が現実のものとなる。自民党では勝ち目のない議員は軒並み新党になだれ込み、自民党候補の刺客となる。(どうせ自民党では落選は免れない)

中川秀直や小池百合子はどうするか。自民党を改革派の手に奪い返すには、踏みとどまって新党と連携する道を探るのがベスト。大量の造反者を出した麻生内閣は退陣し、与謝野が麻生の後を襲う。選挙管理内閣を作り、民主党と話し合い解散する。与謝野自民党+公明党、小沢民主党、渡辺新党でいざ決戦へ!新党はまさかの大勝利。与謝野自民党は惨敗し、生き残った自民党議員と渡辺新党+公明党が連立を組んで、かろうじて政権与党に踏みとどまる・・・と。与謝野は責任を取って辞め、小池or石原政権誕生。

新政権は、速攻で矢継ぎ早の景気対策を打つ。まず25兆円の政府紙幣発行。一人20万円。環境美化の公共事業、通信網のインフラ公共対策、耐震工事大量発注。法人税減税etc.第三次追加予算のためには民主党への“ご褒美”も必要。方法はいろいろあるが、ここでそこまで考えるのは捕らぬ狸の何とやら。

以上、「そうなったらいいなぁ」と夢見る私の脳内永田町劇場でした。

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麻生さんの「まずは景気だ」の看板が消えちゃった・・。車で1時間圏内が私の生活圏なんだけど、民主や公明、共産の立て看板はあちこち見るが、麻生さんの立て看板は2箇所くらいしか見かけない。「まずは景気だ」「麻生がやり抜く」が並んで立ってたはずの場所にもない。気のせい?小泉さん、安倍さんの時にはご町内に乱立していたものだけど…。

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2009/01/24

甘利行革相、俄然やる気!

きょうは熱っぽいので、かる~くメモ程度。(ee).。oO○

税制関連法案の消費税についての付則を巡り、党内で議論が尽くされた後、賛成・反対共に都合の良い解釈ができるものに落ち着いた。秀直氏をはじめ中堅・若手は、こういう時こそ持論を必死で訴え、麻生政権下で政策に反映させる努力をしなければいけない。(秀直氏は7回発言したとか)
メディアは面白がって「反麻生」だの「内紛」だの言うけれど、平場の活発な議論(怒鳴り合い?)こそ自民党の持ち味なのだ。

消費税引き上げの前に徹底した行革をしなければ、有権者の理解を得られない」とする意見は増税派にとっても無視できないので、最終的に「行政改革の推進と無駄の排除の徹底」も新たに盛り込まれた。麻生首相の「行革の徹底の後に消費税」の方針とも整合性がとれる。「徹底」の文言は、「役人を敵に回してでもやり遂げる」という覚悟も含む。「官僚は敵ではない」と行革を軽く考えていたであろう麻生首相と甘利大臣は、これから安倍氏や渡辺氏が味わった闘いの中に放り出されるのである。内部・外部の監視役が多いから、手を抜けない。

まずは一安心。行革に腰のひけていた甘利大臣も本気を出さざるを得なくなったようだ。麻生内閣支持率は「自分のやる気次第」と決意したかどうかは知らないけれど。

ともあれ、渡辺元行革相が離党会見した直後に「公務員制度改革工程表」をバーンと出してきたあたり、甘利氏は対抗心むき出しという感じ。渡辺氏への「宣戦布告」もどきの自画自賛もなかなかのものだった。昨年の雇用開発機構のgdgdやら「わたり」を総理権限に戻す政令だの、なんだったんだ。きっかけは渡辺氏だったとしてもやる気になってくれたなら評価しよう。

『さすが甘利大臣』『やはり一年生大臣に、ここまでは出来なかったでしょうね』と党内から最大級の賛辞を受けているとのことなので、お手並み拝見ね。

そこで、翌日のニュースでさっそく

麻生首相、行革に力点=消費増税反対派を意識

 麻生太郎首相が国家公務員制度改革や行政の無駄排除など行政改革に前向きに取り組む姿勢を打ち出している。景気回復を前提に2011年度からの消費税引き上げを目指す首相に対しては、自民党の増税反対派の不満がなおくすぶる。首相が行革に力点を置き始めたのは、反対派の「造反」封じに万全を期す一方、今後の国会での与野党攻防もにらみ、「官僚に甘い」(自民党中堅)とのレッテルを返上しようとの思いがあるようだ。
 首相は23日の臨時閣議で、甘利明行政改革担当相ら関係閣僚に対し、「国民の納得が得られるよう行政改革と政府のスリム化が必須だ」と述べ、新たな行革の全体像を工程表に取りまとめるよう指示した。
 政府はこの日、消費増税について「11年度までに必要な法制上の措置を講じる」と付則に明記した09年度税制改正関連法案を閣議決定した。首相の指示に沿って甘利氏は、特別会計や国家公務員制度の改革、総人件費抑制などの取り組みを整理して、3月中にも行革の道筋を分かりやすく国民に提示する意向だ。首相は、増税の前に行革を徹底しないと、世論の支持は得られないと判断したとみられる。
 国家公務員の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」をめぐる調整でも首相は動いた。人事院が人事局への機能移管に抵抗していることから、河村建夫官房長官に「公務員改革に正面から取り組むため、谷公士人事院総裁にも協力を求めるように」と指示。河村氏は即座に谷総裁に電話し、改革実現に理解を求めた。
 自民党の増税反対派の中には、首相が公務員の天下り根絶などで「指導力を発揮していない」との批判が強い。山本一太参院議員は「徹底的な行革」を求め、「期限を切って具体的メッセージを出してほしい」と主張する。にわかに行革に積極姿勢を示し始めた首相だが、増税反対派や国民がどう評価するかはまだ不透明だ。(了)
谷公士(たに・まさひと)

(2009/01/23-20:22)

首相が行革に力点を置き始めたのは、反対派の「造反」封じに万全を期す一方、今後の国会での与野党攻防もにらみ、「官僚に甘い」(自民党中堅)とのレッテルを返上しようとの思いがあるようだ。」は、そのとおりだと思う。

党内の求心力を取り戻すには、具体的に工程表を出して、果敢に進めている姿を見せなければならない。

人事院、総務省は難敵だが、甘利さん、p(^^)qガンバ!ってね。

内閣人事局、名称変更の意向=総務省に配慮-行革相

 甘利明行政改革担当相は23日午前の記者会見で、各府省の幹部人事を一元管理するため、政府が2010年4月の設置を目指す内閣人事局について「人事、組織の両方をにらみ機動的に対応することが分かるような名称にしたい」と述べ、名称を変更する意向を明らかにした。
 行革相は、公務員の組織や定員を管理する総務省行政管理局を人事局に移管するよう求めているが、鳩山邦夫総務相は行管局と人事局の役割は異なるとして反発。これまでの調整で、双方は内閣官房へ移管することでは一致した。
 行革相としては、人事、組織の両部門が「並立」する印象を与える名称に変更することで総務省への配慮を示し、改めて人事局への移管を促す狙いがある。(了)
(2009/01/23-13:12)

内閣人事局への機能移管に難色=人事院総裁が甘利行革相に

 甘利明行政改革担当相は23日午後、内閣府で谷公士人事院総裁と会談し、人事院が持つ公務員の任用や研修に関する企画立案機能を、各府省の幹部人事を一元管理する新設の「内閣人事局」に移管するよう求めた。谷氏は「難しい問題が残っている」と難色を示し、議論は平行線をたどった。甘利氏は公務員制度改革の工程表を決定する月内に結論を得る方針で、週明けに改めて会談する。
 谷氏は会談後、記者団に対し、甘利氏の要請は幹部人事だけでなく一般職員も対象とするなど「国家公務員制度改革基本法の範囲を超えている」と指摘。一方、甘利氏は「100年ぶりの改革の本質を理解していない。人事院に理解していただかないとすべてが瓦解する」と批判した。 
 これに関連し、河村建夫官房長官は同日午後の記者会見で「(人事院の最も重要な権限である)人事院勧告機能を移すということではなく、人事院解体論ではない」と述べ、移管に応じるよう求めた。(了)
(2009/01/23-20:15)

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他の大臣達も本気を出せ。そうすれば支持率は上がる。

◆日々是語草◆
飯島氏動く。

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2009/01/23

オリックスへの「かんぽの宿」売却問題。総務省は入札手続きの適正な審査をしたのか(2)

(1)からの続き

この論評は客観的に見ているか?

町田徹氏
出来レースの温床となる懸念も。「かんぽの宿」売却で表面化した郵政民営化の問題点

 この第一報段階で影を落としたのは、民営化からまだ3年も経たないのに、監督する者とされる者に別れた総務省と日本郵政の間の不協和音だった。三井住友銀行出身の西川善文社長ら外部出身者が幹部ポストを押さえ、旧郵政省出身のキャリア官僚らのほとんどを経営陣や枢要ポストから排除したことなどが響き、両者のコミュニケーションは、ちょっと前まで同じ組織に属していたとは思えないほど悪いことで知られる。

コミュニケーション不足というより、コミュニケーションしたくないという感情的なもつれがあるようだ。全文は長いので、リンク先をお読み下さい。

 さらに肝心なのは、小泉内閣が郵政の民営化によって、市場や民間企業の効率性と、ユニバーサルサービスに代表される国営の長所を両立できると主張しながら、その具体的な折衷の姿を設計しないまま、あるいは示さないまま、実現を最優先して民営化を断行してしまったことだ。例えば、かんぽの宿は5年後までに売却することだけを法的に義務付け、どういう観点・方針から、どういう手法で売却するかを明確に決めていなかったのだ。繰り返すが、この点からも、今回のような疑問を、鳩山大臣が持つのは当然のことなのだ。むしろ、民営化を決めたときから予想された問題なのである。

町田氏も総務省に取材するうちに、そのまま民営化反対派の「見直し論」を代弁している。制度設計の趣旨も売却方法も明確にされているのである。なにせ霞ヶ関文学に精通した髙橋洋一氏が設計したので。膨大な法案を全部読んだ人はたぶんいないだろう。批判する人は、知らずに適当な「折衷案」を観念的に述べるだけである。何の裏付けもないのが批判派の特徴。

制度設計はかなり細かくユニバーサルサービスを担保しているし、見直し論は、必ずと言っていいほど「郵便局が減らされた!地方は困っている!」と見直しの根拠にするが、過疎地域の郵便局長が高齢で引退するので後継者がいないためだったりする。民営化のせいではなく、後継者不足の問題である。

 鳩山大臣に望みたいのは、今回のかんぽの宿の売却案件の適否の調査・判断だけではなく、こうした出来レースの温床になりかねない構造にメスを入れる調査・再改革である。

町田さん、そうすると、会社経営に携わる民間人は一切政府委員会に関われないことになるよ。ものすごく曖昧な改革派-民間経営者の「陰謀論」を証明せずして、どうやって再改革するのだろうか。

この際、外資の再生ファンドに売っ払っちゃえば?オリックスの落札価格より低くても、そのほうがいいんでしょ。鳩山総務相も納得するかもね。(棒)

「水面下では、こうした問題含みの案件が横行していたのに、監視の目が届かず、闇から闇に葬られていた疑いが強い」(総務省中堅幹部)というのだ。

町田さんは、総務省の言い分をそのまま書いてくれているから助かる。

年金のグリーンピアにしても信じられない価格で叩き売られてたけど・・・。マスコミが取り上げなければ、国民の目から隠されて闇から闇に葬られるところだった。葬ってきたのは霞ヶ関のほうじゃないか。具体的な「問題含みの案件」を出さずに「疑いが強い」と言えば、官から民への規制緩和全体に疑惑の目を向けさせることができる。総務省幹部は「疑い」と言うだけで、何一つつかんでいないことがわかる。つかんでいれば、効果的にメディアにリークしているはずだ。典型的な反対派の世論誘導方法である。総務省は、オリックスの件は「改革という名の下に行われた財界利権」の氷山の一角だと言いたいのである。

実は、郵便事業や郵便局では10億円未満の不動産売却が許認可の対象から外れている。このため、鳩山大臣が今回持ったような疑問について、これまで日本郵政の売買案件をチェックする機能が、どこにもなかったのだ。意地悪な言い方をすれば、大臣が懸念した「出来レース」がやりたい放題の民営化となっていたのである。

証拠の一欠片もなく「出来レースがやりたい放題の民営化」を結論付けるとは・・・一生懸命町田論文を読んで損した。

町田氏は総務大臣が疑問を持つのは当然とする根拠として「10億円未満の不動産売却が許認可の対象から外れている」というが、逆に言えば、「10億円未満は総務省の許認可外」にしておかないと、政府資産を売却をさせないために総務省が「干渉し続ける」ことによって、あらゆる案件にストップをかけかねない。実際、政府資産売却にはものすごい抵抗があるのである。これは想像でもなく、陰謀論でもなく。

「10億円未満」で総務省がストップしてくれると誰が一番得をするか。それは、業務中にも政治活動に余念がなかった「郵便局長会」である。増えすぎた郵便局でさえ一個も潰させまいと踏ん張っている。自民党の強力な支持母体が今や国民新党や民主党に乗り換えようとしている。小泉-竹中は、自民党の既得権益までぶっ壊してしまったのである。自民党でも何とか郵政民営化見直しの機運を作りたくて仕方がない様子である。麻生政権が盤石なら当然やっただろうね。

日本では、社会主義国家かと思われる規模の政府資産を持ち続け、非生産きわまりないので、資産を民間に移すことは急務になっているのである。町田氏はどうも総務省の言い分にからめ取られているようだ。

<おまけ>
「かんぽの宿」疑惑-竹中平蔵氏の稚拙な反論(植草一秀の『知られざる真実』)

再反論する気も起きぬほど稚拙、というかただの悪口だな。
社民党の保坂展人氏のブログを参考にしているあたり・・・
すみません、優秀な経済学者でしたっけ?

「宮内氏が享受する改革利権は、3つに分かれる。1つは、本業である金融部門の規制緩和による改革利権。2つは、行政に保護された統制経済の規制緩和による改革利権。ターゲットは農業・医療・教育の分野。3つは官業開放による改革利権である」

改革利権ね。
金融・農業・医療・教育・産業全般にわたる行政干渉の行き過ぎを排し、ネットワークのように張り巡らされた官僚利権を削ぐことが規制緩和の第一義。広く浅く産業の裾野を広げ、利権の独占を是正すること。一括りに「規制緩和=市場原理」であるかのように悪者にするのが彼らの手法。

改革を論じる時に、民が良くて官が悪いという二者択一ではない。官民の比重が、今の日本は官に偏りすぎているのである。ここを直視しなければならない。観念論で改革を語ってはいけない。まして善悪の問題ではないのである。

つまり産業発展に寄与する改革をするべきであって、「さらに経済を強くすることができる」仕組みを政策として詰めていく。統制経済の弊害から規制緩和することで自由競争を促すことを、この論者は“改革利権”と名付けているのである。素晴らしきかな改革利権。

この人は単に竹中憎しとしか思えない。

そうそう、“改革利権”と曖昧に言わず“竹中利権”とはっきり言った政治家がいた。同じく鳩山さんが側近として使えている人。小泉氏は竹中氏をブレーンにしたが、麻生氏は植草氏を経済ブレーンにすればよかったのにね。

【結論】

総務省はまず入札手続きの適正な審査をすることが第一ではないか。粛々と自分達の仕事をしてから文句を言え。それもせずに反対理由が「李下に冠を正さず」の観念論では、西川氏と宮内氏への言いがかりでしかない。

かんぽの宿の存続と雇用確保を優先するなら、答えはすでに出ている。

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麻生首相と竹中氏が会談したそうだ。内容は「ダボス会議へのお誘い」だった。麻生さんが総務相の時、丁々発止の議論(喧嘩)をした仲だから、二人はどんな雰囲気だったのかなあ。覗いてみたかった。

◆日々是語草◆
アンチ竹中キャンペーンはいつまで続く

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オリックスへの「かんぽの宿」売却問題。総務省は入札手続きの適正な審査をしたのか(1)

竹中元総務相の批判に反論=オリックスへの「かんぽの宿」売却-鳩山総務相

 鳩山邦夫総務相は20日の閣議後会見で、オリックス不動産への「かんぽの宿」売却に反対している同相の姿勢を竹中平蔵元総務相が新聞紙上で批判したことについて、「素直に竹中論文を受け入れる訳にはいかない」と反論した。
 鳩山総務相は、郵政民営化も議論した総合規制改革会議の議長を務めた宮内義彦氏が会長を務めるオリックスへの譲渡に疑問を呈している。
 郵政民営化担当相も務めた竹中氏は、オリックスが資産売却にかかわれないとする論理には問題があると指摘したが、鳩山総務相は「宮内氏は郵政民営化に熱意を見せていた。(自らかかわった)公職の領域で利益を図ろうとする人間はゆがんでいないのか」と机をたたきながら反論した。(了)(2009/01/20-11:46)

宮内氏はゆがんだ人間?鳩山さん、だんだん人格攻撃の領域に入ってない?鳩山総務相は、なんとしてもオリックスへの売却は認めないようだ。総務省として「グレー案件なので認めるわけにいかない」のか、あるいは何かの理由で「認めたくない」という感情論なのか、はてさて?

