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2009年7月

2009年7月29日 (水)

民主党マニフェスト斜め横断ウォッチング

6~8年後に道州制移行=女性の再雇用企業に助成金-自民、31日に公約発表

 自民党は28日、衆院選マニフェスト(政権公約)について、地方分権改革として道州制基本法を早期に制定した後、6~8年後に道州制に移行する方針を盛り込むことを決めた。また、子育て支援を重視する民主党に対抗し、出産や子育てで退職した女性の再就職支援のため、対象者を雇用した企業に助成金を交付する制度の創設を明記する。
 自民党は31日、麻生太郎首相自ら記者会見し、マニフェストを発表する。首相は大規模な経済・雇用対策などの実績に触れながら政権担当能力を訴える考えだ。
 道州制は、現行の47都道府県を廃止し、地域ブロックごとに10程度の道や州に再編する構想。国の仕事は外交、防衛などに絞り、権限や財源をできる限り道州に移譲する。自民党が道州制の移行時期を明示したのは、大阪府の橋下徹知事ら地方の要望に応えるとともに、道州制導入の道筋を示していない民主党との違いをアピールするのが狙い。 
 地方分権改革では、国の直轄公共事業の地方負担金のうち、維持管理費負担金分を来年度から廃止し、負担金全体も抜本的に見直す。また(1)国と地方の代表者が事業の分担や財源配分などを話し合う協議機関設置の法制化(2)国の出先機関の廃止・縮小(3)地方自治体の活動を法律や政令で細かく規制する「義務付け・枠付け」の見直し-も掲げる。
 同党はマニフェストで、「2020年までに1世帯当たりの可処分所得を平均で100万円以上増加させる」との目標を掲げる方針。目標実現のため、女性の再就職支援のほか、幼児教育無償化による家計の負担軽減などを打ち出す。(2009/07/28-22:18)

「マニフェスト」を持ち込んだのは菅直人代表(当時)だったと思うが、政党が政策競争をするのは大変良いことだ。項目ごとに有権者の選択眼が養われる。そして選挙に勝つためには、政府は霞ヶ関の意向などかまっていられなくなる。後出しジャンケンは、自民党を背水の陣に追い込むという点で結果オーライだったと思う。政権与党をかけた戦いは、今までのように「美味しいことを言ったモン勝ち」とはいかなくなる。

【追記】
マニフェストを初めて提唱したのは、03年1月に三重県知事だった北川正恭・現早大大学教授だそうだ。

地方分権に関しては自民党の勝ち。税源移譲の道筋をはっきりさせなければ地域主権は確立されない。その上で、道州制移行を6~8年後と前倒しするようだ。道州制の議論は、増田総務相の時から有識者の委員会で逐次提言されているので、自民党には実績がある。ただし麻生政権では、霞ヶ関の顔色を窺って、強く分権を打ち出すことはできなかった。

民主党のマニフェストは、「国と地方自治体の協議を法制化することを盛り込んでいない」として、橋下知事らの批判を浴びた。民主党の基礎自治体300の構想についても、補完性の原則を曖昧にしたまま地方支部をどう整理統合するのかがはっきりしない。鳩山民主党は、小沢マニフェストの軛から逃れられていないことが見て取れる。

民主党は独行法のリストラも断行するようだが、渡辺行革相(当時)は、一つずつ精査して方向性を出した。それを土台にしてやるならいいが、特別会計を全廃することなど不可能。民主党は、もしかすると渡辺喜美氏を引き抜いて、閣僚に取り込むつもりかもしれないが・・・。

高級官僚には大甘な麻生政権だったが、民主党は“政権前夜”の様相なので、自民党マニフェストでは、霞ヶ関にご遠慮申し上げていた霞ヶ関改革も思い切って大胆に出してくるかもしれない。けっこうけっこう♪ 

マニフェスト作成チームは、菅氏を中心に茂木敏光氏や石原伸晃らが携わっている。彼らは改革派でありながら、利権の蛇の道にも通ずる(良い意味でも悪い意味でも)自民党らしい政治家なので、尻に火がついた自民党が生き残るために、なりふりかまわず改革派の主張を採り入れたマニフェストを出してくるはずである。

菅、茂木、石原は、ガラガラポンが起こっても、自民党からは絶対出て行かないと思う。菅氏は泥臭くはい上がるタイプ、茂木氏は公共政策全般に強く、安全保障・外交にも強い超エリート、石原氏は口は達者だがひ弱なタイプ(表に出して駒で使うのにちょうど良い)、彼らは領袖の間をうまく泳ぎながら、自民党を立て直す柱になっていくのではないか、そんなふうに私は期待している。健全な二大政党制を根付かせるためには、自民党に消えてもらっては困るのである。

茂木氏は“麻生降ろし”に加担して舛添総裁擁立を裏方で尽力していたのに、負けが決まって“麻生降ろし”の幕が下りると、「私にはあずかり知らぬことでございます」みたいな顔をして、民主党批判をしているのがとっても小気味よい。政治家なんて純粋真っ直ぐ君は生き残れないと思っているので、このくらいのしたたかさがあるほうが頼もしく思えるのである。頭のキレがそのへんの議員とは違う。(ちなみに茂木氏は金融族)

官の扱い方を知らぬ民主党議員達が族化されるのは時間の問題だろう。

「なぜ茂木さんがいいの?」という疑問の声があったので、説明してみた。私にも確信があるわけではないが、私は、茂木氏を自民党の次世代リーダーとして期待している。

医師会は自民党から民主党に乗り換えたので、民主党は医療費削減には踏み込めなくなった。医師の数は1.5倍に増やすとマニフェストに盛り込んだが、抵抗勢力の厚労省をどうするか。勤務医との報酬格差はどうする?

読売新聞によると、医学部定員を舛添厚労相は7800人を徐々に約1万2000人に増員したいと考えていたが、官僚側はピーク時の8300人程度を目安と見ている。

民主党マニフェストへの批判として、「ばらまき」「成長戦略がない」「財源がない」というのがあるが、自民党も大きな顔はできない。

内需拡大は消費刺激策が一番有効だというのは自民党も一致しているのだから、可処分所得を上げるのは有効である。子供と働く女性への優遇は遅すぎた感があるし、その分、課税ベースを拡大することは理にかなっている。自公の子供手当にはビジョンを感じられないので、評価しない。だいたい定額給付金は税金還付として1~2万円ぽっち、桁が一つ足りないんだよ!と私は言ってきた。自民党はやることがせこい。とりあえずこれだけ出しときゃ有権者はなびくだろうというのがミエミエ。

消費税を上げることが責任ある与党であるかのように、政府・財務省がメディアを使って世論作りすることには私は抵抗がある。もし消費税を大幅に上げるなら、中谷巌氏の「所得が一定基準以下の人には一括還付金」は良いアイディアだと思う(マイナス所得税の考え方)。 低所得者層をターゲットに毎年定額給付金を配るような制度である。まあ、実現は無理だろうが。

成長戦略と言っても、自民党は業界支援の比率が大きい。財源問題は、赤字国債発行でも強行してきたのが自民党政権ではないか。民主党政権で、必ず財源で行き詰まるのは間違いないが、なにせ政権与党になったことがないのだから、どのくらい難しいか困らせてやるのも一興である(無責任)。いざとなったら政府紙幣を16兆円刷るという手がある!(さらに無責任)。

自民党ではついに実現しなかった法人税減税について、民主党は中小企業に対して16%→11%に引き下げを打ち出している。

しかしなぁ、民主党の教育政策だけは許容できない。日教組が反発している免許更新制を反故にされそう。安倍さんが強行採決した「教育基本法」も日教組の圧力によって覆されてしまうかもしれない。

社会保障費については、また明日ヘ(..ヘ)☆\またか

◆日々是語草◆
民主党の成長戦略。経済成長は個人消費刺激による内需拡大へ

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2009年7月26日 (日)

浅尾慶一郎を民主党が除名。渡辺喜美がさっそく“プロポーズ”

エントリー更新に最も必要なこと。
知力、、ではない(最初からナイ)。一に体力二に体力、三四が寝不足、五に体力。

きょうも半分寝ながら、がんばっていこー。

さて、お見合いをした二人は誰でしょう。
目をハートマークにしながら押しかけ見合いをして相手に一目惚れ、そしてプロポーズ(本人談)、惚れた相手は「趣味は合いそうだけどぉ、考えさせてもらいます」と。

ハートマークが渡辺ヨッシー、お返事保留が浅尾慶一郎。

あまりに堂々とした言い寄りっぷりに、出来レースか?とσ(^^;)一人ワクワクしても勘弁してほしい。全国ネットで「ごめんなさい」されてもかまわない!と勇気を出してプロポーズに行ったとしたら、ヨッシーは相当の厚顔か自虐男か。真紀子姐にもプロポーズしたけど撃沈と報じられた時は、「デート(お食事)に誘っただけだ」と色をなして否定してたけど(笑)

事の経緯は、
民主党:浅尾参院議員を除籍 神奈川4区出馬表明

浅尾慶一郎参院議員は24日午後、参院議員会館で記者会見し、民主党を離党し、衆院選に神奈川4区から無所属で立候補することを正式に表明した。同党は神奈川4区で前逗子市長の長島一由氏を公認しており、事実上の分裂選挙となる。浅尾氏は同日、鳩山由紀夫代表あてに離党届を提出したが、鳩山氏は離党届を受理せず、除籍(除名)処分とすることを決めた。

 岡田克也幹事長は24日、処分の理由について埼玉県宮代町内で記者団に「党一丸で戦っている時に、要職にある浅尾さんが離党し、既に党公認候補がいる選挙区から出るというのは、許し難い反党行為だ」と語った。

深~いいきさつがありそうなんだけど、「許し難い反党行為」とまで執行部をぶち切れさせるとは、浅尾氏は「二度と敷居はまたがない」覚悟の離党と思われる。まさか除名とは・・・。浅尾氏は会見では復党も否定しなかったが、すべてが曖昧なままだった。
民主党への裏切りではない、選挙区では議員個人を評価して選んで欲しい、首班指名では鳩山由紀夫と書く、そんなことを言っていた。しかし、なぜあえて参院から衆院に鞍替えしなければならないのかがよくわからない。

気になってちらっとニュー速を覗いたら、「友愛された」が流行っていて笑った。20世紀少年をコミック誌か映画で見た人はわかると思うが、世界征服を企む「ともだち」はお目々のマークで、「友愛」をモットーにするフリーメーソンを連想させる。「ともだち」は、都合の悪い人物を「絶交」する。絶交とは2ch風に言うと「あぼーん」、存在を消してしまう。つまり民主党の代表が「友愛」の人だから、浅尾さんは絶交されちゃったわけですな。20世紀少年は途中でつまらなくなって、読むのをやめてしまった。

そんなことはどうでもいい(;^_^A

浅尾氏のHPより本人の説明。(太字は管理人編集)

(略)
私に対しては長年神奈川4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町)の有権者から地元を代表する衆議院議員になって欲しいという要請があり、私もそうした声に応えようと努力してきた経緯もあります。しかし、民主党に対して大変な追い風が吹いている中で敢えて、民主党から一旦出て衆議院選挙に挑戦することには私自身も躊躇致しました。しかしながら、有権者の皆様と共に築いてきた夢の実現を今諦めては、若い人に夢を持とうと呼びかける資格を自分が失うのではと思うに至りました。たとえ困難な道のりであっても、挑戦し続ける姿を見せることで、「誰にでも何度でもチャンスのある社会を創る」との目標を掲げることが出来ると思っております。自分の姿勢を通して夢の実現が出来る社会のあり様を示したいと思うに至りました。

同時に私が政治活動を始めて14年、常に私の活動を支えて頂いた横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町というこの地域に対する強い愛着があり、この地域を代表する政治家となり、この地域の為に働きたいという強い想いを今度こそ実現したいと思いました。

