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2008/09/30

ニート・フリーター対策が目玉だって!?公務員改革頓挫

麻生首相の民主党への逆質問演説(所信表明演説)は格好良かった。やっとリーダーらしいリーダーが国民の前に現れてくれた。
閣僚読み上げの時もそうだったけど、麻生さんが最後にニコッと笑って、原稿をトンッと揃える仕草が好き。

最大の懸案事項が衆参ねじれである以上、何をするにもねじれ対策が必要になる。政局第一の民主党に対しては、自民党は攻めの一手に賭けるしかない。麻生さんの喧嘩術にわくわくしてしまう。

若者支援基本法の制定検討=フリーター、ニートの雇用促進-麻生首相

 麻生太郎首相は29日、定職のないフリーターや職に就かないニートの雇用を支援する新法「若者支援基本法」(仮称)を制定する方針を固めた。「若者支援」は首相が先の自民党総裁選でも掲げた公約の一つで、政権の目玉政策の1つとしたい考え。次期衆院選をにらみ、若年層の支持を獲得しようとの思惑もありそうだ。(2008/09/29-20:17)

また無駄なことを・・・

麻生首相は、景気回復の追加対策を考えているようだが、実際のところ麻生-与謝野案の総合緊急補正予算案には何の効果も期待できない。2兆円足らずで効果が出ると思うほうがおかしい。原油高の補填で一部の業者が小遣いをもらう程度。全治3年の根拠もない。

本気で財政出動するなら、段階的に10兆円規模は必要だと思う。それだって「預金金利を引き上げよ」なんて逆行することを言う政治家が国民をだまくらかすので、いくらつぎ込んでもたぶん捨て金になってしまうだろう。
麻生首相は、財政再建重視の与謝野氏よりも中川昭一氏の経済政策を採り入れる意向ということだ。

選挙対策で自民党も民主党もバラマキ合戦になっているので、それに対してはもう評価しない。同じバラマキならどちらが将来性があるか。民主党案と中川昭一案は額としては21~22兆円規模となっている。全部を実行するのは無理な話だが、法人税減税や政府系ファンドを視野に入れる中川案の半分程度を私は支持していた。それなのにまたぞろフリーター、ニートの雇用促進などと言っているようでは情けなくなる。

ニートの語源のとおり、事情は様々だろうが、彼らは働く意欲がないことが問題なのであって、彼らに必要なのは親からの自立なのである。
厚労省がニート対策として拠点を作り、親に連れられてくるニート君の話を職員が聞き、一人ひとりにふさわしい指導やら職業斡旋をしていた。施設の中はまるで保育所みたいにニート君の好きそうなおもちゃがいっぱいだった・・・。あの施設にも天下りしているのだろうか。

結論は、彼らに自立を促すには、まず専門的なカウンセリングが最優先という結論ではなかったか。施設の充実と称して、効果のない対策にどれだけ無駄なカネをつぎ込んできたことか。昭一氏はニート・フリーターを「弱者」とくくっていたので、なおさら期待できない。

やる気のある若者の起業支援など、安倍政権の再チャレンジ構想を引き継いだほうが良い。あるいは職業訓練や留学などの奨学金制度の拡大充実を図る等々。
評価するには、まず麻生内閣から具体的な対策が出てくるのを待つしかない。しかし、ニートを対象とするより、大学院を卒業しても就職が難しい“雇用弱者”の若者のほうをターゲットとして、研究・開発の場を国が提供したほうがよっぽど将来性があるのでは?支援を政府系ファンドの投資で支えるのもいい。まあ国が干渉しても、あまり効果は期待できないのだが。

アルバイトから正規雇用に転換するのなら、“弱者”対策ではなく、もっと根本的な法整備が必要になってくる。それでも企業は法の網をかいくぐって安く手軽に労働者を確保したいわけで、法人税を下げる代わりに雇用拡大あるいは給与引き上げ等「お願いする」しかないのではないか。

内需拡大とは、“できる”人材育成が最重要のファクターであることを忘れてはならない。
霞ヶ関流の付け焼き刃対策では、日本経済は決して強くならない。世界に通用する人材育成は、優秀な民間を活用すべし。原丈人氏や大前研一氏には、いろいろアイデアがあるようだ。

霞ヶ関頼みではなく、もっと民間の活力を利用しよう。
そしてシンクタンクとしての霞ヶ関に「出入り自由」のドアを付ける。一度出てもさらにスキルアップしてまた帰ってこれる、あるいは敷居を低くして流動性を高める。霞ヶ関こそ能力主義が良いと思う。政策の独占システムを早く壊さなければ、政官業癒着体質はずぇったいに変わらない。民間のシンクタンクが政策競争する仕組みを作るには、官民の交流をはじめ、専門家集団の叡知を集めるシステム作りが必要なのである。競争原理は悪く言われるが、商売でも独占は禁止される。競争があるからこそ政策も商品も練り上げられる。小池百合子や中川昭一がいくら知恵を絞っても、しょせんあの程度なのである。

健全な競争を促す意味で、公務員改革は画期的だった。ペーパーの試験が良い人が、一度入ったら一生身分保証される体質が様々な弊害を生んできた。それが改革派の言うところの「身分ではなく職業としての意識改革を」ということなのである。麻生首相はその意味がわかって言っているとは思えない。

麻生首相が言う「公務員を使いこなす」には、公務員の能力を見極める上司としての能力が政治家に求められる。利害が対立することもある。果たして今の政治家にそれだけの能力があるのだろうか。「公務員に使いこなされてきた」政治家が、いきなり「あなた達を使いこなす」と言われても言葉に詰まってしまうだろうな、と思った。(笑いをかみ殺して)

省益よりも国益を!」と麻生首相は力強くアピールしたが、その言葉は、そのまま小泉時代から口を酸っぱくしてトップが言い続けてきたこと。掛け声だけで中身が変わるものではなかったことは、改革を進めてきた小泉-安倍-福田政権で証明済みである。小泉元首相は、ウルトラCで官邸に各省庁から官僚を一本釣りして、忠誠を誓わせた。安倍氏の時は、残念ながら省益中心のスパイがいたようだが。小池百合子氏は、その反省から、各省庁から100人という人数を官邸に政治任用するという構想を持っている。民主党は、逆に各省庁に100人の政治家を送り込む、と。無能な政治家に100個もポストを与えたところで、官僚に対してどんな指導ができるというのか?官僚にとっては仕事の邪魔、五月蝿い蠅みたいなものじゃないか。

省庁の不祥事等から引き起こされる昨今の公務員叩きに耐えきれず、高級官僚がたくさん辞めていく中で、公務員の若手には「内部刷新」の機運が少しずつ醸成されているという。本当に優秀な人はオタオタしたりしないのだなぁと希望を感じる。独特な封建制度の中で、本気で国のために働きたい意欲を持つ若手官僚こそ引き上げるべきだ。天下り利権は撤廃し、定年まで働ける体制を作り、給与体系も見直す。ある程度出世した古手の官僚は抵抗するだろうが、若手官僚こそ内部から改革ののろしを上げていってほしい。

すでに公務員改革の運用段階で躓きが生じている。具体的には、、、まぁいいや、羅列してみても虚しいだけ。麻生首相が当初中山成彬氏を“行革担当”にしようとして断られたことを見てもわかるように、麻生首相は公務員改革を断行する意思はない。せめて安倍政権から携わってきた堺屋太一氏や屋山太郎氏らは、監視の目を光らせて改革継続してもらいたい。中川秀直氏や渡辺喜美氏らも、きっと声を上げてくれるだろう。

(;・o・)ア・・・その前に選挙に勝たなくちゃ。

行革の民主党は、もしも政権を獲っていざ公務員改革に切り込んだら、機能不全になるに違いない。派手に自爆するのをちょっぴり見てみたい気もする。(笑)

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「うるさい車には油を差せ」という言葉があるそうな。うるさく口を出す人に「じゃあ、おまえがやれ」ということだって。民主党に油を差したらどうなるか。瞬間的に時速100キロは出るだろうが、制禦が効かなくてフェンスに激突するのが関の山。政界再編を促すために「一度だけやらせてみる」のも一案だ。恐ろしい賭けではあるけれど。

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2008/09/29

中山成彬議員、これからもひるまず主張し続けてください。

朝ズバに「日教組解体」発言の中山成彬議員が出ている。

何にも間違っていないぞ、がんばれー

今、気持ち悪いサヨク連中と民主党の山岡氏に「偏見だ」とバッシングされている。

みの氏は、どちらかというと中山氏の理解者である。

中山氏が報告した時、麻生総理は中山氏の信念と心情を黙って聞き、最後に「まことに残念」と。

「そのとおり」とも「なんてことしてくれたんだ」とも言わず「残念」と。

辛いわね。

問題提起をしてくれた中山氏には感謝する。しかし、閣僚としての発言として不適切であったことは認めなければならない。

麻生首相「指名した段階では適任だった。この種の発言は官僚経験のある人はされない。(Q首相の任命責任は?)その点に関しては、任命責任はあった

(追記)ニュースのコピペ(すまぬ、url紛失)だが、「官僚経験」ではなく「閣僚経験」の間違いだと思う。文科相経験者の中山氏への思いっきり嫌味だね。麻生さんは部下や秘書を怒鳴ったことがないそうで、見直した。ほんとは中山氏を直接怒りたかったんじゃないかな。しかし、ついに沈黙を守った。

朝ズバで「日教組問題」を中山氏に語らせてくれたのはよかった。番組中、したり顔のサヨク連中は日教組の組織率が落ちていることを引き合いに出して、「日教組のせいにするのは間違い」と言いつのるが、現場を知っている中山氏は「一部の過激な組合員」が元凶とする。

私も何度も「組織率」は関係ないと言ってきた。逆に組織率が高くても、一種の「ムラ社会」でつまはじきされないために加入しているだけという職員もいる。

そんな隙をついて、民主党の輿石東は、日教組組合員に一人1万円も半強制的に拠出させ、選挙資金としていた。ほんとーーーにいやしい顔をしている。(言い過ぎとは承知しているが、あの貧相な顔を見るたびに吐き気がする) 

そんな日教組の親玉が民主党の執行部。あの党の体質をよく表している。

労働組合に入り込んだ過激な極左グループに牛耳られた大阪府の現状を、再び中山氏は訴えた。中核派の女性職員がテレビカメラの前で橋下知事を批判していたことは記憶に新しい。

橋下知事も中山氏にエールを送ったという。

なかなか本質を突いている発言なんじゃないですか。(教員が学力テストに反対する)本質的な理由は、学力テストが『自分たちの評価につながる』と猛反対したから。教員も、真正面からこの問題を受け止めないといけない

旧社会党が寄生する民主党はクズだ。偽善そのもの。

中山成彬氏は、今後もひるまずに国会議員の良心として主張し続けてほしい。

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政府はこれ以上国民を甘やかすな。高齢者医療制度が本当に民主党やマスコミの言うような「姥捨て山」だったら、餓死者が続出しているはずではないか。「国民感情に配慮」する政府は、国民のワガママを増長させるだけだ。政治家なら耳の痛いことも訴え続けよ。マスコミに踊らされるな。

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2008/09/26

中川昭一氏の政策提言への批判。小泉進次郎氏は孝太郎にそっくりのイケ面、楽しみ。

小泉さんが次の選挙には出ないで進次郎氏を後継者にすることは、前々から言われていた。あるいは気が変わって次の次か、そのくらいの差だった。進次郎氏も事務所の仕事を手伝ったり、準備は進んでいると聞いていた。私としては小泉パパがあと一期はやってくれるだろうと期待していたのだけれど。

日刊スポーツが、麻生政権が発足したことへの「当てつけ引退」と見出しをつけていたのには笑った。そんなセコイことはしないよ。産経は「路線否定に気力失う」「政界の居場所がなくなった」とかさー。小泉改革に執着しているなら、最初から小池総裁候補を全力で支えたよ。勝手に落ち込ませるな。(笑)

すべて予定通りの行動だ。

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昨日に引き続いて池田信夫氏のブログ「中川昭一氏のためのマクロ経済学超入門

中川財務相・金融担当相が『中央公論』7月号に書いた「日本経済復活のための13の政策」には、典型的なバラマキ政策が並ぶ:
・年金の物価スライド制復活と長寿医療制度での保険料軽減
・子育てに必要な最低限の育児費や教育費は国が全部面倒を見る
・基礎年金の全額税方式化
・定率減税の復活
・法人税減税
・一人当たり三〇〇万円まで非課税の証券マル優制度の創設
・政府系ファンドの創設

総額21兆円以上という小沢一郎氏なみの規模だ。こういう「積極財政」が「国民を元気にする」という思い込みが何度も語られるが、中川氏はこういう政策がマクロ経済的にどういう波及効果をもたらすか、ご存じなのだろうか。非常に基本的なことだが、経済政策の責任者がこの程度の知識もないのは、それこそG7会合で恥をかくので、大学1年生レベルのマクロ経済学を確認しておこう。

うわぁ・・厳しい。減税も政府系ファンドも典型的なバラマキにくくられるのかぁ・・

基礎年金の全額税方式化」については私も反対。
子育てに必要な最低限の育児費や教育費は国が全部面倒を見る」って、昭一氏はそこまで言ってないんじゃ??
中川昭一氏の提言を読む限り、経済チンプンカンプンの麻生氏とは違う。上げ潮派との一致点から、今後修正しながら歩み寄ることはできると思う。yesかnoで駄目出しするのは早計である。100%かゼロではなく、最初から100%の政策などないのだから、一致点から議論を進めればいい。政治とはそういうものだと思う。中川昭一氏にはその突破口を開く余地がじゅうぶんにある。せめて私はそこに希望を見出したい。

髙橋洋一氏は、景気対策として減税は評価していたけどね。
識者の意見を読み比べてみて、政府系ファンドはやるべきと思う。今すぐ。

竹中氏、髙橋氏、渡辺喜美氏もバラマキ型だったのか・・・!?

東大法学部卒の中川氏はISもLMも知らないかもしれないが、知り合いの経済学者にきいてみてほしい。地底人以外は、だれでも同じように答えると思う。

それだったら「こうすれば経済成長する」というセオリーを示すことの出来る経済学者が、なぜ議員に働きかけないの?竹中氏や植草氏を招いて朝食会で自由に討論させ、小泉さんが経済ブレーンを選んだように、中川秀直氏らに接触して、またそういう場を設けてもらったらいい。答えが出ているのなら、なぜ先の読める経済学者は積極的に提言しないの?政府が無為無策の逆行政策を採るのをなぜ指をくわえたまま見ていられるの?「今やるべきこと」を知っている専門家が出て行く時じゃないの?日本経済が崩壊してもいいの?

批判だけなら誰だってできるよ。

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経済・金融政策は、小泉元首相がやったように、専門知識があって経済を肌で感じられる民間人を閣僚にするくらいの手を打たないと、麻生政権で日本経済はボロボロにされてしまう。なんとかならないものか。

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2008/09/25

麻生新内閣発足。中川昭一氏と二人三脚で政権浮揚させて

閣僚名簿は次の通り。(敬称略)

 ▽総理      麻生 太郎

 ▽総務      鳩山 邦夫(津島派)

 ▽法務      森  英介(麻生派)=初

 ▽外務      中曽根弘文(参・伊吹派)

 ▽財務・金融   中川 昭一(伊吹派)

 ▽文部科学    塩谷  立(町村派)=初

 ▽厚生労働    舛添 要一(参・無派閥)=再任

 ▽農水      石破  茂(津島派)

 ▽経済産業    二階 俊博(二階派)=再任

 ▽国土交通    中山 成彬(町村派)

 ▽環境      斉藤 鉄夫(公明)=再任

 ▽防衛      浜田 靖一(無派閥)=初

 ▽官房・拉致問題 河村 建夫(伊吹派)

 ▽国家公安委員長 佐藤  勉(古賀派)=初

 ▽経済財政    与謝野 馨(無派閥)=再任

 ▽行政改革    甘利  明(山崎派)

 ▽消費者     野田 聖子(無派閥)=再任

 ▽少子化     小渕 優子(津島派)=初

(2008年9月24日22時44分  読売新聞)

党4役

 ▽幹事長    細田博之(町村派)
  幹事長代理  石原伸晃(山崎派)
 ▽総務会長   笹川 堯 (津島派)
 ▽政調会長   保利耕輔(無派閥)
 ▽選対委員長  古賀 誠 (古賀派)
  選対副委員長 菅 義偉 (古賀派)

この布陣で私に何を言えというの?【ノ_;】(誰も「言え」と言ってない)
増田総務相と茂木行革・金融担当相が外れたのは残念だった。行革担当に甘利氏を人事とは、麻生首相の行革への力の抜き具合があからさまで笑うしかない。

自民党「有終の美内閣」にならないよう祈るだけ。
スター麻生、あとは全部脇役でもいい。総選挙にさえ勝ってくれるなら。

拉致担当が河村官房長官というのがモニョモニョ・・・
田んぼの守護神に石破さんはぴったりと思うが、民団の守護神:河村建夫が官房長官?

民団新聞を読むと、「日韓友好」に名を借りた民団の利益代弁者だね。でも、官房長官でもかまわない。麻生首相がなぜこの人を官房長官にしたかというと、報道番組では「麻生さんも文教族だから」なんてつまらない理由付けをしていたが、麻生さんが中韓から「国粋主義者」と警戒されていることへのクッションだと思う。日中韓の友好に尽くしてきた河村さんを政府のスポークスマンにすることで、中韓にメッセージを送ったのかもしれない。うーん、考え過ぎか。

河村氏が外国人の地方参政権推進者であることのソース

民団
永住外国人の地方参政権
日本各界に聞く<3>
衆議院議員・河村建夫さん(自民)

■地方参政権の展望についてはどうですか。

 地方自治体の盛り上がりをはじめ、世論をもっと高揚させる必要がある。参政権には選挙権と被選挙権があって、私自身は同じ時期に獲得されればいいと思っている。

 ところが、まずは選挙権を獲得して次に被選挙権という段階を踏んだほうが早いのではないかという意見もある。「急がば廻れ」ですね。

■在日韓国人に参政権を付与するのなら、相互主義の立場から在韓日本人にも付与をという意見がありますが。

 そういう消極論は確かにある。すぐそういう考えを持ち出すのも日本は島国ということもあって国際化が遅れており、外国人に対する基本的なスタンスが定まっていないからだ。旧世代には表現しがたい抵抗感があるのではないか。人権や反差別に対する教育が弱いのも原因になっている。

 日本でもやっと二〇〇一年くらいに在外邦人に日本の比例区の選挙権を与えると決めた。今、大使館がどこにどのくらい住んでいるのか調査に入っている。世界で四十万人くらいいるらしい。

■朝鮮総連の反対運動をどう思いますか。

 地方参政権が同化につながるというが、理解できない。日本に永住して実際に日本経済の発展にも貢献して頑張っておられるみなさんが、民主主義の基本である参政権がないというのはいびつだと思う。特に、日本と韓国の間では権利制限を取り除いていくことが、本当のパートナーシップを築いていくことになる。参政権への道は、日本の民主主義の一つの試金石だと思っている。

 私にも近い友人に在日韓国人がいる。彼らは日韓の大切な橋渡し役だ。もっと日本社会が開かれ、何の心配もなく活躍できるようにしたい。日韓関係が世界の平和、経済発展に大きな影響を持つということを理解し、日韓の架け橋になっていただきたい。

 在日韓国人の地方参政権問題は日本社会の成熟度を示すものだ。日韓間の民間活力をもっと活用できるようにと、このほどNPO法案を成立させたが、在日韓国人の地方参政権問題もその一つの流れの中にあると思う。参政権付与の時期はもう来ている。民団もこれまで以上にしっかり運動をお願いしたい。

(1998.9.9 民団新聞)

そういう消極論は確かにある。すぐそういう考えを持ち出すのも日本は島国ということもあって国際化が遅れており、外国人に対する基本的なスタンスが定まっていないからだ。

えーーっと、河村さんはほんとにそう言ったの?民団新聞がオーバーに脚色したに違いない。(笑)
彼らは何の良心の呵責もなく嘘を言うからね。
河村氏は「靖国神社にかわる新しい慰霊施設に賛成」のソースもある。

中川昭一財務・金融相は適材適所と思う。

麻生首相が財務省と金融をもう一度合体させるのには驚いたが、「認識の共有」「政策の一元化」という発想は間違っていないとは思う。思うが、問題点もある。私がまっさきに感じたのは監督庁としての役割は?分離した意味がなくなって、ますます官僚のご都合主義がまかり通るのでは?等々

池田信夫氏が説明してくれていた。
「大蔵省」の復活?