竹中氏の反論記事を探してきた。産経だ。ちなみに日経も朝日も、今回は足並みを揃えて鳩山総務相に異を唱えている。

【竹中平蔵 ポリシー・ウオッチ】かんぽの宿は“不良債権”
2009.1.19 02:43

 ■無視される機会費用

<ポイント>
・鳩山総務相の反対は、民営化に当たっての基本精神に反するものであり、かつ政策決定のプロセスそのものに大きな弊害をもたらすものだ。

・かんぽの宿は、郵政にとっていわば「不良債権」であり、この処理が遅れればそれだけ国民負担が増大することになる。

・総務相の反対理由は、第1に、資産価格が落ち込んでいる今の時期に、急いで売却するのは適切ではない。第2に、オリックスの宮内義彦会長は規制改革会議の議長を務めており、郵政民営化による資産処分にかかわるのは「できレース」的である。

第1については、経済学の初歩的な概念である「機会費用」というものを無視した、誤った認識と言わねばならない。売却した資金で新たな事業資産に投資する一方、購入価格も不況期には安くなっている。つまり相対価格の問題であり、重要な経営判断である。政治家や官僚に判断できる問題ではない。

 ■民間人排除の論理

・第2の点についても、根本的な錯誤がある。まず、郵政民営化のプロセスに規制改革会議が関係したことはない。基本方針を決めたのは経済財政諮問会議であり、制度設計は内閣官房の準備室が行った。その際にいくつかの委員会も作られたが、宮内氏がそのメンバーになったことはなかった。同氏が郵政民営化にかかわったというのは、ほとんど言いがかりのようなものである。

・民間人が政策過程にかかわったからその資産売却などにかかわれない、という論理そのものに重大な問題があることだ。今や政策決定における民間人の役割は極めて大きなものになっている。経済財政諮問会議や各省の審議会・委員会にも民間人が関与する。しかし、いったん政策が決められたとして、それに関係する経済活動がその後できないとなると、民間人はだれも政府の委員会メンバーになどならなくなる。郵政民営化の枠組みを決めた諮問会議の民間議員は、郵政の株が売却される際、それを購入してはいけないのか…。これは、政策決定における民間人排除の論理に等しい。

(上の段落は重要と思うのでそのまま引用した。竹中氏はここを一番強調したかったと思う)

・総務相発言は、政策にかかわる民間人の自由な発言をますます抑制し、結果的に族議員と官僚を奮い立たせるものである。

売却に当たって、総務相の認可が必要になっているが、これは入札手続きが公正に行われているか、民営化の趣旨全体に則しているか、国民負担を大きくしないか、といった点をチェックするためのものだ。報道によれば、入札によってこうした手続きは正当に行われている。

・かんぽの宿という不良債権の処理が遅れれば、資産はますます劣化し、国民負担を一層大きくする。早期に一括売却をすることこそが、資産価値を最大化する道である。その意味で、担当する総務相発言は国民負担を増やすというとんでもない方向を目指しており、野党もこれに賛同しているのである。

・かんぽの宿をめぐる今回の発言は、郵政の価値を棄損し、政策決定を族議員と官僚に有利にする効果しかもたない。民営化の当初の法律の定めに沿って、早期に一括売却を進めることこそが内閣の使命である。

竹中氏がかなり怒っている様子が伝わってくる。
民営化した張本人なので、怒りを割り引いて見ると、鳩山総務相の疑問には完全には答え切れていない。宮内氏は規制改革会議の委員であったし、直接関わってはいないが、郵政民営化も賛同する立場であった。日本郵政とオリックスは、なぜ総務省への認可申請を売買契約発表の2日前という駆け込みで行ったのか。何かやましさがあって、年末のドタバタで総務省に審査する余裕を与えたくなかったのではないか。早い段階での売却契約には作為的なものはなかったのか、新聞報道をそのまま信用していいのか。

朝日新聞はどう反論しているだろう。(秀直氏のブログからもらってきた)

(参照記事)朝日社説「かんぽの宿」「筋通らぬ総務相の横やり」

「日本郵政が全国にもつ宿泊施設『かんぽの宿』をオリックス不動産への譲渡する話に対し、許認可権をもつ鳩山総務相が『待った』をかけている。日本郵政の西川善文社長から説明を受けたが、鳩山氏は『納得できない』という。だが、理由が不明確で納得できないのは、鳩山氏の『待った』の方ではないのか。許認可という強権を使い、すでに終わった入札結果を白紙に戻そうというのなら、その根拠を明示する責任はまず鳩山氏にある。

かんぽの宿は年間200万人ほどの利用があるものの、赤字続きだ。郵政民営化から5年以内に譲渡するか廃止することになっていた。日本郵政は前任の増田総務相が認可した08年度の事業計画にかんぽの宿の譲渡を盛り込み、昨年4月から入札手続きに入った。27社が応札し、2度の入札でオリックスに決まった。

全国の宿70施設と社宅9か所を一括して約109億円で売却する。資産の帳簿上の値打ちは141億円だが、借金を差し引いた純資産は93億円。落札価格は、これを16億円ほど上回る。

鳩山氏が問題だと指摘するのは次の3点だ。なぜ不動産価格が下がるいま売るのか。なぜ一括売却なのか。なぜ規制改革・民間開放推進会議の議長を長く務め、郵政民営化を指示していた宮内義彦氏が率いるオリックスに売るのか。『国民が“出来レース”と見る可能性がある』として、譲渡に必要な会社分割を認可しないという。これに対して西川社長が説明した内容は、しごくもっともに思える。

赤字が毎年40億~50億円なり、地価が急上昇しない限り、早く売る方が有利だ。一括売却でないと不採用施設が売れ残り、従業員の雇用が守れない。全国ネットとした方が価値も上がる。最高額で落札し、雇用を守る姿勢がもっとも明確だったのがオリックスだ――。

鳩山氏は譲渡価格109億円が適切か総務省に調査させるという。だが調査する前から『納得する可能性が限りなくゼロに近い』とも発言している。これはとうてい納得できない。明治時代の官業払下げならいざしらず、競争入札を経た結果に対し、さしたる根拠も示さずに許認可権を振り回すのでは、不当な政治介入だと批判されても抗弁できまい。

宮内氏は規制緩和や民営化を推進してきた。官僚任せでは構造改革が進まないため、当時の政権が要請したものだ。過去の経歴や言動を後になってあげつらうのでは、政府に協力する民間人はいなくなってしまう。自民党内では、郵政民営化の見直しの動きが続いている。鳩山氏はこれとの関連の有無について言及していないが、もしも『待った』の真意が民営化策の見直しにあるのなら、正面から堂々とそちらの主張をするべきだ。

朝日新聞も正論を言う。(笑)
鳩山総務相の感情的な頑なな態度を見ていると、どうも正論では通じない背景があると感じる。日本郵政とオリックスの「出来レース」に確証があるならそれを呈示すればいいのだし、「李下に冠を正さず」という程度でダメと言っているのだったら、ずいぶん失礼千万な話である。

地元資本に落札させたほうが地域発展に貢献云々の“言いがかり”もどうかと思う。オリックスより高い買い物ができる地元密着企業があるだろうか。西川社長の説明のとおり、全国ネットで活用したほうが便利だし価値が高いのである。

池田信夫氏のブログより「鳩山邦夫氏の暴走

この背景には、小泉改革の協力者だった宮内義彦氏を傷つけようとする郵政民営化反対勢力の山口俊一首相補佐官の動きがある(鳩山氏も認めている)。最低なのが、それに悪乗りして宮内氏の参考人招致を求める民主党だ。枝野幸男氏は「オリックスが応札したこと自体理解不能だ」といっったそうだが、一般競争入札というのはだれでも応札できる制度である。それを制限したら、談合の温床になる。自民党の抵抗勢力や国民新党と結託して小泉改革を白紙に戻すのが民主党の選挙戦術だとすれば、救いがたいというしかない。

郵政民営化反対勢力の山口俊一首相補佐官の動き・・・鳩山氏も認めているのか。(笑)

「いつかしかえししてやる」「見てろ、民営化は必ず失敗する」と言っていた政治家がいたっけね。鳩山総務相が側近としてお仕えしている人だけど。
失敗前提で嘘八百並べて重箱の隅を突ついた挙げ句、見直し法案を与野党で可決か。どれだけ彼らが嘘八百を並べているか、いつかあばいてしかえししてやる。www

(長くなるので分けます。(2)に続く)

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2009/01/22

農水省改革チームは抵抗の壁を打ち破れるか

麻生内閣で石破農水相だけが意欲的に改革に取り組んでいる。
たとえば時事ドットコム 「農水省 改革」で検索すると、

12/24 17:54 農政事務所廃止、来年3月結論=業務・組織見直し-農水省
12/20 09:39 20日の朝刊(都内最終版)
12/11 13:33 出先統廃合に異論=分権委2次勧告で-自民特命委
12/08 20:33 分権委の第2次勧告
12/03 21:30 所有から利用重視に転換=農地法改正案を正式提示-石破農水相
11/28 13:05 主要食料業務は外部移管=農政事務所の存廃は今後検討-石破農水相
11/27 20:52 国民視点の組織に転換を=農政事務所は廃止-農水省改革チーム提言
11/27 10:24 農政事務所廃止を提言へ=事故米問題受け-農水省「改革チーム」
11/06 20:40 地方分権でも指導力アピール=農政・整備局廃止案、実現は不透明-首相
11/06 17:42 農政局廃止、「首相にできぬ」=民主・菅氏
11/06 13:21 農政・整備局の廃止検討を=丹羽分権委員長に指示-麻生首相
10/10 13:06 労使関係検討委のメンバー決定=政府
10/02 20:40 農水省改革チームが初会合=事故米問題受け組織見直し検討
10/02 20:17 代表質問の答弁要旨=麻生首相
09/28 11:58 週内に農水省改革チーム発足=石破農水相
09/19 12:32 総選挙意識、事実上の更迭=後手の農水相に激怒-福田首相

タイトルをピックアップするだけで動きがわかる。どれか一つでもきちんと報道されただろうか。

昨日は自民党国交部会の抵抗を取り上げたが、分権委第2次勧告の農水関連においても

〔農水省〕地方農政局=直轄公共事業の実施以外の機能を地方振興局(仮称)に、直轄公共事業の実施機能を地方工務局(仮称)に統合。地方農政事務所は廃止▽森林管理局=独立行政法人化後に国に残る事務・権限を担う組織を残す▽漁業調整事務所=現行組織を残す

出席議員から「われわれは絶対賛成しない」など強く反対する意見に加え、「(分権委を)廃止してください」との声まであったという。

週内に農水省改革チーム発足=石破農水相

 石破茂農水相は28日、事故米の不正転売問題を受けて、週内にも若手の課長級職員で構成する改革チームを立ち上げることを明らかにした。若手職員の視点で省内改革について議論する。農水相は「若手の課長、今まで言いたいことを言って疎んじられた人たちで構成したい」と述べた。(2008/09/28-11:58)

農水省改革チームが初会合=事故米問題受け組織見直し検討

 事故米不正転売を受け、農水省の業務や組織の見直しを検討する「農林水産省改革チーム」(チーム長・針原寿朗林政部長)が2日、初会合を開いた。消費者目線に立った政策決定や職員の意識改革に向けた対策の在り方などを議論し、11月中に改革案を取りまとめる。
 チームは石破茂農水相の指示で発足。「若手で、農水省を変えないといけないと思っている人で構成する」(農水相)として、課長クラスを中心に職員16人が選ばれた。農水相は冒頭、「批判を恐れず、抵抗に屈することなく使命感を持ってやっていただきたい」とあいさつした。(2008/10/02-20:40)

石破農水相の断固たる思いが伝わってくる。

所有から利用重視に転換=農地法改正案を正式提示-石破農水相

 石破茂農水相は3日の経済財政諮問会議で、農地の貸借を原則自由化することを柱とした農地法改正案などの概要を正式に提示し、「所有から効率的な利用への転換を中心に制度改革を進める」と強調した。民間議員も独自の農業改革案を示したが、最終的に農水省案を了承した。
 改正案は、農業就業人口の減少で耕作放棄地が拡大する中、株式会社や農業協同組合などの新規参入を促して農地を有効利用し、食料自給率を引き上げるのが狙い。規模拡大で生産性を高めるため、分散している農地を中核農家に集積する仕組みも全市町村で導入する。農業生産法人への出資制限も緩和する。(2008/12/03-21:30)

昨年、「農政改革「新・農地法」の理念に立て」でまとめたように、農地所有が農地利用につながっていないことが最大の問題である。所有者は国の保護政策のもとに公共事業転用などによる値上がりを待って手放さない。貸すこともいやがる。

農業を成長産業に」という目標に立ち、現行の農地法に守られた農地所有者や農水族の既得権益をぶち壊してでも改革しようとしている石破農相は大したものである。第一次産業に「経営理念」を持ち込まずして、自給率アップも輸出強化もあり得ない。

ある保守論客は「自給率100%にするのは簡単。日本人が食べる量を減らし、食べ物を残さない。地産地消をすればいい」と胸を張って書いていたが、同じような考え方を「政策」として反映させている元議員(浪人中)がいる。こういう人とは一緒に議論の場に立つことができない。食べ物を余らせるなというのは外食産業に死ねということ。それでも民間のさまざまな努力で残り物のリサイクルが進んでいる。

飼料もエネルギーも国内だけで賄うことは実際問題として不可能なので、カロリーベース自給率100%にはなり得ない。また輸入を減らして国産だけを食べるよう強制すれば自給率は飛躍的にアップするが、「食の安全保障」を無視するという点で、国策とはなり得ない。コメの凶作の時、アジアなどに緊急に輸入米を割り当ててもらったことを忘れたか。備蓄していればいいというものではない。コメの関税は、いずれは引き下げざるを得ないだろう。農作物の保護政策は関税引き上げという結果につながるが、コメはもっと戦略的商品として力を入れるべきである。故松岡農相の時からの方針である。

国によるコメの生産調整、価格調整は、いまや百害あって一利なしである。農地所有が目的化している趣味的な農家にはお引き取り願い、経営者として自覚を持つ農業従事者には国が一定額の年収を保証する施策もあり得る。小沢代表は農地法には手を付けずに「既存の中小零細農家」まで所得補償しようとしているが、財政逼迫させるだけで無駄なことである。無駄どころか、民主党では第一次産業の衰退を加速させる!しかし、所得補償を全否定するのではなく、前向きに発展産業としていくために、経営者として自覚のある農家には、EU方式で所得補償するやり方も検討に値する。

コメ減反見直し、夏にも結論=所得政策含め総合判断-石破農水相

 石破茂農水相は5日の閣議後会見で、米価下落防止のため実施してきたコメの生産調整(減反)政策について、見直しが必要との考えを改めて示した上で、早ければ2010年度予算の概算要求をまとめる今夏にも結論を出す意向を表明した。同相は「議論にタブーがあってはならない」と述べ、廃止論も排除しない構え。農家の所得政策や、コメの輸入を国が一元的に管理している現行の国家貿易の是非も含め総合的に判断する。
 減反見直しに関し、同相は「極めて重要な課題で、当省の中のみならず、いろんな場で検討されることがあり得る」と述べ、同省の審議会や首相を本部長とする「食料・農業・農村政策推進本部」などで協議する可能性を示した。(2009/01/05-13:03)

麻生政権がいつまで続くかわからないが、次期政権でも引き続き石破農水相を任命してほしい。民主党政権になるかもしれないけど…。今後期待できる省庁は、農水省、外務省、文科省も徐々に、というところかな。厚労省は一度解体したほうがよい。

減反政策は即刻止めるべきである。自給率アップが課題の時に、なんというもったいことをするのだろう。コメだけ見れば100%超えているが、消費量を増やし、同時に品質の良いコメを輸出産業として伸ばしていくような戦略的生産をしたほうがよい。

戦後60年以上たって、コメは統制物資ではなく商品として見直さなければならない。政治家や役人は頭を切り換える時ではないだろうか。その第一段階として、コメの流通規制の緩和を行った。汚染米事件の時、農水省の手抜き・お目こぼし監視体制を棚に上げて、「この事件は小泉-竹中の市場原理主義によって引き起こされた!」なんて言いがかりを付けているバカがいた。

やる気のある農家の悲鳴を聞いてほしい。
参照:フォーサイト1月号「佐久の『うまいコメ』が実証する減反無用
記事の要旨は、佐久地方で作る五郎兵衛米は最高ランク特A米で高くても売れる。収穫期には卸売業者が農家の軒先を訪ねて買い占めるほどの人気である。米作に活路を見出し、村として減反に参加しない方針を出したが、農協や合併相手の自治体が猛烈に反対し、減反離脱の撤回を余儀なくされた。なぜ反対したのか。農水省は減反目標を達成しない市町村に対して補助金の削減やその支給の優先順位を下げるなどのムチを振るってきたからである。

減反を迫られ、悲鳴を上げる農家の声
「農協の人はだいたい春先からお願いに回ってくる。もうこれ以上減らせないと言うと、土下座でもしそうな勢いで『生産調整(減反)は農家を守る制度。少しでも引き受けてもらえないか』とくる。でも値段が下がっているから簡単にウンとは言えない。そうすると『コメは余っているから減反しないと値段がもっと下がる』。それじゃ言うけど、何でも国の言うとおりにしながら一生懸命コメを作ってどうなった?値段が下がって赤字だよ。生産調整は農家の調整(リストラ)なんだ!」

40代の農家
「我々は、消費者から求められる良質なコメを苦労して作っている。努力して高く売れるコメを作っているんです。それなのになぜ、一律に4割も生産を減らさなければならないのか。減らせばすでに入った注文に応えられない」

農水省は既得権益にがんじがらめにされてきた。時代にそぐわない農地法を抜本的に改正することなく辻褄合わせの条例でしのいでいる。地方の出先機関のお仕事は、業者からの接待を受けて少しの不正はお目こぼしすることではなかったか。その結果が「汚染米」事件である。

若い官僚たちが内部から問題提起する時代になってきた。もちろん最初は上司や組織の壁によって阻まれる。国益を求める若手官僚の声をすくい上げるのは、本来の上司である大臣、そして大臣を守るのは内閣総理大臣なのである。「今まで言いたいことを言って疎んじられた改革派官僚人たちで構成」した石破農水相直下の改革チームはどこまで踏ん張ることができるだろうか。

進めるべき改革はストップさせてはならない。抵抗する族議員や霞ヶ関の厚い壁があろうとも。

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若手改革チームに所属した官僚が自殺してしまった。仕事で悩んでいたようだが、理由は不明。ご冥福をお祈りします。

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食料自給率のまやかし」に続きます。(井本 省吾 編集委員)

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2009/01/21

消費税議論の落とし穴。誰か麻生さんの「中福祉中負担」の具体策を教えて

11年度までに「準備」浮上=消費増税で調整本格化-自民

 自民党は20日午後、政調全体会議を開くなど、2011年度からの消費増税を09年度税制改正関連法案の付則に明記することについて、調整を本格化させた。付則の文言には、11年度引き上げに向け「準備する」との案が浮上。執行部は22日の財務金融部会・金融調査会合同会議で、付則の了承を取り付けたい考えだ。
 政調全体会議は約3時間行われ、約40人が意見を表明した。柳沢伯夫税調小委員長が「社会保障制度の財源をちゃんと裏付けないといけない」と主張すれば、中川秀直元幹事長は「(消費増税は)行政改革の中身をしっかり示してからだ」と反論。増税明記派と反対派がほぼ真っ二つに割れた。
 各派領袖クラスは20日午後、都内のホテルで会談し、付則の文言について「11年度から消費税率を引き上げられるよう準備を行う」と「準備」を強調して調整を図ることで一致。円満決着のため、それぞれ派内取りまとめに全力を挙げることを確認した。 
 党税調内には、実施時期を明記しない「消費増税法案」を来年提出し、景気回復後に実施時期を定める別の法案を提出する「二段階論」も出ており、落としどころを探る動きが活発化している。
 麻生太郎首相は同日夜、官邸で記者団に「基本的に前から言っている通り。わたしの言っていることは変わらない」と述べ、11年度からの引き上げ方針の明記に改めて意欲を示した。ただ、中川元幹事長ら反対派の反発は強く、政府が目指す23日の閣議決定は不透明な情勢だ。(了)(2009/01/20-21:18)

党内調整は徒労に終わりそうだ。

・経済好転の兆しがでてきた時点で増税させていただく 与謝野
・景気回復した後に増税をお願いする           中川秀直

この二つは似て非なるものである。

消費税を11年度から引き上げたい財務省&与謝野氏は、3年後の経済情勢を無視している。そもそも麻生首相は全治3年というが、自民党が3年後に経済を立て直せるリーダーシップを取れるとは思わない。民主党では・・おそろしくて考えたくない。

「兆しが出る」とは、グラフ曲線がこれから上向きになろうかという段階で、景気の底の底で上げるということ。やっと体力を回復してきた患者は死んでしまう。

社会保障のために使う」は、いつもの常套手段。橋本首相もそう言っていた。その結果がこのザマだ。いったいどこに消えたのだ。

このままの制度で、国民が恩恵を受けられるはずがない。年金、介護、医療の負担ばかりが増え続けている現状で、消費税がセーフティネットに回ってくる制度設計の説明がまっっっったくない!1%分の2兆5千万円をどこに手当するの?制度改革によっては社会保障費を削減した上で、別の対策(たとえば出産補助金等)に回せるようになるんじゃないの?