もちろん、政治家として政権交代の先の社会の提示も責務です。政権交代はあくまでも手段であることを考えれば、政権交代後に国民が安心出来る社会の実現を図る為には、他党にいる良識のある方々にも呼びかけて新たな政治集団を形成し、現実的な形での政局の安定を図ることが必須です。その為に重要なことは、経済の成長戦略をはっきりと示すこと、そして安全保障政策の現実化です。戦後最悪の経済状況が続く中で、あと10年すると71歳の方が日本の中で最も人口の多い年齢となります。今後増加する社会保障費用負担を考えても、今最も必要な政策は経済の成長戦略です。成長戦略を語る上で最も重要なことは夢の実現に向かってリスクを取る姿勢を社会の中で許容することです。同時にすべてが否定されている様に見える構造改革路線についても、必要な改革は政権交代後も更に推進させる体制を作る必要があります。

 近来、私が従事して参りました安全・保障政策は政権獲得を目前にしてより現実的な方向に民主党の政策も変えて参りましたが、これを更に加速させる必要があります。今、まさに追い風の民主党から敢えて飛び出す勇気を示すことで、他党からも良識のある方々が飛び出てくればと思いますし、そのことで安全保障を始め現実的な政策に新政権を導く勢力を構築出来れば、私の行動に全国民的な意義も与えることが出来るのではと考えております。

よく読むと、自ら率先して「敢えて飛び出す勇気を示す」ことによって、政界再編の風を起こしたいというふうにも読める。「他党からも良識ある方々に呼びかけ(飛び出てくれば)」と、強調するように2回繰り返している。民主党から“勘当”されることを見越した上で、「良識派議員の結集」を呼びかけたのではないか。自民党有志とも北朝鮮制裁や公務員改革など連携を図っていた。

浅尾氏の「すべてが否定されている様に見える構造改革路線についても、必要な改革は更に推進させる」「経済の成長戦略をはっきりと示すこと」「安全保障政策の現実化」、これらの信念は、渡辺喜美氏の主張とぴったり軌を一にする。「民主党の政策は基本的には正しい」と会見ではどっちつかずの言い回しだったが、すでに浅尾氏の政策とは相容れなくなっているのである。

専門分野である安全保障について、民主党の今までの政策に忸怩たる思いをもっていたことがうかがえる。長島昭久氏も飛び出せよ、と思う。前原さんは・・・外国人地方参政権に大賛成だから民主党にいなさい。前原さんが代表だった頃、韓国の議員団に対し“慰安婦”補償や“在日参政権”をお約束していた記録が残っている。

それにしても、浅尾氏が前々から神奈川4区に拘っていたことは理解できるが、すでに長島一由氏を公認している民主党としては対処に困ったことだろう。8区を提案してもイヤだと言うのだから。

浅尾氏のライバルとなった逗子市長である長島一由氏は、変わり者というか、人望はないような・・・

逗子市議会議員 君島雄一郎氏のブログより

認めていない長島一由氏が選ばれた不思議 / 2008年09月01日(月)

 本日午前中に民主党神奈川県連常任幹事会が開催され、衆議院選挙神奈川4区(鎌倉市、逗子市、葉山町、横浜市栄区)の公認候補者として、長島一由氏を民主党本部に申請することが決定されました。ただこの決定は地元である、民主党神奈川県第4総支部の総意に反したものです。常任幹事会で反対意見が噴出する中で、強引に決定した県連執行部には強い憤りを感じています。

 私たち「第4総支部」では、公認候補として元鎌倉JC理事長を決定し、結果を民主党本部に申請することを求めてきました。しかし、「知名度がある」、「選挙が上手い」という極めて抽象的な理由で、長島氏を選任したのです。民主党は長島氏の市長時代の選挙に党として関わっていません。実態を知らず理由にあげる県連執行部には、恣意的なものを疑わざるを得ません。

 長島氏は、市長時代に私の知る限り2件の告訴を行っています。1件目は、平井竜一議員(現逗子市長)の議会での言葉じりを捉えて、「脅迫された!」としたこと。2件目は平成18年3月の逗子市議選において、ある候補者の応援演説に来ていた横須賀市議に対して、自らが接近していきながら、「暴行を受けた!」としたことです。またこの間に様々な風聞も入っています。

 私たちは、これらの事実を県連執行部に対して調査するように求めてきました。しかし十分な調査を行わず、加えて長島氏を決定した結論ありきで、形だけの地元との協議しか行わないなど、第4総支部の意向に対して努力の姿勢を全く示しませんでした。

 県連執行部の異常ともいえる決定後に、県連衆議院選挙選対本部長代行を務める浅尾慶一郎参議院議員は、「このような手法で選出された候補者に対して責任を持てない」との理由で、本部長代行を辞任する会見を行いました。私は浅尾議員のこの決断を、誰よりも強く支持いたします。

君島氏は、長島氏を選んだ県連執行部に「恣意的なもの」を疑っている。長島氏擁立に拘った民主党執行部の意図は何なのか。

謎の多い「除名」であるが、浅尾氏は個人の魅力でもじゅうぶん当選できるだろう。どのような横の連携を図るつもりなのかはわからないが、私も応援していた若手議員なので、ぜひ信念を貫いてがんばってもらいたい。

◆日々是語草◆
小沢一郎が輿石氏の入閣を日教組にお約束

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2009年7月24日 (金)

鳩山邦夫の暴走顛末記が暴露される日も近い。テレビで「郵政民営化反対勢力」の検証が始まった

BSイレブンのINsideOUTに島村首相補佐官が出演。
「西川社長降ろし」の鳩山邦夫前総務相は、独りよがりの正義の味方になって暴発した、という意味のことを内輪話を交えて語っていた。

島村氏は、鳩山邦夫の正義には根拠がなく、「民間人を邪悪」と決めつけることは間違っていると。直接「あなたが間違っている」と邦夫氏に説得したが、その時はわかったような顔をして、すぐまたテレビに出て「オレが正義だ」と言うんだから、もうどうしようもない、というような話だった。

なるほど、官邸の空気はそんな感じだったのか。

しかし、邦夫氏の「正義」がテレビで連発され、世論が邦夫氏支持に流れてしまった。なぜ麻生執行部はきちんと「日本郵政に不正はなかった」と発信しなかったのだろうか。島村氏自身が発言してもよかった。つくづく麻生執行部の調整能力のなさが首相を孤立させたのだと呆れてしまう。指をくわえて、邦夫の乱による支持率激減をぼーーっと眺めていただけなのである。まあ、あんな執行部を選んだのも麻生首相なのだから、しかたない。

辻広雅文氏がさらに詳しい内幕を書いている。
「西川・日本郵政社長に辞任を促した超大物財界人とは誰か」

・麻生総理は、西川社長を経営者としては当初から評価していなかった。麻生総理は内々の会合で、「西川社長に任せていては、郵貯会社を上場させることはできない」と口にしている。

・西川社長は、まぎれもなく銀行界屈指の辣腕バンカーであった。だが、麻生総理は、「西川社長の多くの情報を集めた」(周辺)上で、その能力を評価していなかった。「自分と合わないと感じていた」(周辺)という見方もある。ゆえに鳩山氏が、「麻生総理は“反西川”だった」と繰り返し述べているのは、本当である。

・西川社長を追い込むには、世論が納得する事実および理論構築が必要であること。第二は、西川社長の後任に、官僚出身の高木祥吉副社長を当てることは許されないこと。後任人事には熟慮してほしいと釘を刺した麻生総理は、後任者の案まで明かしている。これが、鳩山氏が総務相辞任後に明らかにした、「麻生総理から送られてきた社長候補者リスト」である。

・西川社長に自発的辞任を促す仕掛けを作るために密使に立てた。奥田碩・トヨタ自動車相談役である。

・ただし、鳩山前総務相と奥田・トヨタ相談役は、親しい間柄にない。要請は鳩山氏から麻生総理へ、麻生総理から張富士夫・トヨタ自動車会長、そして奥田氏へという仲介ルートでなされたと思われる。

・奥田氏の辞任要請を西川社長はきっぱり拒否。

・鳩山氏の言説は激しさを増す一方だし、西川社長も引かない。落とし所を計れず、先に根を上げたのは鳩山氏だった。密かに麻生総理に面談を申し入れた鳩山氏は、「総務相を辞める。その代わりに、党三役に入れて欲しい」と懇願する。麻生総理が受け入れるはずもない。短気を起こさぬこと、この面談の事実をメデイアに漏らさぬこと、二つを釘刺した。ところが、鳩山氏が麻生総理と面談したと口を滑らせてしまう。約束を反故にされて、麻生総理は激怒した。

・麻生総理は、ある官邸幹部を調整役に立て、西川社長側と密かに交渉させた。それが、まとまりかけた。「株主総会を経て、しばらくののちに西川社長は辞任する」など、いくつもの案が盛り込まれており、全体からは「時間をかけた喧嘩両成敗」という印象を受けるペーパーができた。関係者の署名もあった。

・だが、肝心の鳩山氏は、調整などもはや無駄だ、という態度だった。関係者は、「一人、浮いていた」、「完全切れて、理解しようともしなかった」と言う。麻生総理を初め、多くの関係者にとっては、鳩山氏の暴走、暴発であった、ということだ。だから、これは解任ではない。一方的な辞任である。

・総務相は日本郵政の役員人事に関して、認可権を持っている。鳩山氏は、「認可権を行使してでも、西川社長の続投は認めない」と繰り返した。だが、その認可基準は設定されているのだろうか。西川社長のいかなる行為が、認可基準にどのように抵触したから続投は認められないというのだろうか。鳩山氏はただの一度も合理的な説明をしたことはないし、メデイアもそうした質問を発しない。

・法制度における許認可権は、正義だの友愛だの信念だのという情念によって行使されるべきものでない。日本は、法治国家であるはずだ。

この顛末を読むと、「完全切れて、理解しようともしない」邦夫一人を押さえられないで、みっともないという感想しか出てこない。

自民党は広報が機能しなくなっている。ダメージコントロールこそが重要な仕事なのに何やっているんだろう。それもこれも麻生首相の指導力のなさではあるのだけれど。

島村氏の話を聞いてから報道ステーションにチャンネルを戻すと、なんと「郵政民営化は崖っぷち」「利権温存」のタイトルが!

今までさんざん総務省リークと邦夫の正義を垂れ流していたのに、やっと目が覚めたか(笑)

取材ビデオのストーリーと視聴者が受ける印象は以下のとおり。

郵政民営化の実現化を話し合う第三者委員会は、郵便局長会や役所から圧力がかかって解散させられてしまった。(えーっうそぉ?)
民営化実現化に向けての具体的な話し合いが、途中で無理矢理中止させられたということかもしれない。

第三者委員会は、公社から民営化に移る際に、天下り機関として郵政に寄生する2百以上2000人以上の公益法人を整理しようとした。しかし、途中でストップがかかり、利権温存のまま民営化されてしまった。

ゆうちょ財団のメルパルクが一例で、御用済みの仕事のない財団であるにもかかわらず、誰も解散させられない。今でも郵便局長会・旧郵政省の管轄にある。

第三者委員会の松原聡氏が登場し、「残念です」と呟く。

その合間に第三者委員会のことを民主党原口議員が「お手盛り委員会!」と罵る国会質疑の様子が入り、郵政民営化大反対の山口首相補佐官が「第三者委員会が解散するのは当然!」とコメントが入る。

見終わった視聴者は、こう感じるはずだ。
はは~ん、国民の資産である郵貯を利権化し、自分達のいいように使ってきた連中が、既得権益をぶっ壊されてはかなわないということで、第三者委員会を潰したんだな。民営化しても郵便局長会や総務省がヒルみたいに生き血を吸っているわけだ、と。

やればできるじゃん、報道ステーション。
古舘のコメントは、聞く価値なし。

第三者委員会

郵政三事業の在り方について考える懇談会メンバー

池尾和人  慶應義塾大学経済学部教授
翁 百合  株式会社日本総合研究所調査部主席研究員
葛西敬之  東海旅客鉄道株式会社代表取締役社長
風間晴子  国際基督教大学教授
清野一治  早稲田大学政治経済学部教授
田中直毅  経済評論家
樋口恵子  東京家政大学教授
松原 聡  東洋大学経済学部教授
森下洋一  松下電器産業株式会社代表取締役会長
若杉敬明  東京大学大学院経済学研究科教授