金融行政の分離は、こういう状態を改め、金融の専門家が銀行を監督しようとするものだった。これによって、大蔵省当時にはできなかった長銀や日債銀の破綻処理も可能になった。それを元に戻すことは、日本は(というか麻生首相は)「失われた10年」から何も学んでいないということを世界に示す結果になろう。

なるほどね。リーダーは「首尾一貫した危機管理体制」を重視してほしい。金融に強い政治家あるいは金融工学に通ずる民間人などをポストに送り込んだほうがいい。麻生首相がなぜ茂木さんを外したのか理解できない。麻生首相が本当に今の日本の経済・金融に危機意識があるとは思えないのだけれど。

中川昭一氏は、近い将来の総理候補の一人である。麻生政権が長期政権になって、ぜひ二人三脚でがんばってほしい。読んでいない人が多いようなので、中川氏の政策を再掲する。

緊急提言・「改革のための改革」を止めよ 日本経済復活のための13の政策=中川昭一(その1)
2008年7月22日 中央公論

上げ潮派と相通ずる提言である。というか、データに基づいて実証的に経済政策を練ると、髙橋洋一氏のアドバイスどおりになってしまう。だから、高橋氏はいずれ麻生首相も経済成長路線を丸呑みせざるを得なくなると言っているわけで・・・。

改革派がお嫌いな麻生首相なので、内閣に上げ潮派の影も形も見えない中、中川昭一氏を政策ブレーンにするのは大変けっこうなことである。別の週刊誌で「弱者救済。ニート・フリーター対策」と大真面目に語っていたのには引いたけど。

中川昭一氏の政策の中で、私の頭にピコーンと電球がついた箇所(要約)をもう一度。過去ログより

1,金融立国化も日本経済活性化の方法

2,個人資産の一部を、より利益を上げる可能性のある部分に回して資産を多様に運用すべき

3,一人当たり三〇〇万円まで非課税の証券マル優制度の創設は、まさに国内マネーを大いに働かせる制度である。

4,外貨準備の運用益を原資に政府系ファンドを設立し、国家として収益を目指すこともすぐに行う必要がある。

5,サマータイムの導入や国内規格のグローバル化は、環境対策や企業活動のコスト削減につながるとともに経済活性化効果も無視できない。

6,日本の諸規格をグローバルスタンダードに改めることは、長い目で見れば企業の無駄な開発費などを抑え、国際競争力を高めることにつながる。

7,電線地中化も含めた都市再生と地方都市のコンパクト・シティ化加速は、将来の豊かな生活基盤を形成するばかりではなく、景観を良好にし観光資源としての都市の価値を高めることにもなる。

8,誘い水としての公共投資は欠かせないが、その財源は現在の公共事業費六・七兆円を骨太の方針に沿って年三%ずつ削減するのを止めて、削減相当額(約二〇〇〇億円)を二十一世紀の一大事業としての都市再生と景観向上、コンパクト・シティ化に投入する。

9,大きな技術革新(イノベーション)を国家的に進めることは、将来の日本経済を形づくる芽を育てることにつながっている。

10,最後に、さほど資金負担なく、日本を国際化させつつ経済を活性化させる方策を示す。それは日本に国際機関を誘致することである。

保守層は麻生首相になって大喜びしているが、麻生首相に「自虐史観からの脱却」は期待しないほうがいい。すでに「公明党との連携合意」でモニョっている人がいて爆笑。「毀誉は一套なり」(ほめられることと悪く言われることは一対のもの)という言葉がある。自分勝手な期待から相手がちょっとでも外れると、豹変したように憎悪の言葉を浴びせかける人がいる。愛と憎しみは表裏一体である。だから、私は褒められた時ほど疑ってみることにしている。

「戦後レジームの清算」とは「吉田茂レジーム」否定だからね。麻生氏の対中韓への胸のすくような切り返しも期待できない。(個人的には期待していたりする(^_^;) 外交は踏襲が原則であり、日本の商売繁盛には中韓の市場が欠かせないという麻生氏の立場から、実害がない限り、反日政策など放っておくだろう。

麻生氏は河野洋平グループにも所属したことがあり、河野氏には大変恩義を感じている。(福田政権で幹事長を受けるべきと説得したのは河野氏だった) だからというわけでもないが――河野氏は引退するようだが、麻生首相は河野談話には手を付けない。思想云々よりも非常に現実的に対応するので、過剰に期待する右派は肩すかしを食う場面が多々出てくるだろう。麻生氏自身「私の政治哲学は吉田茂以来のプラグマティズムだ」と述べている。平沼氏らの宗教右翼(生長の家)とも一線を画している。

プラグマティズム=実用主義、道具主義、実際主義

麻生氏が総裁選当選の弁で「吉田茂の孫」を強調したのには意味があると思った。

中川秀直氏は、政治的DNAの話で、
吉田茂・自由党系-池田勇人--官僚派 (順風の時代)
鳩山一郎・民主党系-岸信介--党人派 (逆境に強い)

と自著の中で分類していた。

清和会こそ官僚主義打破の改革ができるのだ!と、麻生氏らに対抗しているらしい。中川氏の清和会に対する愛情には並々ならぬものがあるのだなぁと思うだけだったが、池田信夫氏の「吉田茂の機会主義」を読んで、そういうことか・・・と、やっと腑に落ちた。

最後に<気になるニュース>を並べておしまい。

平沼氏、総選挙前の新党設立を断念

 自民党でもなく民主党でもないいわゆる「第3極」作りの動きが、当面ストップすることになりました。郵政政局で自民党を離党し、新党の立ち上げを目指してきた無所属の平沼元経済産業大臣が、総選挙前の新党設立を断念、次の選挙では無所属で臨むことになりました。

 平沼氏は、自民党でも民主党でもない「第3極」作りを目指し、国民新党の綿貫代表と連携すると共に、10人あまりの無所属の立候補予定者を応援するなど、新党結成の可能性を探ってきました。

 しかし、郵政選挙で落選した城内実前衆院議員らいわゆる「郵政落選組」など、平沼氏と行動をともにするメンバーの多くが無所属で総選挙を戦うことになり、新党の立ち上げには必ずしも積極的ではないことから、平沼氏も新党立ち上げを見送ったものです。

 平沼氏は無所属で総選挙を戦うことになりますが、保守系無所属の立候補予定者とは引き続き連携を保っていく考えで、新党構想は総選挙の結果後に改めて判断したいとしています。(24日17:34)

世襲制限など公選法改正案 民主が提言
2008年9月18日 朝刊

 民主党政治改革推進本部は十七日、政治家の資金管理団体を世襲候補が引き継ぐことを禁止するなどした公職選挙法の見直し案をまとめた。臨時国会で衆院解散が見込まれるため、来年の通常国会への法案提出を目指す。

 見直しは、選挙運動から選挙制度にかかわることまで計二十七項目にわたり行った。

 世襲をめぐっては当初、世襲候補が先代と同じ選挙区から出馬すること自体を禁止する案が浮上したが、憲法の「職業選択の自由」に抵触する恐れがあるとして断念。代わりに、政治資金の流れに一定の歯止めをかけることにした。

 このほか(1)腕章着用の運動員による戸別訪問の解禁(2)選挙運動での公共施設利用の緩和(3)公職者による慶弔電報の禁止(4)首長の多選禁止-などを提言している。

連立政権継続で合意=後期医療、郵政3事業を改善-自公

 自民党の麻生太郎総裁と公明党の太田昭宏代表は23日夜、都内のホテルで会談し、連立政権合意書に署名し、連立継続を確認した。合意では、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)について、「5年後の見直しを前倒しして、より良い制度に改善する」ことなど、今後取り組むべき19項目の重点政策課題を明記した。
 重点課題は、昨年9月の福田康夫自民党総裁(当時)選出を受けた合意に比べ、経済財政運営の項目から「中小・零細企業」を分け、公明党の主張に沿った対策を明記するなど同党に配慮。同時に、民主、国民新両党が郵政民営化の見直しで合意したことを踏まえ、「郵政3事業の改善」を新たに掲げており、民主党と対決する衆院選を強く意識した内容にもなっている。(2008/09/23-22:38)

郵政の4分社化、弊害「解決できる」 日本郵政社長が強調

民営化から10月で1年となる日本郵政の西川善文社長は22日、日本経済新聞などのインタビューに応じ、事業を4つに分社したことによる弊害について「十分解決できる」と強調した。政界では分社化でサービスが低下したとして、民営化見直し論が浮上している。現状のままでもグループの連携強化や設備の改善で解決できる問題は多いとの認識を示した。

 ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険が2017年9月末までに完全民営化した後、郵便局会社の経営が成り立たなくなるとの懸念に関しては「20年、30年の代理店契約を結ぶのも一案」と語った。郵便局会社が自らの収益力向上を急ぐことを前提に、グループの一体経営を事実上、堅持していく姿勢を改めて強調した。

 西川社長は郵便局会社の経営が今年度に入って上向き、10兆円規模で続いていたゆうちょ銀の貯金残高の減少幅が半減するなど、民営化の成果もアピール。一方で住宅ローン販売などの新規事業が「かなり出遅れている」ことを認めた。(00:23)

民主・国民の「見直し」と麻生・公明の「改善」はどう違うの??政策協力したらどう?民間に介入するのはとーっても迷惑なんだけど!もう一度郵政民営化の必要性を勉強し直してこい。
郵便局はちっとも減っていない。ある日隣町に行ったら、大きな新局が商店街にドーンと立っていてビックリした。後継者がいなくて潰れる郵便局には、ニートやフリーターを送り込んだらいいんじゃないの(ーoー;)一石二鳥

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閣僚名簿発表後の質疑応答で、解散時期を問われ、麻生首相が「民主党が審議にどう応じるかで決めます」きっぱり言ったあと資料をバタンと閉じた。すげぇカッコイイ!としびれたミーハーなわたしであった。

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2008/09/23

麻生-与謝野の経済政策は天下の愚策by髙橋洋一氏

麻生新総裁誕生、おめでとうございます。

麻生総理大臣(24日に指名)に期待するのは、小沢民主党打倒と麻生政権下での外交戦略構築、皇室・伝統・文化を守ること、拉致問題の前進。麻生首相にしかできない力強い政治を期待する。たまにはお茶目な失言でドキドキさせて。

麻生さんへの不満は昨日のうちに書ききってしまいたかったのだけれど、漏れ伝わってくる閣僚人事を見る限り、総選挙、、、やばい、、、という思いがヒシヒシと・・・。
旧い自民党には目を覚ましてもらわねばならないので、これからも遠慮なく書かせてもらう。

総裁選では一般党員票の投票率が46%にとどまった。今までは6割を超えていたのだから、相当やばい。単純に計算して60-46=14%以上の党員はあえて棄権した、つまり不支持表明であると捉えることができるのだ。日本医師会も自民党を切って、民主党支持を打ち出している。組織も一般党員も確実に自民党離れが進んでいる。

総選挙では40%以上の無党派層が鍵を握るが、旧い自民党は組織にしか顔が向いていない。

選挙の顔として麻生さんはふさわしいと思う。力強いメッセージ力もある。ところが、無党派層は“小池支持”が多い。(TV局の世論調査)
今回の総裁選でも、小池氏は党員票では与謝野氏の2倍近い得票率で2位につけていたという。しかも35県で2位。(全国の75%で与謝野氏に大差を付けた) 総取り方式が多かったため地方の得票ゼロという結果だったが、1票も取れずにビリと誤解しないでね。

自民党総裁選:予備選、麻生氏に全3票 2位小池氏、3位石原氏--県連開票 /山口
9月22日13時0分配信 毎日新聞

山口では「2位以下は小池百合子氏(得票率9%前後)▽石原伸晃氏(6%前後)▽与謝野馨氏(4%前後)▽石破茂氏(3%前後)――の順」

石原氏も一応改革派なので、政策に共感した党員が15%もいる計算になる。

小池支持に傾く層は、唯一の争点であった「小泉改革を継承するか」に肯定的な層である。

両院議員総会での投票風景を見ていたら、小泉さんが候補者の名前を書いてから、上に掲げている候補者の名前を確認するように見上げていた。それが「小池百合子」の名前だけを一直線に見つめていたものだから、なんだか微笑ましかった。ホントは「改革、のるかそるか」の瀬戸際なのだから、もうちょっと悲壮感が漂っていてもいいんだけどな~(笑)

小泉改革路線「評価する」53%--国の借金に強い危機感

(略)
そうしたなかでも立場が分かれた争点があった。「小泉構造改革を引き継ぐか否か」。この問いは一般の有権者にもわかりやすい。

 選挙戦前半の12日、日本記者クラブが主催した討論会でこの点に話がおよんだ。小泉路線を受け継ぐと言明したのは小池百合子氏ひとり。あとの4人は改革の痛みにふれ、その手当てに比重を置く考えでおおむね一致した。

 世論はどうか。小泉改革の結果を「評価する」と答えたのは53%で、「評価しない」の45%を上回った。改革路線を「継続すべき」という人も55%。「見直すべき」の44%より多い。この点では4候補は民意をつかんでいない。

 改革継承を望む理由として多かったのは国の借金への危機感だ。なかでも20代の70%近くがこの理由を選んだ。将来、重い税負担となってのしかかってくることを予兆しているのだろう。

 小泉政権後、改革路線を引き継ぐと宣言した安倍晋三前首相は志を遂げずに政権を放棄した。福田康夫首相は温かい改革を掲げたが、その中身はいまだに判然としない。

 この両政権の基盤が弱かったのは、2005年の「小泉郵政改革選挙」の遺産をあてにした面があったからではないか。「本当に必要な改革はあまり進んでいない」とみている人も約半数。改革の完遂には立法府の議席を自ら奪取する指導者の迫力がいる。

(編集委員 大林尚)

 調査の方法 調査会社ヤフーバリューインサイトを通じ9月11―12日にインターネットで実施。全国の20歳以上の1000人が回答。

ランキングの人気ブログや保守系の2chなど圧倒的に麻生氏万歳なので、「小池支持」はB層とか言われ孤立無援に感じていたが、日本全体を見回せば、改革続行の必要性を感じている人達は多いということか。ほんとに彼らがバカ層だとすれば、テレビやネットでで軽佻浮薄に流される「小泉-竹中路線は弱肉強食」等々を「正論」として信じ込んでいるはずだ。

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麻生マニフェストは「具体性がない」と聞いていたので、読む必要を感じなかったのだが、どれだけいい加減か確認してみた。

「日本の底力」
―強くて明るい日本をつくる―

1 経済-着実な経済成長
持続的かつ安定した経済成長を目指します。
政策減税・規制改革で、日本の潜在力を活かす成長政策をとります。
先端技術開発を一層加速します。
財政再建路線を守りつつ、弾力的に対応します。
歳出の徹底削減と景気回復を経て、未来を準備する税制をつくります。

1 簡素で温かい政府
国民の期待に的確に応える、簡素で温かい政府を目指します。
徹底した行政改革を行い、政府の無駄をなくします。
国の出先機関を地方自治体に移し、二重行政をやめます。
モラルとやる気を失った公務員を奮い立たせ、国民のために働く公務
員にします。

Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン
これほどとは・・・。

麻生支持の人は、保守の理想を麻生氏にだぶらせているのだろうが、期待しないほうがいい。麻生さんは、総裁選が始まったら急に「受け売り」になっちゃったなぁ・・・と、けっこうその調子の良さにショックを受けたものだが、国民はそれを見抜けないと思っているようだ。平気で矛盾を並べられるということは、麻生氏は経済音痴と言わざるを得ない。

「受け売り」で一番ショックを受けたことは、公務員制度改革を問われ「公務員は身分から職業に転換しなければならない」と言っていたことである。この辺はまた明日詳しく説明する。はっきり言って「どの口で言うか!」である。

麻生さんの経済政策・地方分権・公務員改革は、美味しいところを上澄みだけすくって言葉を並べたに過ぎない。騙しのテクニックと言ってもよい。これを「正論」と言っている人は、ちょっと頭を冷やしたほうがいい。

「温かい政府」を直截的に言えば「格差是正すること」に他ならない。本気で格差是正するならば、大きな政府・大きな財政を目指さなければならない。そのかわり財政再建には目処が立たない。「やる気を失った公務員を奮い立たせる」には、規制強化と増税、そして彼らの既得権を決して奪えない。一度は痛みに耐えねば、成長戦略は描けないのである。

ちょうど竹中氏がぴったりの説明をしていた。

自民党総裁選・・・経済政策は何を捨てるのか明示を

 企業経営において外部環境、内部環境の基本パラダイムが大きく変わる時、その中で企業が窮地に陥っている時、経営者は必ず「あれか、これか」の厳しい選択を迫られる。「選択と集中」の本質は選択されなかったものを「捨てる」ことにある。経営上の難しさも、痛みや理不尽さを伴う「捨象」を貫徹できるか否かにかかっている。

 新興国の台頭、資源価格の高騰、国と地方が抱える巨大債務、少子高齢化・・・日本経済を巡る環境もまさに内外の大パラダイムシフトの中にある。そこで経済財政運営に関して提起された、
・経済成長
・財政再建
・格差是正

という三つの課題。

 ところがこの三つの課題、政策の整合性、世界的な大競争を直視した時、全てを同時に追いかけても、現実に機能する経済戦略パッケージはありえない。成長と財政再建を真剣に追えば、自由競争の結果として相応の格差拡大リスクは覚悟せざるを得ない。財政再建と格差是正を中核にすえれば、増税と規制強化となるので、競争に負けて「等しく貧しく」なるリスクが拡大する。成長と格差是正を追えば、ケインジアン的な財政出動を通じてバラマキと所得再分配となるが、乗数効果が低下している中では、子供たちの時代に日本が財政破綻するリスクは不可避である。

 そう、現実にはこの三つを同時に追求することは不可能であり、結果的に欺瞞的な問題先送りをする結果となる。安倍政権、福田政権の経済財政政策上の蹉跌も、三つの課題に関わる連立方程式を同時に解こうとしたことにあるのではないか。破綻企業の多くの事例が示すように、先送りの先にはそれこそ目も当てられない悲惨な末路が待っている。

 この三つの課題のうち、どれを捨てる覚悟を国民に迫るのか。最悪の場合、どのリスクだったら私たちが受け入れられるのか。せっかく多くの候補がたったのだから、その選択肢を国民に対し、真摯に正直に提示して欲しい。

 今のところ各候補の経済政策は、当初の掛け声の頃と比べてフォーカスが弱まり、大きな違いはなくなりつつあるように見える。言い換えればその後の選挙を恐れてか、本質的な「捨象」と集中の議論がなされていない。目先のことにおもねず、恐れず、「50年後、100年後の世界の中の日本経済」を見据えた堂々たる議論を期待する。
(08/09/18)