その前に社保庁がドロボーした年金を返せ!と言いたくもなる。

消費税3年後にこだわる議員達のメンツを見ると…。
ことごとく行革は一切させたくない役所と蜜月のベテラン議員ばかりだ。“利害関係”のある役所の後ろ盾を失いたくない守旧派連中である。与謝野は埋蔵金の存在を1円たりとも認めなかったんだぞ。50兆円もの余剰金を抱えて、いざという時にも出せないと言っていた。行革は一切したくない。役所は予算配分の財布を膨らませることに一生懸命で、天下り先は営々と増やし続けている。

おためごかしに首相に「行革をやった後に消費税増税」と言わせておいて、その実、都合のいいように行革の骨を抜きながら麻生政権のうちに閣議決定させてしまう。

麻生政権は、具体的な社会保障の制度設計と行革の道筋を示せ。何%上げれば、どこがどういうふうに恩恵を受けることができるのか、あるいはどこを我慢し、どこの負担が重くなるのか、麻生政権ではさっぱりその議論が聞こえてこない。具体的な提言は改革派からしかなされていない。しかも麻生首相は黙殺!
くだらない「選挙対策に有利が不利か」みたいな論調はやめて、有権者は政権に配分方法の説明を求めるべきではないか。

竹中流に言うとこうなる。
今、なぜ3年後の消費増税か(日経ネットPLUS)

麻生首相は「消費税率引き上げ時期の明記」を指示したのだが、将来の経済の姿や財政健全化のシナリオは見えてこないままだ。シナリオを描かないまま、とにかく3年後に消費税税率を引き上げるというのは一体どこから生まれてくる発想なのだろうか。

「シナリオなんか知らない。とにかく3年くらいたてばなんとかなっているだろう。消費税引き上げの言質だけはとっておきたい」それだけでしょ。

でも、麻生首相は与謝野さんと心中するしかないようだ。

山本一太氏ブログより「小泉首相と麻生首相の決定的な違い

では、麻生総理の「求心力」とは何だろうか? 明後日の「財政金融部会」で「法案の付則に2011年を明記する」ことを支持する「党内実力者たち」の真意はどこにあるのだろうか? あるベテラン議員が耳元でこう囁いた。 「山本さん、あなたの意見はよく分かる。消費税の増税を国民に理解してもらうのは大変だ。でも、今、麻生総理がこだわっている2011年という旗を降ろさせるようなことをしてはいけない!」 「なぜですか?」と聞くと予想どおりの答えが返って来た。 「そんなの決まってるじゃないか。この問題で麻生首相がブレたら政権は一気に弱体化する。万一、内閣が潰れてそのまま選挙に追い込まれるようなことになったら、自民党は壊滅だ!オレだって戻って来れるか分からないよ!」

党内議論を封じ込めて与謝野案に賛成すれば、求心力は低下しないの?んなあほな(笑)

髙橋洋一氏はいつものように「短期的な経済対策のための3つのプログラム」を示している。

今後の成長戦略のためにも財政再建にふれない短期的な経済政策が必要だ。財務省のいう増税ではなく「量的緩和」「政府紙幣」「埋蔵金」の3つのプログラムが有効である。

小泉元首相「常軌を逸している」 政府方針を批判

 自民党の小泉純一郎元首相、中川秀直、武部勤両元幹事長は19日夜、都内で会談した。出席者によると、小泉氏は消費税増税の時期を税制関連法案の付則に明記する政府方針について「常軌を逸している」と批判。中川、武部両氏も同調した。同日夜には同党の山本一太参院議員、水野賢一衆院議員ら中堅・若手6人も会合を開き、消費税増税時期の明記への反対を確認した。 (08:01)

小泉-秀直-武部が悪だくみしてますよー!(笑)
いつ子分達を連れて動き出すんですかー?早くしてね。

国の出先改革、慎重議論を=自民国交部会が決議

 自民党国土交通部会は20日、地方分権改革推進委員会の第2次勧告を受けて、政府が今年度中に作る国の出先機関改革の工程表に関して、「内容に疑義のある勧告に沿って、改革が行われることを認めるわけにいかない」とし、同党や自治体首長の意見を聞きながら慎重に議論を進めるよう求める決議を採択した。
 決議は勧告に当たり関係省庁や同党と事前の調整がなかったことを指摘し、国交省地方整備局を「地方振興局」「地方工務局」に分離するよう求めた勧告を「実態を踏まえない机上の空論」と批判した。(了)
(2009/01/20-19:25)

猪瀬氏の出先機関35000人削減案にさっそく自民党の族が改革反対の狼煙を上げた。
わかりやすいったらありゃしない。

消費税もそう。
「社会保障費のためなら仕方ないね」の世論を利用した汚いやり口なのだ。
守旧派の自民党政権では行革など永遠に無理。

消費税増税したら社会保障で恩恵が回ってくる♪と脳内リンクしている有権者は「麻生首相の英断」と評価するんだろうね。

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2009/01/20

ソマリア沖の海賊対策にようやく重い腰を上げた麻生首相

2投目

小沢代表は党内論議を=民主・仙谷氏

 民主党の仙谷由人元政調会長は19日、日本BS放送の番組に出演し、小沢一郎代表の党運営に関し「議論はあまりお好きじゃないんだろう。(小沢氏が)政策とか政局判断について議論してるというのは聞こえてこない」と述べ、方針決定の過程で党内論議が不十分と不満を示した。
 また、政権交代後の外交・安全保障の課題について「(議論の)公開と説明が原則だ。それなくしては国民もただ戸惑うばかりだ」と指摘。「(外交・安保で党が)分裂と言われても、国民に分かるような議論をいっぺんはやらないとまずい」と述べた。(了)
(2009/01/20-00:12)

反小沢の急先鋒と言われる仙石氏は、麻生政権の敵失によっても民主党支持率がそれほど上がらない理由をわかっているのだろう。小沢代表の「国連中心主義」では、早晩論理矛盾が露呈する。旧社会党の極左グループまで抱え込む民主党では危ないと、国民の中間層にまで心配されている。

ソマリア沖の海賊問題

長島昭久民主党議員のブログより
麻生総理、海賊対策にようやく重い腰上げる

そう。麻生政権の対応は遅いのだ。麻生首相は「霞ヶ関の政策」「党内調整」に従うしか能がない。よく麻生総理が「指示をした」とリーダーシップを取ったようにニュースで表現されているが、霞ヶ関と党が麻生首相の一声をアリバイにしているだけ。

重要案件では、総理直轄の小回りの利く私的諮問会議を作り、真にリーダーシップを取った方がよいと思われる場面は今後も増えてくるはず。日本版NSCは是非復活させてほしい。安倍首相は気負いすぎて官房長官と一緒に何でも抱え込み、とうとう過労で健康を害してしまった。

ソマリアの海賊防衛問題も、日本人が人質になっていながら政府・官庁は積極的な関与を逃げてきた。世論で火がつくとまずいのか、ほとんど報道されない。マスコミが大々的に取り上げると、身代金の値段が上がってしまうのだと週刊誌に書いてあったが、どうなんだろう。

テロ特新法が審議されていた昨年10月、長島議員への答弁において首相は「海賊側は武装しているので、それに対応する覚悟を持っておかないと、簡単な話ではない」。浜田靖一防衛相は「インド洋での活動をさせていただいて、その後にそういった可能性も考えたい」と述べるにとどまっていた。

麻生首相には喫緊の問題意識は感じられない。いつも「党の出す結論を待って」に終始している。
周囲はイライラ感を募らせていた。

海自派遣、早期実現を=超党派議連

 超党派の国会議員でつくる「海事振興連盟」の中馬弘毅会長らは16日午前、首相官邸に麻生太郎首相を訪ね、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策について「日本関係船舶と船員の安全確保のため、まずは現行法の枠組みの中で海上自衛隊艦船の派遣を早急に実施すべきだ」として、海上警備行動の発令による海自艦船の派遣を急ぐよう要請した。
 出席者によると、首相は「(派遣の枠組みを検討している)与党のプロジェクトチームは早く結論を出すべきだ」と応じた。(了)
(2009/01/16-12:56)

超党派議連と長島氏からの追及にようやく重い腰が上がった。

来週準備命令、3月にも活動=麻生首相、護衛艦派遣を表明-ソマリア沖海賊対策(時事ドットコムより)

 麻生太郎首相は16日、アフリカ・ソマリア沖に頻繁に出没する海賊から日本の船舶などを守るため、自衛隊法に基づく海上警備行動を発令して護衛艦を派遣する方針を決めた。首相は、与党の海賊対策に関するプロジェクトチーム(PT)が海上警備行動で可能な措置をまとめるのを待って、来週にも派遣準備を浜田靖一防衛相に指示。1カ月程度かけて訓練を実施した後に防衛相が派遣を海上自衛隊に命令し、早ければ3月中に活動を開始する。
 昨年末に防衛相に検討を指示していた首相は16日夜、首相官邸で記者団に対し「日本の船が年間2200隻(以上)通っている。与党のプロジェクトチームでまとまったら、すぐにやらせていただく」と述べ、護衛艦の派遣を表明した。 
 派遣する護衛艦は2隻の見通し。保護対象は、日本籍船や、日本人、日本の貨物を運搬中で伴走の要請をした外国の船舶が中心。武器使用は警察官職務執行法が準用され、正当防衛や緊急避難の場合に限って認められる。海賊が船舶に乗り込もうとした段階での船体射撃については、PTの検討結果を踏まえ判断する。自衛官には海賊の逮捕など司法警察権がないため、海上保安官が同乗する。
 派遣命令を受けて護衛艦が日本を出航してからソマリア沖に到着するには約3週間かかる見込み。
 政府は、海賊行為を取り締まるための新法の準備を進めている。ただ、法案の作成には時間がかかるため、首相は「つなぎ」の措置として自衛隊法に基づいての派遣を急ぐ必要があると判断した。(了)
(2009/01/16-22:59)

長島氏はさらに「日本関係船舶の航行の安全を確保するとともに、当該海域を通過する外国船舶に対する海賊行為の抑止にも寄与する必要がある」として、過去の政府答弁の修正を求めている。

その際、過去の国会答弁により、海上警備行動における保護の対象が「通常、日本人の人命および財産ということ」(S50.6.24丸山防衛局長答弁)とされた点を乗り越える必要あり。

⇒解決する方法は、三つ。
(1) 政府答弁の修正
(2) 自衛隊法82条の改正(解釈規定の追加)
(3) 海賊対策にかかる一般法の制定

・・・即効性のあるのは、(1)。

麻生首相自身がもっと課題を先取りするくらいの自覚を持って方針を定め、「戦後レジーム脱却」とまでは言わないが、過去を乗り越えてもらいたい。

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昨日は97位くらいできょうは105位。どこまで落ちるか(笑)

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3投目はこちらで。民主党政権のやばさ。

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民主党政権で輿石東が文科相になったりしたら・・・

きょうも連投でいきます。

民主・輿石氏、日教組にエール? 「教育の政治的中立ありえぬ」 
2009.1.14 21:50

 民主党の輿石東参院議員会長は14日、おひざ元の日本教職員組合(日教組)が都内で開いた新春の会合であいさつし、「教育の政治的中立はありえない」と述べ、「反日偏向教育」の根源ともいわれる日教組へのエールと受け取れる発言をした。教育や教員の政治的中立は教育基本法や教育公務員特例法で定められており、日教組に肩入れする同党の“危うさ”がまたぞろ浮き彫りになった。

 輿石氏は日教組傘下の山梨県教組(山教組)の元委員長。現在は日教組の政治団体、日本民主教育政治連盟(日政連)の会長でもあり、会合では「私も日教組とともに戦っていく。永遠に日教組の組合員であるという自負を持っている」と宣言し、政権交代に向け協力を求める場面もあった。

 平成16年の参院選の前には、山教組などで構成する事実上の輿石氏の政治団体が教員から選挙資金を集め、山教組幹部らが政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で罰金命令を受けるなどした。自民党の有志議員による日教組問題究明議員連盟(会長・森山真弓元文相)は、次期衆院選に向け日教組の偏向性を調査する構えで、議連から「輿石氏は標的になる」との声も出ている。

きっと保守系人気ブログではたくさん取り上げられているだろう。
教育の政治的中立はありえない」とはどういう意味?その前後を読みたいな。右の朝日、産経新聞は時々結論ありきで正確に書かないから、あまりニュースソースとしては信じていないのだが、輿石氏がこの一言を出したことが事実ならアウトである。

かつて主体思想まで賛美していた労働運動母体である日教組、彼ら先鋭的活動家は労働者であって教育者の矜持など持ち合わせていない。しかし、何度も言うように組織率90%以上を誇る山梨県日教組組合員は、ほとんどお付き合いの範疇であろうと思う。田舎では「仲間はずれ」を一番怖れる。「なんでもお互い様よね~」と言いながら、無理矢理付き合いを強いられたりする。山梨では無尽なる親睦会が盛んである。山梨に引っ越して来た頃、ムジンムジンというのを聞いて、なにそれ?怪しい新興宗教?とか思ってしまった。(^_^;

こういう右へ倣え(日教組だから左向け~左)のかっぺ体質(怒られそう;)が、輿石議員の盤石な組織基盤となっているのである。

それはともかく輿石東にはマジで吐き気を催す。

日教組問題究明議員連盟の森山真弓氏は、次の選挙予測では○印(当確)ではなかった。困ったね・・・。

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2009/01/19

安倍首相の「事務次官会議すっ飛ばし閣議」を主導したのは・・

書きやすくなったので、3連投目。

江田憲司議員のHPより
国民運動体についての記者会見(詳細)
江田氏へのインタビュー

 それから、皆さん覚えておられるでしょうか。官僚は、強制的に天下りを押しつけている。実は、私が質問主意書を出しました。それはいつもの通り、木で鼻をくくったような答弁かなと思ったら、仰天するような答弁が返ってきて。それを認めたんですね。絶対に霞が関が、天下りは民間から要請されて、お願いされていかせているんだと言い張っていたのを、初めて押しつけ型斡旋(あっせん)というものを認める答弁がきた。

 後で聞きますと、事務次官会議で4人の事務次官が反対し、本来なら次官会議から閣議に上がらないところを、当時安倍政権でしたけれども、渡辺喜美大臣が主導してですね、事務次官会議をすっ飛ばして閣議にかけた。そのときは、連携していたわけではありませんけれども、そこでは本当に通じるところがあるなという思いがありましたので、昨年の秋くらいですかね…。昨年末に、こういうこととは関係なく同じ同志としていろんな意見交換、情報交換をさせていただいておりました。

初めて押しつけ型斡旋(あっせん)というものを認める答弁がきた
そうだった!忘れていたわ。よく認めたものだ。

官業癒着の利権構造に霞ヶ関の官僚は何の呵責も感じなくなっている。新陳代謝のない組織の弊害なのである。

渡辺喜美大臣が主導してですね、事務次官会議をすっ飛ばして閣議にかけた。
よく覚えている。安倍さん、よくやった!と大絶賛の嵐だった。
渡辺行革担当相(当時)が押し切ったのかぁぁ。知らなかった・・・
髙橋洋一氏も安倍首相自ら補佐官に任命していたので、政治主導のバックアップ体制は万全だった。

政治主導でやると、悪しき慣例も変えることができるのだ。

安倍首相が倒れたのはマスコミのせい!と当時も短絡的に言われていたが、霞ヶ関にこれだけ喧嘩を売れば、族記者を通じてスキャンダルがリークされるのも当然だったろう。最初の生け贄が財務省からリークされた税調の本間さんだったわけだけれど。

安倍さんと言えば・・・
続きは語草「安倍氏が目指した戦後レジームからの脱却は、このように縛りをかけられていた

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小沢流ニューディール

努力目標1日1回更新ペースなんですが、このところ第二ブログを使ってもまだ書き足りない。ニュースの他に「書いておきたいこと」としてメモしてあるのが一つ二つ…ざっと10個。

今までは、まとめて1エントリーに何項目もだらだら書いていたので、長~くなっていました。書く前に気合いを入れる必要があったり…(^_^; 自分の負担を軽くし、しかも読みやすくするために、これからはちょこちょこ一日1回更新に限らずupしていきます。

長くても短くてもたいしたことは書けないのはマイドのことで恐縮至極ではありますが、お見逃しなく。lovely 語草のほうもたまにはアタリがあるかも…です。よろしく。

