福田政権発足に当たって改革の課題等、今までのまとめ
・安倍首相会見
入院中の安倍首相が、体調不良を押して会見を開き、①最悪のタイミングで辞任したことについて、国民へのお詫び ②辞任会見で健康問題に言及しなかったことで混乱を招いたことに対する謝罪 ③麻生さんへのネガキャンは事実無根であること ④福田体制を支える 以上のことを説明した。
安倍首相が辞任する前に、直接国民に説明したいという誠意に感謝します。
自ら説明したように「最悪のタイミングの辞任」であったことは擁護できなかったし、健康問題に言及しなかったことで、「麻生クーデター」といった流言飛語を生む隙を与えてしまった。最後の最後まで後手後手に回った危機管理の稚拙さは、いかんともしがたかった。安倍シンパというか安倍首相に心酔していた支持者は、私のような意見はアンチ安倍のバッシングと切り捨てるのだろうが、これからも私は是は是、否は否として判断していきたい。
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・新執行部
福田新総裁誕生に引き続き、さっそく党3役ならぬ党4役が決まった。
①伊吹幹事長 ディベートの得意な人選?
②谷垣政調会長
③二階総務会長(留任)
④古賀選挙対策委員長 幹事長の下ではなく総裁直下。本人の希望とか
・大島国対委員長(留任)
このハト派総結集の執行部では、民主党は攻めにくいな~。丸め込まれないようにね(笑)
第一印象は、背水の陣の自民党は、もう遊んでいる暇はないってことだと思う。官僚内閣制を復活させ、官僚の抵抗とリーク合戦によるメディアの過剰な政府批判を抑える効果は大きい。伊吹氏の不透明な事務所費問題は棚上げされているので、ほじくり返されませんように。今までの慣例で処理していたのだから、これ以上無意味なスキャンダル探しはいい加減にしてほしいよね。
ま~~いいんじゃないの。。。
政治の透明性に対する監視の目は厳しくなっているので、政治とカネをクリーンにする改革は後戻りはできないだろう。
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・福田新総裁は改革派か
政党随一のヒール役・中川秀直氏はブログでこう言っている。
福田自民党新総裁の「歴史的位置付け」を正しく表現するならば、「協調型としての小泉改革路線の継続」というべきであろう。
社説で引用している朝日の世論調査(9月15、16日)の「62%の人が次の首相に『協調型』を望み、『決断型』の31%を大きく引き離している。また、同じ朝日の調査で、「安倍首相は小泉首相から改革路線を受け継ぎました。これは経済成長や競争を重視するものです。この改革路線を次の首相も引き継いで欲しいと思うか」で、受け継いで欲しい54%、そうは思わない36%となっている。その意味は、小泉改革の継続が民意の軸であり、その政治手法として、決断型ではなく協調型を望むなのである。
・・・だったらいいな~ということで引用した。(下線は私が編集)
今の段階では、私もそんな期待を持っているが、福田総理・総裁がもし短命に終わっても、次に若手の改革派が出てくる土俵は整っていない。次期総理が麻生氏ならば、改革は打ち止めだろう。小泉改革の間違ったネガキャンが定説になってしまった日本では、かつての財政破綻をもたらした「戦前体制いまだ終わらず」-野口悠紀夫氏-のままの経済・財政・金融構造=政官業癒着構造にあっという間に逆戻りしてしまうから。
社会主義経済主義者・森永卓郎氏の評論を読むとよくわかる。
第100回
経済“タカ派”福田氏で日本経済はどうなる
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2007年9月21日
経済政策ではハト派の麻生氏
(略)
ところが、経済政策を見ると、2人はまったく逆であることが分かる。つまり、福田氏がタカ派で、麻生氏がハト派なのだ。麻生氏の経済政策については、昨年8月の自民党総裁選で発表した「日本の底力」という論文を読むと分かる。現在も同氏の公式ホームページ内で閲覧が可能だ(pdfファイル)。
それによると、麻生氏は「財政再建原理主義」をとらないと明言している。赤字解消は急ぐべきではあるが、今の日本に必要なのは、持続的な経済成長である。財政は、それ自体が目的ではなく、あくまでも政策実現のための手段だと言うのだ。実にまっとうな意見だとわたしは考える。