この人選がお手盛りか?っざけんなよ。
つまりこういうことだろう。正直に言いなよ。「郵便局長会と旧郵政省にとって都合の良い人は誰も入っていない、許せない」と。

今までの霞ヶ関御用会議の慣例を打ち破った第三者委員会だったので、怒り心頭なのだろう。「お手盛り」と騒いでいる連中を見てごらん。お里が知れるよ。

それにしても民主党の原口って、自分のパソコンのデータが消えたのはアメリカのCIAの仕業とか言ってたヤツ。以前は少しはマシな若手議員かと思っていたが、こいつはアカン。山本一太氏と一緒に朝の報道番組に出ていたことがあったが、原口相手に一太氏は何も説得力のある反論をできなかった。もっと勉強してくれよ、一太さん。

これから「西川社長降ろし」の検証が始まるのは、大いに結構。

暴発した邦夫のクビを取った麻生首相は正しかったという巻き返しを図ることができれば、40日という長い選挙期間中に支持率を回復することができるかもしれない。

麻生内閣支持率回復は歓迎すべきことである。大負けはしない希望が出てきた。ただし郵政完全民営化が自民党政権で保証されることが最大の条件である。

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2009年7月23日 (木)

英国病と日本病。小泉改革を潰す自民党と民主党

霞ヶ関傀儡・麻生自民党のデタラメを続ける。投票日まで続けちゃったりしてヾ(・・;)ォィォィ

小泉改革と麻生自民党の「市場原理主義との決別」「安心社会実現」は、政策として相容れないことについて、もう少し説明する。小泉自民党と麻生自民党は、器は同じでも中身は別物になっている。

なぜ小泉氏が改革路線を打ち出したかというと、日本がかつての英国病の二の舞になりつつあることを危惧し、サッチャーismを見習ったことから始まる。たしかに「日本型社会主義」からの転換は価値観の転換を強要したという点で、リベラルからの「市場原理主義」批判につながった。この場合のリベラルは、米国のブッシュ批判をしたリベラル層であり、社会主義政策を求める「大きな政府」主義者のことである。

「市場原理主義」批判が米国から輸入され、日本のリベラル・保守(共に大きな政府を好む)が我が意を得たりと飛びついた。日本の反米リベラル・保守(民族派)が、結果として米国のリベラルと共同歩調を取り、ブッシュ・小泉批判を大々的に繰り広げたのである。

日本人は米国の“圧力”にばかり気を取られているが、大統領制・連邦制の米国とは根本的に政治システムが違う。
霞ヶ関や政治家は、元来米国より英国のシステムをよく視察し、学んでいる。官僚の留学先は英国にゆかりのあるハーバード大学(正確にはボストンではなく、隣のケンブリッジという小さな町にあるそうだ。ケンブリッジ大学にあやかって名付けられた)、オックスフォードが定番というところにも現れていると思う(ちょっとこじつけ(^_^;)。議会制民主主義の本家本元は英国であって、米国は亜流にすぎない。

「官僚主義からの脱却」を標榜する民主党の菅直人氏が、政権交代をにらんで英国の政治システムを視察してきたことからも、基本は英国に倣っていることがうかがえる。安倍晋三氏の「美しい国へ」を読めば、サッチャーismを採り入れた小泉改革の原点がいっそう明確になる。

小泉改革を主導した竹中氏や高橋洋一氏は米国に留学して米国人脈を築いているが、米国が金融工学に先んじていることは事実であって、学ぶべきところは多々残されている。また竹中氏は米国だけでなく、ダボス会議等で世界的な専門家集団と交わっているのである。米国一辺倒の狭量な改革を進めたのではない。

間違ってはいけないのは、金融・投機が「悪」ではなく、公正なルール整備が遅れていたことが今回のサブプライムローンから発した問題なのである。どんなところにも不正は入り込む。逆に言えば、問題が起こったのは「市場の原理」がうまく働いていなかったと言うこともできる。

米国ではきっちり責任の所在と対応策が出されている。そこが「責任の所在」を明確にできなかった日本との違いなのである。藤巻健史氏(フジマキ・ジャパン)は、「投機家の存在によってマーケットが存在して、資本主義が成立する。投機家が多数参加して厚くなった市場では、市場の暴力が発生しにくい」と言っている。金融経済が発展することで、世界から貧困と飢餓が減ったのは紛れもない事実なのである。

日本人は「ものづくり」を誇るが、金融大国の米国・英国にすら負けている。(製造業トップ100社に米国は44社、英国は11社、日本は2社のみ)  製造業は落ち目、金融には拒否反応、規制緩和も進まない、これで日本はどうやって立ち直ろうというのだろうか。

<英国病と日本病>

英国病と日本の停滞は、その経緯が酷似している。
戦後初の英国首相、労働党党首クレメント・アトリーは、「国有化を前提とした企業の合併・統合は経済を活性化させ、生産手段の近代化を可能にする」と言った。竹中氏と対立的な論者としてよく登場する浜矩子氏ではあるが、アトリー氏の言葉を引用して、オバマ大統領の社会主義的政策に危惧の念を抱いている。(Voice⑧参照)

アトリー首相は、筋金入りの国家管理型経済信奉者だったという。
ここを出発点として英国病が発症する。ひたすら大きな政府に走り、「究極の優しい政治」を目指したのであった。戦争に疲れた国民は、「福祉国家」を国民に訴える労働党を支持したのである。

アトリー首相は、市場放任主義の行き着く先は独占と格差と富の偏在であり、その歪みを正すことこそ政治の役割であると考えたということだ。しかし、究極の優しい政治は、強い者も生み出さず、貧乏人はさらに貧乏になっただけであった。

今の日本でも同じ事が言われている。小泉改革を否定して、優しい政治を標榜する自民党・民主党である。自民党政権でも民主党政権でも行き着く先は「国家管理型経済」であって、日本は英国と同じように「日本病」に至ることは免れないようだ。

戦後、英国は日本と同様に、労働組合と政府が癒着する構造が出来上がった。アカの闘争的労働組合はタチが悪いが、かといって労使馴れ合いが良いとも言えない。そこに既得権が発生し、労働市場の歪みを発生させるからである。いわゆる談合経済は、英国経済から競争力を奪い、低成長・低生産性を持続させる元凶となった。

サッチャー首相は「優しい政治」と「大きな政府」に決別した。教育改革も進めた。そしてみごとに英国病を脱し、金融大国として脱皮したのである。

民営化を進め、組合を潰し、金融制度改革によって伝統ある銀行を容赦なく解体した。その結果、英国は復活したが、強い者がより強く、競争にこぼれた者達との格差は拡大した。しかし、国家主義が多様性を奪い、船ごと沈没寸前で、強者も共に死んでいく国には「福祉」も何もあったものじゃない。「充実した福祉」は「強い経済」と一体のものなのである。サッチャー改革は英国民にとって目に見える成功だったので、労働党に政権交代してもブレア首相は改革を引き継いだ。ここが社会主義者達が跋扈する日本との違いなのである。日本では、情緒に流れ、建設的な議論がしにくい。

小泉改革は、サッチャー改革の足元にも及ばなかった。金融大国にもなり得ないし、副作用としての格差が生ずるほどの改革もできなかった。半端な改革しかしていないで、「優しい政治」に戻ろうという主張は、いかにも「大きい政府」派の目論見が見え透いている。

日本の国家社会主義は、「党」が権力を振りかざすのではなく、官僚による社会主義である。非常に融通がきかない。有権者が「党」を選択しても、実権は官僚が握っている。寄り合い所帯の民主党が政権を取ったところで、霞ヶ関にかかっては一ひねりだろう。

戦時統制を引きずったままでは、大きな政府の下に不正が隠されたまま、既得権益を持つ者がより強く、弱者には「救済」の名目で税の負担ばかりが押し付けられる。

失われた10年に逆戻りするのか、真に強い日本に生まれ変わるための改革を進めるのか、日本は瀬戸際に立っている。しかし、ようやく訪れた総選挙で「古い麻生自民党」か「社民主義の民主党」しか選びようがないのでは、選挙の意味がないではないか。

改革の信念を持つ者は、腐った自民党から飛び出す勇気を持て。

◆日々是語草◆
進次郎の決意。教祖の無謀

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2009年7月22日 (水)

小泉から麻生まで自民党を支持し、“保守”の夢を重ねるネトウヨ達

ブラウザの「お気に入り」を整理中、小泉信者と呼ばれていた頃にたくさんお勉強させてもらったサイトが目に入り、久しぶりにアクセスしてみた。典型的なネトウヨ属性の自民党信者さんだったけど、今はどんな主張をされているのかな?

・安倍さんの政策は良かった。
・参議院選で負けたことは安倍さんの責任ではあるが、むしろ幹事長の中川秀直とか内閣官房長官の塩崎氏の責任が果てしなく大きい。
・いまのガタガタの自民党のキッカケを作った張本人二人が、どうして今の自民党を批判できるのか疑問である。

...というようなことを書いていらっしゃった。
想像していたとおり、民主党のダメダメぶりを中心に批判を展開中。

小泉改革を支持していた私にとっては、安倍さんは後継者として希望の星であったことは間違いない。それ以前の自民党には愛想を尽かしていたので、小泉さんの登場によって私は自民党支持にもなり、小泉・安倍・福田を支持してきたのであった。

それでも安倍さんには注文を付けることが多くなり、福田さんは改革を進める気があるのかないのか、しらけた思いでウォッチしていたものだ。この頃から、お勉強させていただいていた数々のブログには足が遠のいていった。

ズレている。どうしようもなくズレている。

左翼とは親「反日国家」ではない。左翼と呼ぶ時、中国・朝鮮に魂を売った者と思っていないだろうか。左翼とは社会主義者なのだ。麻生がなし崩しに「巨大な政府」を再構築するのを見過ごし、結果として国家統制を強める社会主義政策をバックアップする麻生支持者は、民主党・左翼叩きをしながら、自らも「大きな政府」主義者になっているのである。小泉改革支持と麻生支持は、政策として相容れない。基本的なこともわからずに、左翼を叩いていれば愛国者のように錯覚しているのがネトウヨなのである。小泉改革を支持しておいて、いまさら社会主義の是非を論じる気もない。

彼らからみればσ(^^;)のほうがバカなのだろうが、バカでけっこう、一緒にされたくないと完璧に一線を画した。民主党・サヨクだけを対立軸に小泉と麻生を同列視する彼らは、護憲サヨクをお花畑と嘲笑しながら、同じ轍を踏んでいるのである。

麻生に“保守”の夢を重ね合わせても、実現されることはない。中国はこれからも仮想敵国として存在するし、民主党は政権を取るだろう。理不尽な国や護憲サヨクに「バカバカ」といくら罵っても、バカは自分がバカと気づくことはない。

小泉さんから麻生さんまで一直線に支持してきた彼らは、「政策中心」と言いながら、小泉さんの何を一体支持していたのか聞いてみたい。「靖国神社を参拝したから」では話にならない。

また安倍さんはなぜ追いつめられて転んだのか、中川氏と塩崎氏のせいなのか。政策の背後にあるすさまじい霞ヶ関との闘争がまるっっきり見えていない。安倍改革を踏みとどまって支えてきた秀直氏や塩崎氏の内助の功もまっっったく見ようとしない。あの頃の政策には、すきのない一貫性があった。途中で安倍さんのほうがぶれてしまったのである。麻生支持者は、郵政完全民営化の危機など眼中にない。

小泉以後のネトウヨ達は、小泉・安倍・麻生というトップに何を見ていたのか。民主党やサヨク・反日国家を退治してもらいたいとの一心で、日の丸背負ったカッコいい麻生自民党に「正義の味方」という衣を着せてしまったのである。王様は最初から裸なのであり、「あっそお!あっそお!」と王様の前で踊る男達は、きょうもチラシの裏に「王様はすごい」と書き続けている。