さっそく2連続更新をば。

環境、安全の2分野を重視=「小沢流ニューディール」

 民主党の小沢一郎代表は18日の党大会で、「環境」と「安全・安心」の2分野での内需拡大への取り組みを「ニューディール」政策と位置付け、重点的に実現を目指す方針を明らかにした。衆院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込む考えで、今後の国会論戦でも、定額給付金を撤回して2兆円の財源をこの2分野に振り向けるよう求めていく。
 小沢氏は「環境のニューディール」として、農家への戸別所得補償制度などによる農林水産業の活性化策に加え、太陽光発電用のパネルの普及に努める考えを表明。新築戸建て住宅への設置費を半額補助し、最終的には公共施設やオフィスビルなどを含め「すべての建物にパネルを設置したい」と語った。
 「安全・安心のニューディール」については、小中学校や病院の耐震化、介護職員の大幅増員と待遇改善を挙げた。(了)
(2009/01/18-19:50)

くそ~、先を越された。

詰めが甘く、実現の手だても眉唾の小沢流「口からでまかせ」ではあるが、ほぼコンセンサスを得ている日本版環境ニューディールの産業振興策である。農家の戸別所得補償については、減反政策等農業政策のところで改めて。

農業を成長産業に」と農政改革に取り組み、太陽光発電への補助、また介護関連への補強施策等々、すでに政権を引き継ぎながら与党・霞ヶ関が進めていることではあるが、クリアすべき問題もまだ多い。

麻生政権は選挙を先送りするなら、その時点でしっかりしたマニフェストを提示したほうがよかった。選挙に対する前向きなアピールになったはず。(;・o・)ア・・・政策ブレーンがいないのか。与謝野さんじゃね・・・。「こうすればいいのになぁ」と思うすべての逆を行く麻生首相。

景気回復はそう簡単ではない。長期戦も覚悟である。霞ヶ関は継続的にどんどん政策を練っているが、横断的な方向付けと整理をするのは政権である。霞ヶ関が作る良い施策も、発信されなければ埋もれてしまう。麻生首相はメディアに向かって不信感あらわに皮肉ばっかり言っていないで、もっと有効に広報しなさいよ。産業振興の方向性と具体的施策を示す政治のリーダーシップに市場は反応するのである。

大型の応急対策は今必要だが、リーダーが中長期ビジョンと具体的プロセスを公約として掲げないで有権者はどう判断するんだ、という話。口すっぱく中川秀直氏ら政策研究グループが提案しているんだけどなぁ。チームポリシーウォッチも。なぜ霞ヶ関だけに頼るの?国民の最大の関心事である社会保障制度について、首相自身が「制度再設計をこうする」ともっと踏み込まなくちゃ。麻生さんは、取り巻きの言うことしか聞かないんだもの。

小沢代表の発言要旨

【記者会見】
 -衆院選をいつごろと考えるか。
 現在の政府・自民党は、政府・政党の体をなしていない。権力の終えんはそう遠くない。
 -消費税についての考え方は。
 国民に負担してもらう前に、まず今の税金の使い方を根本的に改めなければならない。役所の積み上げの予算編成の方式を聖域にしたまま、増税を考えるやり方には賛成できない。
 -首相より小沢氏の支持が高い要因は。
 政府・与党が、国民の生活に目を向けるより、政権維持、権力維持に必死になっているという認識が国民の中で強くなっているからではないか。
 -政権構想はどう打ち出すか。
 いずれ解散・総選挙が見通せる時期になったら必要になるだろう。ただ、現時点では全員が小選挙区で勝利することに意を用いるべきだ。
 -社民党の福島瑞穂党首が、ソマリア沖海賊対策での自衛隊派遣に反対を表明したが。
 他党と完全に一致しなくても、自公政権はNOという基本姿勢で協力することに何の支障もない。(了)
(2009/01/18-19:43)

小沢代表の「消費税についての考え方」に賛同する。

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サンプロでの竹中平蔵vs.金子勝は面白かった。やっぱり“改革”について一から十まで誤解されているんだなあ。前にも感じたが、二人の話をよく聞くと「あるべき姿」「やるべきこと」は同じ。方法論の違いだけ。決定的に金子さんがわからないのは、それをどう政治に反映し、政争に勝つためにどう政策として練り上げていくか、具体策がない。国民のためにはそこが一番問題であって、理想論を語ったり、曲解に基づく批判をするだけならバカでもできるのでR。

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財政審が「定額給付金見直し」を政府に異例の要請

定額給付金:財政審「撤回を」 西室会長、政府に異例の要請

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の西室泰三会長は15日の総会後の会見で、政府が08年度第2次補正予算案に盛り込んだ総額2兆円の定額給付金について、「財政審の大勢は使途見直しが必要との意見。政府も何らかの対案を考えてほしい」と撤回を求める考えを明言した。

 政府の審議会が国会審議中の予算案の見直しを求めるのは極めて異例。西室会長は財務省の事務方から「刺激的な表現は避けてほしい」と要請されたことも暴露したうえで、定額給付金の撤回論を展開した。

 西室会長は、同給付金をめぐる与野党の対立で、第2次補正予算案の国会審議が遅れている点も撤回の理由として指摘、「国会が空転して(定額給付金以外の)経済対策の実施が遅れれば、景気への影響が大きい」と述べた。

 西室会長によると、同日の総会では委員から定額給付金について「他の経済活性化策に振り向けるべきだ」「同様の施策が次々出てきたら、国家財政は破綻(はたん)する」などと批判が相次いだという。

 財政審は財務相の諮問機関で、税財政の専門家ら学識者や企業経営者、報道関係者など30人で構成する。現在は東京証券取引所会長でもある西室氏のほか、吉川洋・東大大学院教授や勝俣恒久・東京電力会長らがメンバー。

 翌年度の予算編成に関する建議(意見書)を秋にまとめるなど、国の財政運営全般について助言を行っている。【清水憲司】

中川財務相が「なるべく受け取らないで、余った分を国に戻してほしい」という趣旨の発言をしていた。

財務省の本音だと思うよ。こんな直接的なバラマキをされたらたまらん、と。その意を受けて財政審が「2兆円は使途見直し」と政府に要請したのだと思う。

ブッシュ政権が消費刺激策として一人10万円の小切手を配ったが、景気底上げにはほど遠かった。

やるなら額が違う、一人20万円だ!と言っているのが、政府紙幣25兆円を発行せよと案を出している髙橋洋一氏&渡辺喜美氏。4人家族で80万円なら必ず一部分は消費に向かう。生活支援としても効果的。余った分は地方に回し、雇用対策などに振り向けられる。

それにしても閣内不一致が目立つ。まずいね。

閣僚に振り回された結果、麻生首相の「さもしい」発言は、国民感情を逆撫でしてしまった。「そこまで言うんだったら弱者救済に振り向けろよ」と思うのが人情というものだ。

現実的には、民主党の定額給付金を切り離した第二次補正予算案がベスト。しかし、国会に提出された予算案の修正には応じないという慣例があるので、政府としては自ら切り離すことができない。民主党案に乗ることもできない。公明党との関係もある。

私としては、もうどうでもいいから、さっさと第二次補正予算&通常予算案を速攻で成立させてほしい。もらった給付金は、すぐ犬の餌代&おやつ代に使ってやるさ。まったく1万2千円ぽっちで「さもしい」だの「矜持の問題」だのウンザリだ。それより高速道路料金の引き下げは大歓迎。

財政審の要請を受けて、与謝野経済財政担当相と中川財務相がどんな発言をするか・・・。
麻生首相、困ったね。

消費税1%分がだいたい今回の定額給付金分である。一回きりの定額給付金を止めて、消費税増税を1年でも先送りしてもらったほうがありがたい。

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国民は増税の前に税金の使い途の議論を求めている。

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2009/01/18

麻生首相は「渡りの例外規定」撤廃を求める党内の声を聞け。「一院制」を選挙公約に(小泉氏)

政府Vs自民、あつれき再燃=「渡り容認」政令めぐり

 「天下りあっせんはおかしい。法律を逸脱する越権行為だ」。同委員会メンバーの塩崎恭久元官房長官はこの日の会合終了後、記者団にこう語り、政府の姿勢を厳しく批判した。

渡辺氏も麻生首相に決断を迫ったが、無視された。あの無視の仕方を見ると、塩崎氏ら党内有志の提言がすんなり受け入れられるとは思えないのだが・・・。

自民党行革本部の中馬弘毅本部長や石原氏らは15日の幹部会で、「政令を放置すれば、民主党の攻勢を受けて大変なことになる」との認識で一致。政府に見直しを求める方針を決めていた。
 しかし、首相は9日の衆院予算委員会で「国際機関での勤務経験が豊富、外国当局との交渉に十分な知識、経験を有する者などの場合は認められる」と例外規定の必要性にわざわざ言及。河村建夫官房長官は16日の記者会見で、「(例外規定が必要だとの)方針に変化はない」と明言した。

国際機関での勤務経験が豊富、外国当局との交渉に十分な知識、経験を有する者などの場合は認められる
ぷっ!いかにも役人が考えそうな言い訳だ。優秀の基準を示してもらおうか。

政権維持だけのために、「明らかにおかしい」ことをおかしいと言うことも許さないのは間違っている。

山本一太氏のブログより
「渡り」の例外規定に批判噴出

 午前8時から党本部で行われた「行革・公務員制度改革委員会」では、「渡りの例外規定」を認めた政令の撤廃を求める声が相次いだ。 「事前の説明」がなかったことに加え、「これでは国民に説明出来ない!」という意見が噴出した。 「丸川珠代参院議員」が、「麻生首相のことを本当に考えたら、こんな政令をそのまま出して来ること自体がおかしい!総理の考え方と党の方針が違うみたいな報道をされる可能性もあるが、それでも(麻生政権のことを考えれば)政府に差し戻すべきだ!」と力説した。 全く同感だ。

珠代ちゃん、いいこと言う!霞ヶ関を使いこなすと自信満々だった総理が、まんまと霞ヶ関に寝首をかかれた。政令批判は、自民党議員達が「反麻生」なのではなく、総理と族議員を操る霞ヶ関が問題なのだ。

小泉氏、「一院制」を選挙公約に=自民議連、4月に提言

 衆参両院の統合による一院制移行を目指す自民党有志の議員連盟(会長・衛藤征士郎元防衛庁長官)の総会が16日、党本部で開かれた。顧問の小泉純一郎元首相も出席し、「この議連を一院制への原動力にしたい」とあいさつ。次期衆院選での政権公約(マニフェスト)に盛り込むため、4月をめどに提言をまとめたいとの意向を表明し、了承された。
 総会では、衛藤氏が(1)議員定数を現在の両院合計722から500に削減(2)選挙制度は都道府県単位の大選挙区制を採用(3)2019年に移行-するとの案を提示。来週以降、これをたたき台に議論を進めることを決めた。 
 小泉氏は首相在任中から一院制移行を主張。今月上旬に麻生太郎首相に直接、選挙公約の目玉とするよう求めた経緯もある。(了)
(2009/01/16-19:05)

最初から無理だと諦めずに「大きなアジェンダ」をぶち上げることが実現への第一歩となる。小泉氏はよーくわかっているのだ。

「議員数を減らしたら、津々浦々の国民の声が届かなくなる」とまことしやかに反対意見が飛び交っている。敵も然る者。実は、キモは大選挙区制導入である。2大政党の一翼を担うのが旧社会党崩れの「民主党」だなんて日本の不幸でしょ!「党より人を選ぶ」人材中心の選挙制度にするべき。麻生首相は、今度こそ小泉氏の提言に耳を傾けるだろうか。麻生さんは、たしか「中選挙区制が良い」と以前言っていたように思う。

今のままでは麻生政権への批判票が民主党に流れてしまう。「一度民主党にやらせてみたら」と漠然と“夢想”している無党派層が多い。衆愚とは言わないが、夢から覚めてもらうのは早いほうがいい。だから危険を冒してでも一度やらせてみればいいと私は思う。中川秀直氏は政権が行き詰まるのは半年と見ているようだ。そこから再編が始まる。

自民党はいいかげん煮詰まっている。悪夢から目覚めるためにもショック療法を経験せよ。そこからが本当の日本の立て直しが始まると私は思う。政権交代という痛みの洗礼が不可避なら、再建の時を失わないよう、なるべく速やかに。

どうしても理解してもらえないのだが、自民党支持者は政権交代への危機感が足りない。民主党政権が近付く足音が大きくなっている。そのためには政権を立て直すことが先決だと私は言い続けている。麻生政権の何が良くて何が悪いのか、一つずつ政策を軸に精査してみれば見えてくることがある。今回のわたり禁止をなし崩しにされた政令についても、珠代ちゃんの言うことのほうが正論だ。

評価基準は人それぞれではあるけれど、麻生さんを無条件で万歳している保守層は、もう一歩つっこんだ見方が足りないと思う。「麻生さんは『公務員にも信賞必罰』と言っていた。すごい!公務員改革も任せておけば大丈夫」と楽観視し、純粋に信じている支持者もいる。

大好きな麻生さんがやることなら何でも正しいと信じる盲目的自民党信者の多い事よ・・・。国士様達は耳までふさいでいる。「麻生さんは『村山談話を踏襲する』なんて言ってないやい!マスコミの捏造だ」と言っている人がいた。たしかにビデオを見ると「とうしゅうする」とは言っていなかった。「ふしゅうする」と言っていた(爆)。

せめて是々非々で・・・と期待していた自民党支持者達も小泉時代から時が止まっている。メディアや民主党を叩いていれば、自民党政権は安泰だと思っているのだろうか。民主党に向かって「ば~かば~か」と騒いでいる間に、自民党の政治体質が骨抜きあんこう鍋になって、煮崩れ煮詰まり焦げがこびりつき、すでに焦げ臭い煙まで出ていることに気づかないとは、なんと滑稽なことだろう。

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私のようなスタンスのほうが少数派なんだろうね。それはともかく第二次補正予算と通常予算はさっさと成立させてちょうだい。政治の安定のために政局の混乱は長引かせないほうがいい。麻生政権のためではなく日本の将来がかかっている。

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甘利行革相、自画自賛雨あられ

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2009/01/17

渡辺・江田議員が政策集団結成。旗は「脱官僚」

さて、いぱ~い書きたいことがあるんだけど、努力して短めにまとめてみるぞっと。
(下書き後)→やっぱり長くなったので、半分に分けて明日に予約。

渡辺、江田氏が政策集団結成へ=「脱官僚」目指し、2月に準備会

 自民党を離党した渡辺喜美元行政改革担当相は16日午後、無所属の江田憲司衆院議員らとともに国会内で記者会見し、「脱官僚、地域主権、生活重視」を掲げた新たな政策集団を設立すると発表した。
(略)
 江田氏は旧通産省出身で、昨年9月、官僚OBらでつくる政策集団「官僚国家日本を変える元官僚の会」(脱藩官僚の会)を正式発足させた。渡辺、江田両氏とも官僚政治打破を訴え、足並みをそろえることにした。
 会見には、政府の道州制ビジョン懇談会座長の江口克彦PHP総合研究所社長、政治評論家で政府の国家公務員制度改革推進本部顧問会議メンバーの屋山太郎氏が同席した。(了)
(2009/01/16-18:45)

渡辺喜美氏と江田氏は「脱官僚政治」で昨年から意気投合していたし、髙橋洋一氏とは昵懇なので、脱藩官僚の会メンバー達も政治家渡辺・江田の支え役となる。ただし脱藩官僚の会は江田氏が元官僚を自薦で参加を募っており、あのゆとり教育で有名な寺脇研氏も入っている。寺脇氏も自薦だったと思ったが、受け入れた理由を江田氏は「大臣の人事権を無視した霞ヶ関の肩たたき人事の証人」として参加してもらったという。

渡辺氏は他に「せんたく議連」とどう連携するか注目しているのだが、「せんたく」のほうは、あまり期待できそうもない。自民党議員も入っているので、党からの締め付けが強くなり、開店休業状態らしい。高知県知事を辞めた橋本大二郎氏とも志を同じくしているにもかかわらず、せんたくは橋本氏の参加希望を断っている。「断る理由がはっきりしない」と橋本氏は憮然とした感じだったが、「せんたく」はどうも自民党のきつい縛りの中で有名無実化している感じがする。知事会は、今のシステムではしょせん霞ヶ関と政権与党の顔色を窺うしかない構造なのである。大阪府の橋下知事が「麻生政権支持の今は、志は同じだが渡辺氏の動きには乗っかれない」と言っていたのが象徴的である。

橋本前高知県知事は、渡辺・江田の政策グループと連携したら良い。橋本氏は「地方行政の前に立ちはだかる国の壁」に限界を感じ、国政の場に活動を移そうとしている。地方分権へ力を投入するため、自民党からは立候補せず、選挙前に新党を立ち上げると意思表示をしていた。しかし、自民・民主が分裂しない限り人が集まらないのが最大のネックであった。渡辺氏が大波を起こしてくれたので、波に乗ったら良いのではないか。機が熟せば、そう遠からず新党の動きにつながるだろう。

構造改革への希望の糸をつないでくれた渡辺喜美に感謝する。

参照:江田けんじ-今週の直言382-
「やっと政治が変わる!・・・そして何をなすべきか?(上)」

 やっと今年は政治が変わる。九月までには必ず選挙があり、そこではほぼ確実に民主党中心の政権ができる。すなわち政権交代である。この流れは今後、麻生政権、あるいは新総理・総裁を頂いた自民党政権が多少の得点をあげても不可逆なものだ。そこまで国民には、鬱積した思いが奥深く静かに滞留している。それが爆発するのが次期総選挙なのだ。

 その導火線は、理想的には、自民でもない民主でもない選択肢の提供であるべきだ。自民党には金輪際投票しないという有権者の中にも、かといって民主党に入れるには抵抗があるという人が多い。こうした人々の投票の受け皿をつくることは政治家の責任でもある。そういう意味で、私がこれまで「あえて無所属」を貫き通してきた意味も厳しく問われる年となる。

 しかし、残念ながら「寄らば大樹の蔭」の政治家が多い。最近、ドロ船の自民党の中で、自身の生き残りをかけた「旗を立てる」症候群がかまびすしいが、あくまで彼らが言っているのは選挙後の政界再編でしかなく、選挙の前に身を賭して有権者の選択肢たらんという根性のある政治家は少ない。有権者にとっては、選挙が終わり、その手から政治が離れた途端、政治家が動き出すというのでは、有権者への裏切り以外の何者でもないだろう。そんな政治家を国民は信用し、期待するだろうか。