さらに、公式ホームページ内の「嘉麻の里」と題された講演・論文集の中には、バブル崩壊の原因についてまとめた論文がある。
それによると、バブル崩壊後に日本の経済がダメになったのは、政府が総量規制をして土地の値段を下げすぎたのが原因であるとしている。そして、今の日本の間接金融の仕組みでは、地価が下がると担保割れを起こして、企業は資産を安値で処分せざるを得なくなる。そのようにして、どんどん日本の損失が進んできたというわけだ。至極もっともな意見ではないか。
驚くのは、その直後の記述である。この部分は、原文のまま引用しよう。
「そこに竹中平蔵という経済現場の解っていない人の、銀行の不良資産一掃策が追い打ちをかけました。結果、多くの銀行は預かっている担保の土地を安くても売却し、企業は資金繰りがつかなくなり、やはり安い値段でも資産を売却して債務返済に努めました。ゴルフ場をはじめ安い土地を買ったのはハゲタカファンドと揶揄される外資系金融であったことは、ご存じのとおりです」(麻生太郎オフィシャルサイト「嘉麻の里」『資産デフレ不況』より)
新人クラスの政治家は別として、自民党の大物政治家でこういうことをはっきりと言う人を、わたしは初めて見た。麻生氏は、バブル崩壊後の不況を冷静に見ており、わたしと同じようにデフレが最大の問題点だという認識を持っているのである。
デフレ脱却が課題であることは間違いない。日銀が政府と認識を共有しているかといえば、心許ないのは同意である。
森永氏は、福田氏では町村派の政策を引き継いで市場原理主義かつ財政再建原理主義を進めるので、弱肉強食の経済政策になると言う。それはどうかな。政調会長に谷垣氏を起用したことから判断して、福田氏の経済政策もハト派だと思う。「小泉改革」継続発言は、小泉支持者を取り込むための方便ではないか。
麻生氏の経済政策は、大方の旧いタイプである政治家の経済政策と一致している。
外交で右・左と分かれていても、経済政策での本流は社会民主主義型価値観が“保守”なのである。米国では大きい政府志向はリベラルであって、地域・コミュニティは自立志向で政府の関与は極力排除したいのが本来的な“保守”である。そういう意味では、小泉-竹中が進めた政策は、たしかに米国型保守政策と言える。
日本の右翼左翼の思想は、歴史認識など外交面で違いが出てくるが、経済では右も左も総じて大きな政府を好ましいと感じるリベラルである。さしずめ私は例外的な少数派なんだろう。一見甘えているような「国がなんとかしてくれるだろう」という精神構造は、逆に言えば、公的精神が豊かで、和を尊び、奉仕の精神で助け合うことを美徳とする民族性によるものかもしれない。和を尊ぶので、外来人に和を乱されるのを嫌う。郵政民営化造反組が多く右派であり、外国資本はすべてハゲタカのように忌み嫌っていたことがそれを表している。
麻生氏の言う「ゴルフ場をはじめ安い土地を買ったのはハゲタカファンド・・」は、実際は、安くても少しでも資本を取り戻したいという需要があったからであって、無理矢理カネにあかして奪ったわけではない。第三セクターの失敗による施設売却などは、外国資本の再生ファンドが再生を手がけている。地方の金融機関再生のためにフランスの再生ファンドが指導している例もある。国内だけでは誰も手を付けられず、外国資本によって経営破綻を免れているケースがある。発展的なM&Aは悪いことではない。
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・小泉時代の構造改革
しかし、麻生氏はじめ「官から民へ」に反対した造反組や大方のベテラン議員は、一つ忘れていることがある。戦前体制から引き継がれてきた政府が関与する財政出動型(いわゆるバラマキ)政策は、高い経済成長率に支えられて可能だったものであり、高度成長期には日本人に“総中流意識”をもたらした。国民の貯蓄率は国家予算を優に超え、郵貯資産は政府の財布のようなものだった。(そもそも成り立ちが政府の資金調達)
麻生氏の言うように政府の失政によって、バブルがはじけることはわかっていたにもかかわらず、なんとかしなければ・・・と危機感を持ちながら膿をさらに肥大化させ、改革を先送りしてきたのが現実。とうとう矛盾を覆い隠せなくなってからも雇用拡大策を止めなかった。その中で、民間の努力によって経済を下支えしてきた。