国民が国の経営を政府に任せているとするならば、国民の負託を受けた総理総裁は、目標のためにどういうリスクを取るのか、何を捨てて何を得るのか、国民の前に具体的に明示しなければならない。麻生氏の“景気回復策”は、かつて失敗して懲り懲りしている政策なのである。
中小企業の底上げにはならない。

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もう一つ大事なことは、景気回復策は金融政策が最も効果的かつ経済に資することができる点を見逃していることである。逆に言えば、金融政策の失敗で日本は一気に景気が冷え込んだとも言える。

私もほとんど想像できなかったのだが、景気動向指数の推移を折れ線グラフで見ると、先行指数では06年度中頃、一致指数では07年度中頃に転換点がある。要因は何か。01年3月に金融緩和に転じてから1年程度で景気が上向き、急カーブを描いて景気回復した。ところが、06年3月に金融引き締めに転じてから1年程度で景気が下向きとなって、落ち続けている。髙橋洋一氏の説明では、99年にノーベル経済学賞を受賞したマンデル=フレミング理論により変動為替相場制では、財政政策より金融政策のほうがマクロ経済効果が大きいということが実証されたということである。

日本はデフレ基調で金融引き締めしてしまったために、国民経済に多大な悪影響を及ぼしたわけである。加えて当時の定率減税廃止により、財政引き締めも同時に行われた結果となり、景気を悪化させた。ゆえに失策を取り戻すにはどうすればよいか、量的緩和・金利引き下げすればよい。増税などもってのほか。(再びゼロ金利にするには、日銀は相当抵抗があるだろうが)

金融引き締めを進めたのは、現在の白川日銀総裁と経済財政担当相の与謝野氏。与謝野氏は、まず自らの経済・金融失策を認めたらどうか。

参照:フォーサイト「麻生・与謝野『緊急総合対策』は天下の大愚策」髙橋洋一氏

麻生-与謝野が徹夜で作った緊急総合対策では、景気後退は海外要因とし、「新価格体系への移行と成長力強化」を掲げている。だが、実際は各業界から担当官庁への陳情を要望に代えて、それを列挙しただけの政策群である。補助対象が特定業界に偏り、麻生-与謝野が意図する価格調整を政府が助けるどころか、市場価格を歪めてしまい、逆効果になる。

※かつて石油危機の時、政府があえて個別価格に介入しなかったからこそ、日本の省エネ技術が進化したのである。

資源・食料価格の高騰に対して政府は何ができるのか。

髙橋氏が言うには、資源・食料価格高をスムーズに国内価格に転嫁させ、広く薄く国民全体で海外要因の所得減を負担することとする。となると、必要なのは「緊急総合対策」で打ち出した種々の財政対策ではなく、金融政策ということになる。
金融緩和すると消費、投資を刺激するので、国内価格への転嫁が円滑に進む。金融政策は、個別業界、個別価格への介入にはならないというメリットもある。

国内経済を悪化させたのは、政府・日銀の失策であったことを認め、まずは改革路線継承と金融緩和することが麻生政権がやるべきことではないだろうか。
こんな「緊急総合対策」なら後回しにしてもいい。

麻生氏の経済政策(政策とも呼べるシロモノではない)は、早晩行き詰まるので、消費税アップに動かざるを得ないし、成長戦略も見えてこない。テレビで証券会社関係の人が「麻生さんは必ず成長戦略の転換を迫られる」と語っていた。また髙橋氏も、麻生首相は上げ潮派の政策を丸呑みしなければならない局面に立たされるだろうと言う。改革派に罵詈雑言を浴びせ続けてきた麻生首相が、上げ潮派の意見を採り入れるかどうか。経済政策に悩むのならまだラッキーかもしれない。民主党が政権を獲ったりしたら・・・。

麻生首相は、冒頭解散して総選挙で審判を受けたほうがよい。

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麻生さんが外相で活躍していた頃は、まさかアンチ改革派だとは想像もしていなかった。郵政民営化にもあんなに反対していたとはね…。

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2008/09/21

小池マニフェスト(追加)景気回復と財政再建は増税なしで両立できる。埋蔵金の使い方

携帯で時事通信ニュースを眺めていたら、こんなものを見つけた。

供給拡大と減税を同時実施=小池氏、リーマン破綻で追加公約-自民総裁選

 自民党総裁選に出馬している小池百合子元防衛相は18日、米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)などを受け、金融・経済分野の追加公約を発表した。
 信用収縮による連鎖的な倒産を回避するため、当座預金残高の積み増しによる資金供給の拡大と、法人税などの減税を同時に実施することが柱。減税は特別会計の余剰積立金である「霞が関埋蔵金」などを財源に、最大6兆円規模としている。(2008/09/18-18:41)

おー!さすが「家庭教師」の布陣が厚い百合子陣営は違うわね、と思った。
さっそく秀直氏のブログを読むと

今回の総裁選では、昨日小池百合子候補が昨日、政治主導の立場から、小池版「金融ニューディール政策」を発表した(全文を下に掲載する)。渡辺喜美元金融相、エコノミスト出身の佐藤ゆかり衆議院議員らが作成したものである。危機において即時に対応する能力を示したもので、私も賛成である。

他の候補は、この小池提案に賛成なのか、反対なのか。

最大6兆円を即時に出すことに意味がある。
ゆかりさんは、山本一太氏ら若手と一緒に髙橋洋一・竹中平蔵(チームポリシーウォッチ)ラインで勉強会を重ねているし、渡辺喜美氏の金融政策ブレーンは髙橋氏だった。共通の方向性と目標、事実認識から導き出される政策は、上げ潮派の誰の解説を聞いても一貫している。同じキーワードが出てくるので、わかりやすくて助かる。その上で各人の個性が加味されて、小池氏は小池氏のカラーが出せていると思う。

小池版「金融ニューディール政策」

ニューディール、、か。
経済/金融用語辞典では「別名 :新規まき直し政策」とのことだが、小池氏はルーズベルトを意識して名付けている。 

(秀直氏ブログより)「政治主導では、平時においては市場の自由を尊重するが、市場の失敗=危機になったら、政治決断で公的資金を投入して問題をスピーディに解決する。」という理念に立って名付けたのだろうが、公共事業を中心に財政支出で経済成長をけん引させるというケインズ理論そのままの政策が、現在の金融危機に当てはまるとは言えない。(小池氏)「旧来型の財政出動とは違う」という趣旨なら、誤解を招く名称は用いないほうがよかった。

「小泉改革は市場原理主義」といった論点ずらしの批判が国民に刷り込まれているので、「いざとなったら国が介入して市場を守るのだ」とアピールしたいのだろうが、ルーズベルトのニューディール政策が核心をついた政策だったのかどうか、いまひとつ評価基準を満たしていないので、この小池版「金融ニューディール政策」という名称は私は好きではない。

そこまで考える人はいないから、どうでもいっか。
テレビ局なんか総裁選をただの人気取りゲームとしてしか見ていない。
小池マニフェストを読む国民はごくわずかだろうしね。(投げやり)

小泉改革は市場原理主義だから改革はNO!という空気が蔓延しているけれど、事故米不正流通の問題も、元を正せば霞ヶ関改革を曖昧にしているからだということが理解できると思う。報道ステーションでは、加藤さんが「農水省にも問題があるんじゃないでしょうかねぇ」という言い方をしていたが、取材の中で誰かが(こんな問題が起きたのは)「小泉の市場原理主義のせいですよ」と言っていてお茶を吹きそうになった。ここまで来ると、もうご立派。

大事なことなのでもう一度言っておきたいこと。
●(守旧派が守ろうとするもの)今までの肥大化した中央集権行政とは、癒着体質そのままに規制は強化、不正には目くらましをしていた。
●(改革派が目指すもの)民間活性化の道筋は、政官業癒着を断ち切った上で、規制緩和と同時に不正の監視強化が不可欠。

蛇足だが、ニューディール政策とは何か

ニューディール政策 【New Deal Policy】

1929年にはじまった世界恐慌を克服するため、フランクリン・ルーズベルト大統領が1933年から行った政策の総称。制定された制度や法律の数は前代未聞であり、これらは失業者の雇用、産業の統制、労働者の保護などを目的としていた。テネシー渓谷開発計画では、アメリカが国家資金を投じて政府機関としてテネシー川流域開発公社(TVA)を作り、テネシー川流域においてダムなどの建設を中心とした総合開発を行った。それによって世界恐慌で溢れた失業者を大量に雇い、賃金を払い購買力を向上しようとした。民間資源保存局(CCC)では、植林などの事業で若者に職を与えた。農業調節法(AAA)では、農業生産を制限し農作物の価格を安定させようとした。しかしこれには、余剰生産物を廃棄すると助成金がもらえるなどの項目があり、世論の非難を浴びた。この他、全国産業復興法(NIRA)、グラス・スティーガル法などがあるが、農業調整法と全国産業復興法は、のちに連邦最高裁判所によって違憲と断定された。この政策が成功であったかについては、結果が芳しくなかったという意見もあり、様々な見方がある。

では、小池氏(上げ潮派)の緊急提言全文

緊急

【 日本、もったいないぞ宣言。】
小池版「金融ニューディール政策」

自由民主党 総裁候補
小池百合子

平成20年 9月18日

「われわれが恐れねばならぬ唯一のものは、恐れ自体、退却から前進への転機をつかむために必要な努力を麻痺させる、名付けがたき、非理性的な、根拠のない恐怖である。」 (ルーズベルト・アメリカ大統領1933年)(9月17日岡山駅頭における小池百合子演説より)

今回の金融危機は世界経済の大転換を迫る可能性があります。現在、欧米に比べて、日本の金融システムが健全なのは、小泉政権が公的資金を導入して不良債権処理を断行したからです。公的資金導入反対論にたじろがず、決断を下した改革の成果です。一足先に金融を健全化した日本の歴史の教訓を世界に発信すべきです。
金融危機とは「市場の失敗」です。政府は平時には市場に介入すべきではありませんが、危機の時にこそ、国民の経済活動や暮らしを安定させるために、政府が前面に出る必要性があります。
金融危機時には、お金の安全資産への逃避がはじまり、お金を必要とするところに資金が回らなくなります。こういう時にこそ、正しく財政資金を使った「金融ニューディール政策」が必要です。
「金融ニューディール政策」は、いわゆる旧来型の「財政出動」とは違います。90年代の旧来型「財政出動」130兆円は金額に匹敵する効果はありませんでした。しかし、資本増強や不良債権買取は効果がありました。すなわち、構造改革に資するお金の使い方が大事です。

(1)国内景気対策として追加すべきは、金融政策と埋蔵金活用です。

   ①流動性の供給拡大(量的緩和)と減税政策の同時実施

   ②特別会計の剰余金6兆円を活用した財源の確保

   ③銀行・保険・証券等のセーフティネットの再チェック 

   ④米国並みの全面的な「儲けのための空売り規制」の強化

(2)今日本がもっている外国為替特別会計の外貨準備100兆円を活用して、米国政府と協調し、金融危機対応することを検討します。

(3)日本は「世界恐慌の防波堤」になるべきです。ピンチをチャンスに転換します。世界に先駆けて健全化した金融力をもちいて攻めの姿勢に転じ、世界経済・金融の再生と新秩序の構築に活かすべきです。

(了)

もしこのブログのエントリーを欠かさず読んでくださる方がいたら、小池氏の政策について一を聞いて十を知ると思う。
ん?と思うとしたら、「特別会計の剰余金6兆円を活用」ではないだろうか。

6兆円の根拠を説明しよう。

(;・o・)ア・・・その前に、特会の余剰金について「きっちり説明する」と書いたが、めんどくさくなったので^_^; 興味のある方は、「霞ヶ関埋蔵金」についてby高橋洋一氏を読んでください。

過去ログから結論部分だけ引用

(高橋氏)
1,保険の積立金を「埋蔵金」とは言ってはいない。これは取り崩せない。

2,運用益累積の繰越利益、つまり「上がり」部分は取り崩しても当面の支障はない。「埋蔵金」と言っているのは、「上がり」の部分である。

3,剰余金の適正水準となる根拠は国民の前に示されていない。これを追及していくことが「埋蔵金」の発見になる。

4,財政難を根拠に増税が必要と訴える前にやるべきこと
①この十年来OECD(経済協力開発機構)諸国内で最下位が続いている名目成長率を上げること。
②独立行政法人も含めて政府の剰余金を表に出し、その使い道を国民が選択すること。ただし、埋蔵金を選挙目当てのばらまきに使うのはもってのほか。
③歳出をカットすること

この3項を成し遂げれば、増税の必要はない。社会保障が重要なのはもちろんだが、その制度を与野党で検討して詰めていく間は、増税なしでしのぐべきである。

5,財務省は08年度の予算編成で「埋蔵金」の存在を半ば認めた形だが、さらに完落ちwさせるためには、政治家や国民が追及していくしかない。

独行法の予算消化の無駄遣いは目に余る。特会ごとに精査して繰越金を一般財源化することに何ら問題はない。しかも“one time”とは限らない。民主党まで余剰金をアテにするようになったので、バラマキに使われたらたまらない。
少なくとも改革派にとっては「増税の選択肢はない」ということである。景気回復と財政再建は矛盾しないで両立する。

緊急対策として今使える余剰金は、6.8兆円ある。

参照:文藝春秋9月特別号
新「霞ヶ関埋蔵金」50兆円リスト 髙橋洋一氏
(要約)
1,小泉政権下で財務省から20兆円もの埋蔵金を吐き出させたことはすでに書いた。
2,財務省は「もう余剰金はない」と言っていたが、2007年末、清和研の指摘で再び財政融資資金特別会計から9.8兆円の余剰金が出てきた。
3,財務省はこれを「国債償還にあてる」としたが、市中の国債買い入れにあてたのは3兆円だけだった。
4,残りの6.8兆円をどうするかというと、財務省は日本銀行が保有する国債3.4兆円分と財政融資資金が保有する国債3.4兆円分を買い入れるという。

要するに財務省は政府の中でグルグル回そうというわけだ。(日銀も広義では政府)
 財務省は6.8兆円を再びへそくりとしようとしたのである。

5,市中の金利は下がらないし、国としての負担が軽くなるわけでもない。
6,日銀の体質は、国債を保有することを過度に嫌う。
7,景気回復の一助とするべく財務省はこの余剰金を全額市中の国債償還にあてるべきだった。

財務省はやっと掘り出した6.8兆円をこっそり埋め戻すようなことをした。ゆえに今すぐにでもこの6,8兆円は三度目の「埋蔵金」として掘り出せるのだ。

これを原油高で苦しむ漁業などの個別業種に対し、低利での特別融資を与えたらどうか。バラマキ政策にはならないし、新たに国債残高を増加させるわけではないので、財政健全化の道筋にも反しない。

髙橋氏にかかっては財務省も形無しだ。(笑)
与謝野氏を論破することはもっとたやすい。麻生氏はいいとこ取りだから、口のうまさにごまかされるが、政策は頑固に旧来型。安倍さんは改革の必要性を理解しているので、逆行しないよう、経済に弱い麻生氏のお目付役になるとかなんとか・・・by世耕氏
安倍さん!麻生さんの軌道修正をお願いします。(まずは総選挙で勝たねば)

すでに余剰金が何十兆も財政再建に使われていると、一般の国民は知っているだろうか。

上げ潮派は、財政再建と景気回復の両輪で具体的・現実的な経済政策を提言しているのである。

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テレビでは、政策論争にもなっていない。対立点が薄まってしまって国民の目を惹きつけないね。分裂したっていいじゃないか。すでに上げ潮派は干されているのだから。

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2008/09/20

太田農水相辞任。汚染米不正流通に見る農水省の癒着体質

総選挙意識、事実上の更迭=後手の農水相に激怒-福田首相

 汚染された事故米の不正転売問題が19日、太田誠一農水相の辞任に発展した。検査体制のずさんさに加え、情報公開の遅れで混乱を助長するなど農水省の対応は後手に回り、「消費者目線の改革」を掲げる福田康夫首相を激怒させた。早期の衆院解散・総選挙をもくろむ与党の戦略にも影響を与えかねず、「事実上の更迭」(首相周辺)となった。
 町村信孝官房長官は同日午前の記者会見で、農水相辞任について「食の不安をかき立てている。反省しているし、申し訳ない事態だ」と国民に陳謝した。
 事故米問題では、農水省が長年にわたり業者の不正を見逃していた上、不正転売の発覚後も同省の動きは鈍かった。加えて、太田氏は「人体に影響はない。あまりじたばた騒いでいない」と発言し、世論のひんしゅくを買った。また、同様に辞任した白須敏朗農水事務次官も「農水省に責任があるとは考えていない」と当事者意識に欠ける言動をし、火に油を注いだ。

消費者目線にこだわる福田首相の逆鱗に触れた、か。25日には総辞職するのに「なにをいまさら?」と意外な感はあったが、政府としては大臣と農水事務次官をまとめて更迭し、「農水省の不手際の責任を取った」形にして収束させたかったのかもしれない。
不正流通を行った三笠フーズを刑事告発して、悪いのは業者ということで幕引きを図ろうとした農水省だったが、そうは問屋が卸さない。

「お役人体質」の一つに「責任の所在が曖昧」ということがある。組織ぐるみの悪弊を隠蔽するのだ。太田農水相が真面目に大臣職を務めているのならば、再発防止策を示し、国民の前に「必ず改革する」と間髪入れずに約束するべきだった。“呪われた農水ポスト”は、新政権で立ち直ることができるのか。

汚染米を巡る官業癒着とはどういうものか。
週刊文春で、元飼料安全担当課長補佐・現在食品安全コンサルタントの鈴木寿夫氏が、癒着体質を証言している。

「人体に影響はない。だから、じたばた騒いでいない」と太田農水相は言ったが、カビ毒の危険性はメタミドホスの比ではないらしい。“地上最強の天然発ガン性物質”と言われ、「アフラトキシンは耐熱性で、250度以上で加熱しないと分解しません。農水省が言うように、米を洗浄したくらいでは、毒性がなくなるとは考えにくいのです」と。ブローカーが暗躍していた実態を見ると、今までどれくらい出回っていたのか想像するのも恐ろしい。すでに消費してしまったのだから、知らずに買わされた最終の流通先まですべて公表する必要が果たしてあったのか、疑問を感じる。

農水省も同罪」と鈴木氏が言うのは、立ち入り調査の杜撰さゆえである。「調査日程」を事前に業者に知らせることに始まり、ミートホープの偽装牛肉事件では、内部告発を受けても1年以上も放置していた。

「それもそのはず、農水省では関係業界の違法行為を取り締まり、摘発することは、マイナスにはなってもプラスに評価されることはないからです。つまり職員以上に問題なのが、農水省の体質なのです」

鈴木氏は現職時代、動物用医薬品の密売などを摘発していたが、課長が替わった時「摘発・取り締まりは農水省の仕事ではない。指導だけが仕事だ」とことあるごとに言われ、左遷された先でOBに言われたことは

「鈴木君、『君は仕事のやり過ぎだ』と言われました。別のOBも『お前は“悪い”ことをやり過ぎた』と。つまり、私が動物用医薬品・試料の違法流通を摘発してきたばかりに、関連団体に天下っている複数のOBを怒らせてしまったようなのです」