 まだ時間はある。そして、新年早々の国会は何でもありの展開となる。その中で、選挙後不可避の政界再編が真に国民本位のものとなるよう、最大限の努力を「選挙前に」していかなければならない。やり方は幾重にもあるし、その胎動は既に出ている。肝心なことは、選挙で有権者の審判を受けた政治勢力は強いということだ。

私もぜひ積極的に一票を投じることができる新党がほしい。今の状態では、投票所に行っても比例で書きたい党がない。

中川秀直氏は新しい旗を「21世紀型ニューディール政策」としている。オバマ氏の「グリーンニューディール政策」のパクリみたいだが、経済政策の中身は評価する。中川氏はあくまで自民党の中で改革派がもう一度政権奪取できるように努力していくと思う。

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政策集団の名称を公募するんだって。彼らはメディアの使い方がうまいね。

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「麻生首相はもはや救いようがない」(渡辺喜美)

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2009/01/16

日本、米国それぞれの選択と可能性(4)

集団的自衛権について

参照:文藝春秋「日本よ、オバマを恐れるな」谷内正太郎(前外務次官)・手嶋龍一

谷内 アメリカの政治学者の言葉を借りれば、日本はまさに「巻き込まれる恐怖」と「見棄てられる恐怖」にさらされているわけです。(略)
この二つの不安定要因のバランスの上に、日米同盟があるのは不健全です。これを中長期的に、対等性と双務性を高めていく努力をしてこそ、日本の国力に見合った健全な同盟関係になっていくのです。

安倍首相と谷内外務次官には大きな期待を寄せていたものだ。安倍首相は日本版NCS構想を具体化し「憲法改正を政治スケジュールに乗せるためリーダーシップを発揮するときがやってきた」として、総理直轄の安全保障会議を創設した。集団的自衛権も検討課題として議論を詰めていたが、今は解散させられている。

谷内氏は、日本には「最後の最後はアメリカが面倒を見てくれるだろう」という依存心と、「日本が独自の政策を実行しようとしても、要はアメリカの言いなりじゃないか、と疑ってしまう」被害者心理があるという。なるほど親米には依存心が強く、反米には被害者心理が潜んでいるようだ。

谷内氏は、政府代表として麻生首相の外交アドバイザーを務めることになった。詳しくはこちらのエントリーにて。

反米・親米問わず保守層は「集団的自衛権の見直し」は当然のこととしている。「反米気質」の自存自衛を是とする保守層にあっても「集団的自衛権の行使」はなんだか武士道の延長みたいな話になっている。もちろん皆集団的自衛権のなんたるかを知ってのことだとは思うが、米国からの自立を目指すなら、日米同盟を見直して、「個別的自衛権」で一国単独主義を貫けばいい。すなわち「米国が主導する戦争には一切関わらない」、「敵が侵略してきたら自衛戦争をする」のほうがすっきりしない?日本の病巣を見ることなく、このまま集団的自衛権行使を可能にしたら、理念とは逆の結果になるよ、ということを皮肉を込めて言いたい。

私は日米は対等な関係と考えている。その上で日米安全保障条約は堅持すべきと思う。対等な関係である以上、双務性を負う。ゆえに「集団的自衛権」もまた“重い覚悟で”行使可能とするという結論になる。米国の庇護から卒業するどころかより重い責務を負うのである。その前に憲法9条を改正し、自衛隊を明確に「軍隊」と位置付けるのは当然のことである。

小野次郎氏のエントリーから考えてみてほしい。
アフガンでの戦いはイラクより激しく長いものになるだろう。ソマリアの海賊との戦いもある。日本の覚悟が問われている。

小野次郎議員のブログより

分かっちゃいないね、「集団的自衛権」

テレビで、ビートたけしらのタレント、評論家と各政党所属の国会議員が田母神前空幕長をゲストに迎えて、集団的自衛権と憲法改正の要否について激しく言い合っている姿を見た。テーマがテーマだから、参加者によって基本的な立場が異なるのは分かる。しかし,極端な設例を挙げて集団的自衛権の必要性を自明の理のように説くのは見逃せない。

個別的であれ、集団的であれ、「自衛権」とは国家レベルでの戦争開始の正当性に関する議論。集団的自衛権の典型的なケースは、同盟国が地球上のどこかで侵略を受けた場合に、我が国にとって何ら脅威になっていなくても、その侵略を自国に対する侵害と見なして戦争を開始すること。このケースを挙げれば、多くの日本国民は集団的自衛権に対して慎重な考え方になるだろう。

現場で、傍らの同盟国軍に対する攻撃に対して、我が自衛隊が武器を使用して反撃できるかどうかは、あくまで、個人における「正当防衛」「緊急避難」と同じレベルの議論。この場合、今そこにある共同の脅威、危険を取り除くために、正当防衛的に反撃することは可能である。それと、集団的自衛権の発動によってこの侵略勢力に対して国家として戦争を開始することとは次元が異なる。戦争がひとたび開始されてしまえば、目の前で攻撃や侵略が行われているかどうかに関わらず、武器使用は、国の上層部からの命令の執行によって行われる。

現在の安保条約においてもアメリカ側は、日本に対する侵略から我が国を守る義務を負っている。問題は、我が国にとって一方的に有利な規定になっている点。今、「集団的自衛権」の議論を好む向きは、アメリカ側にとって不利な現在の安保条約を「公平な?」双務的規定振りに改めようとしている。しかし、強国の軍事力に依存して自国の安全を確保する国にとって、集団的自衛権は、「権利」というより見返りの「義務」というべきもの。戦争に巻き込まれやすい国との間で集団的自衛権の約定を結べば、リスクも格段に拡大することを覚悟しなければならない。

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2009/01/15

日本、米国それぞれの選択と可能性(3)

米国人も日本人も等しく是は是、非は非として歴史に学んでいけば、日米の保守層が再生の鍵とする「倫理観」を取り戻す方向に向かって行くだろう。なぜなら国家存立の原点となる「価値基準」は色あせない。日本の天皇の権威や祭祀の重要性、道徳の模範といったことが注目されるようになったのは、ひとえに日本人の「価値基準」を取り戻そうという、一つの「目覚め」なのだろうと思っている。

米国の資本主義とは、本来、天職を得て資本を蓄積し、自らの生活は質素・倹約し、社会に還元するものという価値観があった。プロテスタントが原点なので、寄付による社会貢献が評価されるのである。寄付文化が根っこにあるので、国家統制を嫌い、コミュニティによる「小さな政府」を志向してきた。
アダム・スミスの「神の見えざる手」が市場を導くというのはきわめて象徴的で、アダム・スミスは「道徳感情論」の中で、個人の利益追求行動が正義感覚によって制御されなければならないとし、市場は自由で公正なものである限り「互恵の場」となると考えているのである。いわゆる良心が働く場であってこそ「神が導く」と言える。

参照:フォーサイト1月号「世界経済が揺らぐ今こそ読むべきアダム・スミスの『もう一つの遺産』」堂目卓生氏

スミスは「賢人」は胸中の公平な観察者の評価を重要視するが、「弱い人」は世間の評価を気にすると考える。

人は誰しも賢明さと弱い部分を併せ持っているが、「賢明さ」には正義を守り、社会秩序をもたらす役割が、「弱さ」には野心も含まれるが、勤勉・節約・創意工夫などを通じて社会の繁栄に貢献するとスミスは言う。
わかりにくいが、人は社会との関わりの中で、利益追求もまた「道徳感情」によって制禦されていると見ているのである。コンプライアンスのルール化も「道徳感情による制禦」の表れであろうし、高額所得者が寄付によって社会に還元することを歓迎することも道徳に基づくものだし、神の裁きとはすなわち法の裁きととらえることも同様なのだと思う。自然法(natural law)を人間に内在する神智の顕現であるとするキリスト教の見方は、lawとは神とイコールなのである。

原丈人氏は、「公益資本主義」と呼ぶ。まさしく私が目指してほしい方向性と一致している。ただ人間の道徳感情に期待するのではなく、罰則規定も強化する必要がある。これからは「やり得」はなるべく許さないようにしたい。

資本主義か社会主義かの短絡的な議論はやめよう。社会主義の行き着く先は学習してきたはずではないか。ヒエラルキー型格差社会の顕現と政治の腐敗、経済の停滞、既得権益の肥大化を招く。社民主義ならいいのか?社会主義的政策はいつの時代も必要だが、社会主義政策に頼るとやはり停滞を招く。革新知事が誕生すると、公務員天国となって財政逼迫を来す例がままあった。

今後の方向性としては、資本主義の中に「自由・公正」な道徳感情による法秩序を再構築し、弱者を見棄てておけない正義・共感の部分によってセーフティネットを充実させる。金持ちから70%にも及ぶ累進課税の愚は繰り返さず、余裕のある分は自発的な「ふるさと納税」でもいいし、発展してもらいたい分野への寄付を喚起していく。

消費税分は全額「社会保障費に充てる」なんていう政治家にはもう騙されるな。彼らは増税分の新たな利権を作るだけだ。増税は極力抑えて、渡辺喜美氏や中川秀直氏や髙橋洋一氏が提言しているような「社会保障個人勘定」といったわかりやすく効率的な制度設計をし直すほうが先である。「社会保障と税の統合化」という世界的な流れから出てきた制度である。2001年から検討されていたが、年金不正を隠し続ける厚労省によって無視されてきた!

(4)に続く

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2009/01/14

日本、米国それぞれの選択と可能性(2)

米国の民主党リベラル勢力は、金融工学を駆使した「強欲資本主義」とブッシュ政権の経済政策を批判したが、強欲かどうかはともかく何事もやり過ぎは破綻を招く。金融への監督・監視を怠ったが故に「やり過ぎ」「行き過ぎ」を見逃し、グリーンスパンは「間違った」と述べた。「神の見えざる手」を信じていたわけではないだろうが・・・。かといって、○か×か二者択一で「資本主義」か「社会主義」かを選ぶのは近視眼に過ぎる。日本では情緒論が横行しているので、今や社民主義なるものが大手を振っている。そんなものは、「あの山を越えるときっとお花畑が広がっているに違いない」という幻想にしかすぎないのである。山を越えれば、いつか来た道、それも失敗して懲りたはずの歴史の再現が待っている。

公務員改革は「改革の負の遺産」くらいにしか思っておらず、また田母神論文を無条件に持ち上げるような「日本無謬性」に陥っている右派の人達は気をつけたほうがいい。左側の「すわ軍部クーデターの萌芽か!」「文民統制の危機」という論調もお門違い。テレビの討論会を見ていたら、いまだに「文民統制」を「文官統制」と誤解しているまま議論していて驚いてしまった。まずは、戦前の統帥権干犯問題あたりから徹底的に議論してくれ。

昭和天皇の「日米開戦回避」の意向を受けて、政治家達が英米と外交努力したにもかかわらず、結果として東条英機首相が陸相・参謀総長まで兼務し、議会は軍部官僚を抑えられなかった。(海軍・陸軍の対立もあった) 

天皇のご意向を汲んだ東条英機もジレンマの中で気の毒なことだった・・・と、あの時代を振り返れば辛い思いしか出てこない。昭和天皇の心の内はどんなに引き裂かれる思いだったか。その経緯から推察しながら卜部日記や冨田メモを再度読むと、「それが私の心だ」の部分について、保守右派とはまた別の感想を抱く。

要は、天皇陛下のご意向までねじ曲げるような国家ガバナンスの欠陥があったということ。

官僚が政治家に転身し、政治の場から霞ヶ関の“ご意向”に沿った動きをすることは、歴史を反省したと言えるのか?GHQ占領時代も“官僚組織”だけは壊せなかった。看板だけ付け替えて責任逃れをしてきたのは、あの当時からの得意技だったのである。

地方の首長の6割が官庁出身とはどういうことか。世襲も官僚も国益に立つ人材なら問題ない。しかし、官庁出身の首長や国会議員が、えてして官僚的思考の枠を超えられないでいることにもっと注意を払ったほうがよいのではないか。今までの官僚的運用からの発想の転換が難しいのである。

参照:文藝春秋「暴れん坊知事、官と戦う」橋下徹氏・堺屋太一氏

堺屋 日本の高級公務員の汚職は世界的に見て少ない方だから、「倫理の腐敗」はない。しかし省益中心の発想を疑わない「倫理の頽廃」が甚だしい。腐敗は、悪いと知りながら私利私欲に働くこと。頽廃というのは何が正しいか、何が悪いかわからなくなること。この方が重い問題です。

(3)に続く

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2009/01/13

日本、米国それぞれの選択と可能性(1)

思いつくまま日米関係とそれぞれの選択について書いてみた。
一気に書いてはみたが、すご~く長くなったので、小分けして四夜連続でupする。

「日本は米国従属型を見直せ」、「自衛自存の精神を持て」ということを右側のほうから語られているが、経済も安全保障もごっちゃになっている。時として、被害妄想から誇大妄想に陥っているんじゃないか?と思われるような幼稚な論がある。

反中嫌韓感情から、反論として第二次世界大戦から日米開戦までを美化するネットウヨクも多い。ウヨクもサヨクも陰謀論に嵌りやすい点において、似たようなものだ。「米国は日本搾取の反日国家だ」がベースになった「反米気質」が日本中に蔓延している。

「アメリカ」を擬人化して「アイツがやることなすことが気にくわない」と感情的になり、左傾メディアが「そうです、アメリカこそ日本をいじめるジャイアンなのです」と吹き込んで責任転嫁することによって、今そこにある危機から目を逸らすことに成功する。反日を煽って政府から目をそらす中共のやり口と一緒。そんなメディアの論調に思考停止したウヨサヨは、「小泉改革は米国追従」と結論づけて安心してしまう。責任転嫁していることに気づかないまま日本の歴史認識美化運動に熱中し、改善すべき病巣の発見を遅らせているのである。

誰が、どんな組織が、どのような思想をもって誘導しているのかを鳥の目・虫の目で見ていかなければならない。

私も現政権を指して「アメリカは」とよく表現する。その場合、アメリカの誰が、どんな背景で動いているのかをまず調べるべし。
たとえばイラク開戦時、パウエル氏やアーミテージ氏が“冷蔵庫の中に閉じこめられている”状態で、ネオコン主導でイラク開戦に走った。パウエル氏が国連で開戦理由を説明していた時、私は本気でパウエル氏に同情したものだ。

私は「ネオコンは嫌い」と書いた。しかし、北朝鮮にも一貫して強硬路線を取るだろうと期待して支持してきた。しかし、ネオコンが限界を露呈して失脚した時、米政権はダブルどころかトリプルスタンダードで目くらましをかけてきた。民主党のヒル国務次官補が己の野心ゆえに対北交渉で独断に走り、調整型のライス長官を丸め込んでしまったように見える。そのような背景を一つ一つ検証せずに「アメリカは日本を裏切った」とは簡単には言えない。ブッシュが親日でオバマが反日とも言えない。逆もしかり。あるのは国益versus国益だけである。

ブッシュ大統領の任期中、ネオコン寄りの覇権・単独行動主義が顕著になり、金融立国にあぐらをかいてきた結果、未曾有の金融危機に見舞われた。今後、オバマ政権では「保護主義」台頭が懸念されている。オバマ大統領は、それなりに国際協調の姿勢でうまくやるとは思うが、もっと長いスパンで、米国はいずれモンロー主義に帰るのでは?と私はずっと考えてきた。(米国の凋落、世界の多極化が前提になるかもしれない)

モンロー主義的なるものへの回帰の根拠は、大量生産・大量消費型から価値観重視の社会に転換を余儀なくされ、アメリカの空気が内向きにならざるを得ないと思うからである。堺屋太一氏は「知価社会」と表現している。そして古き良き時代の建国精神に緩やかに揺り戻されていくような気がしている。日本に置き換えてみると、お江戸にノスタルジーを感じる保守層のように。「アメリカは市場原理主義」とアメリカを擬人化してレッテル貼りをする典型的「反米気質」の「日本の品格」を語る人々は、「武士道精神」を日本人の理想型と喧伝している。自称「サムライ」の政治家もいる。武士道精神?誰に忠誠を誓うのかしらね。ラストサムライは新しい時代に参画できず、華々しく散ったわけだけれど・・・。

アメリカは多民族国家ではあるが、「一つのアメリカ」の元に同化するのではなく、互いの文化を尊重しながら民族の棲み分けはもっと進むだろう。フランスが行ったような無理な同化政策は弊害が大きい。米国人の祖先が移民だったのだから、一つの旗の下に機会の平等化を進めるべきである。マイノリティ救済の応急的社会政策より教育の格差是正のほうが根本的な解決になる。父親がケニア人のオバマ大統領誕生は、アメリカの多民族の宥和を象徴する出来事だったと私は信じている。(期待を込めて)

(2)に続く

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2009/01/11

甘利行革相は、官僚改革を官僚の手に委ねている。まな板の鯉に包丁を握らせているようなものだ(屋山太郎氏)

公務員制度改革がなぜ必要なのか。

単純に「無駄遣い」の感覚で公務員の給与を下げろとか天下りをなくせと言っているわけではない。屋山太郎氏や渡辺喜美氏が常々「官僚内閣制から政治主導に」と主張しているのは、すでに明治以来の官僚システムの弊害が看過できなくなっているからである。

総理大臣や閣僚が文字通り使い捨てのごとくコロコロ変わる議院内閣制において、真の実権を握っているのは霞ヶ関なのである。何度も言っているように官僚たち一人ひとりは優秀かつ真面目でいい人ばかりである。中に入って付き合ってみると、世間の荒波にすれていない感じの、頭の良い“好い人”達ばかりだった。

政治家がだらしない・・・と言ってしまえばそれまでなのだが、本来は選良達が日本の針路の舵取りを任されているはずである。しかし、国家統制が効果的だった時代からの官僚体制は、政策プロセスを独占してきたため、民間のシンクタンクが育成されるはずもなかった。行政権をもって「お上」が民間への介入をし続けた結果、政官業癒着の美味しい利権システムが構築されてきた。

経済が好調な時はそれでもよかった。陣笠議員達は、地元と役人のパイプ役になっていれば肩書きは安泰だった。

問題なのは、前例主義、官僚の無謬性、政策決定の硬直化によってもはや「大きな政府」の肥大化はとどまるところを知らず、政府は官僚の手の平の上で踊るしかなくなってしまったのである。
「わたり禁止」の法律を無視した政令には驚いた。あっという間に麻生内閣に閣議決定させてしまった事務次官達の手腕には恐れ入る。このようなことが今までどれほど多く国民の目から隠されてきたことだろう。

