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2009年6月30日 (火)

財務省の前に郵政官僚敗れたり

GMのことは今でなくてもいいから・・・ということで、予告編は流されていくのだ^_^;いつものこっちゃ 
日本郵政問題をまた蒸し返したくなった。このエントリーも長~くなってしまったけど、裏で動いていた官僚の実名がわかるので、最後までお付き合いを。

本日、無事に日本郵政株主総会が終わり、西川社長続投が正式に認められた。財務省から代表一人出席して、一人の株主に向かい合う形で日本郵政の面々が座っているのを見ると、不思議な儀式のような総会だった。西川社長の笑顔を久々に見た気がする。

<日本郵政に対するアラ探し>

左翼だか自称リベラルだか革新だか知らないが、日本郵政叩きに余念のない人々は、何のために日本郵政を叩くんだろうね。必ずセットで小泉-竹中を黒幕と印象づけるのはなぜ?恨み骨髄の怨念がにじみ出ているような…。

私も郵政民営化には問題があると思う。不正の蔓延、スキル不足を改善できぬまま民営化したことに加え、国が所有する土地不動産をそのまま民間の株式会社が何の対価も払わず利用し、民間に売っぱらってしまう。

本来は日本郵政が買い上げるか借り上げ料を払うべきだが、そんなことをしたら潰れてしまうので、引き続きただで利用させてもらっているということ。見方を変えると、国の資産を日本郵政がいったん預かり、国に変わって民間に移譲する作業をしているとも言える。

現実問題として、かんぽの宿にしてもグリーンピア、スパウザ小田原等々、官僚が国民の税金を食いつぶし、回収することもなく放り出した後に、民間が有効活用する道筋をつけるしかないのである。

経営責任を問われない殿様商売はいいですなあ。

税金垂れ流しの自分達の不始末を日本郵政に「雇用維持」の条件までつけて後始末させようという段になって、一度は承認したかんぽの宿売却案件に総務省は突然ストップをかけた。総務省による専門家の試算(250億円・雇用維持条件なし)と大きく違わないオリックス売却価格(109億円・雇用条件付き)に難癖つけるとは、言いがかりにも程があろうというものだ。

<民営化後も郵政ファミリーを温存させたい総務省>

民営化した日本郵政は、効率的な経営のために、まずは国営時代に膨らんだ組織をスリム化しなければならないのだが、官僚や全国郵便局長会は組織の縮小を最も嫌う。

国営時代の遺物、郵政ファミリーと呼ばれる法人30団体に500人が天下っているという。郵便局長、旧郵政省、総務省官僚の食い扶持として存在している団体である。

(財)(北海道~沖縄まで)郵便局長協会
(財)ゆうちょ財団 天下り職員69人
(財)郵政福祉 天下り職員35人
(財)簡易保険加入者協会 天下り職員308人
(財)かんぽ財団 天下り職員3人   等々

今まで通り郵政事業の支配を目論む既得権者は、族政治家を巻き込んで日本郵政株の売却凍結をさせようとしている。財務省が100%株主である限り、情報公開法の適用外になり、監視の目が届かないまま組織を温存できるというわけだ。

株の売却阻止!、これこそ完全民営化反対派の狙いである。西川社長叩きも日本郵政不祥事をスキャンダル化させるのもすべては“完全民営化阻止”のための政治闘争なのである。

自称リベラルの小泉竹中バッシングをしている一般のブロガーさん達は、そのへんをわかって日本郵政のあら探しをしているのかな?不祥事は是正すべきだが、完全民営化阻止した暁には、霞ヶ関からの不祥事リークはぱったり止むよ。再びベールの向こうに行くことがわからないのかな。

もしや 正義感? 「正しいこと」と信じて日本郵政叩きをしているなら、あなた達、うさんくさい活動家に乗せられているだけよ。(キウチとかハトパチンコの子分トイダとかウエクサとかドクヘビとかホサカとかコクミンシントーとかイッパイ)

<財務省の前に郵政官僚敗れたり>

民営化反対派vs.賛成派 の構図には、もう一つの側面がある。
それは財務省vs.総務省(旧郵政省)の「省利省益抗争」である。

今回のSAPIOの記事は、珍しく真に迫っている。

タイトル:「鳩山の乱鎮圧」「麻生自民沈没」の裏で「大蔵省復活」の大号令が聞こえる(本誌政界特捜班)

記事は鳩山(パチンコ)に辛辣である。

麻生-鳩山ラインが進めた日本郵政叩きは、しょせんは郵政官僚復権に手を貸し、あわよくば選挙で票をもらいたいという下劣な打算である。最後にハシゴを外された鳩山氏が“正義を貫いた男”を気取るなど、ちゃんちゃらおかしいのである。

SAPIOもたまにはいいことを言う。武士道とか陰謀論の好きなSAPIOにしてはね。

こんなことも書いている。

麻生首相が「官僚を使いこなす」と言うことがいかに現実離れしているか、見るも無惨だ。

<要点列記>
自分の言葉で言い換えた箇所も有り。「→」部分は私の補足

1,西川社長を巡る問題の主役は、日本郵政の二人の代表取締役副社長である。一人は元金融庁長官である高木祥吉副社長ともう一人は元郵政事業庁長官の團副社長。出身官庁の違う両者の社内闘争に絡んで、鳩山総務相が「西川更迭」に動いた。