元財務官僚の髙橋洋一氏も元飼料安全担当課長補佐とまったく同じ体験をしている。仕事を「やり過ぎ」てOBに怒られる。そして飛ばされる。地方の出先機関は昼間は暇で、夜に業者の接待を受けることが大事な仕事だったという。報道番組の取材では、業者が「居酒屋の焼き鳥の評価」を出先機関の役人に頼んだ、役人は「美味しいと評価した」なんてしらじらしいインタビューがあった。汚染米の割り当て分をしっかり「金儲け」にしているのを役人が知らないわけがない。中国の腐敗官僚を笑えない。

私は単純に公務員叩きをしたいのではない。真面目な公務員が組織のしがらみという見えない糸に縛られて抜け出せない縦割り構造があり、省益中心の“組織の既得権”を切らねば、信頼に足る霞ヶ関に生まれ変わることはできないと言っているのだ。5人の総裁候補の中で、唯一そこに厳しく言及しているのは小池氏のみである。総裁選に浮かれている間にも、公務員改革の骨抜き作業が始まっている。

霞ヶ関の長年たまりにたまった組織の膿を出すことは、政治主導でしかなし得ない。根本治療のために最も緊急性のあることではないか。

総裁選5候補、青年局主催の公開討論会で持論を展開

9/16に行われた「公開討論会ライブ中継」動画を2時間近くかけて全部見た。

麻生さんの「道州制」構想を聞いて元気を出したかったんだけど・・・
小池氏が「地方分権」(三位一体改革の完成)として、やるべきことは

・人間、財源、権限の3「ゲン」を地方移譲します。
・消費税は地方に重点的に配分します。
・地方支分局の統廃合計画により地方移管を進め、加えて民営化や民間委託等により、約20万人の国家公務員を削減します。

と、具体的に挙げていることに対し、麻生氏は反論のような感じで「隣り合っている地域が仲が悪いということがある。それよりも地域経営で活性化する」(意訳)と方向付けていた。初めて構想を読んだ時、麻生さんは「地域経営」とはうまいことを言うなぁと感心していたのだけれど、小池氏と対比してみると、どのように聞いても財源・権限移譲には消極的に見えた。公務員削減も一度も言わない。安倍さんがここに切り込んでどんな目に遭わされたか知っているので、手を付けたくない気持ちはよくわかるのだが。

地方分権とは「地域の経営」なのだろうか。基本は行政サービスの充実、自治体としての自立である。金儲けするための経営ではなく、民間企業や民間人から税金をいただいて、よりよい行政サービスを提供するのが第一義的な目的なのである。税金に見合ったサービスを提供しなければならない。企業誘致や第三セクター構想を含め、民間活性化の道筋は、政官業癒着を断ち切った上で、規制緩和と同時に不正の監視強化が不可欠。癒着体質そのままに規制は強化、不正には目くらまし、このような現状で本当に地域が発展できるだろうか。

地方の自立を阻害しているのは、まさに時代遅れの中央集権なのである。地方分権と公務員改革がワンセットであるという理由はここにある。麻生氏と与謝野氏からはこの視点が欠落している。ポイントとなるこの部分をいつ言ってくれるか?と期待していたのだが、上手な言い回しで避けているのだということがわかってしまった。

でも、麻生政権は誕生する。増田総務相は留任させてほしい。与謝野さんは経済閣僚、そして中川昭一氏を官房長官に!それだけでも良しとする。何よりも麻生総理が小沢民主党を舌鋒鋭くこてんぱんにするところを見てみたいので。

「麻生内閣」に入閣せず=小池氏

ま、これは当然。対立路線なので。

「麻生人事」に関心=幹事長に町村氏らの名-自民

最大勢力の町村派は今回、森喜朗元首相らが派内の7割近くを麻生氏支持で固め、同氏優位の流れをつくった。同派が狙うのは幹事長ポストで、幹部は「うちが中核を占めない政権は安定しない」と強調。派内では町村信孝官房長官の名前が挙がっている。

町村派に配慮せざるを得ないだろうが、町村氏はやめておけ。イメージ悪い。福田首相を支えられなかったので町村さん自身も固辞するだろう。

中川秀直氏は、森氏から5年の謹慎を言い渡されているとかなんとか。。(笑)
清和会を出て、新グループを作れよ、と言いたいね。

組織的改ざん、断定できぬ=厚労相答弁「言葉が走りすぎ」-町村官房長官

 町村信孝官房長官は18日午後の記者会見で、厚生年金の算定基礎となる標準報酬月額が不正改ざんされたとみられる事例が6万9000件判明したことに関し「それが組織的犯罪であったかどうかは分からない」と述べ、現時点では社会保険庁が組織的に改ざんしたとは断定できないとの見解を明らかにした。その上で、同庁が組織的に行ったとの見方を示した舛添要一厚生労働相の答弁について「少し言葉が走り過ぎている」と述べ、適切ではないとの考えを示した。
 舛添氏は同日午前の参院厚生労働委員会で「組織的関与はあったと推理する。限りなく黒に近いだろう」と答弁していた。社会保険庁が組織的に改ざんしたかどうかに関し、担当閣僚と首相官邸との間で認識のずれが表面化した。(2008/09/18-19:37)

町村さんは“官僚の守護神”とか。この言い方が当たっているかどうかはともかく、少なくとも国民目線ではない。渡辺行革相の足を引っ張ったのは事実。この期に及んで社保庁の「組織ぐるみの改竄」を認めようとしないとは腐っているよ。国民は社保庁への憤りのみならず、不正を放置し続けた政府への不信が大きいのだ。このような政治家には、間違っても霞ヶ関改革はできない。

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次の関心は解散の時期。
5人揃っての外国人記者クラブで、麻生氏は10/26には否定的だった。緊急補正予算案を通してから解散というのは、もっともな判断とは思う。できれば、小沢党首とがっつり党首討論をしてからにしてほしい。が、民主党は「話し合い解散」を持ちかけたが、日程の折り合いがつかなかった。つまり民主党は独自の予算案にこだわっているということ。超特急で成立できないことを意味するので、ぐずぐずしているのは得策ではない。麻生総理が解散を引き延ばし、汚染米の不手際などで追及を受けると支持率に悪い影響が出るだろう。国民のためというなら、総選挙で審判を受けてから、腰を落ち着けて国会に臨んだほうがよいと思う。

山本一太氏の意見に納得。

10.26選挙を決行せよ!

先日、議員会館事務所にやって来た「有力なマスコミ人」が言った。 「一太さんは以前から臨時国会冒頭に解散すべきだと言ってますよね。選挙戦略としては分からないこともないけど、新しい内閣を作って支持率の上がったところで選挙を打つというのは、党利党略と言われませんかねえ。やはり、新しい総理として補正予算を含めた経済対策を打ってから信を問うというのが筋じゃないでしょうか?一歩間違えると、メディアも世論もガラッと厳しい方向に変わる危険性があると思いますけど、ね。」
 
 そこでこう反論した。 「それなら聞きますが、臨時国会で補正予算の審議を始めたとします。野党が予算以外の問題で政府を追求し、委員会審議が中断したらどうなりますか?その時、マスコミは『新しい内閣に補正予算も組ませないとは、野党は無責任だ!民主党は審議拒否をせず、予算の質疑に戻ってくるべきだ!』と言ってくれますか?国会が空転したら、『一刻も早く民意を問うべきだ』という大合唱になるんじゃないですか?!」

マスコミなんてそんなものよ。どこが公平なんだ?どこもかしこも「政権交代したほうがいい」とはっきり言うコメンテーターばっかりじゃないか。

小沢代表は政権交代に命をかけているそうだけど、民主党が過半数をとったら総理大臣になるの?心臓が悪くてお昼寝しなくちゃいけない人が?本会議に出ない党首が総理大臣ねぇ。9月中に岡田代表にかわっておいたほうがよかったんじゃないの。

「政権交代がゴール。あとは沈没します」と小沢民主党は自ら宣言しているようなものね。

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次は【緊急】小池金融政策マニフェスト。その次は公務員改革骨抜きの動き。そして麻生さん総裁選勝利のエントリー。文句は今のうちに書いておこう。忙しいわw

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2008/09/18

いつか来た道-金融再建。竹中プランに抵抗した人々

バブルがはじけ、金融不安から日本の失われた10年は始まった。小泉政権下で竹中平蔵が行った公的資金注入による不良債権処理は、今では「それ以外になかった」と評価されている。結果、銀行の統廃合が進み、金融破綻が免れたことに異を唱える人はいないと思う。

その証拠に、AIG救済決定の前日、「米政府はリーマンブラザーズを救済するべき。かつての日本で金融機関救済が遅れて失敗したことを繰り返さないように」という趣旨で何人もの専門家が述べていた。日本政府、また麻生氏もそのように発言するのを聞いた。日本の金融不安を放置しっぱなしだった政府の責任も忘れて、今度は米国に「日本に倣え」って?政治家ってなんていい加減なんだとため息が出た。

AIGには9兆円もの資金を米国政府が融資し、実質国有化されることとなった。リーマンは見放したので、ダブルスタンダードと言われればそうかもしれないが、リーマンとAIGの影響力の大きさによって、現実的に判断したものであろう。

金融不安が顕在化してきた時、FRBの動きは早かった。利下げも早かったし、危ない金融機関には相応の準備もさせてきた。そもそもサブプライムローンという破綻が目に見えている金融商品を見逃してきた罪は重いのだが。

米国は日本の失われた10年を反面教師として、政府機関において研究してきた。(具体的な名称は忘れた)
もちろん米国内のみならず国際金融市場に相当な打撃はあるのだが、津波が大波になったくらいの影響で済むと思う。

中川秀直氏ブログの「小泉政権が金融不良債権処理をしようとしたときに、抵抗していたのは誰か。」の一文で思い出した。

「デフレスパイラルの状況で不良債権処理を断行したため、金融が破綻した」(植草)とか「アメリカが日本の金融支配を企んでいる」だの、そんな批判は批判にもなっていないので無視。「不良債権処理をしたから中小零細企業がばたばた死んだ」というのもあった。逆だろ。瀕死の中小零細に貸し続けたから不良債権化した。本来は死なずに済む中小企業にまで悪循環が降りかかってきてしまったのだ。悪性の病根(不良債権隠しと民間業癒着)を隠していたために、ついに金融恐慌寸前までいったのだ。企業が潰れるどころの騒ぎではない。大パニッックに陥っていただろう。

自ら立ち直ろうとしない日本政府の無策にしびれを切らし、ロンドン発の評論で「日本は不良債権を一向に処理しない。このままでは世界が日本を処理するだろう」なんて言われたりもしていた。

「失われた10年」の当時、政府の経済ブレーンは誰だったか。そう、リチャード・クー氏だった。彼は必要のない橋でも建物でも何でもいいから、政府が公共投資をして景気回復策を取ることが重要と説く。何十兆でも公共投資し続ければいいという論理。どこの後進国の話だよ?涙が出てくる。その経済理論を現在の麻生氏が力強く演説しているわけだ。(あーあ、また麻生批判になってしまうのか・・・。タロサは好きなんだけどねぇ。)

クー氏の天敵が竹中氏だったという。

歌田明弘の『地球村の事件簿』
日本の経済はなぜ回復したのか

小泉政権下、金融担当大臣として銀行の不良債権処理を推し進めた竹中平蔵氏にとって、クー氏はまさに天敵のような存在だった。竹中氏がまだ学者の一人に過ぎなかったころからテレビの討論番組などで激しく意見を戦わせていた。この論戦、いまになってみれば、どちらが正しく、どちらがどこで間違ったのか、経済のシロウトでもわかるように思う。

わからない人もいるの。しかも次の総理大臣・・・。私は与謝野さんの政策のほうがずっとましだと思う。麻生政権では上げ潮派の政策が採られることはないだろうから、せめて与謝野さんとタッグを組んで経済政策をやってくれればいいと思う。

デフレスパイラルからの脱却を命題として、竹中氏は金融再生プログラムを実行した。抵抗したのが当の大手銀行、官僚、政治家だった。今では広く認知されてきた言葉だが、竹中氏によると抵抗の根本にあるのは「官僚の無謬性」だと言う。簡単に言うと「今まで役所がやってきた政策に間違いがあるはずがない」。
間違いを認めてしまうと、責任問題に発展するからである。これが「お役所体質」という病理である。社保庁の言い逃れを見ていると、よーく理解できると思う。とにかく都合の悪いことは隠す。

小泉-竹中はどのように戦ったのか、当時の記事を読んでみよう。そしてライフラインとも言える金融機関破綻が回避された今、抵抗していた政治家が「米国も日本に倣え」とでも言っているような可笑しさ、むなしさ・・・。

政治家が訴える政策の誠実さ、ブレのなさ、人として正直であること、トップとしての資質を国民は見ていないようで見ているものである。

幻と消えた竹中プラン、一気呵成の銀行国有化に自民党包囲網
2002年10月29日

 「もはや竹中(平蔵経済財政・金融担当相)案は日の目を見ない。クーデターにあった気分だ」――。10月22日の夕方、予定されていた記者発表が急遽中止になったことを聞いた「金融分野緊急対応戦略プロジェクトチーム(特別チーム)」の周辺は無力感に包まれた。何が起こったのか。

 会見の中止が明らかになったのは、竹中氏と、自民党の山碕拓幹事長、麻生太郎・政調会長、堀内光雄・総務会長ら党8役との会合が終わった直後である。会合で話し合われたのはもちろん、この日発表を予定されていた特別チームの中間報告である。だが、会合でこの「竹中案」は批判の集中砲火を浴びた。「これでは経済が持たない」「全くのハードランディング(強行着陸)じゃないか」――。情報漏れを恐れて、あえて紙を用意せずに出向き、口頭で熱心に説明した竹中氏だったが、会合を終えてみればただ天を仰ぐしかなかった。

全部できなくても十分な武器

 特別チームが示した中間報告のどこが自民党の逆鱗に触れたのか。中身を知ればその理由も分かる。

 「割引現在価値(ディスカウント・キャッシュフロー)の導入による資産査定の厳格化」「繰り延べ税金資産の自己資本繰り入れの上限は中核的資本(Tier1)の10%か課税所得の1年分の低い方」「優先株の普通株転換」「新たな公的資金注入の検討」…。

 これまで不良債権処理のために必要とされてきた様々な個別案をいわば網羅したと言ってよい。たとえこの中のいくつかが実現しなくても、銀行に不良債権の完全処理を強く迫る武器としては十分すぎるほどのメニュー。不良債権処理、公的資金の注入に躊躇してきた銀行、そして身内の金融庁の退路を断ったに等しい。この結果、不良債権は短期間で処理され、大手行はほぼ間違いなく実質国有化の道を歩むはずだった。

 金融界は猛反発した。「米国の銀行が割引現在価値を基に引当金を積んでいるのは、引当金を積んだ後の債権を買ってくれる市場があるから。債権売買市場があるから、銀行は信用リスクに基づいた割引現在価値を金利に上乗せできる。裏返せば、米国では企業再生の仕組みも整っているということ。そういう仕組みが整っていない日本では単に銀行のバランスシート(貸借対照表)を傷め、企業をやたらと倒産させるだけに終わる」(大手行幹部)。

「これでは選挙を戦えない」

 自民党も激しい拒否反応を示した。ましてや27日には衆参両院の補欠選挙が控えている。「これでは選挙は戦えない」。竹中案への拒否反応は政治家の本能だったのかもしれない。

 間違いないのは、竹中案が自民党の抵抗でつぶされたことが小泉純一郎政権全体にとって大きな痛手だということだ。竹中案に「ゴーサイン」を出したのは、小泉首相その人だからだ。

 竹中案が葬られる前日の21日夜9時半過ぎ、竹中氏は高木祥吉・金融庁長官を従えて首相官邸に乗り込んだ。そこにいたのは小泉首相と福田康夫・官房長官。高木氏が金融庁案を説明し終わると、竹中氏が「別案があります」として、竹中案を説明し始めた。そして説明を終えると小泉首相に対して「政治決断をお願いします」と強く迫った。「分かった。ただ関係各方面に配慮は怠るな」。

 竹中氏が帰った後、1時間近くにわたって福田官房長官と今後の対応を協議した高木金融庁長官は険しい表情を見せて、官邸を後にした。事務当局にとっても小泉首相の政治決断はそれだけ衝撃的だったのだろう。

運命を決めた首相の一言

 だが好事魔多し。「関係各方面に配慮を怠るな」。首相の立場としては当然の指示だったのだろうが、結果としてこの一言が竹中案の運命を決めた。もともと竹中氏は小泉首相の「鶴の一声」だけで強硬突破を図ろうとしていた。だが、首相が「配慮を怠るな」と言った以上、自民党などへの根回しを避けるわけにはいかない。

 だが、時間がたつにつれ竹中案の内容が徐々に外に漏れ出し、金融界の自民党に対する根回しも活発化した。普段は銀行経営に批判的な政治家も、「デフレスパイラル」や「景気後退」という言葉には弱い。竹中案は孤立無援のまま、お蔵入りするしかなかった。

 竹中氏周辺からは「これで特別チームも解散だ」と悲観する向きもあるが、まだ手は残されている。特別チームが最終報告をまとめるのは10月末。たとえ、最終報告が竹中案からは大きく後退せざるを得ないとしても、竹中案には自民党なども抵抗しにくい案が1つ盛り込まれている。

 それは既に政府が保有している優先株の普通株転換である。優先株を普通株に転換した場合の政府の持ち株比率は、高い順に、三井トラスト・ホールディングス52.1%、りそなホールディングス38.5%、UFJホールディングス23.7%、三井住友銀行20.9%、住友信託銀行11.4%となる。

 政府の持ち株比率が過半を占めるのは三井トラスト・ホールディングスだけにとどまるが、多くの銀行で20%以上を占める圧倒的な大株主に躍り出る。株主権を使って銀行を不良債権処理、公的資金注入に追い込むことは可能だ。この場合、みずほホールディングスが抜け落ちるという欠点はあるものの、「みずほがただ1行普通株に転換できないとしても、他の大手行が(政府が大株主になることで)実質国有化されれば、信用不安を防ぐために公的資金の注入を申請せざるを得なくなる」と特別チーム関係者は話す。その可能性は高い。

 ともかく、自民党内の分厚い抵抗勢力の前に、竹中氏はいったん敗れ去った。霞が関からは「これは小泉首相と自民党=抵抗勢力の政争の幕開けだ」(内閣府幹部)との声さえ聞かれる。竹中チームの捲土重来はあるのか。抵抗勢力を突き動かした「デフレ圧力」という真の敵とどう戦うか。小泉政権の命運もそこにかかってきている。(田村 俊一)

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「麻生さんはバラマキなんかじゃないやい!」(2ch)と、麻生さん大好きな保守層が麻生マンセーしたい気持ちはわかる。でも、せめて小泉さんを支持していた人達だけは是々非々で見ておいてほしい。

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2008/09/17

麻生さん、また謝罪しなくちゃ。選挙用リップサービスと中長期ビジョンは別

麻生さんがまた失言したって?

worldNoteさんが該当箇所の前後を書き起こしてくれている。

麻生太郎名古屋駅前での演説の真意

YouTube:麻生太郎 自由民主党 【総裁 選挙2008】 名古屋駅

公共工事を皆、悪の事のように言うけれども、こないだ、愛知県どうでした。岡崎で降った雨。1時間に140mmだよ。140mm。普通、一級河川は1時間50mmで計算してある。50mm。40mm降ったら、まず大体ワイパー利かない。それが50mm。あそこは140mmだぜ。それでこれが、安城もしくは岡崎だったからいいけど、あれ名古屋で同じ事が起きたら、この辺全部洪水よ。これが今起きてる、新しい気候現象に対応して、我々は、しかるべきものをやらなければ。公共工事は何も田舎だけじゃない。都会でも新しい時代に合わせて、そういう投資を、きちんとした社会資本整備をやらなれば、いかんのじゃないんですか。我々はそういう意味で、ぜひ、公共工事イコール悪からという話ではないんであって、皆さん方の生活を、皆さん方の安心を、皆さん方の安全のために、こういうものも必要なのではないかと、いう事を私は申し上げています。