雇用拡大→財政出動→増税→政府の間違った金融関与・規制→土地転がしなど投資しないヤツはバカという風潮→バブル破綻→政府と金融業界がグルになった不良債権隠蔽→金融破綻寸前→不況
待ったなしにまで追い込まれて、歴代首相の一番やりたくない不良債権処理と金融正常化、責任者の処罰、金融再編成の骨格を再構築したのが小泉-竹中であった。麻生氏が小泉改革を評して「社会の閉塞感を打破した」「良かったところもたくさんある」どころの改革ではない。その程度の認識だったのかと失望してしまった。
当時の金融業界は負のスパイラルに陥っていたので、不良債権を抱えながらずるずると企業に追い貸ししていた悪循環を断ち切り、貸しはがしという痛みも通過せざるを得なかった。ライフラインとも言える金融破綻を防ぐために莫大な税金も投入せざるを得なかった。旧い政治家にはぜーーーったいできなかった改革であった。貧乏くじと言ったら、小泉時代ほどの貧乏くじはなかったと思う。あの時、金融正常化とグローバルルール作りが失敗していたら、格差どころの騒ぎじゃなくなる。正常化した上で経済成長路線に乗せるために、滞留していた郵貯資産を民間に流動させていく道筋が、郵政民営化に象徴される「官から民へ」ということなのである。
とにかく政治活動ばかりして非合理的な経営しかできない特定郵便局長会をとっとと解散させてくれ。今回当選した亀井久興氏の娘、なんだありゃ!「地方は大変なんです」しか言えないオウムか?
小泉時代に国の借金の総額が増えたと反論する人がいるが、借金の伸び率は激減している。要は債務のGDP比率を下げることが重要である。、、と森永氏も言っている。アンチ小泉改革層の右や左の旦那様は、森永氏の爪のアカでも飲んだら?(;^_^A
そして現在、2011年を目標として、増税はなるべく抑えて、経済成長によってプライマリーバランスを正常化しようとしていた。麻生氏は、2011年に財政再建する必要はないとはっきり述べている。つまり官僚やマスコミが世論として定着させた“格差”是正のために財政出動型に戻らざるを得ないということ。
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・地方の格差是正策
地方格差については、今までのような手厚い補助金を給付できないのだから、そのかわり市町村合併で行政権限を移譲し、大きな枠組みの中で過疎の問題を手当てし、いずれ道州制において地方分権を進める。道州単位の健全な競争を促していく処方箋を描くべきである。総裁選で少しはまともな政策論議がなされるかと期待したが、「地方格差をなんとかします」というお為ごかしばっかりで、テレビを見る気もなくなった。
地方は、特に農業の構造改革が急務である。前に書いたから省略。
きょうも谷垣新政調会長が「少子化をなんとかしないと税収が上がらない」と、財務省の受け売りを正論のように言っているのを聞いて、テレビをブチッと消してしまった。少子化で人口減るのがなんだっていうんだ。一人頭のGDPを上げることが最重要課題だろ。外国人労働者確保や民間活力の底上げがどうしても必要なのに・・・。人口減少で経済成長率を維持するためには、外国資本の導入も避けて通れないよ。かつてのように、そのような議論から逃げて逃げて逃げまくった末に再び財政破綻を目前にして、新しいカリスマ性のある改革派の政治家の登場を待つのか。歴史は繰り返すんだね。
どんな時代だって落ちこぼれはいるし、働くことのできない弱者はいる。生活保護や働く場所の提供は、国がそれなりの財源をもって地方行政に降ろし、各区行政のきめ細かな対応が必要なんだよ。公僕たる公務員の質を上げることに力を注ぐことが一番重要なのに、誰もそのことには触れない。日本がいまだに日の丸親方天国だから。
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・早急に景気回復策を
今、心配なことは、秋口には景気が鈍化すると言われたとおりに推移していること。政府の経済財政諮問会議はきちんと国民に説明していない。機能不全に陥っているのではないか。中心人物が代わっただけで、こんなに意味のない会議に堕してしまうのか。
5月9日に発表された景気動向指数の元になった9指標のうち、改善した指標は「所定外労働時間」と「大口電力使用量」の2指標だけだった。
