構造改革力が試される道路特定財源
昨日はひととき世俗を離れ、宇宙にまで夢が広がるネタで楽しませてもらいました。
きょうは現実に戻ります。
政府は、07年度の国の道路特定財源税収(約3.5兆円)のうち、使途を限定しない一般財源にする額を2500億円以下とする方針を固めた。道路予算として使わない余剰金は約5000億円になる見込みだが、一般財源化は、その半分以下にとどめる。残りは、市街地再開発などの道路関連予算として使う。与党内などに根強い「道路に関係する事業に使うべきだ」という声に配慮した。
政府は揮発油税(ガソリン税、年間税収約3兆円)を含む道路特定財源全体の見直しを08年度以降に行うため、07年度は法改正を必要としない自動車重量税(約5700億円)の範囲内で一般財源化を検討している。
(略)
道路特定財源見直しの政府・与党合意では、08年度以降も一般財源化の範囲は「道路予算で使い切れない余剰分」に限る。07年度の一般財源化分は06年度(472億円)より増えるものの、余剰分の半額以下にとどまることから、「道路族議員に配慮した配分だ」との批判も出そうだ。
安倍内閣は8日、「道路特定財源の見直しに関する具体策」について与党と正式に合意し、与党内の手続きを待って閣議決定した。「真に必要な道路」整備を前提に特定財源の「仕組み」を改める08年の関連法改正を明記する一方、道路整備の具体的な計画を来年中に作成することや高速道路料金の値下げなども盛り込んだ。焦点だったガソリンにかかる揮発油税分(約3兆円)については明記を避けた。
安倍首相は同日の政府・与党協議会で「揮発油税を含め、すべての道路の特定財源を対象として、現行の税率は維持し、国民の視点に立った改革を、と申し上げた。こうした原則にのっとって本日、具体策をとりまとめていただいた」と説明。塩崎官房長官も同日の記者会見で「法改正といえば、揮発油税と石油ガス税を指すことは当然だ」と述べた。 (略)
小泉前首相からの申し送りの一つ「道路特定財源は一般財源化せよ」という構造改革は、きわめて妥協的な、数値目標の一つもないわかりにくい結論になってしまいました。揮発油税の暫定税率の関係で、08年に抜本改正することが規定路線なら、何を焦って今まとめているんだか…。これを政治的にうまく調整したと評価するのか、一般財源化に向けての筋は通したと言えるのか微妙です。率直な感想は、なんの意味もない文書を作って、「改革のフリだけしてみました」という結果ではないでしょうか。
国民新党の言い分のほうがはるかにまともです。亀井久興氏「真に必要な道路とはどの範囲なのか。まずは国がしっかりと国土計画を作らなければならない」(NHK日曜討論)
右も左もアンチ小泉に全力疾走するあまり、構造改革しなければ日本はジリ貧になるという危機感がまったくないどころか、アンチの余勢を駆って構造改革そのものに反対しているようです。保守だの左翼だの、思想はどうでもいいから、日本のために構造改革をしっかり進めるべく安倍政権のお尻を叩きたい気持ちでいっぱいです。
「政府は、07年度の国の道路特定財源税収(約3.5兆円)のうち、使途を限定しない一般財源にする額を2500億円以下とする方針を固めた。道路予算として使わない余剰金は約5000億円になる見込みだが、一般財源化は、その半分以下にとどめる。残りは、市街地再開発などの道路関連予算として使う。与党内などに根強い「道路に関係する事業に使うべきだ」という声に配慮した。」
なんですか、コレ。
田中角栄時代に作られた道路特定財源は、50年以上たって、ほぼ道路は完備され、自動車保有台数が当時の何百倍に増えているのだから、予算を根本から見直すのは当然です。