安城もしくは岡崎だったからいいけど」の真意は「安城や岡崎の治水能力だったから、あの程度の被害で済んだ」ということね。(散歩道さん)
たしかに治水の比較をした上で「名古屋も治水工事が必要」と言っているようだ。

でも、被災者の記憶が生々しい時期に比較の仕方が無神経だったとは思う。総裁選は、すでにあれやこれやの力関係で議員票の半数を押さえているので、この発言で他候補に翻る議員はいないだろう。麻生氏を総理にしたくないメディアの頑張り!?で切り貼り報道を引っ張られたら、麻生政権誕生後の支持率に微妙に影響するかもしれない。多少ではあろうけれど。

それより私は野中広務氏がテレビであの“差別発言”を蒸し返すほうが怖いよ。総裁選直前の「時事放談」で、番組がお膳立てをするごとく野中広務氏が登場するしね。総選挙への流れの中で、野中氏の“爆弾発言”が再び連日取り上げられたら、有権者はどう思うだろう。メディアにとっては飛びつきたいネタではあるが、「部落問題」は敬遠したいので抑制するとは思うが。

ネガキャンでひるむ麻生太郎ではないわね。謝る時はさっさと謝るし。

で、公共事業。前回の総裁選でも麻生氏はインフラ整備(ケーブル埋設・歩道橋・耐震工事等々)の必要性を訴えていた。まったくそのとおりで反論はない。公共事業は、時代の要請に従って道路から「環境」へのシフトが進んでいくことは、対立軸の改革派も言っている。でもね、、、規模の話しなんですねぇ。麻生氏は「赤字国債を発行してでも」と以前は正直に言っていた。しかし、総裁選が始まると同時にぴたっと封印してしまった。ふぅ~

昨日、掲示板で面白い人が「麻生さんは減税する」と言っているから自由主義、小さな政府、改革派であり、「小池は相続税を上げる」と言うから社会主義者と評価していたが、--ご本人はアメリカの保守型(自由主義、小さな政府、減税、相続税廃止、必然的に社会保障は小さくなる)を理想とするスタンスらしい--マスコミじゃないけど、それこそたった一つだけを切り取って全体評価しないでくれよ、と。その人は麻生さんの「減税」を聞いて、初めて麻生政権下の自民党に投票するとおっしゃっていたけれど、「小さな政府」「官から民へ」を前面に出して戦った小泉政権は支持していなかったということだよね。 どこに投票していたのか気になって仕方ない。(笑)

私が言いたいのは、ここはアメリカじゃない、日本国民が社会保障の充実を願っている以上、政治家は無視できないってこと。社会保障費の抑制は、もはやコンセンサスを得られないのである。では、どうするか、どこから財源をもってくるかという議論になってくる。 

今回の総裁選は、総選挙に向けてのリップサービスも含んでいることくらいわかるよね。消費税増税など都合の悪いことは封印している。

ここで問題
1,公共事業を中心とした財政出動
2,減税対策
3,赤字国債は発行しない
4,消費税は先送り(3年後)

この四つは並び立つだろうか。

原油高の影響や内需が冷え込んで所得が上がらず、企業がばたばた倒産する経済危機の状況で、「麻生さんこそがこの実態を正しく認識しているので、麻生氏を支持する」という経済通の人もいる。驚くべき事だ。「認識」と「理解」は違う。麻生氏は3年で立て直すと言う。痛み止めの麻酔が3年も続けば依存体質に戻ってしまう。再び公共事業依存経済に戻ってしまったら、せっかく産業構造の転換を図る時に日本の底力を削ぐことになってしまう。

痛み止めというなら、規制緩和して外需を呼び込んだほうが早い。先進諸国と比べて、日本の外国資本%は著しく低い。中国は外資に依存しすぎなので、外資が逃げ出したら一巻の終わり。いや、すでに終わりの始まり。

日本国内の中小企業は、カネを借りたくとも銀行の「貸し止まり」にあい、銀行全体の貸し付けはマイナスになっている。(報道ステーション木村剛氏) カネが回っていないということは、日本経済の停滞がどれほど深刻かということである。

銀行は危ない企業には貸せない。つまり中小企業支援策として国が補助しても、焼け石に水、内需拡大にはつながらないということだ。銀行で借りることのできない中小企業は、破綻したリーマンブラザーズのような投資銀行を頼っているという。焼け石に水政策はやめて、政府日銀は金融緩和し、投資のお金をもっと循環させたほうがよい。雇用につながるような外国資本の企業ももっと誘致するべく努力してほしい。

ちょっとここで言っておきたいのだが、私は小泉政権から麻生さんが総理になることを待望していた。愛国心と経営能力、道州制への意欲、アメリカにも憶せず「日本も核武装」と言ってしまう頼もしさ、麻生さんならきっとやってくれる!という期待を今でも持ち続けている。だからこそ矛盾が見過ごせないのだ。

安倍さんが総理の時も、期待が大きい分、批判もしてきた。麻生さんには、10年構想の道州制という大きな仕事を進めてもらいたい。その前に公務員制度改革を断行しておかないと、形ばかり何分割しても、結局中央集権型ひも付き地方自治の実態は変わらないよ。その上で、「自己責任でかってにやれよ」ではなく、道州間の格差が激しくならないように目配りする必要がある。一番厳しいのは北海道だろうね。

行革に熱心でないのが麻生さんへの不満である。小沢代表と同じく官僚を丸ごとシンクタンクとして使いたい旧来型の政治家だね。政策オタクになる必要はないが、自分ではあまり勉強しない。民間のシンクタンクを育てようとする発想もない。小沢氏が「官僚政治からの脱却」と主張するたびに皮肉な笑いがこみ上げてきてしまう。

小池百合子氏は、政策面で弱いところがたくさんある。ほとんどが“家庭教師達”の請け売りである。しかし、そのほうがかえって良い。安倍氏もそうだった。芯となる憲法改正、教育基本法、公務員改革法では一歩も退かなかったが、弱い部分はしっかり改革派の家庭教師の意見に耳を傾けていた。

方向性さえ堅持できれば、あとはどんなブレーンを選ぶかである。トップは気力・胆力・体力・決断力を維持してくれればいい。調整など周りがやる。有権者は、トップのブレーン達を見て政策の細部を推察すれば良いのである。

小池氏の肝っ玉はすごい。 森の圧力にへなへなと屈するようなそこらの男よりもね。それから、持病を持っている人はトップに選ばないほうが良いというのも学習した。

今回の総裁選で、私が一番注目していたのは、麻生氏が勝利することは間違いないとしても、中川秀直氏以下上げ潮派がどう連携して一大勢力を築くことができるか、その一点だった。
勝ち馬に乗って保身に走らなければ合格。日本にとって今がのっぴきならない時であり、行政から経済財政、農業まで大きく転換を図ることを与党政治家として訴えねばならぬという使命感を持っているならば、小異(人情)を捨てて大同(大義)につくべきである。

ドキドキしながら推移を見守っていたわけだが、小泉改革の継承者として小池氏が名乗りを上げたことでかろうじて合格。それを足がかりとして、次の波乱の時に備えているようである。

小池氏を囲んで支援メンバー達がイタリアンレストランに集まった。小泉氏と小池氏が握手しているところを報道させようという魂胆だったね。

山本一太氏のブログより
大きな戦いのためのプロセス

 さて、「小池百合子候補」より5分ほど遅れて現れた小泉元総理が小池候補の隣へ。 大きな拍手の中、2人でガッチリ握手をして(並んで)座った。 小泉さんが開口一番、小池候補に向かってこう言った。 「これはもっと大きな戦いのためのプロセスだよ!これからもっと大きな戦いがある。あなたにとっていい経験になるぞ!」 
 
 そう言いながら、かなり離れた場所に座っていた山本一太のほうをチラリと見て、「ここで昔、集まったよな。12年前だっけ?」と聞いた。 反射的に「13年前です!」と答えた。 小泉氏は「うん、そうか。13年前か」とつぶやきながら、再び横に座っている小池氏に言った。 「何しろ、あの時は惨敗と分かっていたのに勝負したんだ。あの敗北があったから、今があるんだよ!」 
 
 小池候補に対するこんなアドバイスもあった。 「小池さん。今回応援してくれない人を恨んだらいけない!次は応援してくれるかもしれないんだから。13年前にここに集まってくれた人だって、名前は言わないけど、その後、オレの反対に回った政治家もいる。ま、あの時、応援してくれなかったけど、後で支持しれた人もいる!(笑)そういうものなんだよ!」

小泉さんの言葉は含蓄があるなぁ。福田首相も小泉さんのアドバイスを受け入れていればよかったのに。(人事や解散権、大きなアジェンダ設定など)

これはもっと大きな戦いのためのプロセスだよ!これからもっと大きな戦いがある。あなたにとっていい経験になるぞ!

推薦人を集めていた頃の小池氏「小泉さんは、いざという時に出てくる方ですから
そうか、まだ戦いの緒に就いたばかりなんだ。「もっと大きな戦い」のために、力を蓄えてがんばれー。

上げ潮派が麻生政権への発言力を持つために、小池氏は追い上げに力を振り絞れ。

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麻生氏なら民主党に勝てる。長期政権を目指せ。マスコミの餌食になるような失言にだけは気をつけてね。

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2008/09/16

経済活性化のために相続税・贈与税を廃止し、寄付文化を根付かせよ

小池マニフェストの以下の部分について、小池は「社会主義者」だとか、小泉-小池路線は「故郷破壊者」とか批判があったので、少し補足してみる。私は何の原理主義者でもないので、現実的にしか考えられない。

相続税は、高齢者介護の社会化が進んでいること、高齢者の資産格差が拡大しており、この格差を次世代が継承することは望ましくないとの社会的公正の観点から、広く薄い資産課税を適正に行うものとして、福祉財源に充当することとします。

私は、相続税はできれば廃止したほうがよいと考える。国民の資産に高額の税率を掛けて3代続けばすべて国に召し上げられるような税制は、財産権の侵害である。森永さんは自称社会民主主義者だが、税金は金持ち・資産家・儲かっている大企業からもっと取れと言う。

では、小池氏はそれと同じ事を政策として掲げているのだろうか。
実は、大幅な税収が見込めない中で、高齢者の資産格差に目を付けたのは政府・与党の政府税調である。小池氏はそれをそのまま盛り込んでいる。総裁候補は麻生氏で決まりだろうが、誰が総裁になったとしても、税制に関する議論は政府税調で続けられていく。

2002年政府税調基本方針では、相続・贈与税の改革として「広く薄い課税」と「生前贈与の活用」となっている。相続税は基礎控除額が高額であることから、富裕者をターゲットとしていたものの地価高騰によって相続税が払えず、自宅まで手放さなければならない苛酷な制度に批判が大きかった。

現在、高度成長期に貢献してきた高齢者に資産が偏在する状況となっており、政府は高齢者の資産を活用したいわけだ。

また少子高齢化によって社会保障費増大に伴う税源をどこから確保するのかという議論の中で、所得の向上が見られない現段階では、国民世論を鑑みて経済弱者の負担割合が大きくなる消費税upは避けたい。福祉を充実させようと思えば必ず国民の負担増は免れず、国が管理する社会主義政策の色合いが濃くなる。

相続税:課税を強化 地価下落受け、政府・与党検討

 政府・与党は19日、09年度税制改正で相続税の課税を強化する方向で検討に入った。基礎控除額を見直すことで課税範囲拡大を検討するほか、最高税率(現行50%)の引き上げなどの検討を進める。

 バブル期の地価高騰を受け、相続税が支払えず、自宅を手放すケースが続出したことを受け、政府は基礎控除額の拡大や最高税率引き下げなど納税者負担の軽減を図ってきた。88年度以降、最高税率を75%から段階的に引き下げたほか、基礎控除の範囲も従前の2倍以上に拡大した。しかし、バブル崩壊後に地価が大幅下落したため、課税対象者は死亡者の7%前後から現在は半分近い4%程度に減少している。

 7月から税制改正の議論を始めた政府税制調査会(首相の諮問機関、香西泰会長)では「相続によって、資産格差が次世代に引き継がれる可能性が増している」と課税強化を求める声が強まっている。政府税調は、昨年の税制改正答申でも、「遺産相続時に、その一部を社会に還元し、(社会保障の)給付と負担の調整が必要」と指摘。「大幅に緩和されてきた相続税の負担水準を放置することは適当でない」と提言した。

 一方、税制改正論議を実質的に取り仕切る自民党税調(津島雄二会長)も「時代に合わない相続税の課税水準の見直しは避けられない」(幹部)としており、今秋の税制改正に向けて相続税の課税強化策の検討を進める構えだ。

 90年代はじめに基準年の83年度の3倍以上に高騰した地価(三大都市圏、商業地)は、00年以降、83年度を下回る水準に下落。納税負担の緩和措置だけが温存された結果、遺産を引き継いでも相続税が発生しない世帯が急増している。【赤間清広】

毎日新聞 2008年8月20日 東京朝刊

喫緊の方針を見るとわかるように、いったん相続税は下がったが、地価下落に伴い「納税負担の緩和措置だけが温存された結果、遺産を引き継いでも相続税が発生しない世帯が急増している」ということで、もう一度課税強化をしようというわけである。

この場合、「広く薄い課税」と「生前贈与の活用」という基本線に立って、経済活性化も目論んでいる。国民の要望に従って「社会保障の給付と負担の調整」を目的とするなら、丁寧な説明の上、理解を得られないこともないだろう。レーガノミクスに見られるような新自由主義的弱者斬り捨て!?は共感を得られない以上、麻生氏が言うように「中福祉国家」を目指す制度設計を政治家主導で構築し直さなければならない。その時「持っているところから取る」税制体制も覚悟しなければならないということか。

私自身は、福祉国家には懐疑的である。年金も医療も民間で積立方式にしてしまえば良いと考えている。所得の最低保障のみ残す。国に任せれば、どうしても既得権益作りに励む水脈が国民の目に見えないところで張り巡らされてくる。相続税・贈与税はもちろん法人税も引き下げて、福祉分野については、子育て支援も含め、地域ごとの扶助を地方自治が助ける形がよいと思う。いずれ消費税を上げて、地方への分配を増やし、自主財源とする。

マックスウェーバーは、「資本主義とは天職理念を土台とした合理的生活態度は、キリスト教的禁欲の精神から生まれた」と説いたそうだ。意味するところは、職業を天職と考え、真面目に働き、無駄遣いしない「禁欲的態度」が富を蓄積させる。このように資本を集積させることが、資本主義の根本となっているというのである。(齋藤孝氏「賢者はかく語りき」参照)
その富を社会に還元することによって、人々から尊敬を得られる。寄付金が非課税の米国では、寄付文化が根付いている。

Wikipediaより
世界の多くの地域では、寄付が福祉の一部を担っており、社会の中で重要な地位を占めている。

世界的に見ると寄付の社会への浸透度も国・地域によって大きく異なる。2000年頃の状況を見ると、アメリカでは年間2000億ドル(約20数兆円)を超える寄付が行われているのに対し、日本では約1000億円程度にとどまっている。両国とも世帯ベースでは約70%の世帯が寄付を行っているが、世帯当たりアメリカは約17万円、日本は約3000円と寄付金額に大きな格差が見られる。

拝金主義の“金儲け”や享楽的な散財をする金持ちが尊敬されないのは、クリスチャンに限った話ではない。人々は、富を持つ成功者に対して、「どう使うか」をそれとなく観察している。ホリエモンが嫌われているのはそういう理由であろうし、社会に還元しようとしない富裕層が増えてきたことが「市場原理主義」批判の根底にあるように思う。

中川秀直氏や竹中氏らは、地方再生の鍵は「寄付文化」にあるという。それには、高額の寄付金を非課税にするのはもちろん、相続税・贈与税の減税も必要となる。親から不動産を引き継げば国から奪われ、ちょっと稼げば自己投資する間もなくギューギュー徴収されるようでは、誰が多額の寄付をしたいと思うだろう。

困っている人を見れば助けたくなるのが人情であり、自分の関心のある分野に寄付(投資)したくなるのも人情である。「ふるさと納税」もそういう趣旨で、改革派によって発案された。余力があれば、地域発展のためカネを使うことを惜しむ気持ちはない。目に見える形で貢献できれば、人は「徳積み」できた満足感を得られるものである。「福祉は国が面倒を見るもの」という意識を転換できれば、低負担で相互扶助は可能なのである。これが中川氏ら改革派の考え方である。

現実に戻って、相続税・贈与税を見直すならば、生前の贈与税は廃止したほうがよい。
駅前商店がシャッター通りと化している一因として、資産の流動を税制が阻害していることもある。(何%だったか忘れた) 贈与税が高いので、高齢で商売を続けられなくなった人が、亡くなるまで資産を放置しているわけである。非常にもったいない。商売をやりたい人達がそういう店舗を活用できるようになれば、地域興しの一環としていろんな知恵がわいてくるのではないか。車を運転しない住民がブラブラ散策するだけで楽しい商店街作りはできるはずだ。

政府税調も、経済活性化のために「生前贈与」の活用を検討しているが、まだまだ活用には至っていない。

経済成長だ財政再建だ増税だの方法論ばかり非難し合っていないで、政治家はもっと「国のかたち」を論じてほしいと思う。

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2008/09/15

麻生氏の経済政策はいいとこ取り。マクロの視点から

渡辺喜美氏HPにリンクしてある「超人大陸コンテンツ」が面白い。

武部氏率いる「新しい風」の改革フォーラム、9/11・出版記念フォーラムドキュメント「総裁選候補者勢揃い」が必見。
テレビで小泉氏のスピーチ「(誰を支持するか)何も言えねぇ」が何度も放映されていたが、ここに全部upされている。やっぱり小泉さんは話がうまいわ。

小泉純一郎氏「ゲストスピーチ
なぜ小池支持をその場で言えなかったかというと、候補者全員がゲストで呼ばれていたからだー(^O^)

超人大陸コンテンツからぜひ竹中平蔵氏の講演「改革に誤りなし」も聞いてみてください。

李明博政権から経済政策顧問になってほしいと要請が来ているとのこと。韓国は「グローバリズムの怖さ」を良く知っていると。7%成長を目指す韓国の保守政権が、お手本として日本の小泉改革に注目したというのは、ある意味、反自民党のマスコミに踊らされる日本国民より改革の功罪をきちんと分析しているのかも。ただし韓国経済は病根が深くて、竹中氏によって立て直せるとは思えないけどね。

それよりサイコーなのは、渡辺よしみの「政界生中継ビデオ

いつも渡辺氏のドアップカメラ目線と独特の語りに爆笑させてもらっている。
総裁選マニフェスト解説」「総裁候補者対立軸の解説」を聞くと、なぜ小池氏の推薦人になったかよくわかる。小池氏も言っていたような気がするが、渡辺氏の公務員改革政策を丸呑みしたのね。「過激な政策」そのまんま。渡辺氏がなぜみずから立候補しなかったのか。それもビデオの中で説明している。爆笑ものなので、ぜひご覧あれ。麻生氏が公務員改革には「後ろ向き」であったことにも触れている。渡辺氏の「麻生さんは後ろ向きだった」は抑制した表現で、実際の所は改革の妨害w。麻生氏は竹中氏にほとんど憎悪と言っていいほどの言葉も投げていたんだけどね・・・。麻生氏の口の悪さが党内で敵を作ってきたというのも頷ける。