行き過ぎた市場原理主義から決別します
衆院解散に当たっての麻生総理のありがたい御決意である。

子供には夢を、若者には希望を、お年寄りには安心を
実現のための政策は、時限的な子供手当に増税に年金受給引き延ばしでっか。ああ、ありがたや、ありがたや、自民党様

日本には、どこにも「行き過ぎた市場原理主義」なるものは存在しない。国家管理体制に向かうための方便を見抜けないほど、自民党支持者は劣化してしまった。

さようなら、自民党。

民主党よ、今度だけは勝たせてやる。しかし、いい気になるな。
理念・政策によってふるいにかけられる政界再編は近い。

◆日々是語草◆
長崎議員に続いて山内康一議員も自民党を離党ヾ(^O^)ノ"

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2009年7月21日 (火)

霞ヶ関傀儡・麻生政権の財政拡大政策はデタラメ(2)

江田憲司氏(今週の直言

霞が関・官僚にとって一番都合が良いのは、同じ党内でありながら政治家同士が互いに足を引っ張り合うことだ。最後には官僚が出てきて「先生方、ご苦労様でした。この辺で足して二で割ってこんな線でまとめたら如何でしょうか」といって、当たり障りのない、さして効果もない政策が羅列される。これでは、世界一の少子高齢社会の日本がこれから生き残ることはできないのだ。

足して二で割る“和の精神”では、日本は立ちいかなくなる。
官僚主導の政治がなぜ限界に来ているかというと、霞ヶ関が政策プロセスを独占し、政策の選択肢を政治家に与えてこなかったことが大胆な改革を遅らせているのである。足して二で割るというと聞こえはいいが、その意味は“骨抜き”である。国会での政策論争に政策決定権を委ねているように見せかけて、その実は官僚が政治家を使いこなし、事務次官会議において修正できないように縛りをかけているわけだ。

世界一の少子高齢化社会がなぜ改革を急がせているかというと、高齢化による経済沈滞と貯蓄率減少が進み、若い世代の負担増が避けて通れないからである。日本中が何でも「小泉改革」のせいにして思考停止している。このまま真の要因から目をそらせ続けていると、大衆迎合の政治は限りなくバラマキ型となり、そこに利権をひそませる霞ヶ関が喜ぶだけの未来が待っている。

<解決するための政策を>

日本人は漠然と北欧3国のような福祉大国に憧れているようだが、それらの国では少子化が底を打っているので、安定期に入っている。OECDのデータによると、所得格差自体は日本より大きいが、経済成長率も日本より高いので、高負担であっても賄えるのである。政府への依存から抜けきれない日本人は、これから本当の地獄を見ると思った方がいい。

竹中平蔵氏は、「救うための政策」ではなく「解決するための政策」を積み重ねなければならないと言っている。ハーバード大学のマーチン・フェルトシュタイン教授の言葉だそうだが、これを国民に理解させるには、「お上がなんとかしてくれる」という要求型の日本人の精神構造を転換しないと難しいのではないかと思う。政府に頼らずに一人ひとりが社会貢献できる篤志家になりたいと志を持つような、自立型社会を後押しする政治に変わらなければならない。旧来型の自民党、社会主義的な民主党ではお先真っ暗ではないか。

停滞から成長型に向かうには、今までの干渉過剰の政府の形は当然「小さな政府」となっていく。今、目の前で死にそうな人を救うのも政治だが、過保護の手を放して民間に権限移譲していくのも政治の役割なのである。

麻生政権の景気対策は“救済”に重きがおかれている。経済成長を促す投資は減税という「国民が自由に使えるオカネを増やす」ことが最も効果的であるのに、政府は非常に偏った業界支援しかしない。

急を要する失業対策はやらなければならない。しかし、救済事業は、本来不況だからといってあわてて対策を打つ性格のものではない。偏った補助に税金をつぎこみ、恒常的な人材教育を疎かにしてきた結果と言える。

<財政拡大の陰で日本航空救済>

端的に表れた事例が、政府による日航救済である。

日本郵政の経営改善については、経営基盤が安定しているにもかかわらず西川社長の経営責任を問う声が渦巻いていた。ところが、いまだに経営改善されない日航に税金を投入することには、ほとんど世間は無関心だった。

日航の西松社長は社員食堂で食事をしたり、自ら給与カットするなど努力していることで知られるが、給与カットしたところで日本郵政の西川社長の報酬とたいして変わらない。

6月に河村官房長官、与謝野財務相、金子国交相の三者会談において、日航に計2000億円を融資し、政府が80%を保証することを決定した。同時に、融資には日本政策投資銀行を使うことも決まった。

日航は本当に破綻寸前だったのか。富山創一朗氏(フォーサイト8月号)によると、時事通信社が入手した内部文書(日航側のリーク)では、このままでは日航は潰れると危機感を煽っていた。
ところが、株主総会では西松社長はなんら経営責任を問われず、続投している。どうやら資金繰りがショートするほどではなかったようなのだ。

重要なポイントは、財務省は支援策決定に当たって、「国交省が経営改善を主導すること」を強調することによって、国交省の内部干渉のお墨付きを与えた。「政投銀の融資比率を下げる」という指示は、民間にも協調融資を促して、結果政投銀の融資比率を下げるというだけのこと。日航が6月にも破綻すると危機を煽った期日と合わせるように、6月26日に政投銀の完全民営化は撤廃された。

日航にとっても、政府のひも付き経営路線が決定した日となった。このシナリオを書いた首謀者は、「最後の大物官僚」と言われる財務省・勝主計局長だったという。

経済危機で財政拡大の大義名分があるこの時期が、このシナリオ遂行の絶好のタイミングだったのである。財務省と国交省の大勝利である。

麻生内閣は、なんの疑いもなく、官僚のおっしゃるとおりに事を運んだだけであった。安倍政権が構造改革の一貫として取り組んできた「オープンスカイ」もまた麻生政権になってあっさり霞ヶ関に巻き返されてしまった形である。

財政出動は国際社会の要求だと言って評価する支持者も多いが、総花的に予算が大きければ大きいほどいいのだという麻生支持者の単純さに、私は目眩を覚えてしまうのである。

◆日々是語草◆
官民ファンド「産業革新機構」発足

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2009年7月20日 (月)

霞ヶ関傀儡・麻生政権の財政拡大政策はデタラメ(1)

麻生首相は、自分の最大の功績として、「100兆円もの予算を4回も組んだ総理はいない」と自慢しているそうだ。最後まで「経済の麻生」を国民に訴えるつもりらしい。

ところで、うちの冷蔵庫が壊れたので買いに行った。
店員がエコポイント制を説明し始めたので、「そんなもの要らない!」と思わず言ってしまった。消費者としてはその分を値引きしてもらったほうがありがたいが、消費刺激策としては、新たな購入に結びつけたい、それは理解できる。しかし、なんでこう手続きが面倒なんだ。これだからお役所仕事ってやつは・・・。

「エコポイントのおかげで売り上げが上がってますか?」と店員に尋ねると、即座に「全然関係ないですね」との答え。「お客様はいつものように必要なものを買いに来て、ついでにエコポイントで得をする、その程度です」だって。ニュースでは家電、車の消費が伸びていると言っていたが、不況不況と騒ぐ空気のせいで買い控えていた人が、そろそろ財布のひもを緩め始めた時期と一致しているということらしい。

「ばらまき」という言葉が適切かどうかわからないが、産業振興のために投入される補助金は、気休めに終わることが多い。市場感覚としては、補助金を付けた先取り需要はそれほど活性化をもたらしていない。伸びる産業は自然に伸びるし、自然淘汰されるところを政府が補助金で生かしても、市場を歪めて需給バランスを崩すだけだろう。

国民全体の消費力自体は落ちていないのだから、あくまで市場の需要が最終的な産業振興の決定権を持つのである。需要を政府が一時的にいじっても、根本的な需要創出にはならないのは歴史が証明するとおりである。

<官の焼け太り>

麻生政権が最後に実施した14.7兆円の補正予算は、役所が駆け込みで積み上げたものだったので、「官の焼け太り」にしかならなかった。使い切れない予算は基金として残され、喜んだのはヘソクリが増えた各役所だけだったのだ。

麻生の言う「百年に一度の不況」は、霞ヶ関特需となり、霞ヶ関バブルの様相を呈した。

政府委員でもある長谷川幸洋氏が「日本国の正体」の中で、内訳を書いてくれている。

雇用対策1.3兆円、金融対策3兆円、低炭素革命1.6兆円、健康長寿・子育て2兆円、底力発揮・21世紀型インフラ整備2.6兆円、地域活性化等0.2兆円、安全・安心確保等1.7兆円、地方公共団体への配慮2.4兆円など。(係数処理の関係で合計は合わない)

このすべてが歳出項目であって、ほとんどが「官への支出」のような実態だったという。使い切れないものは基金に行き、独立行政法人の施設費はどこかに流用される。これがいつもの手である。

景気刺激といえば公共事業が定番だが、補正予算では総額4.7兆円だった。その内訳は治水治山が約3000億円、道路が約7000億円、合計1兆円(09年度当初予算では計2.1兆円)。あとは港湾や空港、住宅都市環境、下水道整備などで、全体で1.8兆円にすぎない。

4.7兆円-1.8兆円=2.9兆円、残りのこの2.9兆円はどこに消えたのか。
施設費に化けていた。役所の建物の保守整備や独行法の施設整備費として「施設費」項目の合計は2.9兆円でぴったり合う。

各項目の低炭素革命やら健康長寿など看板はいかにも国民のためだが、それらすべてに施設費が紛れ込んでいるわけである。たとえば農業の補助金といえば、農業振興や後継者育成に使われるものは少なく、ほとんどが土木整備、施設整備に充当されてきたのとまったく同じ発想なのである。

どれだけ大きな政府になれば気が済むのか。

麻生ご自慢の補正予算は、官僚や官僚OBが使う予算に3兆円弱も投じていたのが実態であることがわかった。

「出来る官僚」とは、所属省庁の天下り先を予算の中に見えないようにして増殖させる。縦割り構造の中で、権益拡大する官僚が出世を約束されてきた。髙橋洋一氏も「官僚の目的は天下り先確保」そう言い切っていたことがあるが、初めて聞いたとき「まさかそこまで・・・」と思った。しかし、こうして手口があばかれてみると、その巧妙さと蓄積されたノウハウに驚くばかりである。

補正予算策定に関わった官僚寄りの町村氏さえ「筋ワルの(霞ヶ関)予算が入っている」とこぼしたのも肯ける。文部科学省所管の独立行政法人・科学技術振興機構に至っては、当初予算ではゼロだったにもかかわらず、補正で725億円の予算がついたという。

麻生首相は、とにもかくにも「財政拡大ありき」で、本予算で要望すらしていない箇所に無理矢理予算をつけたので、霞ヶ関に丸投げした結果、行政機構の権益拡大という結果にしかならなかったわけである。

民主党の大塚耕平参院議員は、補正予算が本当は何に使われるのか、各省庁に問い合わせた。その結果は、独行法に1.6兆円、公益法人に0.3兆円、地方公共団体に6兆円、民間団体等に1.2兆円、基金に4.4兆円、その他1.3兆円となっていた。

しかも財政拡大ありきで膨らんだ予算を獲得し、使い切れないので基金としてため込もうとしている。補正では、新たに30もの基金を新設し、合計46基金!使い途はもちろん独行法や公益法人、地方自治体の二重行政に使われる。

長谷川氏の細部の説明を読んで、あきれ果てた。他の雑誌やwebのオピニオンでも、改革派の議員や論客によってすでに概略は知っていた。しかし、新聞やテレビは伝えたことはない。なぜなら財務省や各省は、そういった情報は一切メディアに流さないからである。

麻生首相は、いったい何を誇っているんだろう。私にはさっぱりわからない。
.....(2)に続く

◆日々是語草◆ 
北朝鮮に対するぜいたく品の禁輸捜査が本格化

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2009年7月18日 (土)

言論統制をかける自民党は解体してしまえ

石原氏のテレビ発言規制を批判=「自由も民主もない」と小池元防衛相

 自民党の小池百合子元防衛相は17日夜、都内で開かれた参院議員のパーティーであいさつし、石原伸晃幹事長代理が、自民党議員がテレビ出演時に同党を批判した場合に注意する考えを示したことについて、「がちがちにやっていったら、自由もなければ民主もなくなる」と批判した。
 小池氏は、同日開かれた都議選関係の会議で「都連会長(の石原氏)が『これからはテレビ出演する人たちに反党的な発言があったら注意をする』と最後に言った」と紹介した上で、「とても残念だ」と語った。(2009/07/17-21:24)

百合子たんはついに堪忍袋の緒が切れたらしく、連日麻生批判をしている。「製造者責任があるので麻生首相を支える」と言っていたが、さすがに不良品は返品されても仕方ないということだろう。

(連休は用事が立て込んでいるので、来週からは真面目にブログ更新しようと思う。麻生ご自慢の経済政策について断罪する!)

