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2010年8月 2日 (月)

日銀は国民のほうを向いているわけではない。

中央銀行は「物価の安定」を目標としている。日銀は「安定」の目標をどこに置いているのだろうか。

先日BS11で浅尾敬一郎氏が日銀のターゲティング政策について、「日銀は総裁自身が0~2%を目標とすると言っているのだから、すでに(インフレターゲットを)行っている」と言っていた。なるほど、「効く」「無効」の議論以前に、ターゲティング政策は日銀の専売特許なのである。

浅尾氏は「2%目標はできるはず」と言っていたので、この数字は無茶な要求ではない。

日銀悪玉論も日銀白川総裁擁護論もさして意味がないように思えてきた。一番の問題は、日銀が官僚体質そのもので金融界に対して既得権益を拡大していることではないか。短資会社への天下りはすさまじく、地銀に8人、第二地銀が5人、短資会社の役員にいたっては、日銀OBの独占状態にあるのだという。

参照:テーミス8月号
自民党の山本幸三衆院議員(旧大蔵省OB)は、以前から日銀政策を批判してきた。98年の日銀法改悪により、目標設定権と政策実行の手段が二つとも日銀に付与されてしまった。(政府と日銀のコミュニケーションがとれていれば目標は共有できる)
山本氏は今の日銀法を改正して、目標設定を政府がしなければならないと主張している。

日銀は、銀行側に融資する時に日銀マンを受け入れるように仄めかす。短資会社は日銀マンが牛耳り、短期金融市場の「無担保コール翌日物金利」を誘導する。そして0.02%の手数料をとる。無担保コール翌日物金利をゼロにしてしまうと金融機関は短資会社に手数料を払えないので、日銀マンが操作するのである。

金融界に影響を大きくしておくために、政策金利をゼロにはしない。決して日本経済全体の底上げを第一の使命と考えているわけではないのである。「成長率見通し」も確信犯的に誘導する。そういう意味で、日銀施策は絶対に正しいとは言えず、間違っているとも言い切れない。悪玉論も擁護論も虚しい。

山本幸三氏
「デフレについて、日銀の見方は変わっている。物価が1~2%下がっても、実質経済成長率がマイナスにならなければいいという。だから消費者物価指数がゼロと出て、上方バイアスを考えれば本当はマイナスなのにずっと無視してきた。マイナスの物価が続くと、失業者は出てくるし、企業経営も悪化する。あるいは円高になっていろいろな弊害も出てくる。日銀はこうした状態を長い間、日銀独自の屁理屈をこねて放置してきた」

手段はあるのに、まるで「ゼロターゲット」を続けてきた日本銀行。

日銀法改正は、超党派で意見が一致する議員が多いので、内容はすりあわせが必要だが、秋には改正されるかもしれない。

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