2,そもそも郵政民営化とは財務省による郵政乗っ取りだった。

四分社化の人事を仕切った小泉-竹中は、以下のような人事をした。
①ゆうちょ銀行社長に財務官僚出身の高木氏、②かんぽ生命社長に日銀OBの山下泉氏、③郵便局会社社長に寺阪元之・元スミセイ損保社長、④郵便事業の日本郵便社長に元郵政官僚の團氏
持ち株会社「日本郵政」の経営権は、西川社長と高木副社長(元金融庁長官・ゆうちょ銀行社長)が握り、元郵政官僚の團氏は外された。

→小泉氏は元来大蔵族、竹中氏は政府系銀行出身であることを考えると、この人事は非常に興味深い。

3,この人事体制において「大蔵省の悲願」とさえ言われた郵貯・簡保の支配が実現した。

4,西川氏が三井住友のコネでチームを組み、かんぽの宿一括売却や東京中央郵便局の建て替えなど不動産事業を遂行するに当たり、郵政官僚たちは指をくわえて見ているしかなかった。

5,郵政官僚のクーデター
郵政民営化に反対だった麻生氏が首相に就き、同じく民営化反対の山口首相補佐官が政権に入ったことで、元造反組議員達も息を吹き返し、郵政官僚達にまたとないチャンスが訪れた。

6,「かんぽの宿」売却騒動を仕掛けたのは総務省
総務省幹部「総務省内には、日本郵政のスキャンダルを探る非公式のチームができ、その調査内容を鳩山大臣の耳に入れた」。目立ちたがりの鳩山邦夫が積極的になった。日本郵政追及で鳩山氏の相談にあずかったのは、旧郵政系のトップ・鈴木康雄・総務審議官である。

7,国民のカネを利権にジャブジャブ使ってきた郵政官僚の親玉が、本気で郵政追求などやるとは思えない。狙いはただ一つ、郵政支配権の奪還だったことは想像に難くない。

→社保庁の自爆テロと同じ、か。

8,鈴木審議官と組んだ鳩山大臣は、西川社長と会談し、郵政省出身の團・日本郵便社長を「日本郵政」の代表権のある副社長に昇格させるよう圧力をかけた。騒動の渦中に鳩山総務相の提案を西川社長は受け入れざるを得なかった。

9,さらに郵政官僚は、麻生首相を巻き込んで西川社長降ろしを画策した。

→このあたりで竹中氏は動きをつかみ、「西川社長降ろしは総務省の陰謀」と発信したわけだ。

10,麻生首相が西川社長続投を決断したのは、財務省が裏で手を引いていたからである。

→読売新聞に書いてあったような、小泉の圧力が第一要因というわけではなかった。週刊誌では菅・安倍の説得によって麻生首相が西川更迭を翻したとなっている。小泉が動いたことも事実だろうし、菅・安倍も首相に進言したことは間違いないと思う。それ以上の影響力をもっていたのが与謝野財務相だったのだ。

11,小泉総理の下で郵政民営化のブレーンとして活躍した財務省出身の丹呉泰健・秘書官は、現在は財務省主計局長に出世し、この7月には事務次官就任が確実視されている。政治家や財界への影響力は群を抜いている。

元小泉官邸筋「小泉氏が“民営化は正しかった”と号令したことは、“丹呉財務省”の逆襲と見てもいい

12,丹呉氏の影響下で、与謝野財務相は鳩山氏の「西川更迭」を相手にしなかった。それどころか国会でも堂々と鳩山氏と正反対の答弁をして、与謝野氏が鳩山更迭の流れを決める役回りを果たした。与謝野財務相がイタリアG8会合に出席する前日、麻生首相は鳩山総務相を実質上更迭した。

13,こうして財務省は「鳩山の乱」を鎮圧した。

14,麻生政権下で、財務省は金融庁を再び傘下におさめ、銀行への公的資金投入への道も開き、かつての護送船団を再建する動きを見せている。また政策投資銀行の完全民営化を阻止し、手中に収めることに成功した。

15,政策投資銀行を使った公的資金投入に欠かせないのが、郵便貯金と簡易保険を合わせて338兆円の試算を持つ日本郵政の存在である。政策投資銀行は企業救済資金を調達するために社債を発行し、その大部分をゆうちょ銀行に買い取らせようとしている。

16,財務省は、「省の中の省」として霞ヶ関全体を支配してきた「大蔵省」の復権を図ろうとしているのである。

17,渡辺喜美氏の指摘
「公務員制度改革で来年から省庁によるOBの天下り斡旋が全面禁止されるが、一方でこれまで公務員が退職後2年間は監督下の業界に再就職を禁じられていた“2年ルール”がなくなる。財務省や金融庁は銀行に行けるし、国土交通省はゼネコン、経済産業省なら商社やメーカーに行ける。改革が中途半端に終われば役人の利益を広げることになりかねない。
天下りの指定席だった公益法人への補助金が減らされ、今後は役人たちは民間に天下り先を広げなければならないから、民間企業に公的資金を入れれば相手から要請される形で再就職ルートをつくることができる。それが銀行や企業への公的資金投入の裏の狙いです」

→改革が中途半端に終われば、霞ヶ関の焼け太り。

こうして霞ヶ関の縄張り争いは、丹呉次期財務次官の剛腕のもとにねじふせられ、郵政官僚はあえなく撃沈したのであった。

恐るべし、財務省。

手綱は解かれたが鈴木審議官の洗脳から解けない鳩山邦夫は、暴走馬となってどこまで走るのか。

◆日々是語草◆
人にパクられたら一丁前(?)

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