揮発油税2兆9000億円+自動車重量税6000億円=3兆5000億円が国税。地方税は2兆2000億円で合計5兆7000億円が道路予算。ちなみに参考として、2004年の防衛予算は4兆8,764億円ですよ。防衛費以上の巨額な予算が道路だけにつぎこまれているのが現実です。
「地方を置き去りにするな」ってね~、あーた、道路予算を消化するために山を切り崩して自然破壊をしているのを目の当たりにしているわけでしてね・・・。地元の要求(業界じゃなくって地元の利用者)がぜひ作ってくれという所は、なんの遠慮もせず予算をつければいいでしょう。道路整備費が必要なのは当たり前。作りかけの高速道も造るべし。壊すほうがもったいない。それで毎年5兆7000億円も必要ですか?という話なんですよ。最初から道路工事ありきではなく、一般財源の中から道路予算を割く方法に変えようというのが、小泉前首相から安倍首相に踏襲された改革でした。
ガソリン税を暫定税率で48.6円も取っているから本則税率に戻して消費者に還元せよと、一般財源化に反対する業界が言っているのもおかしな話。(猪瀬氏談) 国民は、安くしてもらえるならありがた~いですが、国の財政を考えたら、ここは我慢して、一般財源化して巨額な予算を国の借金返済に充てるのが本筋じゃないですか。社会保障費に充てるのもよいでしょう。
道路予算にハエのようにたかる利権構造を見て見ぬふりをしてきたのは、政治家自身なのだから、日本の構造改革を進めるためには、なぁなぁの調整型政治ではもう限界なのです。抵抗勢力との戦い方を見せてくれたのが、カネにはクリーンだった小泉前首相でした。
利権を切り崩すには、一番の抵抗勢力である「省庁」をどう味方につけるか。小泉前首相は、各省庁から優秀な官僚を秘書に上げて、闘いの先頭に立たせました。当時、民間からは竹中平蔵を抜擢し、自分の分身として戦わせる姿を国民にアピールしましたね。道路公団民営化では猪瀬氏。自分の代理として立てた以上は、完全に彼らを信じ、守りました。そこで国民は、ボコボコに叩かれる竹中氏や猪瀬氏を通して「小泉が抵抗勢力と戦っている」と認識していたのです。竹中氏や猪瀬氏は、専従の立場から、メディアを使ってよく国民に説明をしていたので、小泉さんがワンフレーズだったとしても、小泉の顔がよく見えていました。
安倍首相は、思想信条の近い政治家を補佐官にして「チーム」の政治をしようとしています。こう言ってはなんですが、しょせん政治家は自分の立身出世が大事で保身が身上。政治家達の仲良しチームでは、専門家である役人は「トップのために一肌脱ごう」という改革推進力にはならず、面従背反となりますね。
ここが小泉前首相と安倍首相の大きな違いであり、安倍首相の顔が見えてこない印象を与えてしまう理由だと思います。構造改革しなければ日本は大変だ!という危機感が、安倍首相には感じられません。だから、財務省に再チャレンジ政策を丸投げするような「羊頭狗肉」政策しか取れないのだと思います。
私は、安倍首相が構造改革の重要性をわかっていれば、「思想を同じくする仲間」だからという情実で、造反組を復党させることはしなかったと思いますよ。参院側の圧力があったかどうかは問題ではありません。郵政民営化を支持した有権者は、安倍首相が誰よりも造反組を戻したがっていたことをちゃんと見ていましたから。だからこそ、積極的に選挙に足を運んだ支持者の理解を得るためには、おそれずに「私は彼らの力を必要としている。了解を頂きたい」と民営化賛成に票を投じた国民に向かって、自ら釈明しなければいけなかったのです。きれい事の説明らしきものはしていたけれど、あなた自身はどうだったのかという率直さが全然伝わってこなかったです。
復党問題で、幹事長が党内で四面楚歌になっている姿ばかりを見せられ、当の本人が「おかえりなさい・・」と目を潤ませているのだから、民営化支持者の気持ちを逆なでしてしまいました。丸投げした執行部をフォローするどころか、中川幹事長に悪役を押しつけただけでしたね。