麻生氏は、サンプロの討論の中で「リチャード・クー氏とは旧知の仲でブレーンではない」と言っていたが、政策として語っていることはクー氏とまったく同じとはこれいかに。

クー氏は麻生氏を会社経営者として評価し、「会社経営に携わった経験のない人間はバランスシートを理解できない」と他候補に駄目出しするが、業績の良い会社を引き継いで維持できたからといって威張られても・・・。起業して激しい競争の中で成長させてきた経営者にも意見を聞きたい。

クー氏&麻生氏「内需低迷の理由は金利が低いのに企業がお金を借りようとしないからだ」だから、クー氏&麻生氏は「公共投資で下支えすべきだ」と言う。しかも規模がでかい。彼らにはプライマリーバランスなど眼中にない。
本当のところはどうか。企業はもっともっとお金を借りたい。市場でお金を集められない中小企業は、銀行に出向いても審査ではねられる。「中小企業支援」で担保もなく貸しまくれば、不良債権が山となって新銀行のような失敗につながる。政府が支援しようとすれば、もんのすごーい財政支出になるのは決まり切っているのだ。候補者は、あまり選挙目当てに美味しいことは言わないほうがよい。

小池百合子氏のYouTube「(9/14)所見発表演説動画」と併せて見ると改革派の訴える政策が手っ取り早くよく理解できると思う。

小池氏は経済音痴か?政策通と言われる与謝野氏も相当音痴だと思う。少子高齢化の日本では、経済成長率は今後2%しか見込めないって・・・あり得ない。生産効率はまだまだ上がる。金融大国の米国でFRB議長でさえ経済動向を見誤ることがあるのだから、経済通と言っても政治家に経済の答えが出せるはずがない。理論は理論であって、常に正解ではないのだから。

麻生氏が労働分配率を上げなければいけないと言っていたが、それには全体のパイを大きくした上で、正規雇用の待遇も引き下げなければ分配率は上がらない。さらに不景気で企業収益が落ちている時に「正社員化」を求めるならば、正社員と非正規の労働条件を近づけなければならない。それは改革派がずっと言い続けてきたこと。

麻生氏は一見説得力があるようだが、中長期的には破綻が見えているのである。小池氏に矛盾をついてほしいけれど、ちょっと無理か?総裁選は自民党のPRも兼ねているので、大きな対立を見せないほうが得策と候補者同士がなれ合っているようにも見える。だめだなぁ。

私の日曜日の過ごし方は、早朝5時半からの皇室ご一家から始まって、爺放談じゃない、時事放談でデンパ浴(加藤紘一が出ていた。来週は野中広務)、報道2001、日曜討論、サンプロ、サンデースクランブルとテレビの前に座りっぱなし。

5人の自民党総裁選候補者がテレビ局を渡り歩いて討論していたけれど、なーんか変!いつの間にか対立点が消えている。特会の余剰金がいつの間にか市民権を得て、民主党まで(バラマキの)財源は埋蔵金なんて言っているよ。余剰金については、また機会を改めてきっちり書くつもり。余剰金をアテにされたら困るんだけどねぇ。邪道だし。

麻生氏はさすが空気を読んでいる。いつの間にか上げ潮派と何も変わらなくなっちゃった。
本人の口から「公共事業を中心とした景気対策」とはっきり言っていたのに。しかし、あまりウケが良くないと察知して、麻生氏はどちらとも取れるような無難な言い方に変わってしまった。赤字国債発行も封印したし。はっきりしていることは、麻生氏は有権者にウケる「いいとこ取り」をしているだけである。外交の「自由と繁栄の弧」も外務省の請け売りらしいけれど、まぁそれはどっちでもいい。外務省も谷内外務次官以来、少しずつ変わってきているし、麻生氏とタッグを組んでいた頃は、非常に国益に叶う外交をしていたので評価している。やはり外交は麻生である。

以上のことから、経済財政政策の論争は、ひとまず上げ潮派の勝利ということだと思う。

それから、政府の効率化(小さな政府)、公務員改革断行は、主張しているのは小池氏一人だけである。他の候補には断行できない。100%骨抜きにされる。閣僚人事もまったく期待できない。他候補では政治主導に改革できないと思う。なぜならトップが相当な覚悟を持たないと、官僚の上に乗っかり、政策もまとめられないような族議員達が政治の質を高められるはずがないからである。

このように、麻生氏は具体的な中長期的政策が弱い。上げ潮派は、基幹産業育成の道筋を示そうとしている。時代と共に産業構造の転換は必ず迫られてくるのである。ベンチャーキャピタリストのカリスマと言われる原丈人氏も「強い日本経済」のためには基幹産業への投資が重要と言う。渡辺喜美氏も金融相の時、政府系ファンドの志として、中長期の安定的な投資が必要と力説し、国民が投資する形で、新規開発に取り組む産業をじっくり育てるのはどうかと提案していた。

「国民の税金を金儲けに使うなどトンデモない」と「投資」に対する偏見があるが、日本経済の底上げには、自国民が自国の産業に投資しないでどうするのだと私は思う。年金の一部、あるいは直接投資を政府系ファンドに集めてエネルギー・環境分野等の産業育成をすることは大いに意義あることだと思う。上げ潮派は具体的な経済成長の方法を語っていないというが、一番具体的に中長期的ビジョンを語っているのは上げ潮派なのである。

ついでに経済のマクロ政策について。

これもテレビ討論で唯一小池氏のみが触れたことだが、経済と金融は切り離しては考えられない。「グローバリズムの怖さ」を知れば、鎖国政策を取れない以上、日本も効果的な金融政策で競争力を強めるべきである。グローバル化反対とか、もはやそういう次元ではない。

霞ヶ関埋蔵金を世に知らしめた髙橋洋一氏の分析は群を抜いている。小池氏が髙橋氏を家庭教師にしていることは、彼女のマニフェストからうかがえる。

週刊文春で髙橋氏が要点をまとめてくれていたので、以下要約して紹介する。

・「失われた10年」の際、公共投資で財政出動しても経済成長率はわずかに1%にとどまった。今回のバラマキも意味がない。

・なぜ財政政策に効果がないのか。変動相場制のもとでは、財政政策は効かないからである。

・公共投資のため国債を発行してお金を集めれば、日本の長期金利が上昇し、為替は円高に振れる。円高になれば輸出減退し、公共投資で増えた内需を相殺してしまう。

・財政政策は、かけたお金に見合うリターンを得ることができない。これは経済理論の初歩の初歩。

・財政政策は、ある特定の業界に対して恩恵を与えるだけなので、全体的な景気回復にはつながらない。他の業界との競争条件を政府が左右するのは、不公平。それをわかっているのに財政政策(バラマキ)にこだわる理由は、選挙対策でしかない。公共投資は支出先がわかりやすく、国民の理解が得やすい。政治家が経済ではなく、自身の政治生命しか考えずに政策を考えるからこうなるのである。
(言い換えれば、麻生候補は選挙対策用の総裁としてはふさわしいという皮肉でもあるね。麻生さんが総理になれば、景気が回復して、シャッター通りもなくなるような錯覚に陥ってしまう。)

・内需が弱い原因は、金融政策の失敗にある。
2年前、政府日銀はデフレにもかかわらず金融引き締めを行った。量的緩和解除を解除を皮切りに政策金利を段階的に引き上げた結果、景気の「先行指数」がどんどん下がってしまった。みごとなほどの政策の失敗例。引き締めの指揮を執ったのは、現日銀総裁の白川氏と当時の経済財政担当相の与謝野氏だった。現在もデフレ基調から脱してはいない。日銀の見通しは間違っている。
総務省は7月の全国消費者物価が2.4%上昇したと発表したが、食品とエネルギーを除けば0.2%の上昇。今はもっと金融緩和してもいい時期なのに、日銀は間違った指標に基づいてインフレを懸念し、引き締めを続けている。森永さんもこの辺はきちんと分析している。
(頭が固くて思い込みの激しい与謝野氏は、自分の政策・理論に自信を持っているだけにタチが悪い。財政均衡の官僚政治一本で来た人なので、絶対総理にしてはダメ!!)

・公共投資と減税はどちらも財政政策だが、減税のほうがマシ。減税は役人が一番やりたくないことだが、個別の業界に偏ってお金をばらまく公共投資のほうが筋が悪い。

・デフレ構造で増税などもってのほか。

・霞ヶ関の余剰金は、民間が保有する国債を買い上げるのが一番良い。財政再建につながるし、金利が下がり、皆に広く効果が行き渡る。

結論。

私(髙橋氏)に経済政策を作らせれば、金融政策と減税、省エネ促進だけになる。それも埋蔵金を使うので、新しい国債発行はゼロ。これが国際標準の考え方です。

改革派議員達の政策は、グループは数々あれどブレがない。なぜなら、各議員につながっている糸をたぐれば竹中氏から髙橋氏に至る。山本一太氏や棚橋氏は喧嘩している場合じゃないよ。いまさら「お互いのマニフェストを読み比べたら、ほとんど同じだった」なんて言っているようでは、大きな力にはならない。大局観がない。

経済のマクロ政策と同様に、物事を「マクロな視点」から捉えてみれば、ミクロな個人的な体験ではなく、大枠のモデル構築による認識で捉えることによって、自身の位置とか使命を客観的に見ることができる。「あいつはどうだこうだ」という体験ではなく、大義によって立つとでも言おうか。山本グループと棚橋グループが一本化できなかったのは、このマクロ視点の欠如である。もっと言えば、最初から小池一本でまとめたほうがよかった。一言で言ってしまえば「我の張り合いは何も生み出さない」ということである。

せめてしっかり小池候補を応援してください。

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世耕氏はなぜに麻生氏支持?「改革することを条件に」と言うが、はて? 森の圧力か、勝ち組に乗ったか。安倍氏と仲の良い塩崎氏らと歩調を合わせたのだろう。結局政治も“人情”か。

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2008/09/13

小池百合子氏のマニフェスト。他候補との差別化を図れ

ようやく小泉氏が小池氏支持の表明をした。

中川秀直氏も推薦人集めの時に冷淡だったし、なんでいまさら森氏に気兼ねしてるの?と不思議だった。改革派の思惑を深読みして、今回は小池売り出し作戦にとどめ、麻生氏優勢のまま総理になってもらう→解散総選挙→麻生氏でも民主党に勝つ公算は五分五分→下野したら麻生氏は三日天下→民主党政権はあっという間にグダグダ→政界再編。小泉は政界再編を見越して、小池は温存。総裁選では、大きな後ろ盾のない状態で小池氏がどのくらい戦えるのか、根性を試す。なんて想像をしていた。

小泉氏の思惑がどうあれ、結果的にそうなりそうでヒヤヒヤしているのだが、中川氏も小池氏を全面支援することを公にして、バックアップ態勢は万全となった。完全に本気モード。と、言いたいところだが、小池候補のインパクトが弱い。討論を聞いていても、抽象論から抜け出していない。

「改革」と言う時には、必ず「これをこのように改革する」「私にしかできない」と印象づけなければダメ。「改革する」しか言っていない。改革を支持する私ですら何を言っているのかわからないよ、百合子さん。

そうしたら「霞ヶ関をぶっ壊す」と言っていたね。えーーー、、っとぉ?
どこかで聞いた台詞ではなく、「公務員改革を断行できるのは、私しかいません!!」と叫べ。実際に小池氏しかいないのだから。他候補ときっちり差別化できなければ、勝つチャンスはないよ。そして推薦人の渡辺喜美氏を前面にバーンと出して。

2chの世論を見ていると、自民党支持者は麻生氏可愛さの余り、政策にはまったく興味なさそう。小池氏を無能呼ばわりする人の多いこと…。景気対策って、すべての業種は潤わないよ。公共事業が中心。だから今回の補正予算も建設国債を発行することになっている。(今回は緊急事態だから良しとしよう) 

今は、時代が要請する産業振興のプランを示せる政治家が求められている。小池氏は、もっと評価されて良い。

小池氏のマニフェストから読み解けることは何か。

それには、まず小池百合子氏のマニフェストを一部転載する。(重要と思われる箇所は私が下線――全部重要だけれど)

【 日本、もったいないぞ宣言。】

4.「経済力」

(1)財政政策は「財政に家計の常識を入れる」ことを基本にします。

・「節約します」=官の無駄を、民間の目線ではぶきます。
・「借金依存の贅沢はしません」=赤字国債増発による景気対策は打ちません。
・「資金繰り計画を変えません」=2011年度までの財政再建目標は堅持します。
・「ヘソクリを今こそつかいます」=構造改革の果実や特別会計の余剰金等を使います。

(2)当面の景気対策について

・「緊急総合対策」については、福田総理の「赤字国債発行は行わない」との表明を改革続行とバラマキ圧力に対する明確な拒絶の意思表示と評価し、この姿勢を継承します。90年代をみれば、赤字国債発行による財政支出は、結局効果がなく、債務だけが残りました。この過ちを繰り返してはいけません。
・必要な財源は特別会計の剰余金(いわゆる霞ヶ関埋蔵金)として、財政出動の部分は「経済力」「環境力」「女性力」を強化するという観点から再検討します。
・なお、新たな規制や行政指導が官制不況の原因にならないかを審査する「官制不況防止対策室」を内閣官房に設置します。

(3)今後の経済財政運営は以下のように考えます。

・マクロ経済政策運営としては、変動相場制のもとでの財政出動には効果がないとの認識に基づき、金融政策を中心として、必要に応じて減税政策を行い、個別業界へのばらまき財政支出は行わないことを基本とします。
・日本がもっている「もったいない力」を生かしきれば2.5-3%以上の経済成長をする実力を持っていると考えます。
・家計の所得、個人の所得が増えていることが実感できる経済成長政策を行います。このために、中小企業にも輸出の機会を拡大し、グローバル経済の成長の原動力を日本の地域経済にも波及させます。名目成長率4%を巡航速度とする先進国で一般的な経済の姿を実現します。その結果、10年以内に、国民一人当たりGDPを18位から5位に引き上げます。
「縮小再生産でも狂乱物価でもない」当たり前の経済を実現するため、政府・日銀が一体となって取り組みます。
・2011年度の基礎的財政収支黒字化目標は堅持し、増税の前に、無駄の削減、公務員給与の更なる削減、政府資産売却などを徹底的に行います。
例えば、必要な社会保障財源が発生した場合は、厚生労働省の特別会計への一般会計からの繰り入れ停止等で確保します。

(4)借金依存体質に「リバウンド」させてはいけません。

財政再建あと一歩、ここでリバウンドしたら痛みに耐えた構造改革の努力が水の泡となります。特別会計に積み立てられた譲与金や政府資産等(いわゆる「霞ヶ関埋蔵金」)は官僚の財産ではなく、いざというときのために国民にために使う国民の財産です。新たに必要となる財源については、増税の前に、小泉内閣以来の郵政民営化等の色々な改革で生まれた「果実」を国民に還元するかたちで確保します(民営化による「改革の配当」の活用(8.2兆円)、政府資産の売却(1兆円超))。
・給与法を抜本的に改革し、公務員人件費の抜本的削減目標を策定し、役所のリストラを断行します。
・政府・与党内の予算論議の際に、歳出増に結びつくような新たな政策を行う場合には、他の歳出の削減及び振り替えにより必ず財源を確保する原則を即時に確立します。

(5)税制改革については以下のように考えます。

・現在の石油関連税制を総合的に見直して、CO2排出量に応じた一般財源としての「炭素税」に切り替えます。
国税は、国税の原則である「応能税、人税、累進的課税」に基づくもので構成すべきです。消費税は道州制導入の際に、地方の基幹的税として州政府に税源移譲すべきと考えます。
・相続税は、高齢者介護の社会化が進んでいること、高齢者の資産格差が拡大しており、この格差を次世代が継承することは望ましくないとの社会的公正の観点から、広く薄い資産課税を適正に行うものとして、福祉財源に充当することとします。
経済活性化の観点からは、法人税減税の引き下げ、ファンドマネージャー課税の撤廃等の税制の国際標準化を行うべきであると考えます。法人税率については、地域振興のための法人税減税特区を実現します。
・中小企業向けの欠損金繰り戻し還付制度を確立します。黒字から赤字転落した中小企業の納付済み法人税を3年前までさかのぼって還付し、中小企業税制の国際標準化により競争力を高めます。
・なお、議員定数削減と歳費削減及び公務員人件費削減により、政治家と公務員が「痛み」を負ったうえで、国民に「負担の分担」を御願いします。

(6)海外の豊かさを日本に取り込みます。

・中小企業の輸出促進を支援し、新興諸国の成長力を我が国の地域経済にも着実に橋渡します。
・海外生産で得た企業利益を国内還流させる海外留保の国内還流非課税制度を導入します。
・日本人出国者よりも外国人入国者を増やす「観光立国」を推進します。
・羽田空港を24時間化するとともに全国主要都市の国際空港機能を強化して、日本をアジアのヒト・モノ・カネの中心とします。
・2013年の農林水産物輸出額1兆円の政府目標を順守します。
・海外利益の国内還流非課税制度の導入で、海外利益を国内内需活性化へ着実に連結します。
・国民の豊かさの定義を拡充するため、GDPからGNI(GDP+海外からの純所得)を重視すべきです。
・英語教育を徹底します。とりわけ公教育における小学校英語教育を拡充します。
・東大・京大等旧帝大、一橋大、東工大は民営化(株式売却収入は額面で2.3兆円)して、民営化された大学がグローバルな人材育成競争に対応できるようにします。

6.「政治力」(官僚主導から政治主導へ)

日本が再び活力を取り戻し、明るい未来を切り開くために鍵を握るのは「官僚(霞ヶ関)支配からの脱却」です。このため、公務員制度改革・行政改革は最重要アジェンダです。「官僚主導の打破」「各省縦割りの打破」など、前国会で成立した「公務員制度改革基本法」の精神を最大限体現し、「政策立案」「人材配置」「財源配分」の3つを政治主導で行います。

(1)「国家戦略スタッフ」(政治任用)を100人規模で官邸に登用し、政治主導の政策企画を行います。また「国家安全保障会議」を創設し、外交安保は「国家安全保障会議」、マクロ経済政策運営は経済財政諮問会議を中心に政策運営していきます。

(2)「内閣人事局」を創設し、政治主導を人事面で支えます。幹部職員は各省庁から所属を内閣に移し、省庁横断で人事配置を行います。人事院、総務省、財務省の人事組織行政機能は統合し、官邸に権限を集中します。天下り斡旋は即時禁止して、旧来型の天下り慣行をストップします。

(3)「内閣予算局」を創設し、政治主導の戦略を予算面で実行に移します。これにより、行政の無駄を徹底的に省く予算査定を行い、民間なみの強力かつ効率的な予算管理システムに転換します。

(4)天下り斡旋は即時禁止して、旧来型の天下り慣行をストップします。

(5)地方分権の最終ゴールとして、道州制を実現します。2010年代末の実施を目指し、3年以内に基本計画を策定します。

・人間、財源、権限の3「ゲン」を地方移譲します。
・消費税は地方に重点的に配分します。
・地方支分局の統廃合計画により地方移管を進め、加えて民営化や民間委託等により、約20万人の国家公務員を削減します。

(6)憲法改正と道州制導入に伴い、国会議員は現行722人から最低500人以下とします。その際、衆議院と参議院を合併し一院制とすることを目指します。

石破氏は街頭演説で「景気を良くするための財政出動はばらまきとは言わない」と主張した。小池氏、石原氏以外は、旧来型の経済政策を採る政治家である。小渕政権以後、過去130兆円もの景気対策をしてきた結果、財政出動で景気はよくなったか。どれだけ財政出動しても日本は負債ばかりが増えていったのはなぜか。小池氏のマニフェストの中に答えが書いてある。

次は、小池氏のマニフェストをたたき台に考えてみたい。

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総裁選はどうやら政策論争の場ではなく、人気投票のようだね。自民党を守るために、とんがった対立点は隠しているようだ。

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2008/09/09

ロシア力士、どこまで突っ張るか。キャリア官僚は公務員改革賛成?

