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2008/05/11

「堂々と」日本経済を沈没させる財政均衡派

首相、手綱さばき難しく・道路一般財源化13日閣議決定

 福田康夫首相は道路特定財源の2009年度からの一般財源化を13日に閣議決定し、道路整備費財源特例法改正案の衆院再可決への理解を求める考えだ。ねじれ国会の逆風に翻弄(ほんろう)された結果、自ら高いハードルを掲げざるを得なくなった首相だが、今後は「改革の質」が焦点となる。野党は厳しく追及する構えで、首相は綱渡りを迫られている。

 「全く矛盾する」。民主党の円より子氏は9日の参院財政金融委員会などの連合審査会で、09年度から一般財源化するなら特定財源を10年維持する同改正案を廃案にすべきだと詰め寄った。首相は「廃案は混乱を招き、地方に迷惑をかけるだけ」と突っぱねた。(07:02)

矛盾しないよ。

道路特例法案、09年度から不適用・閣議決定内容

 道路特定財源の2009年度からの一般財源化で、13日の政府の閣議決定全文が9日、明らかになった。道路特定財源を08年度以降も10年間維持する道路整備費財源特例法改正案について「09年度からは適用されない」と明記する。同法案と09年度からの一般財源化方針との矛盾を解消するのが狙い。一般財源化の具体策を検討する関係閣僚会議の設置も盛り込んだ。

 閣議決定は「道路特定財源等に関する基本方針」と題され、4月11日に決定した政府・与党合意に沿って作られている。政府・与党合意は道路特定財源について「今年の税制抜本改革時に廃止し09年度から一般財源化する」としていたが、民主党などが特定財源を10年間維持する道路特例法改正案と矛盾すると指摘。(16:03)

読んだとおりである。

民主党は問責決議を見送り、徹底審議の方針でいくことにした。大変結構。
民主党は、なぜ修正協議に応じなかったのか。自ら率先して修正案を作らなかったのか。
与党の民主党案丸呑みを怖れたとする見方があるが、的を射ていると思う。小渕政権でも参院でねじれを起こしたが、与党は民主党案丸呑み戦術をやった。通れば小渕政権の実績になるし、不備があれば民主党にも責任の一端をかぶせることができる。

小渕戦法を福田政権もとろうとしたのではないか。
しかし、それを察知した民主党は、ついに国民の利益を無視して修正案を出さなかった。そして詭弁を弄して福田首相を追い込んだ気になっている。再び再議決となって、本会議錠前で揉み合いを見せられるのだろうか。

道路特定財源から一般財源になると、財布が国交省から財務省に移るだけ。恣意的かつ杜撰な費用対効果をもう一度計算し直さなければ、道路計画の見直しといってもどこまで計画削減できるか怪しいものだ。そうは言っても、今国会で福田政権がここまで踏み込むことができたことは一歩前進である。

自民党は欧米の環境対策に倣い、一般財源化に加えてガソリン使用抑制目的の環境税の上乗せを盛んに予告している。イギリスでもそうだったが、一般財源化すればガソリン税は高くなる傾向にある。原油高騰の折、このまま続けばリッター200円なんてことに・・・。

一般財源化すれば逆に高くなる可能性がある」と以前も書いたが、それを脇に置いても、道路特定財源と中長期計画の見直しは絶対必要な時期であり、地域に必要な道路をどこにどのように作るかの権限を国交省から取り上げなければ身動き取れなくなっていた。必ず地方自治体にカネ&裁量権を渡すべし。全国の知事達が「特定財源維持」を表明していたのは、政府・霞ヶ関に生殺与奪のカネ分配を握られているからに他ならない。

国会答弁で一般財源化して道路以外に何に使うかと問われ、福田首相は「教育、医療」などと答えていた。しかし、たぶん道路計画の見直しは中途半端に終わり、一般財源の中からほとんとが今まで同様に道路に充てられ、さらに環境税も上乗せされていくだろう。