仲良しの妹分・野田聖子は、さっそく「(佐藤氏とどちらが支部長にふさわしいか)党員の予備選挙で決めよう!」と、執行部に反旗を翻しているではないですか。カジノ合法化には、百発百中893利権が絡んできますよ。岐阜一区にカジノを作るつもり?小林興起もカジノ仲間でしたっけ。
道路特定財源はそう簡単に切り崩せないことを見せてもらいましたが、中川幹事長はブログの中で
「真に必要な道路」は何かを明示するために(平成)19年度中に中期計画を作成する、それをふまえて20年度に法改正をする。
と、今後の見通しを述べていますので、ここを突破口に腰をすえて取り組んでください。
はぁ~、、、安倍さんに期待しているからこその苦言でした。
⊿⊿⊿
復党組関連ニュース
自民党執行部は13日、郵政造反組で復党した11人について企業・団体献金の受け皿となる政党支部の支部長就任を容認する方針を伝えた。現職議員の支部長がいない選挙区では「復党組」が支部長になる。昨年の衆院選で比例復活した「刺客議員」が支部長となっている選挙区については、復党組が「県支部」などの名称で新たに別の政党支部を設立する。週内にも正式に通達する。 (07:02)
ふ~ん。いつまでもゴタゴタを引きずるのはマイナスだから、チーム世耕は、聖子&ゆかり笑顔で握手パフォーマンスでもさせたら?二人が独身だからって、揃って振り袖年賀はやめてね。どっちがどっちの引き立て役とは言わないけれど。
郵政造反組で自民党に復党した堀内光雄、野田聖子両氏ら11人と復党を見送った平沼赳夫氏は復党決定前に発足させた勉強会を継続することを決めた。12人の結束維持による発言力確保と、将来の平沼氏の自民党復党を見据えた環境整備が狙い。
堀内氏ら復党組と、平沼氏は今年3月から情報交換のための勉強会を開始。今週にも復党後初となる勉強会を開く。今後は毎月2回程度のペースで会合する。復党組のうち堀内氏は近く古賀派に復帰。ほかのメンバーは当面、無派閥にとどまる見通しだ。 (07:02)
もういいよ(ー"ー; さっさと平沼さんも戻したら?早く戻して、安倍さんとガッチリ握手する映像を見せてもらいましょうか。今度は安倍さん、「お待ちしていました・・・」ですか。
自民党の武部勤前幹事長は14日午前、都内で講演し、来週にも衆院当選1回生などの若手議員中心に15人程度の新グループ「新しい風」を立ち上げると表明した。自らが所属する山崎派との関係は「派閥をつくるわけではない。選挙塾であり、相撲部屋を興すという考え方だ」と強調。運営方法に関しては「国民に呼びかけて、年会費1万円で約1万人のサポーターをつくりたい」と語った。 (14:01)
相撲部屋!(笑)。頼りない塾長だな~。党内で浮きまくりで、抵抗する実力もない反抗児童集団と呼ばれませんように…
2006年12月13日23時37分
無所属議員の復党問題に関連し、自民党の若手議員約30人が13日夜、東京都内で会合を開き、小泉前首相を顧問とする「改革推進議連」を発足させる方針を確認した。復党問題で下落した内閣支持率の回復をめざし、安倍政権を側面支援するのが目的。会長には棚橋泰文・元科学技術担当相が就く予定で、近く発足総会を開く。
へ??武部さんの「新しい風」が14日の表明で、前の晩のニュースでは小泉さんが顧問の「改革議連」?改革議連は武部さんと一緒にやると言ってたじゃない?
どうなってるのかな。どっちにしても、安倍首相にとっては煙たいグループになるような予感。安倍政権を支える力となるのか。小泉さんなら若手を甘やかすことはしないと思うけどね。
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