外部から理事登用へ、露鵬関は法的措置検討<9/9 2:43>

 ロシア出身の大相撲の幕内力士・露鵬関と弟の十両力士・白露山関から大麻の陽性反応が出た問題で、日本相撲協会は、再発防止策として理事を外部から登用する人選を進めている。一方、解雇された露鵬関は、協会に対して法的措置を取る意向を示した。
 この問題で日本相撲協会は8日、臨時の理事会を開き、露鵬関と白露山関の2人を解雇した。また、北の湖理事長も引責辞任した。後任の理事長に就任した元横綱・三重ノ海の武蔵川親方は、再発防止に向け相撲協会の理事を外部から登用する人選を進めていることを明らかにした。

 一方、処分を言い渡された露鵬関の所属する大嶽部屋の顧問弁護士・塩谷氏は8日夜に記者会見し、日本相撲協会に対し、解雇や検査の手続きについて法的措置を取る意向を示した。

えーっ、精密検査で基準値の10倍だの5倍だのの陽性反応が出たのにぃ?
尿検査のコップを選べなかったとか、検査が公平じゃなかったなど「検査は適正に行われなかった」と弁護士は主張しているんだよね。言いがかりとしか思えない。

見たことも触ったこともない」と言い切っていたのは、嘘をついているようには見えなかったけど・・・。証拠を突きつけられて、あれだけシラを切り通せるという神経がすごいなとは思いつつ、、うーーーむ。

ロシアの運び屋が相撲界に関わっているような噂はあったが、このヤマは奥が深いかもしれない。なーんてね。ロシアコネクションの続きが楽しみ。

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896 名前:無党派さん[] 投稿日:2008/09/08(月) 11:36:14 ID:9pVnLGLs
おまえら本質がみえてないオタばかりで笑えるわ。

棚橋がなんであんなに強気かというと、俺等赤門組が官僚組織のほとんどを牛耳っている。
んでもって、若手官僚(赤門組限定)は、実はいまの官僚組織を改革したい。
ずばり、人員削減したい。
しかし、ノンキャリアや族議員はそんなことされたら不都合。

これ以上は、勘弁しろ。自分の頭で考えてみろ。

サンプロで、公務員改革断行と政治主導を強調した棚橋氏。
出世が約束されている東大閥官僚は改革したい?真っ先に切られるのはノンキャリア?
髙橋洋一元財務官僚も「改革が必要と考える官僚が増えてきた」と雑誌に書いていたけれど、何かが変わりつつあるのか。

わからん。  (だったら書くな)

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一太氏は総裁選立候補を諦めたようだ。棚橋氏と一本化することも考えたようだが、残念だね。それにしても改革派の議員達は、バラバラにグループを作ってはいるが、何も政策論を戦わせることもなく、横に連携していなかったことがわかってガックリ。意地張らずに小池で一本化すればいいのに。

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2008/09/07

改革派共食い総裁選。日本のわがまま民主主義

「首相辞任」検証 「先手を打つ」麻生氏に打ち明けた

 (福田首相)「私は任期ぎりぎりまで解散するつもりはなかったが、政局によっては、追い込まれて解散になる可能性はある。ならば先手を打って、こちらに余裕がある状態で、勝てる態勢を作るべきだ。民主党が変わらないのであれば、自民党が先に変わって主導権を握るべきなんだよ」

 臨時国会が始まれば、早期の衆院解散を求める民主党の攻勢が一気に強まる。与党が追い込まれて手詰まりになりかねない。一方、自分が開会前に辞めれば、新しい首相が内閣支持率の高いうちに解散・総選挙に打って出る戦略も立てられるし、民主党も「解散カード」を振り回せなくなる――。首相の真意は、こうしたところにあった。

 「総裁選が始まるが、ぜひ国民がわくわくするような、エネルギーに満ちあふれた自民党を多くの皆さまに見せて欲しい。この際、徹底してやって頂きたい」

「辞める決断」は早かった。自爆攻撃で小沢撃沈…は無理だとしても。
臨時国会冒頭解散の流れが強まってきたね。

 「小沢とはもうやれない。信頼関係がないからな。小沢が残り、自分も残ると、これまでと同じ繰り返しになる」

「福田対小沢の構図だと旧態依然とした『ねじれ国会』の情勢に変化を見いだせない」

「限られた時間の中で、しっかりとした経済対策をつくらなければならなかった。経済について強力な布陣を敷いた改造内閣で、その対策ができあがった。よいタイミングだ」

 首相に翻意を促す町村氏は粘った。「(辞任は)来年度予算を通してから、ということは考えられませんか」。首相はにべもなかった。「それはだめだ。花道論と言われてしまい、自民党が新しく変わる勢いを殺してしまう」

「太田農林水産相の問題などで、臨時国会は開会当初からゴタゴタする。結局、国民に迷惑をかける。今なら国民にも迷惑をかけずに交代できる」

無責任と言われるかもしれないが、いま辞めるのが、最も責任のある辞め方だ。今を失えば、機会を失う

「総裁選が成立するかどうかわからないが、幹事長は出るんでしょうなあ。幹事長が出ないと誰も出なくなっちゃう」
 首相は世間に流布する「禅譲説」を気にしていた。退陣表明を来春の予算成立後に延ばせないかと訴える町村氏に対し、翻意がありえないことを断言したうえで、こう語った。「禅譲説がますます信憑(しんぴょう)性を帯びてしまう」
「あまり早いうちに話が出ると、『禅譲説』とかいう、ありもしない話が定着しちゃう。麻生さんが迷惑しちゃう」。

こういう会話は、どこから出るの?三者会談の中身だから、福田首相か町村官房長官か麻生さんしかいないよねえ。

でも、この福田首相の“思い”は、辞任会見の内容でよーく伝わってきていた。
このままでは手詰まり、今辞めるのが自民党復活のために一番良い時期であると。私は、福田首相が辞める理由がそのまま素直に腑に落ちた。
最後に中国新聞の記者が「他人事のように聞こえますが・・」と質問したとき、私もムッカーー!!とした。人の話をよく聞いて、いっぺんでも相手の立場に立って考えてみろ!とテレビの前でマスコミ連中に向かって言いたかった。だから、私は福田首相の決断を尊重した。

しっかし、、構造改革推進派候補達が共食い状況になる選挙は困る。最後は小池さんで一本化するかな。サッチャー元首相は、フォークランド紛争で尻込みする議員達に「この国には男はいないのか!」とフォークランド奪還のための攻撃を指揮したそうだ。女はいざとなると腹が据わる。潔癖なところがあるから、黒か白かはっきりさせるために妥協しないところがある。男のほうがやさしいよね。

私は、小池氏は“女の中の漢”と思っている。見た目はオンナオンナしているけれど。高市氏も似たところがある。小池氏は、日本新党・新進党・自由党・保守党・自民党と移ってきたため政界渡り鳥などと言われるが、本人曰く「だって、党が潰れちゃうんだもん、仕方ないじゃない」。そりゃそうだ。政党は変わったが、保守理念と改革姿勢にぶれはない。私は保守党支持者だったので、保守党が自民党に吸収された時は悲しかった。

小池氏の可能性は大きいが、今回は当選は難しい。地方回りで景気回復を約束して、票固めの準備を怠りなくやっていた麻生氏が圧勝するだろう。追い込めるとしたら石破氏か?

改革派がもう一度実権を奪い返す足がかりだけでも作ってほしい。民主党とマスコミが喧伝した「小泉改革が全部悪い」のすり込みを解くのは並大抵のことではないだろうが。

地方交付税・公共事業の削減、あるいは全体的な日本の景気低迷によって活性を失っている地方に対しては、早く分権を進め、消費税の分配を進めなければならない。消費税増税するなら、社会保障費ではなく、地方分権のために使うべきだと思う。

NHK討論「日本の、これから」で、森永VS竹中が面白かった。竹中氏が一言「森永さんは社会主義者だから(全然話がかみ合わない)」森永「私は社会民主主義です!」。ま、これが結論だわな。ひな壇に並んだ市民達は、市民プロが混じっていたような・・・。「軍事費を社会保障費に回せ」と、公然となかなか言いにくいことを大きい声でがなっていたオバサンがいた。あの人は、福島瑞穂氏が総理になってもらいたい市民だろう。

サンデープロジェクトが始まったので、詳しいことは省略するけど、全体的な感想は、あそこに参加したのは全員「金持ち」ではないらしいこと。公平な選抜するなら、社会的な成功者、事業の成功者も入れたほうがよかった。いや、居たのだけれど、「法人税が高いと本社を海外に移す企業が多い」という実態は華麗にスルーされてしまった。

失業率は3.9%(08年2月)だが、「新たに仕事に就いた人の割合(入職率)が、仕事を辞めた人の割合(離職率)を14年ぶりに上回ったことが厚生労働省が5日公表した07年の雇用動向調査で分かった」(雇用動向調査) このような現状で、派遣に頼らざるを得ない企業の負担が大きくなると、人件費・雇用に即響いてくるってことがわからないのね。全体の底上げには、企業活性化が必須。日本のエンジンなんだけどなぁ。ブログでも過去に調べたけれど、法人税は諸外国に比べて特段高いわけではない。しかし、もっと引き下げてもよいくらいである。景気対策には、公共事業中心の財政出動バラマキではなく、減税によるバラマキのほうが効果的と思う。

討論会に参加した市民の皆さんは、どうやら金持ちと大企業がお嫌いだということはわかった。

結論としては、消費税を上げても何に使われるかわからないので、政府は信用ならん。恩恵だけは受けたいので、スウェーデン型高福祉国家希望ということ。高福祉国家は、政府への信頼が前提なんだけどね。

国に何を期待するのか、あるいは国に自分がどのように貢献しようとしているのか、なんとなくあそこの庶民は「欲しがっている」だけのように感じた。「自分達が国を作る」という意識がまったくなかったような・・・。なんだかわがまま民主主義を見せつけられたようで、後味が悪かった。国のトップに敬意を払うなんてことは、日本ではあり得ないのだろう。

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改革加速議連の棚橋さん、私は応援してるよー。でも、ちょっと暗いね。サンプロでかつての郵政造反組の“復党問題”をずばずば批判しているわ。一太も。政治家は今まで誰も表だって言えなかった。ガス抜きできて気分いい。。

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悠仁様のお誕生日を言祝ぐ

一日遅くなりましたが

悠仁親王殿下、2才のお誕生日、おめでとうございます。
2006年、9月6日に親王殿下御誕生のニュースを聞いた時の感動は忘れません。

Landoftherisingson

Prince Hisahito celebrated his second birthday in Tokyo yesterday.

Land of the rising son

THE birth of this handsome little boy ended a royal succession crisis when he became the first male heir born into Japan's royal family in more than four decades.

sunとsonをかけているのね。
海外でも「日本の皇統の危機を救ったハンサムな幼子」と紹介しているのに、日本ではまだ日継の御子と認められない人もいるようで・・悲しいばかりです。

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宮内庁、もっと秋篠宮ご一家の写真と動画を出してくれ~。なんか知らないけど、掲示板で紀子様と雅子様を比べるのは間違いと注意されたよ。比べるもなにも・・ねぇぇ。。(笑) 東宮ご一家の写真と秋篠宮ご一家の写真をブログで並べて比べたことはないわね。両陛下のお写真は、やはり畏れ多い気がする。

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2008/09/04

麻生・小池・石原で徹底論戦すれば、支持率アップ。総選挙になだれ込め

昨日の小池百合子氏。

【福田退陣】企画「政権崩壊」(下) 分裂恐れすくむ派閥

「いまは肩慣らしをしてます。いろいろみなさんと連絡を取り合っていますが、野球は1人ではできませんから…」

 3日早朝、小池は東京都品川区の自宅マンション前でにこやかにこう語り、車に乗り込んだ。

 小池は2日夕、後見人とみられてきた元幹事長、中川秀直に総裁選出馬への協力を求めたが、中川の態度はそっけなかった。

 「まず自助努力で推薦人を集めるべきだ…」

政治記者の作文だから本当のところはわからないが・・・
麻生氏は党内の人気はないが、自民党生き残りを賭けて麻生氏に命運を託そうというムードの中、改革派は候補者を一本化して力を分散させてはならない局面だ。ところが、小池氏はまだ14~5人しか推薦人が集まっていないらしい。

なにやってるんだか・・・

(続き)
 3日昼、元幹事長の武部勤は1年生グループ「新しい風」の約20人を党本部に集め、こうぶち上げた。

 「自民党への批判は問答無用で強いが、総裁選を通じてピンチをチャンスに変えることができる。われわれ自身が総裁候補になるつもりでマニフェストを作り、権力闘争を政策論争に変えよう!」

 出席者は意気上がり、候補者選定を進めることになった。元少子化担当相の猪口邦子らの名が取りざたされたが、武部を推す声はなく、武部は「どうしておれを推す声が出ないのかな…」と首をひねった。

絶句。おままごとやってんじゃない!

 関氏がかみついたのは、地方票の割り振り。執行部は党則にこだわり、地方票を300票とする正規の総裁公選ではなく、都道府県連に計141票を割り振る「簡易版」を選択した。

だから、自分達を救ってくれる有力者をもり立てて、党内基盤を作らなきゃだめでしょ。正規だろうが簡易だろうが、あなた達に地方票は獲得できない。

調査結果

福田康夫首相が突然の辞任表明。次の総理を選べるとしたら誰がよいですか。
麻生太郎自民党幹事長 (1414 票, 27%)

小沢一郎民主党代表 (1384 票, 26%)

小泉純一郎元首相 (921 票, 17%)

岡田克也元民主党代表 (420 票, 8%)

小池百合子元環境相 (453 票, 9%)

その他・該当者なし (720 票, 14%)

小泉票と小池票を足せば麻生氏に接近する。小泉氏が小池氏を推すと明言すれば、逆転する可能性がある。小泉氏が沈黙を守っているのは不気味だな。福田氏の時も小泉氏の「福田支持」表明で、一気に潮目が変わった。

小池氏の足を引っ張るのは、森何様。

森元首相、小池氏擁立は「問題」 中川元幹事長にくぎ

 自民党の森喜朗元首相は3日、次期総裁選で町村派の小池百合子元防衛相の擁立の動きを見せる中川秀直元幹事長について「(同派)代表世話人の立場で(小池氏を)引っ張り出すのはやや問題がある」とくぎを刺した。都内で記者団に語った。

 町村派は総裁選の候補選びの動向を静観する方針を幹部会合で決めている。中川氏の動きに目をつぶれば派閥の統制がきかなくなるとの危機感を持ったもようだ。

 中川氏は2日、記者団に「改革派から誰か(総裁候補)を出さないといけない」と述べ、小池氏を念頭に麻生太郎幹事長の対抗馬擁立に強い意欲を示した。

 森氏はこの発言についても「これはわが派の代表としての発言ではないな」と指摘。「改革派を立てるというなら、麻生は改革派じゃないのか」と苦言を呈した。(20:36)

麻生さんは改革派じゃないよ。森何様はサンプロでもごちゃごちゃ言ってたが、バカじゃないか。福田首相の女房役をやっていた町村さんが立候補を辞退するなら話はわかるが、なんでいまさら派閥の統制が関係あるのだ。森氏が「町村派は麻生でいく」と号令かけたところで、議員個人の資格で立候補し、投票するのだから、時代遅れの人は黙っててくれないか。

今までも政府資産の圧縮などで森氏に苦言を呈されてきたが、中川氏は後に引かなかった。
今回はどうか。

中川氏のブログより

90年代の日本、オールド・ケインジアンの財政出動主義の日本に戻るのか、それとも、金融政策・霞ヶ関埋蔵金放出・歳出削減の上げ潮政策で改革のその先へ向かっていくのか。

構造改革路線の継承・発展する候補は必ず総裁選に出馬する。政策論戦が楽しみだ。(9月3日記)

心強い言葉。候補者擁立に向けて、小池氏・渡辺喜美氏・塩崎氏・石原伸晃氏らと意見交換したらしい。山本一太氏のプロジェクトJとも連携すべし。別世界でシャドーボクシングしているみたいな小泉チルドレン達も目を覚ませ。

黒幕・野中氏も何やら口を出している?

