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2009年7月24日 (金)

鳩山邦夫の暴走顛末記が暴露される日も近い。テレビで「郵政民営化反対勢力」の検証が始まった

BSイレブンのINsideOUTに島村首相補佐官が出演。
「西川社長降ろし」の鳩山邦夫前総務相は、独りよがりの正義の味方になって暴発した、という意味のことを内輪話を交えて語っていた。

島村氏は、鳩山邦夫の正義には根拠がなく、「民間人を邪悪」と決めつけることは間違っていると。直接「あなたが間違っている」と邦夫氏に説得したが、その時はわかったような顔をして、すぐまたテレビに出て「オレが正義だ」と言うんだから、もうどうしようもない、というような話だった。

なるほど、官邸の空気はそんな感じだったのか。

しかし、邦夫氏の「正義」がテレビで連発され、世論が邦夫氏支持に流れてしまった。なぜ麻生執行部はきちんと「日本郵政に不正はなかった」と発信しなかったのだろうか。島村氏自身が発言してもよかった。つくづく麻生執行部の調整能力のなさが首相を孤立させたのだと呆れてしまう。指をくわえて、邦夫の乱による支持率激減をぼーーっと眺めていただけなのである。まあ、あんな執行部を選んだのも麻生首相なのだから、しかたない。

辻広雅文氏がさらに詳しい内幕を書いている。
「西川・日本郵政社長に辞任を促した超大物財界人とは誰か」

・麻生総理は、西川社長を経営者としては当初から評価していなかった。麻生総理は内々の会合で、「西川社長に任せていては、郵貯会社を上場させることはできない」と口にしている。

・西川社長は、まぎれもなく銀行界屈指の辣腕バンカーであった。だが、麻生総理は、「西川社長の多くの情報を集めた」(周辺)上で、その能力を評価していなかった。「自分と合わないと感じていた」(周辺)という見方もある。ゆえに鳩山氏が、「麻生総理は“反西川”だった」と繰り返し述べているのは、本当である。

・西川社長を追い込むには、世論が納得する事実および理論構築が必要であること。第二は、西川社長の後任に、官僚出身の高木祥吉副社長を当てることは許されないこと。後任人事には熟慮してほしいと釘を刺した麻生総理は、後任者の案まで明かしている。これが、鳩山氏が総務相辞任後に明らかにした、「麻生総理から送られてきた社長候補者リスト」である。

・西川社長に自発的辞任を促す仕掛けを作るために密使に立てた。奥田碩・トヨタ自動車相談役である。

・ただし、鳩山前総務相と奥田・トヨタ相談役は、親しい間柄にない。要請は鳩山氏から麻生総理へ、麻生総理から張富士夫・トヨタ自動車会長、そして奥田氏へという仲介ルートでなされたと思われる。

・奥田氏の辞任要請を西川社長はきっぱり拒否。

・鳩山氏の言説は激しさを増す一方だし、西川社長も引かない。落とし所を計れず、先に根を上げたのは鳩山氏だった。密かに麻生総理に面談を申し入れた鳩山氏は、「総務相を辞める。その代わりに、党三役に入れて欲しい」と懇願する。麻生総理が受け入れるはずもない。短気を起こさぬこと、この面談の事実をメデイアに漏らさぬこと、二つを釘刺した。ところが、鳩山氏が麻生総理と面談したと口を滑らせてしまう。約束を反故にされて、麻生総理は激怒した。

・麻生総理は、ある官邸幹部を調整役に立て、西川社長側と密かに交渉させた。それが、まとまりかけた。「株主総会を経て、しばらくののちに西川社長は辞任する」など、いくつもの案が盛り込まれており、全体からは「時間をかけた喧嘩両成敗」という印象を受けるペーパーができた。関係者の署名もあった。

・だが、肝心の鳩山氏は、調整などもはや無駄だ、という態度だった。関係者は、「一人、浮いていた」、「完全切れて、理解しようともしなかった」と言う。麻生総理を初め、多くの関係者にとっては、鳩山氏の暴走、暴発であった、ということだ。だから、これは解任ではない。一方的な辞任である。