石原伸晃は、小泉政権で国交相を務めた時から守旧派体質の似非改革派と感じていた。でも、政策的には改革派に属するし、テレビでのしゃべりはうまいので、使い途はあるという程度にウォッチしている。この人は、最後にはいつもぶれる。強い者に巻かれる弱さがあるのかもしれない。

都議選敗北の理由を石原氏は「党内が一つにまとまらなかったこと」、つまり反麻生的な動きのせいにしている。細川幹事長も都連に「党内分裂」を責められ、陳謝したという。麻生内閣の支持率がなぜ下がったか、もうお忘れか。世論調査では、不支持の理由はいつも断トツで「経済政策が支持できない」であった。とことん落ちてから突然改革派のせいにするとは、記憶障害になってしまったんじゃないの?執行部さんよ

テレビのワイドショーでも「反麻生グループのせいで、麻生内閣支持率が落ちた」と連日コメンテーターが上から目線で愚民の皆様に解説し続けている。愚民扱いされる視聴者よ、怒れ!

麻生首相側近の島村首相補佐官がかつてこんなことを言っていた。

郵政民営化法案では、侃々諤々議論百出で党内が大揺れに揺れた。その時「自民党は民主的な党なので、反対でも意見を自由に言える。議論も闘わせる、そこがいいところなんですよ」と。

小泉首相の閣僚人事は、族もいたし派閥に配慮した人材もいたし、理念で共鳴する改革派もいた。経済対策について意見の違う与謝野・谷垣・中川秀直・竹中を閣内で同居させ、各閣僚を生かしながら絶妙の采配をしたのであった。最後にはトップ自ら落とし前をつける。総務会の大荒れ風景はいつものことだった。

それが麻生政権になると、改革派はみごとに一掃され、官僚派・族・盟友で占められた。お世辞にも適材適所とは言い難い人事だった。菅選対副委員長は改革派であったが、政策的には麻生首相はついに一つも受け入れなかった。政府紙幣、世襲制限、このあたりから菅氏は党内で浮き始めた。

一人でも小泉改革を引き継ぐ経済閣僚あるいは行革担当を入れていれば、官僚vs.政府の戦いに持ち込まれ、政策の争点が明らかとなっただろう。ところが、官僚主導の政府vs.改革派の戦いになってしまったので、党内抗争の様相を呈してしまったのである。しかも閣外から改革派が進言するたび、テレビは「反麻生」だ「倒閣」だ「分裂」だと自民党を叩き続けた。そして民放テレビは、彼らには決して出演依頼しなかったのである。批判パターンの「レッテル貼り」手法である。

改革派にはわりあい理解のあるサンプロの次回の出演者は誰かな?森元総理。はあ!?なぜマニフェスト連合の中堅を呼ばないのか。

小泉政権では、激しい意見の対立が党内で生じた。島村氏は「それが自由で民主的な我が党の伝統」と言ったわけだ。ところが、指導力のかけらもない、保身に走るトップのもとでは、「反論するな」という。「わたしは逃げません」と麻生が言う時には、すでに逃げの場は執行部がお膳立てしている。非公開にしておいて「逃げません」と虚勢を張ることのなんと滑稽なことよ。

自分を大きく見せたい者ほど臆病である。麻生は党内の「進言」すらブロックする。あまりにデタラメな“政策改竄”を麻生が見過ごすので、渡辺喜美が談判したのである。

小泉政権では反論OKで、麻生政権では反論NO
この違いは、一にトップの器の違いなのである。
両院議員総会は麻生と執行部の汚い謀略によって潰されたが、小泉さんは小池百合子さんにこう言った。「麻生さんは率先して総会を開けばいい、自分の主張を堂々と国民に訴える良いチャンスじゃないか」(大意)

これが「器の違い」というものである。

◆日々是語草◆ 
今回の解散を名付けると・・

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2009年7月17日 (金)

愚民の選挙は党首の人気投票なんだよ、結局

石川1区の馳浩議員もがんばれよ。
地元の声に笑った。

はせ日記
・平成21年7月15日(水曜日)

自民党支持者からは、辛らつな言葉が寄せられる。
「ここでスパーッと負けてしまって、民主党にいっぺんやらせりゃいいんだよ。 どうせ、やつらのアノ政策じゃ長続きしないんだから。 だったら、自民党の派閥の親分連中はみんな落選させて、馳さんたちが生き残って、新しい自民党の代表になればいいんだよ!」
 ・・・・・って、首尾よく俺が当選できりゃいいけれど・・・

ひそかにσ(^^;)も 森、古賀、津島、堀内おまえもだ、ついでに麻生もみーんな落ちろとは思っているが・・・ちょうどいい大掃除になるわ。粗大ゴミが増えすぎた自民党。

しかし、親分が落ちるってことは、あーた、自民党の若手は吹き飛ばされますがな。

昨日、テレビで民主党候補者の選挙活動の様子が放映されていたけど、マニフェストを見た若い女性、「ここに書いてある、せーふてぃねっとってなんですか?」だと。

こういう人達が選ぶんだよ。

今回の都議選が前回の投票率に10%かさ上げされたということは、いままで選挙に行ったことのない若い有権者が「民主党~♪」と口笛吹きながら行ったということだ。

真に国の行く末を憂える自民党の若手・中堅が真摯にマニフェストを叫んでみても、「せ~ふてぃねっとって生活保護なんですか?お金持ちからいっぱい税金とって弱い人に回してくださいねー」、その程度だって、現実は。

佐藤ゆかりたんが都議選の応援で飛び込み挨拶していたら、「がんばってね、あなた民主党だっけ?」と言われたそうだ。

なんだかバカバカしくなってきた。
自民党は民主党に負けるのではない、投票率に負けるのだ。小泉郵政選挙ではそれが追い風になったんだけどさ。

やっぱトップの人気なんだよ、人気。身も蓋もないけど。
鳩山由紀夫の顔に負ける自民党総裁って、どんだけ嫌われているんだ。

難しいこたぁわかんねぇ人に「自民党」と書かせるためには、嫌われている麻生を替えなきゃダメだろ、理屈はいらないんだよ、ばか。

麻生内閣不支持率70%って、単純に考えてみろよ。「麻生ってキモイ」という生理的嫌悪感まで入っちゃってる数字なのだ。うちの爺ちゃんまで「おれぁ、アソーは嫌いだ」(キッパリ)と言っておったぞ。前回は小泉自民党に入れたが、今度は民主党に投票しそうな雰囲気。

森元首相はかつていいことを言った。
無党派層は8/30には寝ていましょう。

◆日々是語草◆ 
あーあ、改革派の攻撃は9回裏ランナーなし、2アウト、2ストライク

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2009年7月16日 (木)

自民党を立て直すためにはクーデターしかない

都議選で自民党が惨敗したのだから、総選挙を控えて両院議員総会で反省の総括をするのは当たり前。責任の所在をはっきりさせ、人心一新して中身を変える姿を見せないと、総選挙のスタートラインに立てない。

マスコミは党内政局をおもしろおかしく騒いでいるが、これも一つのチャンス。いままで反麻生って親小泉?というくらいしか認知されていない若手中堅が、毎晩カメラで顔を映される。それだけでもアピール効果は絶大である。

わたしは、麻生率いる守旧派vs.小泉改革を深化させようとする改革派の戦いだと思っている。日本の未来につながるという意味で、決して党内の小さな茶碗の中の嵐ではない。自民党が腐ったまま死ぬのか、腐った蜜柑を取り出して、“中身を変える”のか、その選択を迫られているのである。実績を持つ政権与党として垢やシミのついた傲慢さは棄て、一度まっさらなキャンパスに「日本再生」のために絵を描いてみよ。信実(信ずるに足る実のある信条)のこもった理念・政策を訴えるなら、国民に通ずる。

麻生の「謙虚に反省」という口先ばかりの言葉には、政治家としての矜持がない。人をおちょくったようなあの人の強弁は二度と聞きたくない。

武部氏が朝ズバで「なぜ麻生首相ではダメなのか」を問われた時、「徳がない、恥もない、、」云々と人格攻撃に走ったのはいただけなかった。武部氏はこう言うべきだった。トップとして期待をもって選任したが、そのトップが任に堪えない器だとわかった時は、潔く退陣を求めることも選任した者の責任である。

選挙引き延ばし戦術、麻生の総理居座りを昨秋に見切った私にしてみれば、なぜもっと早く誰かが諫言しなかったのかと悔やまれる。改革派を支持していた私にとっては、あの人は任に堪えないどころではない、小泉改革の中枢に座りながら面従腹背で権力者に媚び、野心を遂げただけの男に見える。だから、壊滅的な低支持率でも平気でいられる。支持率が落ちたのは自分のせいではない、オレに反対するヤツラのせいだと、こうなる。

中川秀直氏のブログを毎日読んでいたので、改革派議員達がどれほど麻生政権を支えようとしていたかはよくわかっている。たくさんたくさん進言してきた。しかし、霞ヶ関主導でどんどん古い政官癒着・肥大化する政府に戻っていこうとする時、政策の対立を必死で調整しようとしても、その努力に唾吐きかけてきたのが麻生首相、その人自身なのであった。

選挙が戦えないほどの不支持率は、麻生の言うように党全体の責任、あるいは反麻生のせいではない。いつ何時もトップが責任を負うものである。落ちなくていい候補者まで落ちる、その危機感すら認識し得ないトップであるならば、もはや「勇退」を聞き入れることは不可能だろう。力ずくで引きずり下ろすしかない。家を守るためにお殿様を「押し込み」するのである。

「表紙を4回も変えるのか」「あんた達が選んだ総裁じゃないか」「反麻生連中が麻生さんの足を引っ張っている」
こんな小馬鹿にしたような自民党批判を毎日どこかで聞く。まるでそれが国民全体の常識だとでも言うように。しかし、自民党をなんとか立て直したい、自民党議員を応援したいと思っている支持層は、「麻生率いる政府はまっぴらだが、“まともなリーダー”を立てて、もう一度改革の旗を立て、人心一新してほしい」と願っているのである。

総裁四人目~(呆)と横目で見る批判者は、必ず民主党応援、政権交代期待の連中である。心底自民党議員を応援する支持者は、麻生にNOを突きつけているのである。(世論調査によると40%以上居る)

日本を強くする改革は、守旧派から若手・中堅が実権を奪い返さなければ実現しない。民主党政権では、日本は低成長時代に社会民主主義型の偏ったバラマキによって破綻する。自民党以上の組織型・族政治を行うだろう。連合・自治労の干渉によって労働市場は硬直化する。製造業への派遣禁止は、労使双方にマイナスの結果をもたらすはずである。

国民が民主党政権のやばさに気づくのは、そんなに遅くない。1年もかからないと思う。その時に自民党は脱皮できているのか。新しい総裁のもとに改革派が充電できれば再び自民党が力を盛り返すだろう。