ポスト福田」麻生氏は出馬、小池氏含み

 しかし、自民党関係者は「必ずしも麻生有力というわけではない」と指摘。「かつての自民党のキングメーカー野中広務元幹事長が津島派の面々にコンタクトをとって“反麻生”を訴えている」。野中氏は「津島派として体を張って麻生総理を阻止しろ。麻生以外ならだれでもいい。古賀(誠選対委員長)にも伝えてある」と反麻生包囲網固めに奔走しているといい「どこまで浸透するかは不透明だが、動きを活発化させているのは確か」(前出関係者)。

これは例の「野中のような部落出身者を日本の総理にできないわなあ」と麻生氏がどこかの会合で言ったのをチクられて、野中氏が激怒したという私怨絡みの話し。

野中氏が何を息巻いたのか知らないが、反麻生陣営はどうする。山崎拓、古賀誠、加藤紘一の新YKKは、山崎派の石原氏をかつぐのではないか。軽く推薦人を集められる。谷垣氏はいかんせん賞味期限切れ。石原氏は安倍氏らと政策グループ(NAIS)を作っていたが、リーダーシップがあるわけでなし、守旧派に取り込まれる日和見のところがある。山崎派に入ったのは、理念というより野心があったのだろう。

そうすると、保守右派(大きい政府)VS保守改革派(小さい政府)VS守旧派&リベラル(族w)ということになるか?そううまくいくか?うまくいきますように。。

総裁選において「小泉路線からの脱却」を宣言することによって圧勝できると自信満々の麻生氏、そして「改革推進で日本を立て直す」と小泉色を憶せず出して訴える小池氏、中庸の政策をとってフレッシュなイメージの石原氏、いいねぇ、ぜひこの図式で政策論争をしてほしい。福田政権で曖昧だった政策の方向性を有権者がやっと理解できる機会である。さらに民主党では絶対ダメ!と候補者が有権者に説得できれば、総裁選の意義は大きい。

明るくメッセージ性のあるトップが決まれば、支持率は上がる。間をおかずに解散総選挙に突入だー。

小池氏を擁立できなかったら、もう改革派を見放すよ。

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小池氏のかわりに渡辺喜美氏(無派閥)でもいいけどね。愛嬌はどんな才能にも勝ると言うし。「時代はオレを呼んでいる」のキャッチコピーで出馬したらウケルと思う。

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2008/09/02

福田首相辞任。

ブログランキングでいつものように2頁目の下の方をチェックしたら、もじスケが消えた・・・。「テレビが壊れた」とか自分語りしていたから3頁目に行っちゃったのね、と何気なく上のほうを見たら、あった\(^O^)/久々1000点超え
ありがとうございます。m(__)m

ブログでの「雅子妃問題」への関心の高さを見ると、朝生テレビや文藝春秋などの「皇室には何も問題ない」という論調は、やはり意図的なもので、ネットで情報収集している人達は「雅子妃問題」にとっくの昔に気づいているという証拠ではないかと思う。

サイレントマジョリティを代弁した西尾氏は、朝生テレビで失笑と冷笑の中で孤立させられ、“勤皇”保守には「口を慎め」と侮られ、今度は正論誌上において悪口を言われ放題。そんなことで凹む西尾氏ではないが、応援する者としては、感謝の意を直接西尾氏に届けることが励ましとなると思う。

西尾氏より早く雅子妃問題を取り上げていた八木氏や櫻井氏は、このところ静かだね。西尾氏は八木氏と喧嘩しているから連携は難しいだろうが、保守論客の中にも情報通で皇室内部の問題に気づいている人はいると思う。西尾氏が突破口を開いてくれたので、ぜひ続いてほしい。

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福田首相、辞任。

速報でテロップが流れた時、「太田農水相が辞任」かと思った。太田さんは「助かった」と思ったかもね。
我が家は、髙橋洋一氏初出演のテレビタックルを突然ブチッと打ち切られて、なんだよ~会見10時からにしろよ~なんてブツクサ^_^;

内閣改造の時に「いつ辞任になっても驚かない」と感想を書いたとおり、福田首相は自分で負け戦を仕掛けることはないだろうと思っていたので、福田さんの判断は間違っていないと思うし、尊重したい。

福田首相の会見の様子を見ると、内閣改造したばかりだったので、たぶん辞任は年内を想定していたと思う。早まったのは、巷で噂されている公明党との関係が引き金になったのではないか。調整型のトップの限界は、強行突破する力量はないということ。調整は調整でしかない。

公明党との政策の相違という点では、小泉内閣の時のほうが大きかった。強いリーダーには意見の相違を乗り越えるパワーがある。その強さは繊細さと表裏一体で、小泉さんの公明党への配慮は憎らしいほどだった。
弱いリーダーは相手に取り込まれる。「下駄の雪」などいつでも払い落とすぞという気迫も何もあったもんじゃない。学会の票が麻薬なら、そろそろケシ畑をコメ作にでも転換して、まっとうな政治に戻ってほしい。

安倍前首相に続いて突然の福田首相辞任に巻き込まれたのが麻生幹事長。不運な巡り合わせというかなんというか。勝負は運を引き寄せることができるかどうかで決まるので、麻生さん、大丈夫?でしゃばり森氏は党内を麻生でまとめたいようなので、今回は変な憶測が飛ぶこともないだろうが。

しかし、森氏はいいかげん引っ込んでほしい。また「麻生ありき」の雰囲気が出れば、他に候補者を立てても「当て馬」にしか見えなくなってしまう。ここは民主党とは違うところを見せなければならないので、誰か戦いやすい候補者を立てて総裁選を盛り上げるだろうが、有権者の目を惹きつけるためには、麻生氏とは路線の違う小池百合子氏くらいをもってこないとインパクトがない。改革派は党内の思惑を突き抜けて、真剣に闘いに挑め。麻生氏の政策に疑問を持つ有権者に訴えよ。国の将来像を示せ。そうしなければ、失った支持者は戻ってこない。

平沼氏は総選挙の前に新党構想を持っていると語っていたが、麻生総理が誕生すれば、即自民党に復帰することになるかもしれない。保守の色合いが濃い政権になれば、それはそれで面白い。大きな政府に逆戻りだけどね。

日本の明日はどっちだ。

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次は長期政権になってほしい。

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2008/09/01

朝まで生テレビ「皇室問題」感想

まずい、、テレビチャンネルの選択肢がドーンと増えたおかげで、夜はテレビに張り付きっぱなし。無料視聴期間が過ぎたらネットに復帰しまーす。((((ヘ(;・_・)ノ←待て!

せっかく朝生をリアルで見たのだから、感想を書いておかなくちゃ。

今回の討論会の見所は、田原氏が西尾氏にどの程度反論を許すかだった。最初から討論会は不公平に仕組まれていた。西尾氏vs.女系容認派多数(男系支持でも東宮ご夫妻には何も問題がないとする保守派)という構図であって、西尾氏は孤立無援の状態に置かれていることから、擁護派常連メンバーによる西尾氏への“冷笑”という形の“吊し上げ”になるだろうと思っていた。

まさにそのとおりの結果で、私は西尾氏がいつキレてしまうか、ハラハラしていた。途中で西尾氏は「皇太子は祭祀も熱心にやっている、雅子さんも外国に行けば治る、皆さんがそう言うなら何にも問題ない。こんな討論会は無意味だ」(意訳)とちょっとキレた時、そのまま帰っちゃうんじゃないかと心配した。田原氏が「まあまあ、やけっぱちにならないで・・」と治めたのでなんとか続いたけれど。

天皇の戦争責任といった話は出たのに世間をにぎわせた女系問題が一切出てこなかったのは、そこに触れると西尾氏以外ほとんどが「女系で何が悪いの?」の人達ばかり恣意的に集めたことがバレてしまい、男系維持で論争がいったん治まっているのにやぶ蛇になるからに違いないと思った。ホントに胡散臭い。

ブログ「ふぶきの部屋」で、発言を上手にまとめてくださっていたのでご紹介。
朝まで生テレビ1」「朝まで生テレビ2」「朝まで生テレビ3

ツッコミどころも感想もまったく同意。

もう一つの見所は、東宮の状況をまったく知らない、あるいは雑誌に“雅子さん擁護”を書き続けてカネをもらっている精神科医二人やら言論の自由を盾に不敬な発言を繰り返すジャーナリストなどが、どこで墓穴を掘るかを楽しみにしていた。

雅子さまはキャリアウーマンで、真面目で御優秀でカンペキ主義者、皇室でさっそうと自己実現することを国民は期待している」と信じている香山リカが、憲法9条信者であるとわかったことが収穫かな。敵が攻めてきたら「殺すより殺されるほうがいい」と、左翼お得意の台詞を吐いた。この台詞は元は誰が言ったんだっけかなぁ。大橋巨泉が尊敬する左翼の大御所だったはず。あなたが殺されるのはご勝手に。侵略されて無抵抗で属国化されるとはどういうことか、まったく想像力が働かないのだね。生き残ったほうが悲惨なのだよ。こういう奴らは究極の自己中心だと思う。子々孫々、日本人として生きていけなくなるとはどんなに惨めなことか。9条信者は、チベットの民族浄化問題に何の感傷も起こらないのだろう。「殺されるほうがいい」人達なんだから。

西尾氏は「中国は(日本が丸腰になれば)明日にでも攻めてくる」「沖縄を狙っている」と反論したが、いかんせん何の危機感もない連中で、保守席に座っていても「神仏は信じない」とのたまうコメンテーターに囲まれて、西尾氏は皆に鼻で笑われていた。その様子をカメラがアップした時、西尾氏はうつむいて、小さな声で「あ・き・れ・た」と呟いたのを私は見逃さなかった。大事な皇室問題をこんなバカな連中と討論しなければならないのかと、西尾氏は情けなさを感じた瞬間だったろう。

東宮に起こっている問題を見ようとしない保守系の人はこんな反応。

クライン孝子の日記
■2008/08/30 (土) 朝生での皇室を貶める問題発言! 許すまじ!

(略)
早速、読者から怒りのメールが入ってまいりました。
一体テレビ朝日は
何の目的でこのようなテーマで、
日本の象徴である”皇室”を貶める番組を放映したのか!
私自身は、見ていないのでなんともいえないのですが、
もしこれが事実というのなら、「報道の自由」の範疇を越えており
日本国民の一人として見逃すわけにはいかず放置すべきでないと
思います。

とりわけ西尾幹二氏発言に問題ありとのことです。

氏は月刊”Will”でこのことについて連載し、
この出版社から実に不愉快なタイトルで一冊の本を
最近上梓されたばかりだそうです。

以下の事件はその連鎖反応ではないでしょうか。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080830/crm0808301152004-n1.htm

クライン孝子さん、西尾論文も読まず、東宮の現状を調べもせずに「西尾発言に問題あり」とは、自ら情報分析もせずに政治的活動に携わっていることを暴露したようなものだ。少なくともここまで怒るからには、番組を通しで見てから物を書け。どこをどう貶めたのか、自ら検証するのが筋だろう。無責任なおばさんだ。
この人の主張は、私自身も小泉信者とからかわれていた頃から、こんなことも知らないのか、とゲンナリするところがあった。

しかも悪質なのは、西尾氏のように皇室を貶める論客がいるから「「2ちゃんねる」に皇太子さま殺害予告」という事件が起こると誘導しているところ。

ニュースのこの部分をちゃんと読んだのか。

山本容疑者は別の掲示板にも民間企業の爆破予告などを書き込んでおり、同署は悪質ないたずらとみて余罪を追及する。

クラインさん、ネットには今上陛下を狙うような書き込みもあるのだよ。あー腹が立つ。

クラインさんは桜チャンネルにも関わっているので言いたいのだが、西尾氏の言うように、皇室問題には不敬という心理が働いて、問題があっても見たくない、見ようとしない人が多すぎる。それが男女同権・人権派などリベラルな層につけ込まれることになっていることは火を見るより明らかである。「自由平等の社会に皇室はそぐわない」「合理化して旧弊な皇室を壊したい」あるいはもっと陰湿な反日勢力に愛子さまが担ぎ上げられる動きをもっとキャッチしてもらいたい。

韓国は愛子さま御誕生には祝辞を送ったのに、盧武鉉政権時、悠仁様御誕生にはなぜ祝辞を拒否したのか。保守が手を拱いているうちに皇室が異質なものに取って代わられてしまったら、保守派の怠慢であったと責められるだろう。国連大学を介して人権団体や政治的野心を持つ特定宗教が皇太子ご夫妻を箔付けに利用しようとしているのは、過日のブラジルご訪問で宗教団体の後継者と目される人物と同じ壇上に一列に並ばされたのを見てもわかる。その写真に利用価値があるのだ。

祭祀を拒否し、核家族主義を実践する合理的な雅子さんは、左翼にとって希望の星である。
彼らは「神代と人代の分断」を目論む。日本の神々は、代々穢れを祓い徳を積んできた血統を通じ、その子孫に祭司長の資格を与える。それが天皇家の祭り事なのである。罪汚れた不道徳な者を多く抱える家系には、神は働かない。神事を司ってきた天皇・皇族は、日本の穢れを集めて祓う力を持っている。これについては、多くの証言や逸話が残っているが、省略。

「皇室問題」を語る時、本当は神仏にかかわる信仰的な部分が本質なのだが、戦後は特に神秘的なものを忌避する傾向が強いので、天皇と八百万の神々を結びつけることに慎重になる保守もどきもいる。

雅子さんによって旧弊な皇室を変えてほしいと願う左翼とはどういうものか。

西尾氏「皇太子さまへの御忠言」より
フェミニスト活動家・上野千鶴子氏の論評(朝日新聞2005年8/17夕刊)

戸籍も住民票もなく、参政権もなく、そして人権さえ認められていない皇族のひとたちを、その拘束から解放してあげることだ。住まいと移動を制限され、言論の自由も職業選択の自由もなく、プライヴァシーをあれこれ詮索され、つねに監視下に置かれている。・・・失語症や適応障害になるのも無理はない。天皇制という制度を守ることで、日本国民は、皇族という人間を犠牲にしてきたのだ。

雅子さん問題について、左翼は必ず“人権”を持ち出す。天皇と皇族は、“私”の部分を犠牲にしてきたからこそ、公人として祭司長の務めを果たすことができる。そして「道徳の規範」として自らを律することは、イコール血統を守ることにつながるのである。血統がつながっていれば、ボンクラでもいいというわけにはいかない。なぜなら不見識な天皇を国民は尊敬できない。天皇の血統は国民が大事に思えばこそ保たれていくのである。武家が隆盛を誇っていた頃、朝廷が堕落していたら、とっくに滅ぼされていただろう。

皇族が人権やプライバシーを持ち出すようになったら、すでにそれは異質なものなのである。ましてや女系天皇容認なら、そこで神代は断絶する。

「プライバシー」という言葉を使ったのは皇太子だったが、“私”の領域を自分達のやりたいように広げていくなら、一般人と何も変わりない。皇太子の位から降りていただきたい。いまだに悠仁親王殿下を「愛子のいとこ」としか呼ばず、「愛子が将来どのような立場になるか」確定していないと言う皇太子は、位の貴さや天皇家の重みをわかっていない。犠牲が伴うからこそ貴いものであることを。

女系天皇問題は、まだ終わっていないのである。

西尾氏に賛同する私もまた「被害妄想」「君側の奸」と笑われてもかまわない。
これが杞憂ではないと思うのは、今後さらに秋篠宮ご一家への中傷が増えてくるだろうということ。秋篠宮ご夫妻への事実に基づかない悪口は都市伝説化されてきた。嘘も百万遍・・・である。一方の皇太子ご夫妻はありとあらゆる賛美が繰り返されてきた。私もまた東宮ご夫妻の素晴らしさを信じて疑わなかった一人である。批判が出るようになったのは、ほんのここ数年のことである。

これは日本人の“長男贔屓”では片付けられない問題をはらんでいる。幼少の頃から秋篠宮殿下を見守るように取材してきた江森氏は、一般に流布されているやんちゃな礼宮のイメージとは逆の思慮深さを浮き上がらせている。(参照「秋篠宮さま」)

お遊び好きの“やんちゃ”は、実は浩宮殿下のほうだった(笑)。 やんちゃが悪いと言っているのではない。若い頃に羽目を外して遊んだことのない人のほうが、あとで反動が来そうでこわい。ここで言いたいのは、世間には逆のイメージが植え付けられていたということである。

そのお二人が伴侶を得た時、公務に自由な遊び時間を求め、予定変更して周囲に迷惑をかける東宮ご夫妻となり、分刻みのスケジュールを守り、国民との触れあいを重視される秋篠宮ご夫妻となった。公務中の警護担当者に帰り際会釈して労をねぎらわれる秋篠宮ご夫妻、振り返ることもなく去っていかれる東宮ご夫妻、どちらのほうに公務の依頼が増え、あるいは減るだろうか。

8/31には孝昭天皇式年祭が執り行われた。
皇太子は静養先から戻り、御拝礼されたが、雅子妃殿下と愛子さまは那須御用邸から戻らなかった。病気で義務を果たせないのなら、せめて皇太子と一緒に御所に戻り、その時間、真摯に祈られたらどうか。

朝まで生テレビでは、最後に西尾氏はこうまとめた。

「あと一年くらいの間に、雅子妃はけろっと病気が治られるんじゃないかと思っています。
なぜならもう既に治ってらっしゃるからです病気じゃないからです」
「私は自分の文章が、皇太子の救いになっていることを知っています。なぜなら小和田家に圧迫され、小和田家と雅子妃にコントロールされている皇太子に後押しとなるからです。私はその事実を皇太子にきわめて近い立場から聞いております。君側の奸ではありません」

「(雅子さんの治療ということで)外国に長く5年も6年も行けば、あるいはその間治るかもしれないということだったら、これはご離婚か皇位の移譲以外ない。つまり皇位の移譲というのは、皇太子殿下が自ら進んで秋篠宮に皇位を移譲して、そして離れて、そして外国に行くと

それには皇室典範改正が必要になってくるという流れになり、ようやく番組終わりになって本題に入ったような、イライラが募る討論会だった。

香山と斉藤の精神科医は、雅子さんを「ディスチミア親和性ウツ」という新型鬱(仕事はできないが遊ぶ時は元気になる)と考えているようだが、ディスチミアということは、人格障害と認めたようなものだ。「すでに治っている」とする西尾氏のほうがやさしいじゃないの(笑)。

擁護派は、雅子さんは治りにくい精神疾患ということにしておかないと、ただのワガママ女だということになるのでまずいのだろう。ストレスによる適応障害だとすると、こんなに長引くのは説明がつかない。そこで新型ウツが妥協線になる。しかし、新型ウツだったら、何年外国に行っても治らないよ。人格を矯正するところから始めなければならないのだから、「人格否定された」と周囲に被害妄想を抱いているような人は、自分の人格に問題があるとは決して認めることができない。斉藤氏はなんとか雅子さんをヨーロッパに行かせてあげたいようだが、矛盾だらけで全然擁護になっていない。

本物のキャリアウーマンが皇室に嫁いで適応障害になるとは限らない。3~6才までアメリカにいた紀子様も帰国子女だし、英語はお得意。大学院まで行かれたので雅子さんより学歴が上。紀子さまに職歴はないが、雅子さんも父親の庇護の元、外務省職員として重要な仕事は任されないまま2年間務めただけ。つまり学歴だとかキャリアウーマンとかはまったく関係ないわけで、精神疾患にかかったのは、雅子さんのパーソナリティの問題に他ならない。by西尾氏

比べてみれば、紀子様のほうがよほど優秀だということがわかる。そもそも比べる必要もないのに、香山リカなどはいたずらに「紀子さまは母として確立。雅子さまは優秀だから仕事で自己実現」と紀子様を優秀でないように言外に含む言い方をする。香山リカの紀子様を小馬鹿にしたような雅子さん擁護には、心底怒りを覚える。

雅子さんに男の子が授からなかったといって、どこの誰が責めたのか。雅子さんがプレッシャーを感じたというなら、妊娠していることを知りながらなぜスペインに行き、車に揺られてレストランに行き、ワインをたくさん召し上がったのか。この方は、自分の欲望に忠実なだけではないか。皇太子に嫁ぐとは、お世継ぎの期待があることは当然であるにもかかわらず、「雅子さんはプレッシャーに潰された」というのが本当ならば、アホとしか言い様がない。擁護する人達は、雅子さんを悲劇のヒロインに仕立て上げながら「雅子さんはそんなことも知らないオバカさんでした」と言っているに等しい。上げているんだか、下げているんだか…。

朝生討論の結論としては、雅子さんは新型ウツだから治療には相当な年月が必要。だからといって5年も10年も外国で療養するのは許されないこと。「全力で守る」と言った皇太子は、自ら退位して雅子さんを守れ。政治家は皇室典範改正について臆病になるな。

擁護派も雅子さんのご病気は回復が難しいと見解が一致したようで、なんとなく皇太子妃殿下から皇太子夫人に降りたほうがいいんじゃない?という流れの中で、強く拒否感を示す人がいなかった。

西尾氏が1年以内に「けろっと治る」と言い切ったのは、平成21年の天皇陛下即位20年が皇太子と雅子さんにとって節目になるということではないかと思った。公務の代行問題も含め、今上陛下自ら来年になったら考えるとおっしゃっている。即位礼正殿の儀にどのように臨まれるのか、雅子さんは病気を盾に今まで同様に無視するのだろうか。その前に今上陛下は何らかのお答えを出されるような気がしている。

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悠仁様に一刻も早く帝王教育にふさわしい環境を整えてください。愛子様は内親王としての躾や教育もお受けになっていないように見受けられます。一般のマイホームパパ・ママならそれでいいのですが、愛子様は国民にとって大事なお姫様なので、周囲がもっと気を配ってほしいのです。子離れできない雅子さんが立ちふさがるでしょうが、子供に愛されたいと思うパパ・ママは、子供のわがままを放置しがちです。子供の将来を思えば、子供が周囲の人から愛されるために厳しく教育することが必要ではないでしょうか。今のままでは情緒不安定になるか、無感動、無表情になってしまうと心配です。こういうふうに書くと愛子さまバッシングなどと言われますが、「何も問題ない」と言い切る人ほど愛子様のことを大事に思っていないのでは?と悲しくなります。愛子様から遠ざけられている今上皇后陛下は、どれほど心配されておられるか…。このままでよいとは決して思いません。

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