どこまで行っても政官業は、マクロ経済とは無縁に大きな政府の牙城を守り抜くつもりだ。

財政均衡原理主義の与謝野氏が存在感を増してきている。

総理総裁になる野心はないと本人は言っているが、財務省にとっては非常にありがたい政治家であり、また党内で人望がある。麻生総理が誕生したら、再び政権中枢に登用されるだろう。福田内閣が総退陣して、すんなり麻生氏に総裁の座が渡ったら・・・の話だけれど。党内基盤が弱小といっても、断崖絶壁の自民党としては、人気のある麻生氏頼みになるしかない。

SAPIOに「小泉氏は森氏から民主党分断の命を受けている」ようなことが書いてあった。そんな人の言うことを聞くような小泉さんじゃないって。森氏と思惑が合致しているとしても、実のところは直感で動いているのか、あるいは数年先を見越した深謀遠慮か、今年中にはわかるはず。

自民党としては、麻生氏に禅譲してもらうためには、増税など嫌なことは福田首相に押しつけて、秋の国会はなんとか福田政権で乗り切りたいところだろう。それまでもつか・・・。

小泉氏の改革と与謝野氏は相容れない。

しかし、小泉氏が実は「大蔵族」と言われていたのは、飯嶋秘書官がそちらの人脈と通じていたかららしい。ソースは忘れたが、飯嶋氏は与謝野氏をひそかに次期総裁と見込んでいるとのこと。飯嶋氏が「本命は与謝野」と世論の風に乗せてささやいても、小泉氏の本命は別のところにあると思う。「改革を推進する人を応援する」その言葉だけでじゅうぶんだ。

2008/05/04-11:10 「演説では経済成長しない」=中川元幹事長を批判-与謝野氏

 自民党の与謝野馨前官房長官は4日午前、フジテレビの番組で、経済成長を重視する中川秀直元幹事長ら「上げ潮派」について、「演説では経済は成長しない」と批判した。同時に、「日本の社会保障制度は優れているが、財政の裏付けがないと続けられない」と述べ、消費税などの増税は避けられないとの認識を示した。
 与謝野氏は「実質的な潜在成長力が高くなる政策を打ちながら、経済も回復させ、税を通じて収入を増やす(べきだ)」と指摘。上げ潮派に関し「経済成長のために必要な要素は何も教えて下さらない。演説していれば経済が成長するなら、われわれもどんどん演説する」と皮肉った。

報道2001を見たけれど、この人に任せたら、日本は沈没しちゃうと青くなった。
上げ潮派がどうこうの話じゃないよ。日銀がデフレ脱却の手を打たないままに、日本はスタグフレーションの手前まで来てしまった。金融・経済の識者はすべて「貨幣供給量を上げろ」と言っている。所得が上がらず経済成長率がジリ貧の時に消費税10%に上げるのが『堂々たる政治』だって、あんた国民を殺す気ですか。

消費税は平等な税?貧乏人と金持ちにかかる負担を考えてよ。究極の不平等税でしょ。所得税の引き上げのほうがまだ筋が通っている。自民党は環境のためガソリン使用を減らすなんて言っているが、車は贅沢品か?生活必需品だ。地方は車は下駄代わりなの。地方は自然環境がいっぱい。それで環境税?これもまた不平等税。与謝野氏以下財政均衡派は、「格差是正」と言いながら格差拡大策を押しつけようとしているのである。規制緩和で機会の平等を保証せよ。人材育成と成長産業に補助金を出せ。

上げ潮派は、経済成長のためにはカネの使い方を間違えるなと言っている。

増税すれば消費が落ち、国の歳入は減る。経済学者じゃなくたってわかる。増税と歳入の関連データを見たことがある。

格差是正をするなら、上げ潮派のほうが経済政策の基本にかなっている。「上げ潮派とは経済成長すれば全体のパイが増えて所得が上がる」と説明されているが、言葉足らずだと思う。今の1.数%成長なんてあり得ないってこと。日銀の失敗もあるし、政府が景気対策の逆行をしているのだ。
何度も説明しているから省略するが、普通に政府・日銀が減税による消費刺激策やデフレ対策をとっていれば、こんな低い成長率はない。「日本経済は底堅い」と政府は強調するが、それならば成長率が低くとも3%はいくはずなのである。