市場原理主義が悪いと社会主義者達は言うが、実のところは、官僚主義の日本型社会主義において、市場の透明性と公平性を奪ってきたのは、族議員達を養殖してきた霞ヶ関の権力構造なのである。無能な政治家に政策のイロハを教え、省益にかなう政治家を生け簀に閉じこめて養殖する方法をマニュアル化しているわけである。麻生太郎氏は、経企庁長官時代に「経済政策のイロハ」を役人からレクチャーしてもらった。どうやら麻生氏の経済政策の知識はその時点で止まっているようだ。

市場の原理を歪めてきたのが統制経済なのである。

銀行の不良債権処理の経緯を思い出してみるがいい。最後の最後まで「不良債権隠し」を黙認していたのは金融庁ではなかったか。だから、竹中氏は金融庁による監視強化策をとって、時価会計の徹底化と共に銀行経営の透明性を図ろうとした。

公務員改革の「生涯安心システム」について、竹中平蔵氏の提言。
(日経ネットPLUSの竹中教授のオフィスアワーより)

<ポイント>
1,若い優秀な官僚たちは、決して天下りや再就職のために働いているのではない。

2,官僚の終身雇用は、民間の多くの若い専門家に門戸を閉ざしている。結果として社会の潜在力からみて、役所の仕事の質を低いものにしてしまっている。

石破農水相は、汚染米事件後、若手官僚を集めて改革チームを作った。既存のシステムを総点検中、そのうちの一人が、友人宛のメールで仕事に悩んでいる様子を見せた後自殺してしまい、その原因が取りざたされたことがある。プライベートなことで悩んでいることはなかったようだが、「プライベートな悩みによる自殺」で決着してしまった。

霞ヶ関が政策を終身雇用前提で独占している限り、官僚が忠誠を尽くすのは自身が属する省庁中心にならざるを得ない。「省益よりも国益」を追及しようとすれば、厚い壁が立ちはだかる。もっと柔軟に政治任用制を採り入れるべきではないか。

公務員改革がストップすれば、政策の競争がないことによって、政策の切磋琢磨が行われず、官僚が前例主義で作った政策をそのまま閣議決定していくシステムが続くことになるだろう。

3,目下、国家公務員が退職直前の仕事に関連する民間企業へ再就職することは2年間無条件で禁止されている。
しかし、今後役所と無関係に再就職することが本当に実現するなら、こうした規制は全く無くて良いのである。退職したら、すぐにどこでも働く自由を与えてよいのではないか。その意味では、民主党がいう「禁止期間を5年に延長する」というのは、政策の方向が逆向きになっている。

独行法の見直しにも関連するが、天下り先の増殖を食い止めるためには、必ずしも終身雇用を否定するものではない。出世レースに外れた人の天下りを全廃し、定年まで役所にいることができるようにすれば、年功序列で給与が上がっても相対的に見ると劇的に今より経費削減になるという。と同時に、固定的な序列人事システムを改め、再就職もしやすいシステムを作る。民間企業への再就職禁止規定を取っ払ってしまうのも一案である。ただし「役所と無関係に」。

政官業癒着の問題が俎上にのぼって久しいが、国民が「社会主義的政策の副産物」として甘受し続けるか、あるいは時代に応じたより良い政策、スピード感ある政策の実行力を求めるのか、有権者はもっと真剣に考えてほしい。100年に一度と言われる危機だからこそ英知を結集した政治主導の施策が必要な時に、霞ヶ関の意のままに公務員改革をストップさせていてはいけないと思うものである。

国家公務員制度改革推進本部顧問会議の委員である屋山太郎氏が、公務員改革の必要性について書いてくれている。どの段落も重要なので、全文掲載させていただく。ぜひご一読を。

結論を先に書いておく。
衆院調査局の調査によると、天下り法人は4600。そこに天下っている元官僚は2万8000人、そこに流れる資金は12兆6000億円に達する。

こんな大きな・・・というより肥満した政府をいつまで放置しておくのか。

【正論】屋山太郎 消費税の前に公務員改革がある
2009.1.9 02:54

 ≪初志を忘れた麻生首相≫

 麻生太郎首相は来年度予算案作成を前に「3年後には消費税をお願いしたい」と強調した。責任政党の首相として、国民に厳しいこともいわねばならないという意気を示したつもりだろう。しかしその前に国民に果たさねばならない大きな任務を負っていることを自覚すべきだ。

 首相は組閣後、初の記者会見では「大胆な行政改革をやり、経済情勢が許すなら、3年後には消費税をお願いしたい」と述べた。今回の首相発言では前段の条件が省かれている。歴代内閣は大胆な行政改革を公約してきたが、不可能だった。天下り法人は役所の人事の延長線上に位置づけられており、省くわけにはいかないのである。衆院調査局の調査によると、天下り法人は4600。そこに天下っている元官僚は2万8000人、そこに流れる資金は12兆6000億円に達する。

 企業が官僚を受け入れるのは談合や受注に都合が良いからで、日本ほど官僚がらみの談合の多い先進国はない。経済活動や社会活動を不健全にしているのが日本の天下りシステムだ。

 ≪“社会悪”根絶のために≫

 安倍晋三氏はこの“社会悪”の根絶には公務員制度を変えるしかないと国家公務員法の改正を断行した。これを引き継いだ福田内閣で渡辺喜美行革相が「公務員制度改革基本法」を成立させた。現在、この基本法に基づいて(1)公務員の定年延長(肩たたきをなくす)(2)各省の幹部人事の「内閣人事局」への一元化-を骨子とする法案作成作業が公務員制度改革推進本部(本部長=首相)で進められている。

 中川秀直元幹事長は特別会計などの「埋蔵金」が50兆円あると主張した。財務省脱藩官僚の高橋洋一氏も「20兆、30兆円はあるだろう」という。与謝野馨経済財政相は財務省のまわし者よろしく「絶対にない」と断言していたが、超大型予算を組むに当たって財務省は手品のように何十兆円も出してきた。

 公務員制度改革はこの埋蔵金のような小さな一時的なものではない。麻生首相は「官僚は使うもの」「省益でなく国益を追求させよ」と号令した。しかし地方交付税1兆円、地方整備局、農政局の原則廃止など首相の指示はことごとく無視され、はね返された。官僚はポストを減らさず、自省の予算がふえることのみを目指す。

 麻生政治はシーリング(上限)を取っ払い、赤字国債の発行を抑えるという財政節度をも踏みにじった。100年に1度の非常事態だというからこの判断は認めよう。しかしいくら非常時でも公務員制度改革を骨抜きにする理由にはならない。首相が「3年後の増税」をいうなら、その前提に「公務員制度改革の完遂」がなければならない。

 社会保障を手厚くすれば大きな政府は不可避だ。しかしその政府は効率的でなければならない。

 国民はそこら中に無駄や談合、天下り法人がはびこっていることを知っているからこそ、増税に忌避反応を示すのだ。無駄や不正、不法排除の決め手こそが公務員制度改革だと首相は強く認識すべきだ。首相がリーダーシップを発揮できない官僚制度は憲法の趣旨である議院内閣制にも著しく反する。

 ≪官僚の手に委ねる安直≫

 首相はこの公務員制度改革を甘利明行革相に丸投げした。改革推進本部には顧問会議が設けられたが、本部事務局はこの顧問会議には座長も置かず、報告や答申も求めない方針だった。官僚が改革案を作って事後承諾を求めようとの魂胆だった。これには顧問会議が反発し、御手洗冨士夫日本経団連会長を座長に選出すると共に、桜井正光経済同友会代表幹事をワーキング・グループの主査として、1カ月に8回の会議を開いて突貫工事を行った。

 締め切りだとされた昨年11月半ばに「中間報告」を出したところ、甘利氏は“政治判断”で締め切りを今年3月まで延ばした。当然、中間報告の内容を詰める作業は続行されなければならない。しかし甘利氏は「作業は事務方で詰める」という。115年ぶりの官僚改革を官僚の手に委ねるというのは正気の沙汰(さた)ではない。まな板の鯉に包丁を握らせて自分で捌(さば)けというのに等しい。

 この馬鹿げた方針に顧問である総務省のOB、労働省OBが賛同した。加えて顧問の高木剛連合会長はスト権問題が片付かなければ人事院には手を触れさせないという。立法府の意志(基本法)はスト権も含めて解決することを求めている。連合と人事院が手を組み、全官僚がOBもグルになって、現状を墨守しようという。麻生氏は問題の本質を理解せず、甘利氏は逃げている。これでは日本は救われない。(政治評論家 ややま たろう)

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公務員改革に対する抵抗を見ていると、霞ヶ関官僚達が髙橋洋一氏のことを「三度殺してもあきたらない」と言っていたのも頷ける。

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きょうはこちらで皇室問題。「『秋篠宮が天皇になる日』保阪正康氏。雅子さま擁護派が一番嫌がることとは」  あっちに書いたりこっちに書いたり、すみません。文藝春秋は「売り切れ」を狙ったのかな?

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2009/01/10

よしのり氏の「天皇論」。雅子さまが5年ぶりに祭礼

SAPIOで小林よしのり氏渾身の?「天皇論」が始まった。

以前、欄外で「皇太子殿下も雅子妃殿下も そろそろ宿命を受け入れていただけないものかなぁと思います。」と書いていたので、東宮に問題があることは認識しているのかな?と思ったが、

10/8号SAPIOゴーマニズム宣言欄外より

皇室バッシングが流行っている。しかも保守の側から。皇太子殿下・雅子妃殿下は、あんなものに心を煩わせないでください。いざとなれば御守りいたします。天皇制については(わしは面倒だからわざとらしく天皇制度なんて言わない)、いずれきちんと論じた本を描こうと思う。

と書いていたので、もしかして竹田氏と同じく「存在していただくだけでありがたい」と思ってる?(皇室無謬派)、でも、「問題認識」と「存在そのものに崇敬」にどう折り合いを付けるのかしらと楽しみにしていた。

・・・期待はずれ。

雅子妃殿下をどう御守りするのかと思っていたら「雅子さまのために祈っていればよい」だって。

昨今の批判が保守層からどうして起こってきたのか、よしのり氏は事実関係をまったく知らない。一つも知らないようだ。ちょっとでも調べればわかることなのに。問題認識が甘い上に美智子皇后陛下との比較で論じるので、視野が狭くなっている。

最近の雅子妃バッシングは、美智子皇后に比べて、公務への熱心さが雅子妃には見えないことに、保守派の言論人が危機感を持ったことが原因とも言える。
15年前の美智子妃へのバッシングと似たマスコミの商業主義も大いに関係しているとわしは思っている。

国民の、なんと愚かで酷薄なことか。

よしのり氏はこう書いているが、原因と結果を取り違えている。
マスコミの商業主義は、世論の空気を読んで「売れそうなこと」を取り上げるのである。特に皇室問題は、相当な覚悟や裏付けがないと批判できるものではない。今は宮内庁が事実に反することについて、マスコミに対して積極的に抗議している。過去においては、どこかの筋から悪意をもって美智子様の悪口や秋篠宮殿下の「ないことないこと」が書かれてきたことも事実である。

東宮問題が美智子様の時と決定的に違うのは、「事実でない報道」によって美智子様がショックを受けたのだが、東宮ご夫妻に関して、「事実を知れば知るほど」世間の人達が疑問を持ちだしたことに起因している。

公務に熱心に取り組まれる美智子皇后と比較して雅子さま批判が起こったのではない。
雅子さまの庶民ですら考えられない行いや「それってどーよ」というあれやこれや・・・。皇室の伝統を無視したワガママがすぎるのではないか等々、事実を上げだしたらキリがない。だいたい美智子皇后と比較したら、かなう人など一人もいないではないか。

保守派の言論人が東宮問題に黙っておれなくなったのは、皇室の存続への危機を感じ取ったからに他ならない。危機の中心にいるのが雅子妃殿下だったわけだ。

こんなときこそ、
国民が皇室のために
祈っていればいいのだ。

雅子妃のご病気が
一日も早くピュリファイ
されることを。

皇室が守っている
日本の伝統のすごさを
雅子妃が受容してくれる日が
きっと来るだろう。

「祈り」とは何だと思う?
必ず「行動」が伴う。心身は一体のものなのである。

雅子さまをあたたかく見守り、回復を祈り続けた結果、これではまずいと思い始めた国民が声を上げ始めることは当然の帰結だったのである。東宮ご夫妻への失望が燎原の火のごとく広がり、批判の声が外に漏れだした。「ピュリファイ」されるためには、気づいていただくためのなにがしかの批判は甘受していただかなくてはならなかった。皇太子さま、あなたが問題です、気づいて気づいて気づいて!! その声の延長線上に西尾論文が出てきたのだと思う。

そして西尾先生が言ったように「2009年には雅子さまのご病気はけろっと治る」のならありがたいことだ。皇太子殿下が西尾論文を読んでくださった確証を得て、「きっと皇室の安寧を取り戻せる」と希望を持つことができた。

2009年初頭、すごいことが起こった。皇室の弥栄を祈る民草の祈りが通じたに違いない。

雅子さまもご出席 武蔵野陵と皇居で「昭和天皇二十年式年祭」

昭和天皇の崩御から20年となる7日午前、東京都八王子市にある武蔵野(むさしのの)陵(みささぎ)で「昭和天皇二十年式年祭の儀・山陵の儀」が行われ、天皇、皇后両陛下と皇族方が拝礼された。

 元皇族や麻生太郎首相、河野洋平衆院議長ら約80人も参列。モーニングにコート姿の天皇陛下は陵前で拝礼後、「どうぞ、国家、国民をお守りくださり、さらに繁栄させていただきますよう、お願い申し上げます」という内容の「御告文(おつげぶみ)」を読まれた。

 一方、皇室の祖先を祭る皇居・宮中三殿の皇霊殿では「昭和天皇二十年式年祭の儀・皇霊殿の儀」が行われ、両陛下の名代として皇太子ご夫妻が拝礼された。 病気療養中の皇太子妃雅子さまが、心身を清める潔斎を経て、皇室の伝統的な装束に着替えて臨む宮中三殿での儀式に出席されたのは、平成15年9月に行われた「秋季皇霊祭の儀」と「秋季神殿祭の儀」以来。

 式年祭は天皇の崩御後、3年、5年、10年など節目の年に行われる。

新婚当初から心身を清める潔斎を嫌っていた方が、5年ぶりに儀式に臨まれたのだ。しかし、祭祀のすべてに参加することは難しかったようだ。

考えさせられる評論があった。

【正論】天皇の20年 立命館大学教授、大阪大学名誉教授 加地伸行
2009.1.6 03:13

(略)
 ≪皇室は無謬ではない≫

 昨年、西尾幹二氏に始まり、現在の皇室について論争があった。その詳細は十分には心得ないが、西尾氏は私より1歳年長であり、〈勝ち抜く僕ら少国民〉の心情は同じであろう。皇室への敬意に基づく主張である。

 その批判者に二傾向、(1)皇室無謬(むびゅう)派(皇室は常に正しいとするいわゆるウヨク)、(2)皇室マイホーム派(いわゆるリベラルやサヨク)がある。

 私は皇室の無謬派こそ皇室を誤らせると思っている。

 歴代の皇室では皇族の学問初めの教科書に儒教の『孝経(こうきょう)』を選ぶことが圧倒的に多かった。なぜか。

 『孝経』は、もちろん孝について、延(ひ)いては忠について教えることが大目的であるが、もう一つ目的があった。

 それは臣下の諫言(かんげん)を受け入れることを述べる諫争章を教えることである。

 皇室は無謬ではない。諫言を受容してこそ安泰である。そのことを幼少より学問の初めとして『孝経』によって学ばれたのである。諫言-皇室はそれを理解されよ。

 一方、皇室のありかたをわれわれ庶民の生活と同じように考え、マイホーム風に論じる派がいる。

 だいたいが、皇室の尊厳と比べるならば、ミーハー的に東大卒だのハーバード大卒だのと言ってもそれは吹けば飛ぶようなものである。まして外交などというのは、下々の者のする仕事である。

 にもかかわらず、そのようなことを尊重するのが問題の解決となると主張するマイホーム人権派もまた皇室を誤らせる。

 ≪「無」の世界に生きる≫

 折口信夫は、天皇の本質を美事に掴(つか)み出している。すなわち、歴代の御製(ぎょせい)を拝読すると、中身がなにもないと言う。例えば「思ふこと今はなきかな撫子(なでしこ)の花咲くばかり成りぬと思へば」(花山天皇)。

 このような和歌は庶民には絶対に作れない。庶民は個性を出そうとするが、天皇は個性を消し去る。それは〈無〉の世界なのである(折口説の出典名を失念、読者諸氏許されよ)。

 折口の天才的文学感覚は御製の性格を通じて、〈無〉という天皇の本質を的確に示している。

 〈有〉の世界にいるわれわれ庶民は、やれ個性の、やれゼニカネの、やれ自由の人権のなどと事(こと)・物(もの)の雁字搦(がんじがら)めになっている。そして〈有〉のマイホーム生活を至福としている。

 皇室は〈無〉の世界に生きる。それを幼少からの教育によって培(つちか)い、マイホーム生活と絶縁するのである。

 なお、皇室を神道の大本とするという論は一面的である。皇室は同時に日本仏教と深く関わるからである。京都の泉涌寺(せんにゅうじ)に安置されている歴代天皇の位牌(いはい)は仏教者であることを示す。

 皇族は、神道・日本仏教さらには儒教に深く関わり東北アジア諸文化を体現する。日本の核にして〈無〉である以上、可能な限り、皇居奥深くに在(いま)され、やれ国際学会の、やれ国連なんとかの開会式などといった庶民のイベントにはお出ましにならないことである。

 陛下御不例(ごふれい)が伝聞される今日、皇太子殿下の責任-〈無〉の世界の自覚が重要である。もしそれに耐えられないとすれば、残る道は潔(いさぎよ)い一つしかない。『孝経』に曰(いわ)く「天子に争臣(そうしん)(諫言者)七人有れば…天下を失わず」と。(かじ のぶゆき)

苦言を呈する側近や雅子さまの気に入らない女官や医師等々をことごとく遠ざけてきたことは聞いていたが、皇太子殿下は宮内庁長官の諫言を受け入れてくださったのだろうか。

私は皇室は常に正しくなくとも皇室であると思うし、マイホーム型であってもかまわないと思う。ただし皇室が時代の価値観に影響されようとも、加地氏が言うところの「無の世界に生きる」ことによって、皇室は国民と一線を画すものである。

祭司長としての心の「祈り」と身体で行う「儀式」が一つになった時、国民とふれあうご公務において、国民は皇室の背後に「ありがたきもの」を見る。

公務の多寡はまったく関係ない。皇室の祈りと民草の祈りが合致した時、皇室はこれからも日本人の神性の象徴として存在し続けることだろう。

【追記】

皇室問題に関心のある方は、こちらもどうぞ。

「秋篠宮が天皇になる日」保阪正康氏。雅子さま擁護派が一番嫌がることとは

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東宮ご夫妻におかれましては、いよいよ名代の御覚悟が?