・総務相は日本郵政の役員人事に関して、認可権を持っている。鳩山氏は、「認可権を行使してでも、西川社長の続投は認めない」と繰り返した。だが、その認可基準は設定されているのだろうか。西川社長のいかなる行為が、認可基準にどのように抵触したから続投は認められないというのだろうか。鳩山氏はただの一度も合理的な説明をしたことはないし、メデイアもそうした質問を発しない。

・法制度における許認可権は、正義だの友愛だの信念だのという情念によって行使されるべきものでない。日本は、法治国家であるはずだ。

この顛末を読むと、「完全切れて、理解しようともしない」邦夫一人を押さえられないで、みっともないという感想しか出てこない。

自民党は広報が機能しなくなっている。ダメージコントロールこそが重要な仕事なのに何やっているんだろう。それもこれも麻生首相の指導力のなさではあるのだけれど。

島村氏の話を聞いてから報道ステーションにチャンネルを戻すと、なんと「郵政民営化は崖っぷち」「利権温存」のタイトルが!

今までさんざん総務省リークと邦夫の正義を垂れ流していたのに、やっと目が覚めたか(笑)

取材ビデオのストーリーと視聴者が受ける印象は以下のとおり。

郵政民営化の実現化を話し合う第三者委員会は、郵便局長会や役所から圧力がかかって解散させられてしまった。(えーっうそぉ?)
民営化実現化に向けての具体的な話し合いが、途中で無理矢理中止させられたということかもしれない。

第三者委員会は、公社から民営化に移る際に、天下り機関として郵政に寄生する2百以上2000人以上の公益法人を整理しようとした。しかし、途中でストップがかかり、利権温存のまま民営化されてしまった。

ゆうちょ財団のメルパルクが一例で、御用済みの仕事のない財団であるにもかかわらず、誰も解散させられない。今でも郵便局長会・旧郵政省の管轄にある。

第三者委員会の松原聡氏が登場し、「残念です」と呟く。

その合間に第三者委員会のことを民主党原口議員が「お手盛り委員会!」と罵る国会質疑の様子が入り、郵政民営化大反対の山口首相補佐官が「第三者委員会が解散するのは当然!」とコメントが入る。

見終わった視聴者は、こう感じるはずだ。
はは~ん、国民の資産である郵貯を利権化し、自分達のいいように使ってきた連中が、既得権益をぶっ壊されてはかなわないということで、第三者委員会を潰したんだな。民営化しても郵便局長会や総務省がヒルみたいに生き血を吸っているわけだ、と。

やればできるじゃん、報道ステーション。
古舘のコメントは、聞く価値なし。

第三者委員会

郵政三事業の在り方について考える懇談会メンバー

池尾和人  慶應義塾大学経済学部教授
翁 百合  株式会社日本総合研究所調査部主席研究員
葛西敬之  東海旅客鉄道株式会社代表取締役社長
風間晴子  国際基督教大学教授
清野一治  早稲田大学政治経済学部教授
田中直毅  経済評論家
樋口恵子  東京家政大学教授
松原 聡  東洋大学経済学部教授
森下洋一  松下電器産業株式会社代表取締役会長
若杉敬明  東京大学大学院経済学研究科教授

この人選がお手盛りか?っざけんなよ。
つまりこういうことだろう。正直に言いなよ。「郵便局長会と旧郵政省にとって都合の良い人は誰も入っていない、許せない」と。

今までの霞ヶ関御用会議の慣例を打ち破った第三者委員会だったので、怒り心頭なのだろう。「お手盛り」と騒いでいる連中を見てごらん。お里が知れるよ。

それにしても民主党の原口って、自分のパソコンのデータが消えたのはアメリカのCIAの仕業とか言ってたヤツ。以前は少しはマシな若手議員かと思っていたが、こいつはアカン。山本一太氏と一緒に朝の報道番組に出ていたことがあったが、原口相手に一太氏は何も説得力のある反論をできなかった。もっと勉強してくれよ、一太さん。

これから「西川社長降ろし」の検証が始まるのは、大いに結構。

暴発した邦夫のクビを取った麻生首相は正しかったという巻き返しを図ることができれば、40日という長い選挙期間中に支持率を回復することができるかもしれない。

麻生内閣支持率回復は歓迎すべきことである。大負けはしない希望が出てきた。ただし郵政完全民営化が自民党政権で保証されることが最大の条件である。

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