3月の景気動向指数、3指数が50%下回る<5/9 22:06>

 内閣府が9日に発表した3月の景気動向指数(速報値)は、6年3か月ぶりに、発表された3つの指数がすべて景気判断の分かれ目となる50%を下回った。
 内閣府によると、現在の景気の状況を示す一致指数は、鉱工業生産指数や有効求人倍率などの悪化が響き、33.3%と2か月ぶりに景気判断の分かれ目である50%を下回った。また、景気の先行きを示す先行指数が20.0%、数か月前の景気を表す遅行指数も25.0%と、ともに50%を下回った。

 3つの指数がすべて50%を下回るのは6年3か月ぶり。

こんな時に消費税10%ってどこの基地害だ。環境税新設で、また丼勘定して公共事業推進か。日本経済を奈落の底に引っ張りながら、これが堂々とした政治だと胸を張っていられちゃたまらない。

演説では経済は成長しない」by与謝野
マイナス成長時に増税するくらいなら、演説だけしているほうがマシである。デフレで増税もアホならスタグフレーション懸念で増税なら、経済成長どころか財政再建もパーになる。その上中央集権を維持するなら、格差拡大はとどまるところを知らない。

ガソリン税撤廃はチャンスだった。

地方の予算が足りない分は建設国債を発行してしのげばよかった。数年たてば減税効果ははっきり出てくる。財政均衡派は国債発行を罪悪だとでも思っているようだ。応急的に「霞ヶ関埋蔵金」のうちすでに財務省が拠出予定している10兆円を回すという手もあった。

国民は諸手を挙げて福田首相を評価しただろう。
中川秀直氏は、首相に「秋まで揮発油税は戻さないほうがよい」と進言したらしい。この進言が本当かはわからないが、そのとおりにしておけば、支持率はこんなに下がっていないはずだ。

こんな時こそ埋蔵金でもなんでも景気回復策に有効利用すべきなのに、10兆円をまるまる国の借金返済に使ってしまった。いますぐ返さなければ国が倒れるという事態でもないのに、国民の知らないところで埋蔵金を闇に葬ってしまったわけだ。それで「埋蔵金なんて最初からありませんよ」とシラを切る。

SAPIOで国交省のやり口を糾弾している。

他省から出向している内閣参事官の一人
「一般財源化は国土交通省が天下り利権にしてきた道路特定財源5兆4000億円を財務省の財布に移すことを意味する」

財務省の意を受けて、揮発油税が撤廃されたために地方の道路建設がストップして困っている様子をメディアに報じさせた。道路特定財源から自治体に配られる臨時交付金を減額し、4/1からわざわざ緊急性の高い工事区間を中止せざるを得ないようにした。そして官僚側からリークされた「工事中止現場」にテレビや新聞は競って出かけていったのだ。

髙橋洋一氏
「財務省は今年度予算で25兆円の国債発行を予定しているが、私が指摘した特別会計の埋蔵金10兆円で国の借金を減らすことになったから、実質15兆円ですむ。今年、財務省には想定外のカネが入ったわけです。暫定税率を無理に復活させなくても、一般財源化の議論を進める1年くらいは、国債を増発して財政欠損の2兆6000億円を埋める余裕は十分ある。自治体の財源不足も、地方債でつないでもらって後で交付金を出せばいい。わざわざ工事を止めるのは、地方自治体に“もっと民主党案に反対しろ”と圧力をかけるためであり、国民への嫌がらせというほかない」

どうだろう。左傾マスコミを叩くのは溜飲が下がるが、情報源は往々にして権力側から出ていることに注意してもらいたい。特に今後の政局を占う意味でも、財政均衡派の与謝野氏の動きには要注意である。

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