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渡辺喜美氏、麻生総理と甘利行革担当相に最後の申し入れ。麻生さんにとっても起死回生のチャンスなのに…。周りの思惑に引っ張られてフラフラするのはもうやめて!

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2009/01/09

麻生首相「政令撤回せず」。志ある議員は「党派を超えた」政策提言を為すべし

麻生首相は「渡り」あっせん廃止表明しなかったね。
時事ニュースの情報源は誰だったんだろう。

たまたまつけたテレビで仙石議員が質問をしていた。
公務員の「わたり」禁止が、昨年末に霞ヶ関が作った「政令」によって覆された。仙石氏は「天下りをなし崩しにされたまま、総理は認めるんですか!」と追及しており、麻生首相や甘利行革相が苦い顔をしていた。渡辺喜美氏は怖い顔をして腕を組んだまま座っていた。

麻生首相の答弁を聞いて、だめだこりゃ・・・と激しく凹んだ。
政令を撤回するつもりはありません

なぜ?なぜ?なぜなのだ!?

タイミングよく週刊文春で髙橋洋一氏が霞ヶ関の手口を暴露してくれていたので、民主党は「コレでいこう!」と勢い込んだんじゃない?仙石氏の質問事項を前日に知った自民党サイドが、明らかに政府に不利と見て、先手を打つつもりで「麻生首相は渡り禁止表明」とちょろっとリークした、、、とか?でも、閣議決定までしてしまった不手際を「騙されました。ごめんなさい」とは口が裂けても言えない立場上、「政令は撤廃せず」を押し通すしかなかったと思われる。霞ヶ関に してやられたね。髙橋氏を あの時与謝野がクビにしていなければねぇ。自業自得だ。

参照:天下り規制はこのようにして骨抜きにされた(髙橋洋一氏)

昨年末、再就職等監視委員会を通さずには天下りが一切できないはずなのに、総理権限で霞ヶ関推薦の天下り人事を認めることになって、批判が起こっていた。それにしてもこんな手口で骨抜き――いや、どさくさに紛れた卑劣な手口で法律をひっくり返すなんて、誰が見抜いただろうか。

閣議決定した閣僚達が騙されたのだから、他の与野党議員はわかるはずがない。
手口を見抜いたのは、国家公務員法改正案を練り上げた髙橋氏本人と髙橋氏をブレーンとする渡辺喜美氏くらいのものだろう。麻生首相の答弁を聞いて、渡辺氏は「麻生首相では(官僚の)天下り根絶は無理だ。本質がわかっていない」と、かなりきつい調子でダメ出ししていた。残念無念。

霞ヶ関改革や社会保障制度改革は、政権交代に関係なく、国民に資する改革は一貫性がなければならない。民主党に追及されるまでもなく、問題が見つかったところは率先して政府は手を打つべきではないか。閣議決定したものは修正不可能という官僚的な“無謬性”に拘っているから政治がおかしくなるのだ。

制度設計には、二大政党の超党派有志による政策の詰めや与野党協議が欠かせない。いつまでも「ねじれ国会」を言い訳にしているのは見苦しい。志のある中堅・若手議員達は、すでに熱心に超党派の勉強会を開いている。政策提言こそ立法府の本分である。

自民党支持者は「民主党はなんでもダメ」「マスコミは売国」と思考停止せず、いつでも政権交代が起こりうる時代に頭を切り換えたらどうだろう。髙橋洋一氏のような強力な助っ人達は、党派を超えた監視役と自らを位置付けている。中堅若手議員達も次代のために試行錯誤している。国家・国民のために「党派を超える政策立案」が主流にならなければ、民主党も成長しないし、政局に振り回される国民が迷惑を被り続ける。

たしかに旧社会党の隠れ蓑となっている小沢民主党は最悪だが、自民党には民主党左派以上に媚中の議員もいるし、民主党には自民党の保守政治家以上に威勢の良い国士様がいる。頭悪そうだけど。労働組合が影響力を及ぼしているのは自民党もそう。連合とは55年体制以来のナアナア関係を維持しているのである。

政治とは善悪二元論ではない。竹中氏ではないが「リアリストたれ!」である。

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とにかく一度民主党にやらせて、小沢民主党に変な期待を持っている国民の目を覚まさせなければ次に進めない。夢見ている国民に水をぶっかけるのはなるべく早いほうがいい。綱渡りが続く・・・

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2009/01/08

「渡り」あっせん廃止表明。麻生首相は渡辺氏の提言を受け入れてください

「渡り」あっせん廃止=公務員天下り、首相表明へ

 政府は7日、国家公務員OBが複数の公益法人などに天下りを繰り返す「渡り」について、出身省庁によるあっせんを廃止する方針を固めた。麻生太郎首相が8日にも表明する。民主党は天下りあっせん自体の廃止を求めており、公務員改革に積極的な姿勢を示す必要があると判断した。
 国家公務員の再就職をめぐっては、2007年に成立した改正国家公務員法によって、12年以降は、各省が渡りも含め天下りをあっせんすることが禁じられるが、これを大幅に前倒しすることにした。
 渡りを廃止した後は、政府は公益法人などの生え抜き職員や民間人らを幹部に積極的に起用する方針。しかし、霞が関の抵抗は必至とみられ、曲折も予想される。 (了)
(2009/01/08-01:28)

おっ!! 渡辺喜美氏の提言の一つを検討してくれた!!
7つ全部を呑めるわけないのだから、一つでも「検討」したなら、渡辺氏は離党する必要はなくなった。

渡辺氏離党確実 “刺客”は猪口氏か

意地でも刺客を立てるの?使えない小泉チルドレンをリストラして、渡辺氏を応援しているとしか思えん。(笑)

 一方、渡辺氏は党が総務省に政党助成金を申請する際に必要な書類に署名しない考えを示した。提出期限は16日まででそれまでに署名しなければ党籍を持っていても、法律的には自民党から離れる形になる。記者団から「党に残る意思がないということか」との質問には「解釈はご自由に」と述べた。

早まるな、喜美。

麻生総裁へ物申すより

4.各省による天下り斡旋の総理による承認と、渡り斡旋を容認した政令等を撤回すべきである。雇用能力開発機構を統合する閣議決定を撤回し、福田内閣当時の廃止・解体・整理の方針にそって決定し直すべきである。

自民党が継続して断行してきた改革なのだから、わざわざ総理の決断表明の舞台設定を作って指導力を見せるほどのものではない。すでに霞ヶ関から運用骨抜きを仕掛けられていることが報じられているので、麻生首相の動きは遅きに失した観がある。今度こそ脇から霞ヶ関経由でごにょごにょ吹き込まれても、麻生首相はブレずに押し通してほしい。

麻生首相は、シンパで固めた閣僚がいかに無能だったかそろそろ気づいてよい頃だ。麻生首相は勉強不足で政策に対する理解が浅いので、省庁の代弁者である大臣の言うことをそのまま消化せずに発信してしまう。閣僚が足を引っ張っているのだよ。任期満了までやるつもりなら、内閣改造をして政策に強い改革派を取り込んだほうがいい。渡辺氏を外に出すな。もったいない。

渡辺氏のこの提言も今すぐ“検討”できる。

5.国家戦略スタッフを官邸に配し、経済危機対応特別予算勘定を創設し、その企画立案にあたらせる。政府紙幣を発行し財源とする。

一度は麻生首相のほうから秀直氏に国家戦略本部の再開を働きかけようとしたので、明日にでも受け入れてほしい。小泉-安倍-福田と続いてきた“やるべき改革事案”を放っておいてはならない。それが福田さんから引き継いだ麻生さんの使命である。ここまで来るのにどれだけ大変だったことか。消費者庁の約束もある。

最重要の社会保障制度設計の中長期ビジョンも示さず、改革を止めているのは麻生首相だ。麻生さん!気づいて。それでも公務員改革も“負の遺産”と信ずるなら、きちんと改革路線からの決別を宣言してください。こんな宙ぶらりんの政権は支持できない。

私は真剣に麻生首相にお願いする。
一度は期待した麻生太郎なので、勘違いしたまま終わってほしくない。昨年、解散を見送った時点で内閣改造するべきだった。自民党の危機を認識しているのなら挙党態勢を作らなければいけなかった。

経済財政が与謝野?甘利が行革担当?総務相が鳩山邦夫?ほんっとに人を見る目がない。
麻生太郎という人は、周りが全部お膳立てしてくれたレールに乗ったまま、底からはい上がるような努力をしてこなかったのだと思う。自らに試練を課してこなかった様子が見て取れる。世襲で会社社長になったが、それを自分の実力と勘違いしてきた人なのだと思う。そうじゃなかったら「あなたは経営というものを知らないんでしょうねぇ」なんて台詞は言えない。

トップに立つ者はブレーンに支えられている。人材を見抜く能力と、任せる度量が必要。麻生財閥は人材が最初から用意されていて、父親が太郎氏をトップのポストに据えてくれただけではないか。しかも太郎氏の後を引き継いだ実弟のほうが経営者として優秀だったという・・・。どんなポストについても「まだまだ足りない」という謙虚さを持つ人を周囲は尊敬するのだと思う。

自分に苦言を呈する人材こそ、一見敵のようで味方に付けたら素晴らしい働きをしたりする。小泉氏や竹中氏を嫌っているのはかまわないが、「適材適所」の人事手腕と方針のぶれないトップの在り方は、小泉政権の重要閣僚として学んだほうがよかったと思う。

今、麻生政権がもう一度信頼を取り戻すためには、渡辺氏の処遇が試金石になると思うのである。

官僚は言われなくとも総理の扱い方を知っている。「使いこなす」べきは、党内のやる気のある政策マン達である。

「政局より政策」の原点に立ち返れ。

安倍政権で国家公務員法改正案に携わった髙橋洋一氏も、改革後退に怒っている。
長くなるので、続きは第二ブログで。

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麻生さんが書いた「安心活力」の安が、うかんむりじゃなくて なべかんむりに見えたんだけど。家を安んじるためには、両脇の柱と壁をしっかり建てなくちゃ。すきま風ぴゅーぴゅーの「不安」に見えた。

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2009/01/07

渡辺喜美氏の7つの提言

ニュース、テレビは、渡辺喜美氏の7つの提言について「衆院の早期解散」と「定額給付金見直し」の二つしか取り上げない。

以下、渡辺氏の「麻生総裁への提言」は、自民党が進めようとしてきた構造改革路線の一環としてのものである。渡辺氏が異分子なのではなく、かつて有権者の審判を受けた正統な自民党の主張だったのである。金融の安定化・公正なルール整備は、渡辺氏が行革・金融担当相の頃からずっと訴え続けていることである。渡辺氏が離党する理由はない。福田政権までの構造改革路線を転換するのなら、選挙で審判を受けて国民選択の上で政策を断行するのは当然のことではないか。改革路線からの決別を麻生首相がマニフェストに盛り込んで戦い、選挙に勝てばそれでよし。負ければ反省して出直せばよし。

今のままでは日本は制度疲労によって衰退する。今こそ大胆かつ繊細に改革を進めよ。官僚を使いこなせない麻生政権によって改革は方向転換させられ、地元に媚びる議員達によって為すべき改革はストップさせられてしまった。不況が去った後に残るのは、無能な政治家達と政治不信だけだろう。

安倍政権時代、安倍氏の「構造改革」について、ネットウヨクblogや保守系月刊誌で正しく評価した“安倍信者”はほとんどいなかった。保守論客は「小泉改革の負の遺産を引き継がざるを得なかった気の毒な安倍さんは股裂き状態だった」なんてね。高く評価していたのは屋山太郎氏くらいじゃないか。

麻生首相はまたぶれている。定額給付金は、麻生氏に言わせると、カネ持ちが受け取ることは「さもしい」「矜持の問題」ではなかったのか。高額所得者でなくても、「さもしい」とまで言われて受け取る気にはならない。
ところが、閣僚側から「(景気回復のために)全員受け取る方向」を出されると、またもや麻生首相はそれに引っ張られている。麻生首相は「生活支援」と説明していたにもかかわらず。

政府に施しなどしてもらいたくない。私は税金の還付として受け取る。最初から公明党の「定額減税」でよかったではないか。それよりも正しい景気対策に振り向けて欲しい。

渡辺喜美氏の7つの提言
2009/01/05 
  麻生総裁へ物申す

(略)
 為政者が確乎たる主義・信念に基づいた政策によって政治を動かさぬ限り国家国民は崩壊の危機を免れない。私は政治生命を賭して麻生総理に提言する。

1.衆議院を早期に解散すべきである。総選挙後すみやかに危機管理内閣を立ち上げるべきである。

2.定額給付金を撤回し、2兆円を地方による緊急弱者対策に振り向けるなど、2次補正予算案の修正を国会において行なうべきである。

3.今国会における内閣人事局関連法案の中に、任用・給与制度改革法を入れること。給与法改正を行い、国家公務員人件費を来年度よりカット(目標2割)すべきである。

4.各省による天下り斡旋の総理による承認と、渡り斡旋を容認した政令等を撤回すべきである。雇用能力開発機構を統合する閣議決定を撤回し、福田内閣当時の廃止・解体・整理の方針にそって決定し直すべきである。

5.国家戦略スタッフを官邸に配し、経済危機対応特別予算勘定を創設し、その企画立案にあたらせる。政府紙幣を発行し財源とする。

6.平成復興銀行を創設し倒産隔離と産業再生を行なう。同行において上場株式の市場買取を行い、塩漬け金庫株とする。財源は政府紙幣とする。

7.社会保障個人口座を創設し、国民本位の仕組みを作る。年金・医療・介護のお好みメニュー方式を導入し、納税者番号とセットで低所得者層への給付付き税額控除制度を作る。

以上の提言が速やかかつ真摯に検討及び審議されない場合、私は政治家としての義命により自由民主党を離党する。

衆議院議員 渡辺喜美

3~7は渡辺氏の持論である。行革・金融担当相をコロコロ代えるのではなく、せめて渡辺氏あるいは茂木氏を継続して登用していれば、自民党は挙党一致でもっと効果的な対策を打つことができたはずだ。族体質の旧来型の組織型自民党政治では希望はない!!

麻生命の自民党支持者は自民党を森以前に戻したいのか。高度成長期型の中央集権体制が徐々に疲弊していることになぜ目をつぶるのだ。

構造改革の趣旨が一度たりとも正しく理解されたことはなく、米国の民主党がブッシュ批判の“為にする批判”のために編み出したキャッチコピー“強欲資本主義”なる言葉に左翼・メディアが飛びつき、「市場原理主義」「アメリカ追従」のレッテル貼りが功を奏し、思考停止のウヨクがサヨクに“追従”し、今や既成事実化してしまった。反米ウヨサヨが米国リベラルと歩調を合わせるとは楽しい時代になったものだ。

テレビのニュース番組と新聞紙の社説にさえ目を通していれば「世の中のことをわかっている」と自信満々の年齢層の高い人達は、「批判している自分」に酔っているだけだ。政治が悪い、社会が悪いと怒っていれば理想の社会が目の前に開けるのか。そうではないだろう。政治を変えるのも社会に貧者の一灯を灯すのも私達一人ひとりではないか。主権在民とは、国民一人ひとりが責任を持つという意味なのである。

渡辺氏の提言を一つも読むことなく、具体的な構造改革の中身を調べることもせず、メディアに乗せられて“為にする批判”を正論と信じている人々の投稿意見を読んでみよう。

●右翼雑誌と言われるSAPIOより

首相批判でウケ狙いの世襲タレント議員たち(60歳男性・自由業)

 麻生首相が就任して3ヶ月も経たないうちに、自民若手から公然とポスト麻生論が出ている。その顔ぶれたるや、いつもテレビでおなじみのタレント世襲議員どもだ。曰く「期待はずれだ」「これほど酷いとは」。まるで他人事のようにいうが、彼らこそ五人囃子の御輿を担いだ張本人じゃなかったのか。首相を批判する資格などあるはずもない。それどころか、もっとも信用できない無節操ぶりをさらけ出しただけだ。
 世間から選挙目当ての売名行為だと冷笑されても、世襲の坊ちゃんたちは泥船から必死で逃げようと悪あがきをやめない。自民党を飛び出して新党を作る勇気もないくせに、党首批判でウケようなどとゆめゆめ考えぬことだ。

他の投稿も似たり寄ったり。テレビを教科書にして、左翼コメンテーターの言い分をそのままなぞって口汚く罵っているだけのおじさんだ。60歳でいまだにSAPIO読者というのもイタイ。私は「SAPIOを読んでます」ってちょっと恥ずかしくて言えなかったりする^_^;。SAPIO編集部はこんな悪態文章など載せるなよ。

ウケ狙いの若手議員といえば、私が思い出すのはあの議員・・・。妖怪ジュウマイジタと山本一太氏が評したのが誰を指すのかはわからないが、後●田議員は私も大っ嫌いだけどね。あと大▲議員とか。

●団塊の世代を対象にしているらしい低俗週刊ゲンダイより

懺悔するより日本を変える提言を(37歳男性)

12月27日・1月3日合併号の『中谷巌 小泉改革の大罪と日本の不幸』は、小泉構造改革推進派の一人であった氏だけに、説得力のある内容でした。小泉構造改革は、豊かな中産階級を消し、貧困層を拡大させ、ぬくもりのない社会を作り上げてしまいました。今では雇用問題が急速に拡大し、雇用危機とよばれるまでに至っています。この状況も、構造改革や規制緩和の名の下に非正規社員が大量に生み出されたから。小泉・竹中氏のグローバル資本主義は、国民に痛みを与え、幸せはもたらしてはくれませんでした。中谷氏には、懺悔をするよりも、この日本の状況を変える提言をして頂きたいものです。