その時、私の期待する総理・総裁は茂木敏充氏である。

もしクーデターに失敗し、愚かな大将の下に自民党が玉砕する場合、政界再編も危うくなる。私はそれを恐れる。渡辺喜美の志の先にあるものも遠くなる。

次期総裁として人気の高い舛添氏は、オフレコでこう言ったという。(週刊文春)

「やはりトップを替えたときには『今度は四人目がやっている』と批判される。唯一効果があるとすれば、百五十議席しか取れないところが、百七十議席になるぐらい。表紙を替えたって今の政党支持率では、基本的に負ける。負けたときには責任を取らないといけないし。ただ、負けても再建する力を残しておかないと。泥船は一度壊して、最新鋭のイージス艦を作る

民主党のぐだぐだが国民の目に明らかとなった時、隣に新たな陣容を誇る自民党の存在が見えるようにしておきたい。総裁選前倒しの意味はそこにある。舛添氏はそう言っているのである。

衆院選「突入はガダルカナル」=小池元防衛相が首相批判

 「都議選という現代の戦争で、多数の戦死者を出したばかり。戦いを総括し、戦略・戦術を見直すことなく、そのまま『突入』では、ガダルカナルではないか」。自民党の小池百合子元防衛相は15日付のブログで、麻生太郎首相が衆院解散日程を決めたことを痛烈に批判した。
 小池氏は、太平洋戦争におけるガダルカナルの日本軍玉砕になぞらえ、「開戦日程だけが設定され、マニフェスト(政権公約)という武器もなく、赤紙一枚で戦場に赴く兵士の思いは複雑だ」と指摘。首相の祖父・吉田茂元首相を引き合いに、「戦後処理にあたった吉田茂の孫は、『失敗の本質』をご存じではないようだ」と結んでいる。(2009/07/15-22:34)

ブログではなく、メールマガジンね。バックナンバーはHPで読める。
参照:小池ゆりこのメールマガジン

防衛・外交・対北(強硬)戦略に意欲を見せる百合子さんも、ついに麻生首相を辛辣に批判し始めた。

こんな危機的状況で、「麻生首相が解散すべき」とこだわっている参議院議員は、本当の意味で国益を考えているのだろうか。

参照:麻生総理、信念(選挙の決断)を貫いてください!

「国民はどう思うか」「もう顔を替えられない」「両院議員総会には反対だ」
どっち向いているんだ。国民とはテレビの民主党応援コメンテーターか。秀直氏のように世論調査を丹念に読み解いてみろ。地元の声がどうあろうと国民の声を代弁しているわけではない。真剣に自民党の再生を願う支持者の声を聞け!あなたは「小泉改革が地方の格差を作った」と言った。何も分かっていない。テレビに出ても政策のポイントをズバッと説明することもできない。平議員の爪のアカでも煎じて飲め。

9回裏ランナーなし2アウトに追い込まれても、逆転のチャンスがある以上、あらゆる手を尽くすのが党員の義務である。

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2009年7月15日 (水)

メディアは霞ヶ関の情報分配コントロール下にある。日米の核密約報道

やっと原稿用紙にして5000枚!だという小説(不毛地帯)を読み終わった。

若い頃、政治はアンダーグラウンドそのものの黒い世界だから、素人はかかわっちゃいけないと思っていた。でも、小説であそこまでリアルに書かれちゃうと、個人ブログで政策がどーのこーの、政治家の悪口を言っている分にはかわいいもんだけど、その奥にある藪に棒は突っ込まないほうがいいな、なんて思ってしまった。

霞ヶ関の別働隊は怖いよ、マジで。クワバラクワバラ

「日本国の正体」長谷川幸洋氏
政治家・官僚・メディア――本当の権力者は誰か

内容は目新しくなかったけど、読後にじっくり反芻してみると、じわ~っと恐ろしくなる。メディアを情報分配でコントロールし、意に沿わぬ記事を書く記者は恫喝する、それがマニュアル化されている官僚機構。政治家の黒衣に徹して決して表には出ない権力の中枢部・・・。

特ダネを餌のように投げてもらい、記者は「考える」ことを放棄させられる。テレビで扇動的な情報を刷り込まれ、視聴者は「考える」ことを忘れる。新聞記者は劣化の一途を辿り、国民は御用ジャーナリストのコメントを「正しい」こととしてインプットされていく。特に読売新聞は霞ヶ関と一体の自民党政権メディア部としか言いようがない。

情報戦を制するとは、特ダネを得ることではない。特ダネをもらう記者のほうが、情報源によって操作されているのである。なぜ特ダネが出てくるのか、必ず背景がある。

私は通信社の垂れ流しニュースを見るだけのほうが、より真実に近づけると思っている。

麻生首相が解散を予告したニュースでは、7/14解散のニュースは読売新聞が第一報で報じた。翌日、「麻生首相は7/21の週に解散を決断」に訂正され、大島国対委員長らが1週間延ばすように説得したと詳細が出た。麻生首相は都議選後の「麻生降ろし」を牽制する意図があることが明らかだった。麻生さんは表向き「全然関係ない」と言っていたけれど。

携帯で時事通信→読売→朝日と順に政治ニュースをチェックしているが、政権内部情報には読売が圧倒的に強い。

余談だが、たまたま他人が広げていた読売新聞紙の一面を覗いたら、「8/30選挙」の大見出しの横に「脳死」という見出しが並んでいて、ええっ!麻生内閣脳死って週刊誌じゃないんだから・・・(0.5秒)、あ、「脳死は人の死(A案)」だった(0.5秒)、とドッキンしてしまった。悪い冗談かと・・・。スポーツ新聞の見出しはデカデカと「自爆解散」、こっちはまあ、、こんなものでしょ。

それはともかく
情報から距離を置かなければ、情報源から醸し出されるきな臭さは感じ取れない。近付きすぎず、離れすぎず、高みの見物をするくらいがちょうどいい。

6/29から30日にかけての日米の核密約記事は、朝日がトップニュースで扱っていた。

共同通信は5/31時点で「核密約」について報じ、それに基づいて東京新聞が6/1に掲載した。西日本新聞は密約証言の村田氏のインタビューに成功し、6/28に紙面に載せたことは評価される。

各紙が報じているが、産経新聞だけは村田元次官証言を詳細に報じなかったようだ。

まあ、私も「いまさら核密約なんて暗黙の了解だったんだし、仰々しく報じるまでもない」という感覚だった。非核三原則自体、本音と建て前を使い分ける「政治的配慮」と誰しも思っていただろう。政治は偽善がほとんどなのだから。

しかし、問題はそう単純ではない。
米側の資料や証言によってすでに核持ち込みは明らかとなっているにもかかわらず、いまだに外務省は密約も認めず、自民党政権はシラを切っている。情報をコントロールしていたのは外務省上層部であり、政府はいまだに外務省に尻に敷かれているのである。

日米安全保障条約改定時に核持ち込みの密約が交わされた文書は外務官僚が管理し、首相に報告するかどうかも官僚が決めていた。田中真紀子氏が外務大臣になった時は、無視したという。当時、真紀子外相が執着していた機密費の暗部があばかれたら上へ下への大騒動になっていただろう。そんな過激派大臣に密約を教えるわけがない。

問題は「核を持ち込んでいた」ことではなく、外務官僚が独断で情報をコントロールしていたことにある。破棄したというニュースも流れた。

この二つの発言をしたのは、それぞれ誰でしょう。

1,「非核3原則が堅持される中で、現実的対応がなされてきている側面もある」=核は持ち込まれていた可能性がある
「密約はないという政府答弁は矛盾を生じている」

2,「密約はなかったとずっと答弁してきているので、なかったということだ。改めて調べるつもりはない」

この件に関しては、私は1の人を支持する。
おわかりのとおり、1は鳩山民主党代表、2は麻生首相である。

霞ヶ関の前例踏襲主義は無謬性に基づく。
「修正」を嫌う。修正すら嫌うのに「間違いを認める」ことはあり得ないと言っていい。しかし、政治が上位にあるのなら、政治主導で訂正することに臆病であってはならないと思うのである。

◆日々是語草◆ 
最後の麻生さんの功績

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2009年7月10日 (金)

平将明議員と木原誠二議員は明快でイイ!

報道ステーションのお天気コーナーが始まると、私はBSイレブンの「InsideOut」にチャンネルを回す。

おとといは渡辺喜美、昨日は長谷川幸洋、きょうは自民党の平将明議員&木原誠二議員だった。私にしてみれば、今週はすっごい豪華ラインナップ!

平議員は、1期生とは思えぬほど政策が明快にして説得力がある。旧大蔵省出身の木原議員も経済政策に明るい。今般の「市場原理主義か社会主義か」の二者択一のようなアホな議論はいい加減にしろ(意訳w)と言っていた。

「平将明 日本振興銀行 木村剛」で検索すると、ウジョウジョ民主党応援ブログが出てくるけどね。まるで犯罪が隠されているような言い様はどうよ?

たまたま読んだブログでは、自民党を政権から引きずりおろすことを目的としているので、(SFCGと日本振興銀行の間の債権譲渡問題について)法技術面、金融技術面からの「マジメなコメント」は削除すると警告していた。笑ったー。平議員の選挙区は呪われているとか。ヒーヒーw

ある問題について真面目な分析をせずして「極めて重大な犯罪」を匂わせるのは、すでに自民党を見放している無党派層にも説得力を持たない。自民党議員を叩けば民主党が有利になると思っているのだろうか。自民・民主、どちらにも肩入れしない人が客観的に見ると、「民主党支持者は有望な若手自民党議員を誹謗中傷して潰したいんだな」としか感じられない。他のサイトでは「木村剛は竹中の子分」とか、もうね・・・。

「犯罪」という言葉を使うなら、責任をもってその後の調査・経緯をきちんとブログに記してね。自民党を引きずり下ろすことだけが目的だから、疑惑を煽るだけでじゅうぶんってか。

その後の経緯は誰でも見ることができる。

日本振興銀行ホームページより
毎日新聞による報道について
http://www.shinkobank.co.jp/whatsnew/img/press090611.pdf

二重譲渡に関する中間報告(第3 回)について
http://www.shinkobank.co.jp/whatsnew/img/press090601_3.pdf

二重譲渡に関する中間報告(第4回)について
http://www.shinkobank.co.jp/whatsnew/img/press090618.pdf

日本振興銀行設立の趣旨について、本人に聞いてみるのが一番早い。

2006.01.24
[週刊!永田町] 新規参入障壁を低くして競争力を高めよ!<自民党 平 将明>

 一般論として、新規参入の難しい閉鎖的な社会は、新陳代謝が進まず、ムラの論理がまかり通り、対外的な競争力を失いがちだ。
 この停滞から抜け出すには、新規参入を認めて新しい血を入れ、互いが競争しあい切磋琢磨する環境を創りだすことだ。永らく新規参入を認めずに、横並び体質の染み付いた銀行業界が、毎年優秀な新卒者を大量に採用しながら、バブルがはじけ、ふと気がつけば全く国際競争力がなかったということは記憶に新しい。最も変わりそうにない銀行業界を変えるには新規参入こそ必要だとの想いが、私や木村剛さんが日本振興銀行を立ち上げる理由のひとつだった。

 そして、もうひとつの最も変わりそうにない業界、それが政治の世界だ。特に、自民党のような党からは、2世3世か、役人出身者、圧力団体の代表など決まったタイプの人間しか選挙に出られないものと思っていたし、それが政治の閉塞感、政治と有権者との感性の乖離を招いていると考えていた。
 しかし最近その政治の世界への参入障壁は劇的に低くなってきているようだ。昨年の衆議院議員選挙で大きな成果をあげた‘候補者の公募制度’である。私も公募候補者の一人であるが、23名の新人議員(自民党のみ)を生み出し、結果今までにない新しい血が大量に流れ込むことになった。一部ベテラン議員の間には拒否反応もあるようだが、半世紀を越えて組織を存続させようと思えばこの選択は正しいことだと思う。