これに対して、2月のプラスからマイナスに転じたのが、投資財出荷指数(2カ月ぶり)、商業販売額(小売業)(2カ月ぶり)の2指標。また、引き続きマイナスだったのが、鉱工業生産指数(3カ月連続)、鉱工業生産財出荷指数(3カ月連続)、商業販売額(卸売業)(5カ月連続)、中小企業製造業売上高(2カ月連続)、有効求人倍率(6カ月連続)の5指標だった。この数カ月、生産関連の重要指数が軒並みマイナスになっていることが分かる。
景気の先行きを示す景気動向指数の先行指数は、昨年11月から、25.0%、25.0%、40.9%、27.3%、40.0%と、こちらは実に5カ月連続で50%割れを続けている。冷静に数値を判断すれば、日本経済は景気後退に入りかけている、景気は失速しかけているといっていいだろう。
この他にも景気後退の証拠はある。
2月分の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)は、前年同月比0.1%下落と、昨年4月以来10カ月ぶりのマイナスに転じた。3月分も0.3%下落だ。物価が下落を始めたということは、デフレが再び深刻化し始めた証拠だ。
利上げが直接、中堅・中小企業の経営を悪化させたとは断言できないが、少なくとも景気が悪化しかけた最悪のタイミングで日銀が利上げをしてしまったことは確かである。
森永氏はデータを上げて説明してくれるので、大変参考になる。理想とする体制の方向性は違えど、竹中氏と分析は一致している。
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・安倍首相の功績と今後の改革課題
安倍首相が激しいバッシングを受けながら、教育基本法と教育3法、そして会期延長してまで公務員改革法案を成立させてくれたことに対して、本当にありがとうと言いたい。日本が経済も含めて成長していくためには、基礎となる義務教育によって未来の日本を担う人材の資質を高めることが最優先されるべきだし、公僕としての公務員のあり方を根本から問い直す必要があった。
少子化問題はジェンダーフリー思想に利用されるので要注意だが、今後子育て支援はもっと重要になってくる。子育て支援の補助金は、欧州では4~5%、日本では0.6%だという。行財政改革を進めれば、財源はもっと出てくる。道路特定財源を子育て特定財源に回したらどれだけ国民に感謝されるかわからない。田中角栄が公共事業の玉手箱として作った道路特定財源などとっくに役割を終えているのに、既得権益者は絶対に手放さない。彼らは言う、必要な道路は造らなきゃいけないし、道路メンテは必要でしょ?って・・・当たり前じゃ、ボケ。特定財源が国民の目から隠されて、どんだけ悪用されていることか。
猪口少子化担当相は、ああ見えて、ずいぶん現場を見て回って話を聞き、データを取り、勉強していたらしい。安倍政権では高市氏が担当していたが、会議などちらっと冒頭に顔を見せただけらしい。なんでも大臣だったから、少子化対策には力を入れていなかったという証左だろう。
福田政権は、いわば背水の陣内閣だから、国会対策に追われることになると思うが、無理な注文とは思いつつ、官僚任せではない、長期的視野に立った政策を考えてほしい。塩崎氏や山本有三氏等々、若手との意見交換も行ってほしい。
日本には、ブレーンとなる政策集団がないに等しいし、専門家が少ない。大学や大学院で人材育成すべきではないか。竹中ゼミでは、将来政策ブレーンとなる育成プログラムを模索しているようだが。
権力批判を仕事にしているいかがわしい評論家ばかりが跋扈している。右の論客は「福田首相になれば日本終焉」と相変わらず「右でなければ人にアラズ」の論調である。ジャーナリストのアジテーションが保守の正論として受け入れられているかといえば、必ずしもそうではない。右だから支持するのではなく、国民のためになる政策遂行能力を「手堅い政治」として評価する。安倍首相は、そこはきちんと理解していたと思う。
ナベツネが容共であることは今に始まったことではないのだから、保守層はなんでもかんでもマスコミのせいにして溜飲を下げているのではなく、政府もまたメディアを利用しなければ生き残れないことを危機管理対策として肝に銘じてほしい。「マスゴミ潰れろ」ではなく「自らの発信力を鍛える」ほうに転換してほしいと願っている。
以上、今まで構造改革について繰り返し書いてきたことをまとめてみた。新政権発足に当たって、このまとめを私自身のスタートラインとして、再び政治を見ていきたいと思う。
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