参照:『小泉改革の大罪と日本の不幸 格差社会、無差別殺人─すべての元凶は「市場原理」だ』(『週刊現代』12月27日・01月03日号、2008年12月15日発売)

豊かな中流階級はどこへ消えた
 私《中谷巌》はいま、これまでの自分の主張が誤りだったと率直に反省しています。
 1990年代、細川内閣や小渕内閣で首相の諮問機関のメンバーだった私は、規制緩和や市場開放の旗を熱心に振り続けました。
 そして小渕内閣の「経済戦略会議」議長代理として発した提言は、その後、同会議の委員だった竹中平蔵さんによって引き継がれ、彼が小泉内閣で政策立案の中心人物となったときに、小泉構造改革の一環として実現していきました。
 小泉構造改革は日本にアメリカ流のグローバル資本主義を持ち込みました。間接的にですが、その改革に参画した私は、小泉・竹中氏同様、日本社会に構造改革を持ち込んだ張本人なのです。
 しかし、いきすぎた構造改革は日本社会の良き伝統を壊す強烈な副作用を生み出しているように思われます。貧困層の増大、異常犯罪の増加、ぬくもりのある社会の消失などです。「これはいけない」と、私は自らの主張が誤りだったと悔恨の念を持っています。
「すべての改革が不要だった」と言っているわけではありません。ただ、改革は人々が幸せになるための手段です。構造改革で日本人は幸せになれたでしょうか? 多くの人々を不幸に陥れてしまう改革は、改革とは呼べないのです。
(略)

改革を牽引した中谷氏の“懺悔”にウヨもサヨも大喜び。自分の頭で考えないで、そのまま一字一句信じるんだね。象の一部分を触っただけで象の全体を理解したような気になっている盲目の僧達のようだ。

いきすぎた構造改革は日本社会の良き伝統を壊す強烈な副作用を生み出しているように思われます。
行き過ぎも何も伝統を壊すような改革なんてできなかったでしょ。まずは中谷氏の「伝統」が何を指すのか。「副作用」とは何か。中谷氏は答えられない。なぜなら一つ一つの政策についての検証作業を行っている形跡がない。内容が曖昧なまま、言い切るのがはばかられるのか「思われます」と逃げている。この一文だけでも中谷氏は何一つ検証せずに結論だけミスリードしていると判断できる。

中谷氏の「懺悔」は誌面で読んだが、まったく意味不明の論理性のないもので、単に「規制緩和」「市場開放」が間違っていたとレトリックを駆使して言っているだけ。どこがどう間違って、今後どのように修正していくべきか、提言がまったくないので、取り上げる価値もないと思った。小泉氏と竹中氏はスルーして口をぬぐうだろうという保守ブロガーの感想を読んだが、反論する価値もないよ。37歳投稿者の「提言をしていただきたい」に賛成。それにしてもレトリックをそのまま信じ込んでしまう感性がこわい。

無差別殺人まで市場原理ってね・・・。

今年もこんなふうに腹を立てながらブログを書くのかな。疲れる・・・。
正直、ばかばかしくなってきたよ。

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「アホに付き合っていられねえ」と夫が犬に話しかけている夜に、妻はブログでうさ晴らし。ガラスに映る自分の顔に向かって吠えるアホ犬は、「市場原理主義」という自ら作り出した幻影に拳を振り上げる左翼・右翼と変わらないと思う。彼らが説得力のある対案を出したためしはない。

◆日々是語草◆
第二ブログです。軽~く気になるニュースなど。

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2009/01/02

「地上波民放」をトヨタが恫喝(月刊FACTA)

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしく。

「地上波民放」をトヨタが恫喝

長い記事だが、大変良い記事だったので、全文転載する。
(箇条書きにまとめようと思ったが、時間の都合ですみません)

月刊FACTA12月29日(月) 16時16分配信 / 経済 - 経済総合
「けなしたらスポンサーを降りるぞ!」。低劣な番組に若者と広告主がそっぽを向く。

地上波民間放送が惨憺たる有り様だ。東京のキー5局、大阪の準キー5局が11月に発表した2008年度中間決算。「赤字」と「減益」がずらりと並んだ。日本テレビ放送網(NTV)が半期ベースで37年ぶりの赤字転落。テレビ東京も中間決算の公表を始めた02年以来、初の赤字。視聴率トップのフジ・メディア・ホールディングスは、番組制作費の60億円圧縮、通信販売の伸長で黒字を維持したものの、前年同期より46%も減益となった。テレビ朝日も利益が半減。東京放送(TBS)は32%減益と最も「傷」が浅いが、これは東京・赤坂の本社周辺再開発「赤坂サカス」など放送外収益が寄与したもので、本業の放送収入は不振だ。

大阪は文字通り総崩れ。番組と番組の合間に流す「スポットCM」を中心に広告収入が激減し、テレビ大阪を除く4局が赤字に転落。テレビ大阪もイベント運営子会社が好調だったにすぎず、本業の儲けを示す単独決算は2期連続の赤字だ。

地上波民放の経営悪化は広告不況のせいばかりではない。芸能人に依存する安直な番組が、視聴者とスポンサー双方に愛想を尽かされたのだ。

■「北京五輪」でもNHK圧勝

地上波民放のビジネスモデルは、局が制作したい番組をスポンサー企業に提案し、これを了承した企業から制作料・電波料をもらって番組を制作・放送し、消費者たる視聴者に支持される(つまり、より多くの人に視聴される)結果、スポンサーの商品・サービスが売れたり、企業イメージが高まったりすることで成立する。ところが、ここに来て地上波民放の存立基盤ともいうべき良質な番組づくりと視聴者・スポンサー双方の支持が音を立てて崩れている。まともな視聴者が落胆し、スポンサーが首を傾げるような低劣安直な番組があまりにも多いためだ。

08年8月の北京オリンピック中継は、その典型だった。地上波ではNHKが約200時間、民放5局も計170時間の中継を行ったが、結果はNHKの圧勝に終わった。平均世帯視聴率(関東、ビデオリサーチ調べ、以下同)の首位は、NHKの「ソフトボール決勝」(30.6%)。2位には「陸上女子マラソン」(28.1%)で日テレが食いこんだものの、NHKがベスト10のうち九つを占めた。

NHKは勝因について「競技を過不足なく伝えたまで」(報道局幹部)と語る。要は「スタジオでのトークよりも世界の一流選手たちの躍動と日本選手の奮闘ぶりを生々しく伝えるというスポーツ中継の基本に徹したに過ぎない。裏返すと、地上波民放の心得違いが浮き彫りになる。SMAPの中居正広(TBS)、水泳金メダリストの岩崎恭子(同)、元プロテニス選手の松岡修造(テレ朝)、元ヤクルト監督の古田敦也(フジ)、元フィギュアスケート金メダリストの荒川静香(テレ東)などの有名人の解説やスタジオでのトークを織り込み、バラエティー番組風に派手に盛り上げる作戦だったが、視聴者は食いつかなかった。誰もが芸能人や門外漢のスポーツ選手の怪しげな分析や空虚な激励よりも、世界のトップ選手たちの生の競技風景を見たかったのだ。

この傾向は北京五輪に限らない。今年度上期(4~9月)のゴールデンタイム(午後7~10時)の平均視聴率でも、NHK(13.6%)が初めて全地上波民放を上回った。2位のフジテレビは13.2%。日本放送史に残る「快挙」である。「ニュース7」が安定した視聴率を稼ぐほか、大河ドラマ「篤姫」も 20%台半ばと好調だった。ある在京キー局首脳は「我々民放は視聴者ニーズの変化に鈍感になっている」と反省するが、視聴者は低劣番組に飽き飽きしており、もう手遅れではないか。

致命的なのは団塊世代だけでなく、若年層の関心もNHKに向かい始めていることだ。インターネットには若者の感想が飛び交う。「民放は見るものがない。じゃあとNHKを見てみると、結構面白い」「タレントの出番を今の半分に減らして、その分のギャラを良質な番組づくりに使えば視聴率は上がるはず」と辛辣きわまりない。さらに、NHKと地上波民放の視聴率逆転についても「NHKの視聴率は横ばい。民放が落ちただけ」と一刀両断だ。

■「無料CM追加」が上陸か

CMを提供するスポンサー企業も地上波民放の体たらくに業を煮やし、実力行使を始めた。我が国最大のスポンサー、トヨタ自動車の奥田碩相談役は11 月12日、首相官邸で開かれた「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」の席上、厚労省に関する批判報道について、「あれだけ厚労省が叩かれるのは異常。私はマスコミに対して報復でもしてやろうかと(思う)。 スポンサー引くとか」と発言した。

さらに「大企業はああいう番組のテレビに(CMを)出さない。ああいう番組のスポンサーはいわゆる地方の中小(企業)」と話した。他の委員が「けなしたらスポンサーを降りるというのは言いすぎだ」と諌めると、奥田氏は「現実にそれは起こっている」と述べ、番組への不満を理由に企業が提供を降りる実力行使に出ている事実を明らかにした。

トヨタは広告の「費用対効果」にもメスを入れ始めた。米3大ネットワークの一角、NBCと新しいCM契約を結び、番組が視聴者の関心を引きつけられなかった場合、局に無料で追加CMを放送させることにした。スポンサー企業にとって極めて有利な契約だ。トヨタ幹部は「テレビCMは本当に効果があるのか、見極める必要がある」と言い切る。これまでテレビCMは効果が十分に実証されないまま制作、提供されてきたが、今後は我が国でも費用対効果のチェックが厳しくなるだろう。「CM投下額ナンバーワンのトヨタが動けば雪崩が起きる」(日用品メーカー幹部)。広告収入が激減するなか、米国流の「無料CM追加」措置が日本に上陸すれば、地上波民放は大打撃を受ける。

博報堂系シンクタンクがまとめた「2008年メディア定点調査」によると、1日あたりのメディア接触時間自体が減少している。このうちテレビの占める割合は今かろうじて5割。早晩5割を切るだろう。なかでもテレビCMが購買行動に結びつきやすい、スポンサー企業にとって狙い目の「F1 層」(20~34歳の女性)のインターネット、携帯へのシフトが著しい。これが広告収入激減の根底にある。ターゲット層がろくに見ていない番組にCMを出し続けるほど企業は甘くない。

CMをスキップ(飛ばし)できるHDD内蔵型ビデオの急速な普及も強烈な逆風だ。視聴者のCMスキップ率は05年時点で64.3%(野村総合研究所調べ)。現在では70~80%に達しているようだ。ソニー幹部は「うちの大学生の子供はどんなに時間があってもテレビは生で見ず、HDDでCMを飛ばしてから見る」と頭を抱える。若者にとってCMはもはや「邪魔者」。CM飛ばしによるスポンサー企業の損害額は、05年時点で年間540億円、現在では700 億円に達した模様だ。ネット先進国の米国ではNBC、ABCなど5大ネットワークの視聴者の平均年齢は「50歳」になっている。日本の地上波民放の明日の姿だ。

気がつけば若者に見放され、カネを使わない「F3層」(50歳以上の女性)、「M3層」(50歳以上の男性)しか見ない地上波民放。NHKには視聴料という収入源があるが、民放の命綱であるスポンサーはF3、M3相手の番組に財布をはたく道理がない。低劣で安直な番組に胡坐をかき、若者と広告主に見捨てられた地上波民放はさまようばかりだ。

(月刊『FACTA』2009年1月号)

民放など消えてよし!

劣化の速度が年々早まっている。ニュースも画一的、欲しい情報はスルー、権力批判は「いじめ」まがいの下品さ。テレビ局がかくも下品さをこれでもか!と煽りながら、どの口で「人の心の乱れ」を説くのだ。

バラエティ番組もゲーニンも劣化が酷すぎる。まともな社会人でバラエティなど見ている人はいるのか?

既得権益にあぐらをかいているのは、新聞社傘下のテレビ局ではないか。電波利用料が不当に安いことは周知の事実である。以前、河野太郎氏が怒ってたな・・と思い出して、見つけてきた。

「電波利用料」で「ごまめの歯ぎしり」ブログ内検索

・ポイント抜粋

ということで、本邦初公開(?)、テレビ局ごとの電波利用料。
営業収益100億円以上のテレビ局、但しNHKは経常事業収入。
      営業収益(H18)  電波利用料 (単位百万円)
NHK          675,606               1,215
日本テレビ      288,636                 317
東京放送        277,400                 318
フジテレビ      377,875                 318
テレビ朝日      227,687                 318
テレビ東京      111,200                 317
北海道放送       13,245                  15
札幌テレビ       16,553                  15
北海道テレビ     14,369                  15
北海道文化放送   13,521                  14
仙台放送         10,466                   4
テレビ神奈川      6,824                   3
中部日本放送     35,815                   4
東海テレビ       36,723                   4
名古屋テレビ     26,120                   4
中京テレビ       32,958                   5
テレビ愛知       11,189                   1
静岡放送         11,625                   7
テレビ静岡       10,132                   6
毎日放送         69,514                  10
朝日放送         74,192                  10
関西テレビ       72,429                  10
讀賣テレビ       66,895                  10
テレビ大阪       14,494                   1
中国放送         11,414                  10
テレビ新広島     10,177                   8
RKB毎日放送   20,656                   6
九州朝日放送     […]

(略)

で、それでも今日の政審で、もめたのが電波法の改正。
最大の骨子は、電波利用料の改定。
電波は有限な国民共有の資源だ。このかぎられた資源を使うことに対する対価が電波利用料だ。
が、この電波利用料、実はむちゃくちゃ。利権の山。はっきり言って、空飛ぶ埋蔵金!

(略)
え? アマチュア無線やっている人の電波利用料が全国合計で2億5800万円。それに対して、電波使って金を儲けている、いわばプロ中のプロであるテレビとラジオの電波使用料の合計が6億7000万円。
え、なに、放送局は追加で負担が30億円。つまり暫定税率?
つまりテレビ局とラジオ局合計で、電波の使用料は37億円。これで公共の電波使い放題。

(略)
テレビ局って、既得権、利権なんすか?
公共の資源を独占的に使っているんだから、それに応じた負担をしてもらうべきだし、それがお得な価格で提供されているなら、もっと公平にその権利が配分されないと。

一度得た権益は、死んでも離さない。大新聞社が第四の権力者ぶって政治家にも影響力を行使している現状で、公平な競争など夢のまた夢。

日本の有権者は1億人を少し超えているそうだが、大半はテレビ局が「公平」な放送などしているとは思っていない。もっともサヨクは自民党に有利に聞こえるらしいし、ウヨクの耳にはアンチ自民党・親民主党となるらしいが。「権力の犬」か「反権力」か、どちらのバイアスが大きいか、そこは各自に判断してもらおう。

私には、テレビといえば「社会民主主義」大好きの、実は「特亜の犬」の論客だけが大きな顔をして毎日デンパを垂れ流しているように聞こえる。これもネット見過ぎのバイアスかもしれない。

しかし、以下の事件は事実である。

椿事件 Wikipediaより

椿事件(つばきじけん)とは、1993年に起きた、テレビ朝日による放送法違反が疑われた事件である。当時テレビ朝日の取締役報道局長であった椿貞良による、日本民間放送連盟の放送番組調査会の会合の中での発言に端を発したことからこの名で呼ばれる。

日本の放送史上で初めて、放送法違反による放送免許取消し処分が本格的に検討された事件であったとも言われる。

経緯
1993年7月18日、第40回衆議院議員総選挙が行われ、与党自由民主党が解散前の議席数を維持したものの過半数を割り、非自民で構成される細川連立政権が誕生。自民党は結党以来初めて野党に転落した。

9月21日、民間放送連盟の放送番組調査会の会合が開かれ、その中でテレビ朝日報道局長の椿貞良は選挙時の局の報道姿勢に関して、

「小沢一郎氏のけじめをことさらに追及する必要はない。今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか」
「共産党に意見表明の機会を与えることは、かえってフェアネスではない」
との方針で局内をまとめた、という趣旨の発言を行った。

10月13日、産経新聞が朝刊一面で椿発言を報道、各界に大きな波紋を広げる。これを受けて、郵政省放送行政局長の江川晃正は緊急記者会見で、放送法に違反する事実があれば電波法第76条に基づく無線局運用停止もありうることを示唆、自民党・共産党は徹底追及の姿勢を明確にする。10月25日、衆議院が椿貞良を証人喚問。その中で椿は民放連会合での軽率な発言を陳謝したが、社内への報道内容の具体的な指示については否定、一方で放送法で禁止されている偏向報道を行った事実は認めた。

この時、放送免許取消し処分していればなぁ。惜しかった。
しかし、ネットが普及していない時期に民放一局がなくなるのは影響が大きすぎるが、今後は通信環境整備&ITのソフト部門をいわゆる国策産業として、ネット人口100%を目指そう。

受け身でニュースを漫然と眺めるか、積極的にニュースを取りに行くかでマスコミに対するスキルが格段に違ってくる。国民はテレビ局の偏向からデンパ防衛しなければならない。テレビだけ見ていると、知らぬ間に情報難民になっていることに気づかなくなる。

だいたいテレビCMを見て商品を購入する確率は、かなり低い数字だった記憶がある。購買意欲のある人は「通販番組」を見るし、ネットで探せば一発で出てくる。これからは、受け身では取り残されるのである。

番組が視聴者の関心を引きつけられなかった場合、局に無料で追加CMを放送させることにした。

費用対効果を求めることは、スポンサー(トヨタ)にとってはいいが、これではますます「視聴率至上主義」になってしまう。

どこの国か忘れたが(フランスだったか?)、CMは番組の最初と最後にまとめて流すだけ。番組の良いところでブチブチ細切れにされる不快感を味わっている日本の視聴者は、もっと文句を言っていいと思う。

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民放を見るのはいまやカネを使わない50歳以上の男女だけというのは間違っていると思うよ。団塊の世代(60代前半)でさえくだらないテレビ番組に辟易している。テレビに頼らざるを得なくなるのは、字を読むのが辛くなる高齢者だと思う。若い子達は、好きなタレントが出ている番組はよく見ているね。子供が見ていると、仕方なく親が付き合ったりしている。一概に世代でくくるのは「世代間闘争」を誘導するようでよくないね。堺屋太一は「団塊の世代」なんて余計な区分けをしたものだ。血液型占いほどにいいかげんだ。

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