守旧派が並べる抽象的な「きれい事」とはひと味違う、挑戦の意気込みが感じられる。

統制経済が銀行との癒着を深め、株の持ち合いなど市場を歪めてきた体質からいまだに脱皮できていない。日本振興銀行が中小企業向けに利息を高く設定するのも理にかなっている。審査基準を甘くして、「(金利は)安かろう(企業体質は)悪かろう」で不良債権の山を築いてきた失敗は繰り返してはならない。

政策投資銀行の民営化が見送られたが、政府系だからといって「安かろう悪かろう」では、結局また国民にツケが戻ってくるのである。

平氏と木原氏の結論は、「自民党はマニフェスト型総裁選をするべき」であった。守旧派議員がもっとも苦手とするところである。

政策の理念を示すことのできない自民党総裁は、もう要らない。
鳩山由紀夫は、もっと要らない。
しかし、日本が出直すためには、一度壁に激突してみないことには日本再生は始まらないのかもしれない。昔の封建的政治文化を引きずって、1期生が派閥の雑巾がけをしている暇はないのである。

◆日々是語草◆
セブンイレブンが問題提起する「見切り販売制限」について
<テレビ報道ではわからないフランチャイズシステムの深層>

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2009年7月 9日 (木)

東国原氏が自民党に求めているのは、はっきり目に見える形で方向転換をせよということ

長編小説は佳境に入ってきたが、たまには更新しないと心配する人が・・・いないか^_^; 

静岡知事選の海野候補は、予想以上の惨敗に終わった。
ローカルテレビではどのように報じていたのか知らないが、NHKと民放を見る限り、渡辺喜美の「日本の夜明け」は一回も報道されなかった。彼自身もマスコミに無視されていることに忸怩たる思いをしているようだが、致し方ない。

過去官僚の坂本氏は女性の視点&福祉を全面に出し、自民党とは言わずに「県民党」と連呼しながら、野田聖子や小池百合子ら自民党の人気議員の応援を受けた。なんと姑息な選挙戦術だろうと嫌気がした。川勝氏の勝利は順当だと思いつつ、残念ながら政策の戦いではなく、国政の空気に左右された選挙結果だったと思う。

日本の政治が政党政治である以上、ポピュリズムは自民vs.民主の対立をうちわで扇ぐしか能がないのである。党に所属していなければ無所属としてしか扱われない。だーかーらー、「日本の夜明け」はさっさと党を立ち上げろっつってんだが、諸事情で解散前後になるそうだ。平沼氏も中川昭一氏の応援に入り、平沼グループを印象づけた。こちらも第三極になると明言しているが、今度こそ新党に結実するか?麻生支持者・真正保守の受け皿を作ってあげてほしいものだ。

政界再編には、受け皿の選択肢は多いほうがいい。「日本の夜明け」と平沼グループ、あるいは鳩山邦夫グループは、理念・政策の対立軸がはっきりしているので、彼らの新党立ち上げは大歓迎である。鳩山邦夫は、パラレルワールドに逝ったきり降りてこないような気がするけれど。

東国原騒動については、メディアあげて東国原を胴上げしておいて手を放すタイミングを図っているようだ。週刊誌では東国原バッシングが日増しに激しくなり、新聞の世論調査では「東国原知事に出馬要請した自民党の対応をどう思うか」という質問をする。この聞き方では私だって「支持しない」に入れる。東国原知事の自民党への要求を支持していても、だ。にもかかわらず、東国原氏への批判として世論を煽っている。

メディアの自民党批判が見え透いているので、東国原氏の真意が見えにくい。しかし、政策を中心に与党としての自民党のあり方を問うてみると、東国原知事の主張はずばり正鵠を射ている。彼のキャラクターや好き嫌いは度外視して考えてほしい。キャラゆえのTV露出ゆえに、あの顔を忘れろというのは無理な注文かもしれないが。

個人的にあの人を毎日見るのは辛いものがある。声も嫌い。あの女たらしが総理大臣?かんべんしてよー、とは思う。橋下知事のほうがずっと好感度が高い。しかし、それと自民党の総裁戦のあり方をもっと国民に近づけようとすることとは次元が違う。批判のトーンが「前科のある総理大臣はあり得ない」(櫻井よしこ氏)というダメ出しは、どこかに「犯罪者は更正しない」という人を見下した驕りがあるようで気分が悪い。政治家なんて叩けば埃の一つや二つ出るもんだ。東国原氏が自民党からの出馬が叶い、有権者が国会議員として選ぶなら、実現の可能性はともかく総理大臣まで狙う資格は得るのである。

自民党は改革政党ではなくなってしまった。党内クーデターを起こさぬ限り地方分権の先にある道州制は画に描いた餅になる。それには霞ヶ関改革は不可欠であり、税制改革も必須である。自民党は方向性を違えているのではないか、この危機感を改革派の首長達は共有しているのである。

真面目に話を聞く限り、東国原知事のパフォーマンスに反発している自民党のベテラン議員達よりよっぽど東国原氏のほうが勉強している。氏の政策を私は支持する。橋下氏が自民党にアドバイスしたように ギョヘーーッという事、つまり目に見える方向転換をなし得なければ、自民党への支持は戻ってこないことを彼らはよくわかっているのである。

・総裁戦出馬のハードルを下げる。
・国民参加型の総裁選をする。
・政策(マニフェスト)中心の総裁選びをする。

東国原氏が訴えることのどこが間違っているだろうか。マニフェスト中心の総裁選によって、国民に争点を明示することが必要である。毎回毎回、派閥領袖の談合で「今度は福田」「次は麻生」「本命は舛添君」なんて決められたらたまらんよ。

竹中氏が熱意を傾ける民間のシンクタンクも少しずつ増えてきた。
複数のシンクタンクが各党のマニフェスト評価を出す試みは、有意義なことである。今までの派閥力学の権力闘争から、議員一人ひとりの政策が問われる時代に徐々に移行してきているのは確かである。

橋下知事には、財務省にスキャンダルで追い落とされた本間正明氏がついているという。誰にどのようなブレーンがついているかを見ることは、判断材料として重要である。

今までの党利党略、派閥領袖の談合などやっている自民党にいったい誰が魅力を感じるだろう。党内クーデターを起こさぬ限り、自民党議員達は目をさますことはない。

山本一太氏のブログを読んでいるが、東国原氏の意図するところはまったくわかっていない。静岡知事選で真に問われたことは何だったのか、理解しようともしない。しょせんお友達とつるむことしかできない国会議員は、信念という名の意地を張ることくらいしか能がないのだろう。正義という名の独善に酔っている鳩山邦夫と何も変わらない、幼稚な政治家だということである。

ほんとはこっち↓を書こうと思っていたのよ。
前振りを書いているうちに全然違う内容に・・・はい、いつものことでございます。

セブンイレブン、「見切り販売制限」の深層

結論:護送船団メディアでは、真実はぜったい見えてこない。

【追記】
この記事は、会員登録(無料)しなければ全文読めません。日経ネットPLUSもココもログイン画面を省略して読んでいたので、ついうっかりしていました。

第二ブログのほうにまとめておきました。

セブンイレブンが問題提起する「見切り販売制限」について

◆日々是語草◆ 
「不毛地帯」は、今の時代とシンクロしている

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2009年7月 3日 (金)

「小泉改革が格差を作った」は朝日新聞のキャンペーンから始まったby猪瀬氏

これを書いたら、1回目の夏休み(オフライン)に入ります(はやっ
大ッキライな夏がやってくると、私事で忙しくなるのだ【ノ_;】
誕生日も来るし・・・ああ、トシを算えたくない。

ネットは1週間くらいしたら復帰しま~す。って宣言する時に限って明日も書いたりして。

皆さんは、小泉改革=格差社会=日本の敵のように扱われだしたのがいつだったか覚えてる?気が付いたら自民も民主も「小泉改革は弱肉強食」「弱者切り捨て」どーたらこーたら熱っぽくアジっていた。福田政権まではまだ改革路線から脱線はしていなかった。しかし、麻生政権で完全に脱線、転覆。自民党は自民党でも、私の支持していた自民党は、垢の染みついた古い革袋に戻ってしまった。

猪瀬直樹氏が、「格差キャンペーン」の始まりは2006年1月の朝日新聞からであったと解説してくれている。(小泉政権が終わるのが2006年9月)

「小泉改革=誤り」はいつ生じたのか
ことの始まりは朝日新聞の「格差社会」キャンペーン

  リンク先で全文読んでください。
  参照用にポイントだけまとめておきます。
  文章を端折ったりした箇所もあります。

「小泉改革が格差をつくった」という間違ったステレオタイプはいつから始まったか。

○猪瀬氏は副知事就任して間もない2007年9月26日、都議会で共産党議員から質問された。
質問「構造改革路線によって、必死に働いても生活保護世帯以下の収入しか得ることのできない人が大量に生まれている。それでも自己責任の問題と片付けてよいのか
猪瀬氏は2005年12月23日付の赤旗を根拠に反論した。

 当時の赤旗は、「小泉改革が格差をつくった」などという乱暴な言い方はしていなかった。客観的なデータを提示して、格差問題を論じていた。1面で「貧困率 10年で倍加」と見出しを打ち、「OECD(経済協力開発機構)の比較調査では、日本の貧困率は、15.3%に達しています。10年ほど前8%台だったのが、約2倍に増加しています」と記している。

猪瀬副知事は、共産党議員に向かって、次のように答えた。
構造改革が始まったのは2001年。貧困の問題が生じたのはバブル崩壊後の『失われた10年』と呼ばれる時期であり、構造改革によってワーキングプアが発生したわけではない。赤旗を読んでから質問してください
議場は爆笑と拍手につつまれた。

○バブル崩壊後に貧困率(発展途上国の絶対的貧困とは違う概念)が増えたのは、不況とグローバル化が原因だ。不況で1995年から2000年くらいのあいだに就職氷河期を体験した世代が、正社員に比べて賃金の安い非正規労働者になった。一方で、経済がグローバル化して、中国などの安い賃金に引っ張られる形で、国内の単純労働者の賃金が低下した。

○だからこそ、フラット化する世界経済の流れに対応するために、構造改革が必要とされたのである。民営化や規制緩和によって、産業構造を転換していかなければ、貧困問題はますます悪化する。

○自民も民主もバラマキを主張し、異口同音に「小泉改革路線を修正する」という。「小泉改革が格差をつくった」という間違ったステレオタイプである。

○2006年1月から始まった朝日新聞の強引な「格差社会」キャンペーンが始まりだと猪瀬氏は見ている。

 2006年1月3日付の朝日新聞は、1面トップで「就学援助4年で4割増」「東京・大阪4人に1人」の大見出しを打った。「就学援助」とは、貧しい家庭に対して、公立小中学校の給食費や修学旅行費などを免除する制度である。東京都足立区では、42.5%が就学援助を受けているとして、朝日新聞は格差拡大の証明のように報じた。

○赤旗の客観的なデータと違い、朝日新聞は「小泉首相の在任期間に就学援助が急増したから格差社会だ」という短絡的な論旨を展開している。

○就学援助の実態について
・就学援助の対象となる家庭は、生活保護基準額の1.1倍から1.3倍の所得水準世帯。東京23区なら基準額は277万円だから、その1.1倍としても300万円になる。
・埼玉県川越市では、基準額の1.5倍の所得まで就学援助をしていたので、年収473万円でも就学援助対象になる。
・足立区では、4人家族で年収329万円から412万円(幅は家族の年齢構成による)、また6人家族は年収410万円から528万円で、就学援助を受けることができる。

※それだけの収入がある世帯を「貧しい」と言うのだろうか。

○さらに朝日新聞の強引な「格差社会」キャンペーンは続いていった。「授業料減免11人に1人」(3月23日付)、「治療代未払い急増」(4月9日付)と、1面トップに見出しを打つ記事だけでなく、「分裂にっぽん」という企画記事の連載がつづいた。

○2008年9月のリーマンショック以降の格差問題、貧困問題はまた別の話のはずだが、なぜか「改革がみんないけなかった」と、ますますおかしな方向に加速している。

○郵政民営化も間違っていたというムードになり、民主党も郵政民営化を見直すと言っている。しかし、根拠もなく、「空気」だけで民営化を否定すべきではない。

構造改革のねらいは「小さな政府」「セーフティネットの充実」だった。
小泉改革が対象としたのは、「肥大化した官業をつくりあげた(大きな)政府」だった。雇用保険などのセーフティネットを食い物にする霞が関を打倒して、無駄のない「小さな政府」と、競争のために必要なセーフティネットを充実させるのが、構造改革である。

小泉改革以前に「小さな政府」改革に熱心だったのは民主党だった。
いまから10年くらい前に、小泉さんが呼びかけた郵政民営化の勉強会に猪瀬氏は講師として招かれた。出席していた30人から40人の議員のうち、6~7割が民主党だったので、僕は「民主党の方が多いじゃないですか」と皮肉ったら、小泉さんは笑って「うん、いいんだよ」と答えた。

※2002年秋、暴漢に殺された石井紘基さんもいた。小泉さんと民主党の改革派は同じ主張だったのである。

○道路公団民営化や郵政民営化は実現できたけれども、改革は道半ばだ。「大きな政府」は、まだまだ小さくなっていない。つぎの政権が改革を引き継いでくれないといけないのに、民主党は「改革がみんないけなかった。郵政民営化も間違っていた」などと言う。ともに改革を目指していた10年前の民主党はどこに行ったのだろうか。

○わずか数年で、どうして新聞も政党も「改革反対」になっているのか、みんなが不思議に思っている。サイレントマジョリティは、簡単に考えをひっくり返らせていない。振れが大きいのは、自民・民主の二大政党とメディアなのである。

猪瀬さんは、サイレントマジョリティはひっくり返っていないと言うが、次の選挙でその意思を選挙結果に反映できるだろうか。今のままでは投票したい政党がない。どうしてくれるんだよ。年齢層が高いほど投票率が高いので、テレビの「改革が悪い」に乗せられている有権者のほうが多いのでは?心配だ。

猪瀬氏は「根拠もなく、「空気」だけで民営化を否定すべきではない」と正論を語っているが、財務省や総務省がどういう動きをしているかを見ようともしない“陰謀論者”も言論の同じ土俵に立っている。彼らはノイズィーマイノリティなのだろうか。鳩山(弟)の正義を支持するネット住人の声高ぶりを見ていると、「彼らはマイノリティ」という自信がなくなる。ウヨサヨは中身カラッポの陰謀論を信じ込んでいる。もうどうしようもない。彼らは工作員か頭が悪いのか、どっち?

たとえば平野貞夫氏

政権交代の質が問われている

(抜粋)
 日本の政局は、日米にわたる「人間尊重派」と「マネー尊重派」が、国家を超えて権力争奪戦をやっていると見た方がわかりやすい。そのキーワードは「郵政資金三百数十兆円」である。政権交代で民主党政権ができた場合、まず約束している郵政資金が米国金融資本の思うようにはなるまい。米国債の引き受けも簡単ではない。小泉・竹中・西川・宮内という米国金融資本のエージェントたちは、立往生する。米国金融資本は再び崩壊の危機となる。

(略)
 小沢公設秘書逮捕というのは、小沢民主党政権を阻止するための「政治捜査」であった。捜査を指導したのはワシントンの日本大使館で米国の秩序維持派(司法省・CIA・FBI)の教育を受けてきた日本の検事たちである。米国から直接の指示を受けてやっているわけではないが、日本で政権交代が成功した場合、日本の官僚既得権が失われるだけでなく、米国のマネー・ゲーム体制が崩壊していくという阿吽の呼吸があった。

(略)
日本と米国という国家の枠を超えたマネー・ゲーム資本主義を再生させようとする勢力の巻き返しである。麻生首相はこの勢力の軍門下に取り込まれ、鳩山総務大臣を更迭したのだ。これでは真の日米友好にはならない。

人間尊重派」と「マネー尊重派
レッテル貼りもここまで来たか。「正義」や「愛」がもて囃されるのだから、こんな抽象的な対立軸に引っかかるウヨサヨもいるんだろう。

こういうコラムを読むと、政治の劣化も笑えなくなる。
劣化した国会議員を選んでいるのは、同類の劣化した有権者に他ならないのである。

◆日々是語草◆
麻生支持者は、麻生=安倍ラインが保守本流だとマジに信じているらしい

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2009年7月 1日 (水)

アジア版ニューディール政策はうまくいくか

首相、「ユーラシア・クロスロード」構想を発表

麻生太郎首相は30日、都内のホテルで開かれた日本国際問題研究所(野上義二理事長)のセミナーで外交政策について講演し、中央アジア・カフカス(英語名コーカサス)地域を軸にユーラシア大陸の南北と東西に交通路を整備する「ユーラシア・クロスロード」構想を発表した。北朝鮮問題では再核実験に対する国連安全保障理事会の制裁決議の実施に向けて金融制裁や貨物検査に取り組むことを示した。イタリア・ラクイラで7月8~10日に開催される主要国首脳会議(G8サミット)で表明する考えだ。

 首相が平成18年に外相として発表した「自由と繁栄の弧」は、民主主義や市場経済で価値観を共有するユーラシア大陸の外周の新興国に支援や協力を行うもので、中国やロシアを牽制(けんせい)するねらいがあるとされていた。

 新たな構想は、「自由と繁栄の弧」に囲まれた地域にねらいを定めた。中央アジア・カフカス地域には石油や天然ガスが豊富にあり、首相は「この地域で安定と繁栄が相乗効果を上げれば、世界経済を大きく押し上げることになる」と強調した。同時に、太平洋から欧州へのヒト・モノ・カネの流通を整備する「現代版シルクロード」も掲げ、中国やインド、ロシアに参加を呼びかけた。

 北朝鮮問題では、日本独自の取り組みのほか、「米国や韓国、中国、ロシアとも緊密に連携し、北朝鮮に強い圧力をかけることが必要だ」と述べ、安保理決議の実効性を上げるために北朝鮮を除く6カ国協議の参加国と連携していくことも表明した。

外交の麻生、復活か!というより、これは経済産業省がかねてより主張していた「アジア版ニューディール政策」について、麻生首相が経産省のスポークスマンになって発表しているのだと思う。

アジアへのODA規模拡大は既定路線であり、狙いは新興国の経済を押し上げながらアジア全体を一大市場とする「所得倍増計画」なのである。

現代版シルクロード」とは、日本が中心となって、アジアを東西南北につなぐ陸路を整備するという壮大なもの。広域物流を可能にして工業団地建設、発電所なども作る計画だという。

中央アジア・カフカス地域(コーカサス)といえば、ウィグルやチベットそしてチェチェン、グルジアといった火種を抱えた不安定な地域が含まれる。中国、ロシアに参加を呼びかけると言っても、果たして日本がリーダーシップを取ることができるだろうか。

経産省の狙いは、アジアの新興国を成長経済の軌道に乗せ、日本の外需を掘り起こそうという戦略である。

参照:フォーサイト「それでも外需にすがる日本の危うさ」石山新平氏

首相はともかく、シナリオを描いている経産省の本音はこうだ。
日本は外需依存から内需型へ転換すべきだと言うがそれは無理。されど外需だ」。経産省の首脳はこう言って憚らない。

これが本音だとすると、この計画は行き詰まるおそれがある。
日本がいくら「貢献策」としてアジアにカネをばらまこうと、日本自身に成長戦略がなければ、昇り坂のアジアは日本の援助がなくても成長するけれど、日本は必ずしもじゅうぶんな見返りを受けることができないという結果に終わる。事実、「貢献策」をアピールするために首相特使をアジア諸国に派遣したが、反応は社交辞令的なものだったようだ。

まず日本自身が内需による成長戦略を描く必要がある。今までは円安によって輸出に強い製造業が恩恵を受けていた。国際社会、特にアメリカの需要が落ちている現状では、消費刺激策としての内需拡大は急務である。それには本来の強い円に戻し、発展途上国からの輸入拡大を促進していく中で、日本の消費者に恩恵を与えていくようにするべきなのである。輸入拡大は日本国内の「ものづくり」を衰退させるか?否、大きな消費(総需要)を生むことが日本のものづくり(供給体制)の基盤となるのである。

大量生産、大量輸出という成功体験に拘っていては、アジア戦略も失敗する。日本のものづくりは「付加価値の高い物」にシフトしていくということは大方の意見が一致している。農産物もそうである。安倍政権下では、初めてブランド米を中国に輸出する道を開いた。農業経営者が高級果物や野菜を諸外国に直接販路を求める時代である。これからは「生産農家」ではなく「農業経営者」の自覚がある農業従事者が生き残っていくだろう。政府は補償する相手を間違えるな。

アジアを一つの市場と考える場合、「日本がモノを売る市場」としてよりも「日本が安いモノを買う市場」として貢献していけば、後進国にとっては何よりもありがたい。ODAは技術力向上に資することを重点目標にするべきではないか。公共事業よりも技術者派遣や現地教育にシフトしたほうがよい。物の質が上がれば海外需要が増える。その結果、日本は「売るよりも買う」ことによって、相手国の貿易黒字が日本への投資となって返ってくるというわけである。

日本人は外資や金融に対して白い目で見る傾向がある。
米国発の金融危機に「市場原理主義の終わり」といった馬鹿丸出しの意見がある。鳩山民主党代表もそんなことを言ってなかった?自分の政治資金一つ管理できないで、市場経済のことを論じる資格はない。あまりに無知・無恥・無茶苦茶な政治家である。

市場経済は継続する。金融システムもなくならない。縮こまっていた投資家がようやく動き出したところである。ならば、米国が落ち込んでいる今がチャンスではないか。今度は日本が世界から投資を呼び込めばよい。日本の市場は、世界を惹きつけるサインを送っているか?非常に心許ない。

日本の雇用悪化が続いている。ついに5%を超えてしまった。
5月の求人倍率、過去最低0.44倍=失業率5.2%に悪化-雇用情勢判断下方修正

日本人の金融資産が1000兆円以上(不況で目減りした)、個人消費の余力があるにもかかわらず、消費は促進されていない。消費が企業の売り上げを伸ばし、物の流通を促進する。そこから雇用が創出されるのだから、需要を引き出せる産業振興が鍵となる。産業構造の転換は一朝一夕にできるものではないが、少なくとも政府の施策として、低生産性部門への保護策とばらまきが日本の産業を強くするとはとても言えない。

いくら国内完結型を目指しても、今後も中国・インドなどへのアウトソーシングや産業移転は続くだろう。グローバル化は選択肢ではなく、現実なのである。

麻生首相のスピーチがいまひとつ説得力を持たないのは、財政出動型の景気対策が一過性の消費刺激対策でしかないことと、今後も外需頼みのアジア市場拡大路線にひた走ろうとしていること、アジアのインフラ整備等の投資の費用対効果が見えないことである。

端的に言えば、日本は国家総動員型の人材育成しかしてこなかった。人材を殺しておいて従来型の人材育成をすることの虚しさよ。日立やソニーの技術者のモチベーションを下げ、あるいは放逐さえしているのは経営陣の失敗である。

GMもそうだが大企業が縦割り硬直化し、人材にじゅうぶんな投資をしてこなかった。画期的な新しい需要を生み出せなかったのは、政府の保護政策の方向性が間違っていたし、企業は新しい発想による付加価値を生み出す努力を疎かにしてきたからである。発展している企業は、「たった一人のアイデア」から研究費を惜しまず新しいニーズを開拓している。

日本では遅れていた金融の高度化も進めながら、世界経済の構造変化に対応できる産業構造に転換すべきなのである。グローバル化はいやだいやだと言っている暇はないのだ。

◆日々是語草◆ 
「日本人」なんと読む?

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